34.共有の曲~雨降って地固まる?~(99.
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一部の人間(エンジニア達)からは"精神安定剤"と称されている、あの翠の石が出てきたのを見て【まだ柚紀は言実が居ないと不安、少なくとも能力を使う際は】と嵐山隊の二人は察するのだった。そして胸元に出したそれを握らせたフブキは柚紀の頭を撫でながら"ナニかを語りかける"。……シロの策なのか、向こう側の音が全く聴こえない状況の中、寝顔が幾分か穏やかになった柚紀の目尻に溜まっている涙を拭い「数値が正常に戻ったからもう大丈夫!フウちゃんオツカレ!!」と呼び掛ける
最後に柚紀の頭をもう一撫でしたフブキが部屋から出てくると……
‐ ………ズルズル、…ペタン ‐
「ハァハァ、……な、何なんだよっ!?マジでさっ!!!ハァ、ハァ………シロっ!説明しろ!!"あの水の中に居る様な錯覚に見舞われる程の空気の濃さ"はっ!?ハァハァ、ハァッ!…ハァーーー……かなりキツかったゾ?」
「(ダッ!)だ、大丈夫っ風音ちゃんっ?にしても、水中に居る様なって……見た感じ普通にしか見えないけど…」
「……見えてねぇだけで、実際はスゲェ事になっているんだろうなあん中はよ。(ガシガシ)………恐らく野々村が感じた"濃い空気"の正体は"トリオン"だな。此処は【歌姫の実験やら調整に使用される部屋】だ、特にアッチ側は……鶴ヶ峰が発したトリオンが"外に漏出しない様に完全に遮断可能"なんだよ。でだ、……アイツは不可視な状態のトリオンも操作可能な筈だ。髪色が変わるのは"一定のラインを越えるほどのトリオンを一度に使うから"に過ぎねぇ、……実際"髪色があまり変わっていないが明らかに能力を使っているであろう"コイツを、……お前達なら見覚えあるんじゃねぇか?」
ドアに寄り掛かりながら崩れ落ちるフブキ。その姿は汗だくで呼吸も乱れており、運動神経抜群でスポーツ万能、体力だって同年代の男子並の彼女が"明らかに疲れている姿"を少なくとも嵐山隊の二人は見たことがない。特に付き合いが意外と長い佐鳥は慌てて駆け寄る始末だ。……彼なら"フブキでなくても"同じ行動をしたやも知れないが
そんなフブキが疲労を訴えるを諏訪なりに推測する。……実は【生身でも柚紀を運んだ際に感じる重さに違いがある】のを諏訪は身をもって体験していた。が、支えられない程でもないのと、意識が有るのと無いのでは重さが違うのは柚紀だけでなく他人にも該当する現象だが、言実曰く"柚紀だならこそ"の理由もあるらしい(詳細は語られなかったが)。未だに能力もだが体質も未知の領域なのだ。しかし、何故フブキが異常に感じる程の事態になっているかと言うと
「あ~、……多分"トリオン供給量"と"ユズちゃんの摂取速度"が合ってないんだ。"火種がない状態で火を起こすのが大変"なのと同じで"ほぼ空に等しいユズちゃんにトリオンを人工的に投与する"のは、本来ならあまり良くないけど(カタカタ、…ピタリ)……でも、今回は"減り過ぎている"から、苦渋の決断を言実さんが下した訳です」
「言実さんが?……前から気になっていたんだけど、……トリオンが減り過ぎると、………"使い切ってしまうと"一体どうなるの?おれ達は生身でトリオンを使わない。だからイマイチ分からないんだ、大変な事になるのは分かるよ?でも具体的にどうなるかが、想像が付かないよ」
「そんなに難しい事じゃないよ?……呼吸が止まって脳や心臓に酸素が届かなければどうなる?一定以上の水分が体から無くなったり、大量出血したら?……トリオン器官だって【人が生きていくのに必要だからある臓器】だよ?なら、そこから産み出されるトリオンだって不足すればその人が危険な状態に陥るのだって、時枝なら分かるんじゃない?まぁ、知らなくても生活に問題がない程にその器官を知るのはごく一部だし、……彼女位じゃないかな?重要視しなきゃいけない子は」
つまりは【拒絶反応はないが、投与されているトリオンを柚紀が受け入れきれず室内に漂っている】状態たのだ。更に投与量を調節するシロは"このペースでは何時少女が目覚めるかが分からなくて"不安そうにする。……この方法があまり得策ではないのを察した時枝が、"ならば何故"と考えつつもそもそも【コレをしないと本当に少女が危険なのか】が気になる様子だ。コレに対して答えたのは寺島だった。自分にも備わっているトリオン器官、だが"見えない臓器"と言われているだけあってか"此方の医学技術"では解明されていない事も未だにあるらしくハッキリと断言はしなかった。だが、全員理解はできたのだ
‐ トリオンを用いて能力を使う少女には確かに死活問題なのだろう。本当なら止めるべきなのだろうが、恐らく本人は聞き入れない。一度決めたことは最後まで貫き通す、そういう人だから ‐
と
‐ ‐ ‐
‐ ‐
‐
それから、遅れて風間と歌川が実験室に訪れてもフブキは未だに"トリオン酔い"に見舞われた状態から復帰出来ないのを見聞きした風間が諏訪に送迎を頼み、堤とシロが付き添いで退室。フブキ達が居なくなるちょっと前に復活した冬島が合流して操作を引き継ぐ。その冬島から「手の空いている奴は技術開発の部署に行け。……言実ちゃんを止めろ、アレはヤバい」と出動要請を出したのだった。それを聞いて風間・歌川・寺島は移動を開始したが、佐鳥・時枝そして菊地原は留まっていた。理由は「おつるちゃんを止めれる自信がない」や「……何時彼女が目覚めるか分からない以上、交代で見守るべきかと」更には「隊長命令です、……あの人が迎えに来るまで側に居ろと言われたので」と其々の言い分を聞いた上で、それを受け入れた冬島は"モニターに映し出された数値に関する説明"を始めたのだった。……コレが異常なのかを判断できなければ、対処が遅れてしまう。それでは"眠り姫"となった柚紀の命が危うくなるのだから
最後に柚紀の頭をもう一撫でしたフブキが部屋から出てくると……
‐ ………ズルズル、…ペタン ‐
「ハァハァ、……な、何なんだよっ!?マジでさっ!!!ハァ、ハァ………シロっ!説明しろ!!"あの水の中に居る様な錯覚に見舞われる程の空気の濃さ"はっ!?ハァハァ、ハァッ!…ハァーーー……かなりキツかったゾ?」
「(ダッ!)だ、大丈夫っ風音ちゃんっ?にしても、水中に居る様なって……見た感じ普通にしか見えないけど…」
「……見えてねぇだけで、実際はスゲェ事になっているんだろうなあん中はよ。(ガシガシ)………恐らく野々村が感じた"濃い空気"の正体は"トリオン"だな。此処は【歌姫の実験やら調整に使用される部屋】だ、特にアッチ側は……鶴ヶ峰が発したトリオンが"外に漏出しない様に完全に遮断可能"なんだよ。でだ、……アイツは不可視な状態のトリオンも操作可能な筈だ。髪色が変わるのは"一定のラインを越えるほどのトリオンを一度に使うから"に過ぎねぇ、……実際"髪色があまり変わっていないが明らかに能力を使っているであろう"コイツを、……お前達なら見覚えあるんじゃねぇか?」
ドアに寄り掛かりながら崩れ落ちるフブキ。その姿は汗だくで呼吸も乱れており、運動神経抜群でスポーツ万能、体力だって同年代の男子並の彼女が"明らかに疲れている姿"を少なくとも嵐山隊の二人は見たことがない。特に付き合いが意外と長い佐鳥は慌てて駆け寄る始末だ。……彼なら"フブキでなくても"同じ行動をしたやも知れないが
そんなフブキが疲労を訴えるを諏訪なりに推測する。……実は【生身でも柚紀を運んだ際に感じる重さに違いがある】のを諏訪は身をもって体験していた。が、支えられない程でもないのと、意識が有るのと無いのでは重さが違うのは柚紀だけでなく他人にも該当する現象だが、言実曰く"柚紀だならこそ"の理由もあるらしい(詳細は語られなかったが)。未だに能力もだが体質も未知の領域なのだ。しかし、何故フブキが異常に感じる程の事態になっているかと言うと
「あ~、……多分"トリオン供給量"と"ユズちゃんの摂取速度"が合ってないんだ。"火種がない状態で火を起こすのが大変"なのと同じで"ほぼ空に等しいユズちゃんにトリオンを人工的に投与する"のは、本来ならあまり良くないけど(カタカタ、…ピタリ)……でも、今回は"減り過ぎている"から、苦渋の決断を言実さんが下した訳です」
「言実さんが?……前から気になっていたんだけど、……トリオンが減り過ぎると、………"使い切ってしまうと"一体どうなるの?おれ達は生身でトリオンを使わない。だからイマイチ分からないんだ、大変な事になるのは分かるよ?でも具体的にどうなるかが、想像が付かないよ」
「そんなに難しい事じゃないよ?……呼吸が止まって脳や心臓に酸素が届かなければどうなる?一定以上の水分が体から無くなったり、大量出血したら?……トリオン器官だって【人が生きていくのに必要だからある臓器】だよ?なら、そこから産み出されるトリオンだって不足すればその人が危険な状態に陥るのだって、時枝なら分かるんじゃない?まぁ、知らなくても生活に問題がない程にその器官を知るのはごく一部だし、……彼女位じゃないかな?重要視しなきゃいけない子は」
つまりは【拒絶反応はないが、投与されているトリオンを柚紀が受け入れきれず室内に漂っている】状態たのだ。更に投与量を調節するシロは"このペースでは何時少女が目覚めるかが分からなくて"不安そうにする。……この方法があまり得策ではないのを察した時枝が、"ならば何故"と考えつつもそもそも【コレをしないと本当に少女が危険なのか】が気になる様子だ。コレに対して答えたのは寺島だった。自分にも備わっているトリオン器官、だが"見えない臓器"と言われているだけあってか"此方の医学技術"では解明されていない事も未だにあるらしくハッキリと断言はしなかった。だが、全員理解はできたのだ
‐ トリオンを用いて能力を使う少女には確かに死活問題なのだろう。本当なら止めるべきなのだろうが、恐らく本人は聞き入れない。一度決めたことは最後まで貫き通す、そういう人だから ‐
と
‐ ‐ ‐
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それから、遅れて風間と歌川が実験室に訪れてもフブキは未だに"トリオン酔い"に見舞われた状態から復帰出来ないのを見聞きした風間が諏訪に送迎を頼み、堤とシロが付き添いで退室。フブキ達が居なくなるちょっと前に復活した冬島が合流して操作を引き継ぐ。その冬島から「手の空いている奴は技術開発の部署に行け。……言実ちゃんを止めろ、アレはヤバい」と出動要請を出したのだった。それを聞いて風間・歌川・寺島は移動を開始したが、佐鳥・時枝そして菊地原は留まっていた。理由は「おつるちゃんを止めれる自信がない」や「……何時彼女が目覚めるか分からない以上、交代で見守るべきかと」更には「隊長命令です、……あの人が迎えに来るまで側に居ろと言われたので」と其々の言い分を聞いた上で、それを受け入れた冬島は"モニターに映し出された数値に関する説明"を始めたのだった。……コレが異常なのかを判断できなければ、対処が遅れてしまう。それでは"眠り姫"となった柚紀の命が危うくなるのだから