23.鶏卵の曲(88.
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佐鳥の曖昧な部分もあるが迷いない話し方からして"本当の事"と感じ取るメンバー。だが、本人が語っていない以上全て鵜呑みには出来ないし、柚紀だって嘘を付くのだ。……どれが真実かはやはり簡単には判断できない。そんな会話に一度も参加せず、ただ傍観に徹していた小佐野が『ぅっ、……ん"~~』と柚紀が声を発したのを聞いて視線を下に向けた瞬間、……少女の異変に気づく
「(あれ?柚紀ちゃん顔赤くない?ってか何だか苦しそうにも見えるし……!まさかっ!?)(スッ)!!!諏訪さんっ!?柚紀ちゃんがすごい熱なんだけど!?これってマズイかもっ!!!?」
「ナンだとっ!?って……【何で鶴ヶ峰からトリオンが漏出していやがる】?!どう考えたってマズイに決まってんだろっ!!?今は減少したトリオン回復の為に眠ってるんじゃねぇのかよっ!!!?」
小佐野の声を聞いて全員の視線が二人に向く中、更に諏訪が目敏く気づいたのだ。髪色はそのままだがうっすらと柚紀の体から"緑の粒子が漏れ出ている"のを。それを見て佐鳥は何かを思い出す
「あっ!?前に柚紀ちゃんが言ってた!"トリオン放出は汗みたいな感覚"だって!!だから熱を出して汗と一緒にトリオンが漏れているのかも!?どっちにしろ【トリオンと水分】を早く彼女に補給させなきゃっ!?任務中、生身の彼女は一切ナニも飲んでない!歌ったのもだけど、あれだけ動いたのに水分補給ナシはマズイよ!?おつるちゃんだってかなり気にしてたもん、"柚紀ちゃんは汗を掻きづらい体質"だって!!」
それから室内は騒然となった。トリオン放出を止めるのもだが、水分補給も柚紀が意識がない状態では出来ないのだ。一応名を呼びながら体を揺すったり、口許にペットボトルを傾けてみたりもしたが反応を示さない。……息苦しそうにもしている柚紀を見て、流石に不味いと判断した隊長二人が苦渋の決断を下す
「…俺達も買った飲み物を殆ど飲み干している状態だ、鶴ヶ峰が飲めるかは分からないがあるに越した事はねぇ。……半崎、追加で何本か早急に買ってきてくれ。「り、了解ッス!!(ダッ!…ウィーン)」…で、諏訪さん。………こうなったら」
「あぁ、……本人の了承ナシにこんな事したくねぇが、今は一刻も争う事態だ。……………佐鳥に日佐人、お前等どっちかが"口移し"で水分を鶴ヶ峰に流し込め。それでワンチャン意識を取り戻せばトリオン放出も止まる筈だ」
「「えっ??!……エェエエエーーー!!!?む、ムリだよっ!?ナニ言ってるんですかっ諏訪さんっ!!?」」
先ずは飲み物が無いに等しいので半崎にパシりを命じる荒船。それを見送った後に諏訪に視線を向ければ、物凄く嫌そうで険しい表情をしながら二人に"かなり無茶な(美味しい?)要求"をする。それを聞いて二人とも一語一句同じ事を言い放ったのだ。……顔を赤くさせながら
そんな二人を見て、とりあえず濡らしたハンカチを額に宛てたり様子を窺っている加賀美が口を開いた
「でもそれしか方法がないよ?柚紀ちゃんトリオンは放出してるけど、汗は殆ど掻いてない。……かなりの高熱を長時間体内に留めたままじゃ命に関わる状況になる。…此処は病院じゃないから、専門的な処置は出来ないし、……と言うより"病院に連れていけない可能性"もあるよね?」
「!!あっ、………多分駄目だと思います。…少なくともお父さんが生きていた頃は【怪我や病気は全部父親が診てくれていた】って。…柚紀ちゃんの体質を知れば、"医学者が彼女にナニをするか"分からない。…此処のエンジニアの人達は"サイドエフェクト"だったけど、同じ事をしました、からね」
「なら仕方ない、…何とかするしかない、俺達が、……恐らく無理だろう、あの人は、…対応に追われている、……言実さんは"亜種対策係"、的な役目だからな」
「今回は所謂"人命救助"的な理由何だから、変に深く考えるべきじゃないけど……柚紀ちゃんのトラウマを考えると諏訪さん達"年上"や半崎みたいに"出会って間もない異性"は避けるべきだよね。……最悪私かかがみん先輩がするけどさ~、…やっぱり"キス"するなら女の子同士より男子の方が……ねぇ~?(ニヤリ)」
顔含め肌が見える箇所全てが赤みを帯びている様にも窺える柚紀。これだけでもかなりの高熱が窺える状況で、体質やトラウマを考慮し後は"女心"を小佐野から軽く意見され、互いに顔を見合わせる佐鳥と笹森。そして二人が口を開く前に、半崎が戻ってきたらしくドアが開く音が聞こえ、そちらを何気なく見て………全員が目を見開いた。室内に入ってきたのは
‐ ……パサッ ‐
「いきなりですみませんがお邪魔します荒船さんと諏訪さんっ!?柚紀ちゃんが此処に居るって半崎に聞いたんだが、……!…"姐さんの予想が見事に当たってやがる"!!?と、とりあえず"処置"するから(キイィン)…小佐野以外は彼女から離れてくれ」
「ぃ、出水先輩っ!?何で…って!ま、待ってくださいっ!?(バッ!!)何でトリオン弾生成してるんですか?!柚紀ちゃんも小佐野先輩も生身………なのもですが、…何か"変"じゃないですかソレ」
「……出水先輩のトリオン量は鶴ヶ峰程じゃないにしろ、かなりありますよね?で、【通常のトリオン弾】だとこう、…もっと大きい筈、です。だけどソレ……ん~、…バスケやバレーのボール位の大きさ、ですよね?形は四角いですが。後普通のトリオン粒子は緑っぽい白ですがそれは……【水色と言うより青白い色】ですよね?それも、トリガーですか?」
黒のロングコートを靡かせた出水(トリオン体)が来たのだった。因みに後ろには飲み物を抱えた半崎もちゃんと居る状態だ。そして見た目からしても熱がある柚紀を見ると、片手にトリオン弾を作り出したのを見てトリオン体のままの佐鳥が柚紀(と小佐野)の前に出て立ち憚る。笹森は生身なので口だけでもと気になることを訊ねる。が、佐鳥は荒船に腕を捕まれて前から退けさせられ、笹森は堤に肩を叩かれる。そして諏訪が確認を兼ねて口を出す
「(あれ?柚紀ちゃん顔赤くない?ってか何だか苦しそうにも見えるし……!まさかっ!?)(スッ)!!!諏訪さんっ!?柚紀ちゃんがすごい熱なんだけど!?これってマズイかもっ!!!?」
「ナンだとっ!?って……【何で鶴ヶ峰からトリオンが漏出していやがる】?!どう考えたってマズイに決まってんだろっ!!?今は減少したトリオン回復の為に眠ってるんじゃねぇのかよっ!!!?」
小佐野の声を聞いて全員の視線が二人に向く中、更に諏訪が目敏く気づいたのだ。髪色はそのままだがうっすらと柚紀の体から"緑の粒子が漏れ出ている"のを。それを見て佐鳥は何かを思い出す
「あっ!?前に柚紀ちゃんが言ってた!"トリオン放出は汗みたいな感覚"だって!!だから熱を出して汗と一緒にトリオンが漏れているのかも!?どっちにしろ【トリオンと水分】を早く彼女に補給させなきゃっ!?任務中、生身の彼女は一切ナニも飲んでない!歌ったのもだけど、あれだけ動いたのに水分補給ナシはマズイよ!?おつるちゃんだってかなり気にしてたもん、"柚紀ちゃんは汗を掻きづらい体質"だって!!」
それから室内は騒然となった。トリオン放出を止めるのもだが、水分補給も柚紀が意識がない状態では出来ないのだ。一応名を呼びながら体を揺すったり、口許にペットボトルを傾けてみたりもしたが反応を示さない。……息苦しそうにもしている柚紀を見て、流石に不味いと判断した隊長二人が苦渋の決断を下す
「…俺達も買った飲み物を殆ど飲み干している状態だ、鶴ヶ峰が飲めるかは分からないがあるに越した事はねぇ。……半崎、追加で何本か早急に買ってきてくれ。「り、了解ッス!!(ダッ!…ウィーン)」…で、諏訪さん。………こうなったら」
「あぁ、……本人の了承ナシにこんな事したくねぇが、今は一刻も争う事態だ。……………佐鳥に日佐人、お前等どっちかが"口移し"で水分を鶴ヶ峰に流し込め。それでワンチャン意識を取り戻せばトリオン放出も止まる筈だ」
「「えっ??!……エェエエエーーー!!!?む、ムリだよっ!?ナニ言ってるんですかっ諏訪さんっ!!?」」
先ずは飲み物が無いに等しいので半崎にパシりを命じる荒船。それを見送った後に諏訪に視線を向ければ、物凄く嫌そうで険しい表情をしながら二人に"かなり無茶な(美味しい?)要求"をする。それを聞いて二人とも一語一句同じ事を言い放ったのだ。……顔を赤くさせながら
そんな二人を見て、とりあえず濡らしたハンカチを額に宛てたり様子を窺っている加賀美が口を開いた
「でもそれしか方法がないよ?柚紀ちゃんトリオンは放出してるけど、汗は殆ど掻いてない。……かなりの高熱を長時間体内に留めたままじゃ命に関わる状況になる。…此処は病院じゃないから、専門的な処置は出来ないし、……と言うより"病院に連れていけない可能性"もあるよね?」
「!!あっ、………多分駄目だと思います。…少なくともお父さんが生きていた頃は【怪我や病気は全部父親が診てくれていた】って。…柚紀ちゃんの体質を知れば、"医学者が彼女にナニをするか"分からない。…此処のエンジニアの人達は"サイドエフェクト"だったけど、同じ事をしました、からね」
「なら仕方ない、…何とかするしかない、俺達が、……恐らく無理だろう、あの人は、…対応に追われている、……言実さんは"亜種対策係"、的な役目だからな」
「今回は所謂"人命救助"的な理由何だから、変に深く考えるべきじゃないけど……柚紀ちゃんのトラウマを考えると諏訪さん達"年上"や半崎みたいに"出会って間もない異性"は避けるべきだよね。……最悪私かかがみん先輩がするけどさ~、…やっぱり"キス"するなら女の子同士より男子の方が……ねぇ~?(ニヤリ)」
顔含め肌が見える箇所全てが赤みを帯びている様にも窺える柚紀。これだけでもかなりの高熱が窺える状況で、体質やトラウマを考慮し後は"女心"を小佐野から軽く意見され、互いに顔を見合わせる佐鳥と笹森。そして二人が口を開く前に、半崎が戻ってきたらしくドアが開く音が聞こえ、そちらを何気なく見て………全員が目を見開いた。室内に入ってきたのは
‐ ……パサッ ‐
「いきなりですみませんがお邪魔します荒船さんと諏訪さんっ!?柚紀ちゃんが此処に居るって半崎に聞いたんだが、……!…"姐さんの予想が見事に当たってやがる"!!?と、とりあえず"処置"するから(キイィン)…小佐野以外は彼女から離れてくれ」
「ぃ、出水先輩っ!?何で…って!ま、待ってくださいっ!?(バッ!!)何でトリオン弾生成してるんですか?!柚紀ちゃんも小佐野先輩も生身………なのもですが、…何か"変"じゃないですかソレ」
「……出水先輩のトリオン量は鶴ヶ峰程じゃないにしろ、かなりありますよね?で、【通常のトリオン弾】だとこう、…もっと大きい筈、です。だけどソレ……ん~、…バスケやバレーのボール位の大きさ、ですよね?形は四角いですが。後普通のトリオン粒子は緑っぽい白ですがそれは……【水色と言うより青白い色】ですよね?それも、トリガーですか?」
黒のロングコートを靡かせた出水(トリオン体)が来たのだった。因みに後ろには飲み物を抱えた半崎もちゃんと居る状態だ。そして見た目からしても熱がある柚紀を見ると、片手にトリオン弾を作り出したのを見てトリオン体のままの佐鳥が柚紀(と小佐野)の前に出て立ち憚る。笹森は生身なので口だけでもと気になることを訊ねる。が、佐鳥は荒船に腕を捕まれて前から退けさせられ、笹森は堤に肩を叩かれる。そして諏訪が確認を兼ねて口を出す