24.顔合わせの曲(89.
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飲んだ中身を言い当てた柚紀を見て「正解!!流石ね!」と褒める綾辻に、「……香りや見た目でスパイスが入っているのは分かるが、種類も解るものなのか?茶葉も見分けがつかないぞ俺は」と同じものを飲みながら首を傾げる嵐山。そして、……驚きのあまりにカップを持ったまま目を見開き固まっている木虎であった。そんな中、再びドアが開いたのでそちらを見れば、柚紀は嬉しそうな表情を浮かべる
「お待たせしました~!いや~、お土産を選ぶのに時間が掛かっちゃいました。あっ!?柚紀ちゃん、いらっしゃ~い!来てたんだね!!」
『こんにちは佐鳥くん、学校お疲れ様です。時枝くんも、…ってあれ?シロちゃんに、……フブキちゃんっ?!』
「(クスッ)…市河さんは兎も角、野々村が居ればまぁ、……驚くよね?綾辻先輩に二人の事を話したら"会ってみたい"と言われたので、…丁度鶴ヶ峰さんに用事があったからね」
「お、お、お、お、おじ、お邪魔、致します!(ペコリ)えっとね、(ゴソゴソ、…スッ)学校で貰ったプリントとかユズちゃん宛のを今日もお届けに来ました。わ、わ、私は暇だし、ユズちゃんが心配だから。で、ね……(チラリ)」
「佐鳥が【今日はウチ(の隊室)に居るからおいでよ】…と誤解を招く物言いをして更に強制連行されそうだったのを、時枝と俺が止めて誤解を解いた後に同伴を申し出た訳だ。ったく、周囲はシロやユズ程察しは良くねぇってのを理解しやがれってんだ!……"妙な噂"の元を作るなよ全く!?って、…木虎?」
制服姿の佐鳥と時枝の後ろに同じく制服姿のままのシロとフブキが一緒に室内に入って、嵐山と綾辻にお辞儀をするが、二人とも木虎が居るのは予想外らしく驚いていた。対する木虎も四人に挨拶をするが、シロだけには些か怪訝そうな表情を浮かべていた。そんな中、佐鳥が持っていたお土産を柚紀に渡す
「はい!今日のお土産は最近発売された秋の限定のプリンをメインに色んな味のを買ってきたよ~。好きなの食べてね?」
『あはは、有り難う。……いつの間にか会いに来てくれる人、皆お土産を持参されるのは何でだろう?』
「"お土産"と言うより"お見舞いの品"じゃないかしら?柚紀ちゃん数日前まではずっと寝込んでいたから、皆さん心配して顔を出しに来たのよきっと。それに"熱は"今回が初めてだけど、こんな風に療養を強いられたのは前にもあった事だし、ね?」
「………えっ?!?」
「…おいユズ、俺その事知らねぇぞ?今回みてぇな事が以前にもヤラカシテるのか?!(ゴキゴキ)キッチリ、ハッキリ、説明、してもらおうか?」
かなりの数で色もカラフルな中身を見て、嬉しくはあるが最近食べてばかりだなと苦笑いを浮かべる柚紀に、綾辻が微笑みながら理由を指摘する。その内容を聞いて、再び固まる木虎と寝耳に水な状態のフブキが指を大袈裟に鳴らして軽く脅しに掛かる。そんな友人の言動や明らかに怒っている表情を見て柚紀は「よ、四人のお茶、淹れてきますっ!綾辻先輩は座ってて下さいっ!」と給湯スペースに逃げ出す。それを慌てて追い掛ける佐鳥と、「…佐鳥、その前に荷物と服どうにかしなよ」といつの間にかトリオン体になっていた時枝が二人の後を追う。……その際に然り気無く嵐山に視線を向けたのだった
部下に向けられた視線の意図を汲んだ隊長が初対面な相手が多いので、ちょっとした自己紹介タイムを設けた。それに対して誰も異議を唱えず名前や年齢、ポジション等"在り来たりな"事を話した、……までは良かったが"一つ気掛かりな事"が発生し、嵐山が表情を曇らせる。そんな中、"四つ以上のカップ"をトレイに載せた状態で戻ってきた三人。(因みに佐鳥もきちんと換装済みで、トレイは時枝が持っている)…"何やら空気が変"な気がした柚紀が困っている風に見受けられる嵐山に声を掛ける
『どうかしましたか嵐山さん、何やら表情が優れない様にも見受けられますが……シロちゃんもフブキちゃんも綾辻先輩や木虎ちゃんと仲良くお喋りしていますよ?まぁシロちゃんは……緊張してるみたいですが』
「あ、あぁ。流石に女子同士なだけあってか、すんなり挨拶や自己紹介は出来たのだが………彼女、…市河ちゃんが、ちょっと、…ね」
「「???」」
嵐山にしては珍しく歯切れが悪いのを佐鳥達は不思議そうにする。…シロも柚紀並に"庇護欲"を掻き立てられる見た目等をしているが、幼馴染みのフブキが側に居るのに心配事なんてあるのか?と考えてしまう。そんな中、三人が給湯スペースから出てきたのを確認してからフブキが木虎に話を振る
「で、何で木虎が嵐山隊室に居るんだ?それも服も佐鳥とかと同じデザインだし。……少し前にB級に昇格したってのはお前から連絡貰ってて知ってたが。簡単に加入出来るのか?あ、そう言えばA級ってどうなるんだ?…………ユズ、シロ、分かるか?」
『………どう、だっけ?私B級からA級への昇格条件とかちゃんと知らない、から。……シロちゃんは分かる?』
「えっと、入隊式から次の入隊式までが一シーズンとカウントするんだけど、…シーズン中に一人だけなら編入可能だよ。因みに通常は同じ階級の子を加入するパターンだけど、B級の子をA級チームにってのも、一応可能だね。ただ、本来A級に昇格するにはB級隊員同士でチームを組んでチーム対抗のB級ランク戦で得点を競い、上位二位に入ってA級への挑戦権を獲得してそれをクリアするのが条件だから…………ある程度の実力や戦略を考える思考力、それを実行して得た実践経験や咄嗟の判断力とかがないとA級は務まらない。特に今は"亜種問題"が浮上してるから、対処に一番駆り出される立場で、……って、フウちゃんっ!!コレ一通り説明したよ私っ!?」
と、素朴な疑問を友人二人に訊ねるフブキ。"柚紀は不明だが、シロは確実に知っている"のを分かった上での問いに律儀に答えたシロは、若干憤慨を表情で示す。そんな二人を見てからシロの言い分が間違えでないかを嵐山達に視線や仕草で問いかければ"是"と、こちらも首を振るだけで返す。……その中、再び言葉を失っていた木虎を見て"フブキの意図"を察すると、……手助けを決意する
「お待たせしました~!いや~、お土産を選ぶのに時間が掛かっちゃいました。あっ!?柚紀ちゃん、いらっしゃ~い!来てたんだね!!」
『こんにちは佐鳥くん、学校お疲れ様です。時枝くんも、…ってあれ?シロちゃんに、……フブキちゃんっ?!』
「(クスッ)…市河さんは兎も角、野々村が居ればまぁ、……驚くよね?綾辻先輩に二人の事を話したら"会ってみたい"と言われたので、…丁度鶴ヶ峰さんに用事があったからね」
「お、お、お、お、おじ、お邪魔、致します!(ペコリ)えっとね、(ゴソゴソ、…スッ)学校で貰ったプリントとかユズちゃん宛のを今日もお届けに来ました。わ、わ、私は暇だし、ユズちゃんが心配だから。で、ね……(チラリ)」
「佐鳥が【今日はウチ(の隊室)に居るからおいでよ】…と誤解を招く物言いをして更に強制連行されそうだったのを、時枝と俺が止めて誤解を解いた後に同伴を申し出た訳だ。ったく、周囲はシロやユズ程察しは良くねぇってのを理解しやがれってんだ!……"妙な噂"の元を作るなよ全く!?って、…木虎?」
制服姿の佐鳥と時枝の後ろに同じく制服姿のままのシロとフブキが一緒に室内に入って、嵐山と綾辻にお辞儀をするが、二人とも木虎が居るのは予想外らしく驚いていた。対する木虎も四人に挨拶をするが、シロだけには些か怪訝そうな表情を浮かべていた。そんな中、佐鳥が持っていたお土産を柚紀に渡す
「はい!今日のお土産は最近発売された秋の限定のプリンをメインに色んな味のを買ってきたよ~。好きなの食べてね?」
『あはは、有り難う。……いつの間にか会いに来てくれる人、皆お土産を持参されるのは何でだろう?』
「"お土産"と言うより"お見舞いの品"じゃないかしら?柚紀ちゃん数日前まではずっと寝込んでいたから、皆さん心配して顔を出しに来たのよきっと。それに"熱は"今回が初めてだけど、こんな風に療養を強いられたのは前にもあった事だし、ね?」
「………えっ?!?」
「…おいユズ、俺その事知らねぇぞ?今回みてぇな事が以前にもヤラカシテるのか?!(ゴキゴキ)キッチリ、ハッキリ、説明、してもらおうか?」
かなりの数で色もカラフルな中身を見て、嬉しくはあるが最近食べてばかりだなと苦笑いを浮かべる柚紀に、綾辻が微笑みながら理由を指摘する。その内容を聞いて、再び固まる木虎と寝耳に水な状態のフブキが指を大袈裟に鳴らして軽く脅しに掛かる。そんな友人の言動や明らかに怒っている表情を見て柚紀は「よ、四人のお茶、淹れてきますっ!綾辻先輩は座ってて下さいっ!」と給湯スペースに逃げ出す。それを慌てて追い掛ける佐鳥と、「…佐鳥、その前に荷物と服どうにかしなよ」といつの間にかトリオン体になっていた時枝が二人の後を追う。……その際に然り気無く嵐山に視線を向けたのだった
部下に向けられた視線の意図を汲んだ隊長が初対面な相手が多いので、ちょっとした自己紹介タイムを設けた。それに対して誰も異議を唱えず名前や年齢、ポジション等"在り来たりな"事を話した、……までは良かったが"一つ気掛かりな事"が発生し、嵐山が表情を曇らせる。そんな中、"四つ以上のカップ"をトレイに載せた状態で戻ってきた三人。(因みに佐鳥もきちんと換装済みで、トレイは時枝が持っている)…"何やら空気が変"な気がした柚紀が困っている風に見受けられる嵐山に声を掛ける
『どうかしましたか嵐山さん、何やら表情が優れない様にも見受けられますが……シロちゃんもフブキちゃんも綾辻先輩や木虎ちゃんと仲良くお喋りしていますよ?まぁシロちゃんは……緊張してるみたいですが』
「あ、あぁ。流石に女子同士なだけあってか、すんなり挨拶や自己紹介は出来たのだが………彼女、…市河ちゃんが、ちょっと、…ね」
「「???」」
嵐山にしては珍しく歯切れが悪いのを佐鳥達は不思議そうにする。…シロも柚紀並に"庇護欲"を掻き立てられる見た目等をしているが、幼馴染みのフブキが側に居るのに心配事なんてあるのか?と考えてしまう。そんな中、三人が給湯スペースから出てきたのを確認してからフブキが木虎に話を振る
「で、何で木虎が嵐山隊室に居るんだ?それも服も佐鳥とかと同じデザインだし。……少し前にB級に昇格したってのはお前から連絡貰ってて知ってたが。簡単に加入出来るのか?あ、そう言えばA級ってどうなるんだ?…………ユズ、シロ、分かるか?」
『………どう、だっけ?私B級からA級への昇格条件とかちゃんと知らない、から。……シロちゃんは分かる?』
「えっと、入隊式から次の入隊式までが一シーズンとカウントするんだけど、…シーズン中に一人だけなら編入可能だよ。因みに通常は同じ階級の子を加入するパターンだけど、B級の子をA級チームにってのも、一応可能だね。ただ、本来A級に昇格するにはB級隊員同士でチームを組んでチーム対抗のB級ランク戦で得点を競い、上位二位に入ってA級への挑戦権を獲得してそれをクリアするのが条件だから…………ある程度の実力や戦略を考える思考力、それを実行して得た実践経験や咄嗟の判断力とかがないとA級は務まらない。特に今は"亜種問題"が浮上してるから、対処に一番駆り出される立場で、……って、フウちゃんっ!!コレ一通り説明したよ私っ!?」
と、素朴な疑問を友人二人に訊ねるフブキ。"柚紀は不明だが、シロは確実に知っている"のを分かった上での問いに律儀に答えたシロは、若干憤慨を表情で示す。そんな二人を見てからシロの言い分が間違えでないかを嵐山達に視線や仕草で問いかければ"是"と、こちらも首を振るだけで返す。……その中、再び言葉を失っていた木虎を見て"フブキの意図"を察すると、……手助けを決意する