23.鶏卵の曲(88.
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そんな事を廊下で考えていると、隊室のドアが開きメンバーが出てきたのだった。先頭の出水が佐鳥の事を聞いてきたので、素直に現場に急行したと話すが……"あの馬鹿佐鳥が"と悪態ついたのを見て後輩の心情を察していると荒船は理解したのであった。次に出てきたのは黒のコートに包まれている柚紀を抱っこした諏訪で膝元の上着をきっちり握り締めており、…ナニやら真新しい泣いた痕が見受けられて目を細めると、隣に居た小佐野が代弁
「あ~~、…気になったんで諏訪さんが良い理由聞いたら【今居るメンバーで大人の男性が諏訪さんだから】と言った後に………"お父さん"を思い出しちゃって。その…【お父さんが亡くなってから体調を崩したのは今回が初めて】と言ってまして~、………すみません」
「……………確かに鶴ヶ峰にとっては大人で野郎は"トラウマ対象"なのは確かだが、寂しがり屋でまだまだ餓鬼のコイツには"優しい医者の父親"を思わせる存在でもあるんだろうな。ま、だからこそ【戦闘員で一番年上】の冬島のおっさんに預けるって訳だろうな。…そんな訳だ、俺達は行くぜ?場所は堤と日佐人に聞いてくれ」
反省の色を見せる小佐野は"緩和材"として同行するらしく、諏訪と出水に着いて行く。…数歩歩いた諏訪を思わず呼び止めてしまった荒船は、歯切れ悪い口調ながら訊ねるのだった。…今は眠っている柚紀について
「こんな時に聞くことじゃないのは分かってますが、……諏訪さんにとって鶴ヶ峰は、………言実さんはどんな存在何ですか?今回の合同任務で何度も信頼関係を垣間見ましたが、…貴方の口から直接聞きたくて」
「俺にとっての二人か?……鶴ヶ峰は"何処か素直じゃないが可愛いげのある手の掛かる妹的な奴"であり、つる姐は"飲み仲間兼年上の女友達兼頼りになる上司"だな。今後どんな一面を知っても俺は態度を変えるつもりはネェ。…今の関係で満足してっからな"両方とも"な。………一つ忠告してやるよ、荒船。(クルッ)【テメェが答えれない問いを"相手に"するのは止めておけ】。"コイツ等にだけ"じゃねぇ、"全員に言える事"だ。例を上げると……【子どもの割りには見た目も性格も何処か大人っぽい、だが本質は寂しがり屋な餓鬼の鶴ヶ峰】と【誰もが認める大人な見た目できっちりしている風にも思えるが、実は面倒な事が嫌いで我が儘で子ども染みた一面を持つつる姐】。……そんな二人に対して"どう在りたいか"をテメェが分からねぇまま"一線"を越えてみろ。(スウゥ)…確実に相手を困らせるだけで"お前が望む未来は来ない"。迅じゃ無くてもこの未来は確定だろうな。(クルッ)………ま、"誰にナニを望んでいるか"俺は知らねぇがな(チラッ、…スタスタスタ)」
まるで"見透かされた"かの様な返答をされて表情に焦りの色を見せる荒船を見て、…頼りになる堤を見てから歩みを再開する諏訪と共に去っていく小佐野と出水。それに答えるかの様に荒船の肩に手を置き堤はこう口を開いた
「……俺達の隊室で、大学生や大人組が時折麻雀しているのは知っているよね?何も会話なしじゃつまらないから皆色んな事を話すんだ。…勿論、冬島さんもね。だから荒船くんが鶴ヶ峰との事で悩んでいるのも知っていたし、それを考慮して今日の任務を組んで貰えるようにあの人に進言したのは諏訪さんだよ。………別にきちんと決める必要はない、でも彼女が困っていたら助ける。俺はそう決めている、…もう"無関係"じゃ居られないからね」
「(ポン)気負いし過ぎだ、荒船は、……駄目なのか?ハッキリとさせないと、……悪くないと、思うが俺は、今のままで」
「………そうだな。少なくとも鶴ヶ峰とは、このままで良いのかもな。…皆アイツに対して過保護な一面がある。俺みたいな奴が居るべき何だろうな。………検査に行ってくる、加賀美は念のため部屋で待機しててくれ」
まだ完全ではないが、幾分かスッキリした表情を浮かべた荒船がそう言うと堤・穂刈に礼を述べ歩き出す。…"なら言実の事は?"と内心思った半崎だったが、車の一件があるので口を慎む事にした。最後尾をそしてナニかをずっと考えてながら歩く笹森が気になり声を掛ける
「どうしたんだよ笹森、出水先輩に声掛けた後からずっとダンマリでさ。……"惜しいことした"とか"羨ましい"とか、考えているのか?」
「なっ?!!べ、別にそんな事俺はっ!!?……多分、…アイツに水飲ませるの無理だっただろうし、………俺なんかよりあの人達の信用信頼性が上なのも知ってるから、今更そんな事……」
「(ハァ~)…じゃあ、ナニをそんなに考えているんだよ?どうせ鶴ヶ峰関連だろ?……気になる事あるなら言ってみたらどうだ?聞くだけ聞くぜ?(ダルいけど、荒船先輩ですら此処数日調子が良くなかったんだ。…笹森だと学校とかにも支障、出しそうだよな)」
色々思うところがある半崎がそう口にすれば「あくまでも俺の勝手な想像だからな?」と前置きを言ってから気になる事を話始めた
「半崎もさ、あの曲知っていただろ?ま、有名だし実際に聞いたから当たり前ではあるけどさ」
「だな」
「………二番の歌い出しがさ"イナビカリノ"、だろ?……今回の新種の亜種は【今までと違い"電撃"と言う手段】を用いてきた。これって偶然、だろうか?」
「……………俺は指摘されるまでレーダーに亜種が映らないのを知らなかったから、"どっちが先か"は分からない。だが"親玉"とか"オリジナル"と称されている亜種も電撃攻撃をしようてしていたのなら、…やっぱり元から備わっていたんじゃないのか?」
「……………花火が歌詞に出てくる歌を歌った際に、鶴ヶ峰は"トリオン製の花火"を作り出してみせた。…歌姫を発動させながらさ。……それを見たせいで【歌姫の影響を亜種が受けて更に変貌した】のかもって、…思わず考えちまったんだ。"実例?"があるし、亜種の解析をする傍らで二番の歌い出しを思い出したりしてたのかなって。…………俺は、分からないからさ、…"駄目ならダメって"、"違うならチガウって"……言ってくれないと、納得も諦めも出来ないや」
そんな内に秘めた考え・想いを口にして、少しだけスッキリした笹森は半崎に礼を言うと穂刈の元へと前に出るのだった。それをかなり複雑な気持ちで見ていた半崎は誰かに言うわけでもなくただ「……ダルいし、面倒くさい」と小さく呟き、前方四人の後に続くのであった
「あ~~、…気になったんで諏訪さんが良い理由聞いたら【今居るメンバーで大人の男性が諏訪さんだから】と言った後に………"お父さん"を思い出しちゃって。その…【お父さんが亡くなってから体調を崩したのは今回が初めて】と言ってまして~、………すみません」
「……………確かに鶴ヶ峰にとっては大人で野郎は"トラウマ対象"なのは確かだが、寂しがり屋でまだまだ餓鬼のコイツには"優しい医者の父親"を思わせる存在でもあるんだろうな。ま、だからこそ【戦闘員で一番年上】の冬島のおっさんに預けるって訳だろうな。…そんな訳だ、俺達は行くぜ?場所は堤と日佐人に聞いてくれ」
反省の色を見せる小佐野は"緩和材"として同行するらしく、諏訪と出水に着いて行く。…数歩歩いた諏訪を思わず呼び止めてしまった荒船は、歯切れ悪い口調ながら訊ねるのだった。…今は眠っている柚紀について
「こんな時に聞くことじゃないのは分かってますが、……諏訪さんにとって鶴ヶ峰は、………言実さんはどんな存在何ですか?今回の合同任務で何度も信頼関係を垣間見ましたが、…貴方の口から直接聞きたくて」
「俺にとっての二人か?……鶴ヶ峰は"何処か素直じゃないが可愛いげのある手の掛かる妹的な奴"であり、つる姐は"飲み仲間兼年上の女友達兼頼りになる上司"だな。今後どんな一面を知っても俺は態度を変えるつもりはネェ。…今の関係で満足してっからな"両方とも"な。………一つ忠告してやるよ、荒船。(クルッ)【テメェが答えれない問いを"相手に"するのは止めておけ】。"コイツ等にだけ"じゃねぇ、"全員に言える事"だ。例を上げると……【子どもの割りには見た目も性格も何処か大人っぽい、だが本質は寂しがり屋な餓鬼の鶴ヶ峰】と【誰もが認める大人な見た目できっちりしている風にも思えるが、実は面倒な事が嫌いで我が儘で子ども染みた一面を持つつる姐】。……そんな二人に対して"どう在りたいか"をテメェが分からねぇまま"一線"を越えてみろ。(スウゥ)…確実に相手を困らせるだけで"お前が望む未来は来ない"。迅じゃ無くてもこの未来は確定だろうな。(クルッ)………ま、"誰にナニを望んでいるか"俺は知らねぇがな(チラッ、…スタスタスタ)」
まるで"見透かされた"かの様な返答をされて表情に焦りの色を見せる荒船を見て、…頼りになる堤を見てから歩みを再開する諏訪と共に去っていく小佐野と出水。それに答えるかの様に荒船の肩に手を置き堤はこう口を開いた
「……俺達の隊室で、大学生や大人組が時折麻雀しているのは知っているよね?何も会話なしじゃつまらないから皆色んな事を話すんだ。…勿論、冬島さんもね。だから荒船くんが鶴ヶ峰との事で悩んでいるのも知っていたし、それを考慮して今日の任務を組んで貰えるようにあの人に進言したのは諏訪さんだよ。………別にきちんと決める必要はない、でも彼女が困っていたら助ける。俺はそう決めている、…もう"無関係"じゃ居られないからね」
「(ポン)気負いし過ぎだ、荒船は、……駄目なのか?ハッキリとさせないと、……悪くないと、思うが俺は、今のままで」
「………そうだな。少なくとも鶴ヶ峰とは、このままで良いのかもな。…皆アイツに対して過保護な一面がある。俺みたいな奴が居るべき何だろうな。………検査に行ってくる、加賀美は念のため部屋で待機しててくれ」
まだ完全ではないが、幾分かスッキリした表情を浮かべた荒船がそう言うと堤・穂刈に礼を述べ歩き出す。…"なら言実の事は?"と内心思った半崎だったが、車の一件があるので口を慎む事にした。最後尾をそしてナニかをずっと考えてながら歩く笹森が気になり声を掛ける
「どうしたんだよ笹森、出水先輩に声掛けた後からずっとダンマリでさ。……"惜しいことした"とか"羨ましい"とか、考えているのか?」
「なっ?!!べ、別にそんな事俺はっ!!?……多分、…アイツに水飲ませるの無理だっただろうし、………俺なんかよりあの人達の信用信頼性が上なのも知ってるから、今更そんな事……」
「(ハァ~)…じゃあ、ナニをそんなに考えているんだよ?どうせ鶴ヶ峰関連だろ?……気になる事あるなら言ってみたらどうだ?聞くだけ聞くぜ?(ダルいけど、荒船先輩ですら此処数日調子が良くなかったんだ。…笹森だと学校とかにも支障、出しそうだよな)」
色々思うところがある半崎がそう口にすれば「あくまでも俺の勝手な想像だからな?」と前置きを言ってから気になる事を話始めた
「半崎もさ、あの曲知っていただろ?ま、有名だし実際に聞いたから当たり前ではあるけどさ」
「だな」
「………二番の歌い出しがさ"イナビカリノ"、だろ?……今回の新種の亜種は【今までと違い"電撃"と言う手段】を用いてきた。これって偶然、だろうか?」
「……………俺は指摘されるまでレーダーに亜種が映らないのを知らなかったから、"どっちが先か"は分からない。だが"親玉"とか"オリジナル"と称されている亜種も電撃攻撃をしようてしていたのなら、…やっぱり元から備わっていたんじゃないのか?」
「……………花火が歌詞に出てくる歌を歌った際に、鶴ヶ峰は"トリオン製の花火"を作り出してみせた。…歌姫を発動させながらさ。……それを見たせいで【歌姫の影響を亜種が受けて更に変貌した】のかもって、…思わず考えちまったんだ。"実例?"があるし、亜種の解析をする傍らで二番の歌い出しを思い出したりしてたのかなって。…………俺は、分からないからさ、…"駄目ならダメって"、"違うならチガウって"……言ってくれないと、納得も諦めも出来ないや」
そんな内に秘めた考え・想いを口にして、少しだけスッキリした笹森は半崎に礼を言うと穂刈の元へと前に出るのだった。それをかなり複雑な気持ちで見ていた半崎は誰かに言うわけでもなくただ「……ダルいし、面倒くさい」と小さく呟き、前方四人の後に続くのであった