29.秋天の曲(94.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そんな微妙な空気の中、最寄りの秘密経路入り口から通路に入れば、程なくして待ち受けていた風間と宇佐美が合流。五人で宇佐美を中心に楽しく話ながら歩いていると、……柚紀はラボに荷物を置いてくると言って一度別行動を取る事に。最初全員が「ウチの隊室に置けば良いじゃない?」と提案するが『……ずっと居ると、一昨日の失態を思い出しそうになるから無理です!!!』と理由を話せば、強行手段として柚紀は走り去ってしまい、それを歌川は反射的に追い掛ける。が、菊地原はそれ以上に気になる事があり二人に訊ねる事に
「失態って、…彼女は一体何を気にしているのさ?……僕、一昨日はずっと寝込んでいたから知らないんですが」
「ん~~?……相変わらず他人に迷惑かけたくないとか、自分を過小評価するのはあったけど、…多分違うよね柚紀ちゃんが気にしている事は。………風間お父さん、何だと思いますか?」
「…………冗談でも俺をお父さん呼ばわりするな宇佐美。…鶴ヶ峰の父親は後にも先にも、……"あの人"お一人しか居ないのだからな。多分だが"いきなり寝てしまった事"じゃないか?少なくとも俺は鶴ヶ峰の眠る瞬間に立ち合ったのはのはアレが初めてだ。寝顔なら……まぁ、数回はあるか」
「………寝ると言うか"気を失う"もありますけどね。でも"誰でも"じゃないと思いますよ?…寝ている時が"一番無防備"ですからね、………見知らぬ人の前じゃ寝ないでしょ彼女だって。…いや、僕達ですら弱音を吐かないんだから、平然としてそうですね。本当は辛いのに、バレない様にと隠すために。(ハァ~)我慢したって何も解決しないって言うのにさ……そう言う所は馬鹿ですよね鶴ヶ峰は。…………歌川の後を追います、アイツ彼女を泣かせた前科持ちですからね(スタスタスタ)」
と、聞きたいことや言いたいことを言えば足早に二人の後を追い掛ける菊地原。それを温かく見守る二人は先に隊室へと向かいながら、ふと気になる事が浮上した宇佐美は風間に訊ねる
「ねぇ、風間さん。きくっちーの"本命"はどっちだと思いますか?ちょっと前までは市河ちゃんとの関係を知らなかったので柚紀ちゃん一択だったんですが……そうとも、言えないですよね?両方とも気に掛けてますから」
「………………市河は"趣味の違い"や能力的に交流を深めづらいから発展は難しいだろうな。が、…それ以上に鶴ヶ峰は課題や問題点が多すぎる。……どちらにしても本気ならそれこそ"命がけの恋"になるだろうな。(ハァ~)…二人とも"セコム"は強いぞ?」
「セコムって………あ~、野々村ちゃん?」
「……それもだが、"各自の保護者"も強力だ。鶴ヶ峰は説明不要だから省くが、市河は親が営む建設会社の"全従業員"が対象だ。…そこまで大規模な会社ではないが古くからこの町にあって地元じゃ有名で…そこそこ"三門市に対しての影響力"を有している。どちらにしても組織的にも二人にナニかあればマズイ訳だ。……本人達は無自覚だし、保護者達も基本ボーダーに対しては協力的だがな」
「まぁ、……ボーダーが設立して数年で、親子何代も続く企業から見れば"新参者"ですからね~。そう言うのも考える必要がある訳ですか~。…色々大変ですね」
と、一見すると無害な二人の保護者達が意外と曲者で組織的にも無視できない存在的な話をしながら二人は歩いていくのであった
さて、少し時間を遡りまして柚紀はラボへ向かって疾走中。…何気無く"脚力強化"を施して追いつかれない様にしていたが、生身で肉体強化を"意図的に"したのは今回が初めてで、コントロール重視にしている為か些か周囲への注意力が疎かになってしまい
‐ …………ドン!!…ドテン!……カシャーン ‐
『ふわぁっ?!!…痛テテっ?!ま、曲がり角から人が出てくる可能性、…考えるのを忘れてたや(サスサス)「すまないっ!?大丈夫かい?……あれ?君は確かに鶴ヶ峰チーフの…」!!!あっ、(スクッ)えっと、こ、こんにちはっ!(ペコリ)確か時折言実さんのお手伝いして頂いている方のお一人、でしたね。……あぅ、…すみません、名前、……覚えてない、です(シュン)』
「……………(ナデ)気にしないで、僕の名字は在り来りだし見た目やエンジニアとしての腕前も平凡。…何か特徴がないと覚えづらいのは仕方ないよ。開発部門に所属する職員は似たり寄ったりな者が集まるからね。(スッ)…所で、今日はどうしたの?確かチーフは非番だよね?それに実力テストみたいなイベントも今日はないし……」
眼鏡に白衣を着た男性職員と接触してしまい、尻餅を付く柚紀は自分の不注意さを反省し、ぶつかった相手が言実の仕事仲間で何度か顔を合わせた人物だったのでそれ程警戒はせず、立ち上がって謝罪や挨拶をする。そして名前を覚えていない事に罪悪感を覚えて落ち込む柚紀の頭を撫でながら、"何故一人で此処に"と訊ねる。……数日前の過保護っぷり(?)を拝見しているのもだが、やはり"柚紀と言実をセットで"考える者も少なくはない。それを聞いてキョトーンとした表情をしながら理由を話す
『あれ?開発部門の方なら知ってる筈ですよ?"今日の風間隊の防衛任務に私が同行する"と。……(ポン)あっ!!時間が早いから不思議に思われたんですね!?任務までまだ時間がありますもんね!!?…学校が始まってしまい風間隊の方とあまり交流できる時間が取れなくて、だから始まるまでお喋りとかしよう的な事になりまして…………ん?…えっと、……どうして貴方は此処に?だってこの先は個人ラボエリアだし、…言実さん以外に此方側にラボを構えていらっしゃる方、…居ましたっけ?(コテン)』
「失態って、…彼女は一体何を気にしているのさ?……僕、一昨日はずっと寝込んでいたから知らないんですが」
「ん~~?……相変わらず他人に迷惑かけたくないとか、自分を過小評価するのはあったけど、…多分違うよね柚紀ちゃんが気にしている事は。………風間お父さん、何だと思いますか?」
「…………冗談でも俺をお父さん呼ばわりするな宇佐美。…鶴ヶ峰の父親は後にも先にも、……"あの人"お一人しか居ないのだからな。多分だが"いきなり寝てしまった事"じゃないか?少なくとも俺は鶴ヶ峰の眠る瞬間に立ち合ったのはのはアレが初めてだ。寝顔なら……まぁ、数回はあるか」
「………寝ると言うか"気を失う"もありますけどね。でも"誰でも"じゃないと思いますよ?…寝ている時が"一番無防備"ですからね、………見知らぬ人の前じゃ寝ないでしょ彼女だって。…いや、僕達ですら弱音を吐かないんだから、平然としてそうですね。本当は辛いのに、バレない様にと隠すために。(ハァ~)我慢したって何も解決しないって言うのにさ……そう言う所は馬鹿ですよね鶴ヶ峰は。…………歌川の後を追います、アイツ彼女を泣かせた前科持ちですからね(スタスタスタ)」
と、聞きたいことや言いたいことを言えば足早に二人の後を追い掛ける菊地原。それを温かく見守る二人は先に隊室へと向かいながら、ふと気になる事が浮上した宇佐美は風間に訊ねる
「ねぇ、風間さん。きくっちーの"本命"はどっちだと思いますか?ちょっと前までは市河ちゃんとの関係を知らなかったので柚紀ちゃん一択だったんですが……そうとも、言えないですよね?両方とも気に掛けてますから」
「………………市河は"趣味の違い"や能力的に交流を深めづらいから発展は難しいだろうな。が、…それ以上に鶴ヶ峰は課題や問題点が多すぎる。……どちらにしても本気ならそれこそ"命がけの恋"になるだろうな。(ハァ~)…二人とも"セコム"は強いぞ?」
「セコムって………あ~、野々村ちゃん?」
「……それもだが、"各自の保護者"も強力だ。鶴ヶ峰は説明不要だから省くが、市河は親が営む建設会社の"全従業員"が対象だ。…そこまで大規模な会社ではないが古くからこの町にあって地元じゃ有名で…そこそこ"三門市に対しての影響力"を有している。どちらにしても組織的にも二人にナニかあればマズイ訳だ。……本人達は無自覚だし、保護者達も基本ボーダーに対しては協力的だがな」
「まぁ、……ボーダーが設立して数年で、親子何代も続く企業から見れば"新参者"ですからね~。そう言うのも考える必要がある訳ですか~。…色々大変ですね」
と、一見すると無害な二人の保護者達が意外と曲者で組織的にも無視できない存在的な話をしながら二人は歩いていくのであった
さて、少し時間を遡りまして柚紀はラボへ向かって疾走中。…何気無く"脚力強化"を施して追いつかれない様にしていたが、生身で肉体強化を"意図的に"したのは今回が初めてで、コントロール重視にしている為か些か周囲への注意力が疎かになってしまい
‐ …………ドン!!…ドテン!……カシャーン ‐
『ふわぁっ?!!…痛テテっ?!ま、曲がり角から人が出てくる可能性、…考えるのを忘れてたや(サスサス)「すまないっ!?大丈夫かい?……あれ?君は確かに鶴ヶ峰チーフの…」!!!あっ、(スクッ)えっと、こ、こんにちはっ!(ペコリ)確か時折言実さんのお手伝いして頂いている方のお一人、でしたね。……あぅ、…すみません、名前、……覚えてない、です(シュン)』
「……………(ナデ)気にしないで、僕の名字は在り来りだし見た目やエンジニアとしての腕前も平凡。…何か特徴がないと覚えづらいのは仕方ないよ。開発部門に所属する職員は似たり寄ったりな者が集まるからね。(スッ)…所で、今日はどうしたの?確かチーフは非番だよね?それに実力テストみたいなイベントも今日はないし……」
眼鏡に白衣を着た男性職員と接触してしまい、尻餅を付く柚紀は自分の不注意さを反省し、ぶつかった相手が言実の仕事仲間で何度か顔を合わせた人物だったのでそれ程警戒はせず、立ち上がって謝罪や挨拶をする。そして名前を覚えていない事に罪悪感を覚えて落ち込む柚紀の頭を撫でながら、"何故一人で此処に"と訊ねる。……数日前の過保護っぷり(?)を拝見しているのもだが、やはり"柚紀と言実をセットで"考える者も少なくはない。それを聞いてキョトーンとした表情をしながら理由を話す
『あれ?開発部門の方なら知ってる筈ですよ?"今日の風間隊の防衛任務に私が同行する"と。……(ポン)あっ!!時間が早いから不思議に思われたんですね!?任務までまだ時間がありますもんね!!?…学校が始まってしまい風間隊の方とあまり交流できる時間が取れなくて、だから始まるまでお喋りとかしよう的な事になりまして…………ん?…えっと、……どうして貴方は此処に?だってこの先は個人ラボエリアだし、…言実さん以外に此方側にラボを構えていらっしゃる方、…居ましたっけ?(コテン)』