29.秋天の曲(94.
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その日の実力テストが終わり、言実が柚紀を木崎が迅を迎えに風間隊室に出向くまで、二人で仲良く寄り添いぐっすり眠っていた。(因みに本人達には内緒だが宇佐美はその姿を激写して"お気に入りホルダー(鍵付き)"に保存をしたとか、…してないとか)迅はすんなり目覚めたが、柚紀は未だに眠ったままなので迅に運搬を"徒歩"にて依頼を言実はしようとしたが「迅も疲れているし、今の鶴ヶ峰をトリオン体で運ぶのは危険では?」と風間に意見され、迅の指示で"車二台"で本部に来ていたので内一台に乗せて送って貰う事となった(運転手は林藤)
そして次の日の朝まで目覚めなかった柚紀は起きた際に状況が掴めずプチパニックになったが、そこは言実が手慣れた感じで落ち着かせ状況を説明した上で『今日は一日家で大人しくしていろ、…テスト風景がリアルタイムで見たいなら、出来るように手配する』と出掛けたい理由に対して妥協案を示せば"言実の負担は避けたい"と考え、素直に受け入れるのであった。その手段はと言うと………
『……わぁ~、自宅に居ながらテスト風景を中継で見れるのって贅沢だな~。だって本来駄目だもんね。ROM…"過去のなら"まだ大丈夫でもこの"専用タブレット"じゃないと無理だし。ロビーのモニター程大きくなくても、テレビでも十分見応え有るし、尚且つ実況解説の音声付き!……パソコン使えない私には絶対無理な芸当だよな~』
「……ユズ、嬉しいのは分かるがその位にしておけ。じゃねぇと……シロが茹でダコ状態になるぞ?……大丈夫か?(パタパタ)」
「ぁ、…ぁうあ~~!!?わ、忘れてたよ~!……ユズちゃんが天然タラシな事を~~!!…元からってのもあるけど、私の負担にならない様に"自分の気持ちをありのまま口に出す"様により一層心掛けてるんだった~!!?わ、私暑いのも寒いのも大抵平気なのに、…の、逆上せそうだよ~フウちゃ~ん!?(プシュ~)」
「……(ポン)慣れろ、多分アレは直らない。ユズはかなり天然成分が強いからな~、一々反応してたらキリがねぇぞ?割り切れ俺みたいにな」
シロとフブキを自宅に招き入れ、数日前に嵐山隊室で行った事をそのまま再現させたのであった。…本来なら不可能な芸当だが、言実が許可した点と使用しているパソコンがシロのではなく【言実が自宅で仕事をする際に使用するノートパソコン】なのだ。……お陰で多少セキュリティーを潜り抜ける必要はあるが、それでも難易度は格段に低くなっているのだ。因みにフブキは"一人ででも"ロビーにて観戦予定だったが、…昨日シロが倒れたのを知っているので"万が一"対策でコチラに来たのだった。フブキにとっては、テスト風景が見れれば何処でも構わないと言う考えなのだ
『わざわざ来てくれて有り難うね!お礼は【お昼ご飯とおやつを私が手作り】…だっけ?でも、そんなので良いの?リクエストも簡単なモノだったし(コテン)』
「おぅ!!…前にも話したが俺は料理が苦手でよ~……栄養が偏りやすいんだよ。時折シロの家で飯食わせてもらってるからまぁ、…何とか健康面には問題なく過ごせているが………(コリコリ)ボーダーに入ったのは俺自身の意思であり、我が儘からだ。…だから出来るだけこれ以上迷惑を掛けない為にも、…そんな感じで【俺にも出来そうな料理】をリクエストした訳だ。ついでに栄養バランスを考えるコツ何かも、あれば教えてくれ。で、シロの場合は」
「……【パンケーキ】をリクエストしたのは、…私が好きだからだよ?か、可能ならお店の美味しいのや人気のをた、食べたいけど……能力のせいで、中々行けなくて。フウちゃんはそこまで甘いの好きじゃないから誘いづらくもあってさ。だ、だから【此処でお店みたいなのを皆で作って食べたいな】と。ざ、材料は持ってきたから!!……駄目、だった?」
『(フルフルフル)だ、大丈夫だよ!!寧ろ有り難い、かな?…私、あんまり間食しない生活を送ってきたからホットケーキとかのお菓子作りも全然したことなくてさ、だから楽しみ!!……食事に関してはまぁ、…"生きるために身に付けた"的な知識かな?任せてたらそれこそフブキちゃんみたいに偏った食生活になりそうだったからね。……風邪とか引いたら自分が一番大変だから予防してた。"健康を保つには体の資本をきちんとする事。その条件は食事に睡眠、適度な運動"ってね!』
笑顔でそう話す柚紀だが、内容を聞いて二人は複雑な表情を浮かべていた。フブキは"親はどうした?"と言いたくなったが"訳アリ"なのを思い出して口を噤み、シロは"読み取ってしまった過去の記憶"から"そうなった経緯"を知っているので、ナニも言えなくなったのだ。勿論二人の変化に気づいた柚紀が『む、昔の事だし、良い経験になったから気にしないで!?……あっ!村上先輩だよ!!』と、話題や意識を変え様としたのだった。……少し靄を残したままだが、柚紀本人がそう言うならと、気持ちの切り替えに乗る二人は画面を仲良く見つめて観戦するのであった