30.雨天の曲~少女が嫌いな理由とは~(95.
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‐ ザーザーザー、……ゴロゴロ…… ‐
未だに雨や雷の音が鳴り響く中、柚紀はとある場所に身を潜めていた。……幼い頃悪戯をやらかしたり、"隠れんぼ"をした際によく使っていた場所であり、簡単に出入りが出来てある程度安全で"外"の様子が見れる場所。…だが"定番"過ぎて見落とし勝ちな此処が柚紀はお気に入りだった。…流石に"今は"あまり見かけなくなってしまったので、使用する事は少なくなったが軽く"コドモ帰り"を起こしている柚紀にとっては此処が一番の避難先なのだ
「(雷、イヤ、……雨は兎も角として、雷だけは、…嫌な思い出しかないもん)は、早く止んでよっ!じ、じゃなきゃ……"帰ってこれないじゃん"!!雨が強いと、山道が危険だから…無闇に移動、出来ないもん!?でも、早く、…ハヤク、カエッテキテヨ、……"お父さんっ!!?"(メソメソ)」
"生まれ育った場所"を彷彿させる場所に身を隠しているので、完全に時間軸を勘違いを起こしている柚紀は、ただひたすら"父親"が来るのを待っていた。…"母親"は儚げな人で他人より少し体が弱いので、あまり頼れず困ったりした時は専ら父親を頼っていたのだった。……家を空けることが多くても柚紀にとって頼りになるのは父親だったのだ。言実も頼りになるが、父親以上に中々会えない存在だったのであまり甘えれなかったのだ…"父親が存命な時"は
そんな感じで、耳と目を塞ぎ縮こまっている柚紀は気づいていない。…"ナニモノ"かが隠れ場所にゆっくりと近づいている事に。そして……
‐ スススッ ‐
「……市河が言っていた"隠れんぼポイント"を頼りに探していたが………本当に居たな。…探したぞ、全く。(スッ)そんな暗い所に居ないで出てこい」
『!?(ビクッ!)……だ、誰ですかっ?!だって、貴方みたいな人、……"この里"には居ないもん!!そ、それにどうして此処に?だって、……だって、此処はっ?!(……ドコ、ダッケ?ココハ、…ワタシハ……ダレ?ワタシの、…ワタシノ……ナマエハ…)』
視界が開き、逆光のせいで相手の顔は見えないが"男性"である事は明らかであり、……"以前出会った男性とは誰にも該当しない姿"に完全に警戒をする柚紀。だが、ふと【今現在地や時代、……自分が何者かすら】あやふやとなってしまい、目が虚ろとなっていきまるで"生きる気力"すら無くなり…"自分の存在意義すら"に危うくなりかける。トリオン体の相手が柚紀の異変に気づいているが対処に困っていたその時
‐ ゴロゴロ、……ピカーッ…ドーーンッ!!? ‐
『(ビクリッ!)ひ、ヒイィツ!?い、嫌あぁああ~~!!雷~~嫌だ~~~!!!!(パッ!!…ダキッ!ギュウ~~~!?)』
‐ ガタガタ、ガクブルガクブル………グスン ‐
「(ドスン!)っ!!……(ハァ~……ナデナデ、ポンポン)………大丈夫だ、俺は……"静樹さん"の職場仲間だ。お前の事は仕事の合間に時折話を聞いている。【少し世間知らずだが、活発で元気だが泣き虫で一人が嫌いな…柚紀と言う大切な一人娘が居る】とな。(ポンポン)……あの人も、人前で寝るのが嫌だったらしくてこうやって人が気付きづらい場所でひっそり休んでいたもんだ。(ポンポン)…医者である前に、あの人だって一人の人間であり……お前にとってはたった一人の父親だったんだよな?だから……頼るのも寂しく感じるのも…当たり前だ。恥じる事じゃない、そうだろ?…………鶴ヶ峰(パサッ…ゴシゴシ)」
『(…柚紀?鶴ヶ峰?……あ、そっか。私は、鶴ヶ峰…柚紀だった、ね。で、この人は………ん?ま、待ってよ。えっと私が今居るのは三門市で、言実さんや元はお父さんが働いていたボーダーに…所属とは言い難いけど、関わっていて、で……何か副作用…サイドエフェクトって言う特殊な能力があるのが判明して、今はそれを有効活用したいのと、制御の為に、実践訓練中で協力者が……)(チラリ)』
かなり近場に雷が落ちたらしくその音や光に驚いて反射的に柚紀は見つけてくれた相手に飛び付き、しがみついてしまう。いきなりの行動に相手は尻餅を付いてしまうが何とか受け止めろ、頭を撫でたり背中を叩いたりして落ち着かせる為に"自分は父親の知り合いで無害"や"その行動は父親もしていたから可笑しくない"、又は"その言動は普通・当たり前"的な意味合いの言葉を紡ぐ。それを聞いて……"自分が認められた"、"間違ってない"、そして"自分の名前"を呼ばれてやっと我に戻った柚紀は濡れたまま放置していた髪の毛をタオルらしいもので水分を拭ってくれている相手が誰かを一瞥する。…間違える筈のない、その体格や色合い、そして"自分とさほど変わらない身長"をしているが、頼りになる"お父さんみたいなお兄さんポジション"の………
『(……スッ)もう、大丈夫です。有り難う御座います風間さ(‐ ピカッ、…ゴロゴロ ‐)ひゃっ!!?(ギュッ!?)ぅ、うぅう~!?や、やっぱり雷はどうしても駄目だよ~!?じ、自分に落ちることないのは分かってますが……こ、怖いよ~風間さぁ~ん!!(エグエグ)』
「(…パサッ、…ポン)暫くこのままで居ろ、またいきなり暴走されたら面倒だからな。(ゴシゴシ)……どうやらゲリラ豪雨と言う奴らしくて相当大気が不安定らしい。が、…少しすれば治まるだろう。……コレだけの豪雨ではトリオン体でも自由に動くのは困難だ。(ゴシゴシ)まぁ、ゲートに天気は関係ないが発生した場合には二人に処理させる。コレはコレで良い経験になるだろう。…特に菊地原は耳を使わずに倒すのは(クスッ)案外新鮮だろうな、ずっとあの聴覚と付き合って生きてきからな(ゴシゴシ)……そのままタオルを被っていろ。少しは音や光が入らなくなるだろう。……(スッ…ポンポン)安心しろ、もし敵が来ても俺が側に居れば、問題ないだろ?」
風間に迷惑を掛けてしまい、これ以上は甘えるべきじゃないと思い離れようとした柚紀だが、やはり雷は駄目らしく再びくっついてしまう。それに対して些か呆れた口調で髪の毛を拭い、作業が終えても少女の背中に腕を回して抱き寄せる風間。…雨と雷の絶え間なく鳴り響く音を少しでも遣り過ごしたくて、安心したくてそのまま大人しくしている柚紀であった
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‐ ザーザーザー、……ゴロゴロ…… ‐
未だに雨や雷の音が鳴り響く中、柚紀はとある場所に身を潜めていた。……幼い頃悪戯をやらかしたり、"隠れんぼ"をした際によく使っていた場所であり、簡単に出入りが出来てある程度安全で"外"の様子が見れる場所。…だが"定番"過ぎて見落とし勝ちな此処が柚紀はお気に入りだった。…流石に"今は"あまり見かけなくなってしまったので、使用する事は少なくなったが軽く"コドモ帰り"を起こしている柚紀にとっては此処が一番の避難先なのだ
「(雷、イヤ、……雨は兎も角として、雷だけは、…嫌な思い出しかないもん)は、早く止んでよっ!じ、じゃなきゃ……"帰ってこれないじゃん"!!雨が強いと、山道が危険だから…無闇に移動、出来ないもん!?でも、早く、…ハヤク、カエッテキテヨ、……"お父さんっ!!?"(メソメソ)」
"生まれ育った場所"を彷彿させる場所に身を隠しているので、完全に時間軸を勘違いを起こしている柚紀は、ただひたすら"父親"が来るのを待っていた。…"母親"は儚げな人で他人より少し体が弱いので、あまり頼れず困ったりした時は専ら父親を頼っていたのだった。……家を空けることが多くても柚紀にとって頼りになるのは父親だったのだ。言実も頼りになるが、父親以上に中々会えない存在だったのであまり甘えれなかったのだ…"父親が存命な時"は
そんな感じで、耳と目を塞ぎ縮こまっている柚紀は気づいていない。…"ナニモノ"かが隠れ場所にゆっくりと近づいている事に。そして……
‐ スススッ ‐
「……市河が言っていた"隠れんぼポイント"を頼りに探していたが………本当に居たな。…探したぞ、全く。(スッ)そんな暗い所に居ないで出てこい」
『!?(ビクッ!)……だ、誰ですかっ?!だって、貴方みたいな人、……"この里"には居ないもん!!そ、それにどうして此処に?だって、……だって、此処はっ?!(……ドコ、ダッケ?ココハ、…ワタシハ……ダレ?ワタシの、…ワタシノ……ナマエハ…)』
視界が開き、逆光のせいで相手の顔は見えないが"男性"である事は明らかであり、……"以前出会った男性とは誰にも該当しない姿"に完全に警戒をする柚紀。だが、ふと【今現在地や時代、……自分が何者かすら】あやふやとなってしまい、目が虚ろとなっていきまるで"生きる気力"すら無くなり…"自分の存在意義すら"に危うくなりかける。トリオン体の相手が柚紀の異変に気づいているが対処に困っていたその時
‐ ゴロゴロ、……ピカーッ…ドーーンッ!!? ‐
『(ビクリッ!)ひ、ヒイィツ!?い、嫌あぁああ~~!!雷~~嫌だ~~~!!!!(パッ!!…ダキッ!ギュウ~~~!?)』
‐ ガタガタ、ガクブルガクブル………グスン ‐
「(ドスン!)っ!!……(ハァ~……ナデナデ、ポンポン)………大丈夫だ、俺は……"静樹さん"の職場仲間だ。お前の事は仕事の合間に時折話を聞いている。【少し世間知らずだが、活発で元気だが泣き虫で一人が嫌いな…柚紀と言う大切な一人娘が居る】とな。(ポンポン)……あの人も、人前で寝るのが嫌だったらしくてこうやって人が気付きづらい場所でひっそり休んでいたもんだ。(ポンポン)…医者である前に、あの人だって一人の人間であり……お前にとってはたった一人の父親だったんだよな?だから……頼るのも寂しく感じるのも…当たり前だ。恥じる事じゃない、そうだろ?…………鶴ヶ峰(パサッ…ゴシゴシ)」
『(…柚紀?鶴ヶ峰?……あ、そっか。私は、鶴ヶ峰…柚紀だった、ね。で、この人は………ん?ま、待ってよ。えっと私が今居るのは三門市で、言実さんや元はお父さんが働いていたボーダーに…所属とは言い難いけど、関わっていて、で……何か副作用…サイドエフェクトって言う特殊な能力があるのが判明して、今はそれを有効活用したいのと、制御の為に、実践訓練中で協力者が……)(チラリ)』
かなり近場に雷が落ちたらしくその音や光に驚いて反射的に柚紀は見つけてくれた相手に飛び付き、しがみついてしまう。いきなりの行動に相手は尻餅を付いてしまうが何とか受け止めろ、頭を撫でたり背中を叩いたりして落ち着かせる為に"自分は父親の知り合いで無害"や"その行動は父親もしていたから可笑しくない"、又は"その言動は普通・当たり前"的な意味合いの言葉を紡ぐ。それを聞いて……"自分が認められた"、"間違ってない"、そして"自分の名前"を呼ばれてやっと我に戻った柚紀は濡れたまま放置していた髪の毛をタオルらしいもので水分を拭ってくれている相手が誰かを一瞥する。…間違える筈のない、その体格や色合い、そして"自分とさほど変わらない身長"をしているが、頼りになる"お父さんみたいなお兄さんポジション"の………
『(……スッ)もう、大丈夫です。有り難う御座います風間さ(‐ ピカッ、…ゴロゴロ ‐)ひゃっ!!?(ギュッ!?)ぅ、うぅう~!?や、やっぱり雷はどうしても駄目だよ~!?じ、自分に落ちることないのは分かってますが……こ、怖いよ~風間さぁ~ん!!(エグエグ)』
「(…パサッ、…ポン)暫くこのままで居ろ、またいきなり暴走されたら面倒だからな。(ゴシゴシ)……どうやらゲリラ豪雨と言う奴らしくて相当大気が不安定らしい。が、…少しすれば治まるだろう。……コレだけの豪雨ではトリオン体でも自由に動くのは困難だ。(ゴシゴシ)まぁ、ゲートに天気は関係ないが発生した場合には二人に処理させる。コレはコレで良い経験になるだろう。…特に菊地原は耳を使わずに倒すのは(クスッ)案外新鮮だろうな、ずっとあの聴覚と付き合って生きてきからな(ゴシゴシ)……そのままタオルを被っていろ。少しは音や光が入らなくなるだろう。……(スッ…ポンポン)安心しろ、もし敵が来ても俺が側に居れば、問題ないだろ?」
風間に迷惑を掛けてしまい、これ以上は甘えるべきじゃないと思い離れようとした柚紀だが、やはり雷は駄目らしく再びくっついてしまう。それに対して些か呆れた口調で髪の毛を拭い、作業が終えても少女の背中に腕を回して抱き寄せる風間。…雨と雷の絶え間なく鳴り響く音を少しでも遣り過ごしたくて、安心したくてそのまま大人しくしている柚紀であった