‐　ドーン！　‐
‐　ドーン！　‐
「うおっ？！足元に狙撃っ？？(それも荒船にもって事は)……"やらせろ"って言いたいのかよつる姐、これが一番の最善策なのか？！………(ｶﾞｼｶﾞｼ)分かったよ！！やってやるよっ！？？だがなっ！別の策やら状況が改善したら直ぐに教えろよ？！伝える方法ならアンタならどうにかするだろうが！！…荒船、戦闘準備しろ！？」
「っ？？！……分かりました(…やはり、付き合いの長さが違うだけあってか、諏訪さんは今の狙撃一つで言実さんの意図を察せれる訳か。……俺も時折戦術やら論理的なのをあの人から学んでは居るが、…まだまだ分からない事ばかりだ。そして鶴ヶ峰に対してもそれは同じ………そこまでなろう…なれるとは俺は…思えない、な)」

隊長二人の足元に同時狙撃が飛んできたのを見て、…多分ではあるが言実なら……そう考えた諏訪は腹をくくり、決断出来なかった荒船はそれに従う形となった。さて、そんな様子に気づいていない柚紀は笹森と鈴により、何とか状況改善したが

‐　…………ドン！ドーン！　‐
「！？(ダキッ！スサーー！！)っ！！？"俺達にも同じく狙撃"とかっ、穂刈先輩も半崎も何を考えて…『！！？この音はっ！！……(‐　ﾁﾘｰﾝ　‐)警戒っ！！土竜型来ますっ！！！？』えぇえええっ！！！！？」
「！！今の狙撃も"注意を促すモノ"な訳か。……だが(俺達を撃ってから、あまり"間がなかった"のが気になるな。あくまでも"ずっと同じ場所"が駄目なわけで、一発毎に移動しなければならない訳じゃ……だが、彼奴等が足元にとは言えど"生身の"鶴ヶ峰に狙撃するか？)」

反射的に柚紀を抱き寄せて後退する笹森が仲間に愚痴を漏らそうとしたが、柚紀の予想外な発言に動揺してしまう。諏訪は銃を生成して警戒をし始め、荒船は自分のチームメイトに関して少し考えていた。そんな中、間を置かずに"先程まで柚紀が居た地点"に騒音と共に土竜型が登場するが、位置が悪く"弱点が狙えない"位置に居ると気づき更には通常のが穴から出てきてしまい「チッ！？日佐人っ！！意地でも歌姫守れよ！？直ぐに援護に行くっ！！！だが飛ぶなよ！！」と諏訪が怒鳴りながら対処を開始し、荒船も弧月を抜いたのだった
一方で諏訪の指示通り土竜型と対峙をしている笹森も柚紀を背中に庇いながら弧月を抜いていた。が、守り重視な動きなのでコチラから攻撃が出来ない状況で両手によるブレード攻撃に最初は対処していたが

‐　(ブオォン)…シュルシュルシュル～　‐
「しまっ！？(ガキン！！)っ！！！……逃げろ鶴ヶ峰っ！！触手がっ！！？」
『のは山々だけど、退路にも敵がっ！？……ぁっ、やっ！？(-　ﾁﾘｰﾝ、ﾘｰﾝ　‐)(ｶﾞﾀ、……ｶﾞﾀ、…ギュウッ！！)た、助けてっ！！！？(怖いよっ！！言実さんっ！！？嵐山さん、時枝くんっ！……佐鳥くんっ！！)』

隙間を抜けて触手が生身の少女に迫り行くのに気づき焦る笹森。…先程の電撃攻撃を彷彿させるソレは柚紀には良くないと分かっているが、敵の対処が間に合わない。そして、別方向から新たに現れた敵を見て表情が変わってしまう柚紀。……今は生身でトリオン体とは違う、…やはりあのトラウマを克服は難しいらしく畏縮してしまうが、"完全に動けなくなるのは自他ともに危険"と分かっているので、何とか踏み留まっているが打開策がなく……助けを求めてしまう。土竜型の触手が、新手の凶刃が柚紀を襲おうとしたその時

‐　……ドーン！　‐
‐　……ドーン！　‐
‐　………ドーン！　‐
‐　……………ドーン！　‐

狙撃音が"四発ほぼ同時"鳴り響き、其々通常の二体に土竜型の触手と弱点を撃ち抜いていた 。まだまだ後続は居るが三人に加えて偵察から戻ってきた堤も参戦して、あらかた片付けるのであった

「(タタタタ)無事かっ？！鶴ヶ峰？！！……(ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ)お前は生身でも"常に退路確保"する必要があるなコレ。にしてもだ、…(ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ、スッ)何でアイツ等は"亜種を倒した後にも関わらず"お前を狙ったんだ？土竜型を倒せば"一番邪魔な奴"を全員が狙うのが行動パターンだろ？」
『(-　ﾘｰﾝ　‐)…考えられる可能性は多数あります。先ずは"敵サイト"に起きたであろう事ですが……【土竜型倒した後に現れた後続に金剛型が居た可能性】と【一撃で倒したから邪魔な相手が誰かを報せる隙がなかったから】ではないかと。……前者は未確定ですが"一度に複種類の亜種が居合わせた事"を私は経験してませんので、あくまでも可能性です。ただ後者は冬島さんの例がありますから、まだこちらの方が可能性あるかと』
「……後は"コチラ側"で有り得るのは………【敵が認識できない程の遠距離狙撃で位置がバレていない】、そう考えるのが自然だな。狙撃音からして"助っ人のスナイパーが二人追加"されている。……恐らく当真と東さんだろうな。あの二人なら遠距離狙撃位出来るだろう」