21.玲瓏の曲~戦場を駆け抜けろ~(86.
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笹森の言葉を聞いて男子三人は顔を見合わせてしまう。……特に最後の疑問に対して"そう言えば"や、"確かに"と身に覚えがあるのだった。こればかりは答えれないので本人に視線を向けると…それに気づいた柚紀が少し困った様な表情をしながら話し始めた
『えっと、ですよ?(‐ チリーン ‐)……私、トリオン体と生身の境界線が未だに曖昧、なんですよね。勿論色々体験しましたから違いは理解していますよ?ですが、肉体的な強化は皆さんよりはされていません。強いて言えばどんなに動いても息切れしなくなったや暑さや寒さを感じなくなった、…その程度であり、一番の違いにあたる"トリガーによる攻撃"は出来ません。(‐ リンリーン ‐)まぁ、シールドは出来ますが歌姫同様、あくまでも"補助機能"ですから』
「…………俺達は俗に言う"敵を倒すために超人的な肉体を持つヒーローに変身する"感じだけど、鶴ヶ峰は"肉体はそのままで手助けする…サポーター"的な感じかな?だけど敵は【生身とトリオン体の見た目が違う鶴ヶ峰が同一人物】だと見分けが付かなくて、二回も電撃を受けてしまって……えっと……【車のガソリンメーターが壊れてて満タンなのにまた給油しちゃった】みたいな、考え?うわ~自分で言いながら分かんなくなってきた俺」
「……その考えは意外と間違えてないかもよ?…日佐人さ、"熱っぽい"って言っただろ?……機械なんかがオーバーヒートしたら熱を帯びるのと同じで許容オーバーしたからだと俺は思うよ?俺・諏訪さんと荒船くんは彼女に触れた時…"トリオン臨時接続"が自動発生したんだよ」
「敵を倒してトリオン量が減っている俺達と、溢れて処理に困っている鶴ヶ峰。……本能的に状況打破する為に起きた現象だろうな。実際、鶴ヶ峰は"トリオン譲渡"を意図的に出来るんだろ確か?(……そう言えば確か"敵が居る状態で"鶴ヶ峰が気を失ったのは今回が初めてか?狙われない理由、……トリオン反応が出ていないからか?)」
考察を含めてトントン拍子に話が進む中、相変わらず鈴が鳴り響く中『可能だけど"トリオン体限定"って言われた』と荒船の質問に返答し、「無理に渡せばまた寝たきり待ったなしだからな」と諏訪が的確な事を口にした辺りで【具体的な対抗策】を話し始める
‐ ドーン!………ドーン! ‐
『(‐ チリーン ‐)……狙撃音が近づいているので、恐らく敵も接近している可能性がありますから手短に。……(…スッ‐ リーン ‐)私のトリオン体には【サイドエフェクト上達の為に色んな事柄を記録する機能】が付属しています。その中には【接触した亜種に関するデータを蓄積する機能】もあります。土竜型みたいな敵を想定したのと、少しでも敵の情報を入手する為に』
「接触した相手って……まるで市河の…」
『……彼女も自分の能力をどうにかしたくて、言実さんに改善の策を依頼してて、【その仕組み】を理解する為に色々検査したのが土竜型亜種が"出る前"。常に良い状態にとトリガーやトリオン体をカスタマイズしてますからね、あの人は』
唯一シロを知らない荒船が諏訪に視線を向けるが、首を降り"今は話せない"と意思表示をする。そして堤に視線を向ければ一つ頷き武器を生成して「偵察してきます」と離れて行く。それを見送った柚紀は説明を続ける
『だからその"記録する機能"を【トリガー】と見立てて私がコレにトリオンを流せば……(‐ チリーン ‐)多分ですが"亜種だけを"引き寄せられる、のは難しいのですが、敵は意図的に呼び寄せられます。………普段と逆の事をするには"ナニかにトリオンを集中させる"必要がありますから。で、妨害型の亜種との見極めは(‐ チリーン ‐)…目には目を、音には音を……です』
「……………………………………………はぁ~、やっぱり"ソレ"しかねぇのかよ!?【歌姫でその通信障害を起こしている音をかき消すしか】!!?銃撃音には"トリオンは含まれてねぇ"、"トリオンを用いる音だから同じモノで相殺する"……理屈は分かる、だがっ!!生身のお前が、それをする理由には成らねぇ?!つる姐なら時間が掛かるかも知れねぇが対策を…『(‐ リーン ‐)それでは遅過ぎるっ!?間に合わないっ!!!』っ!……ナニを危惧してる、鶴ヶ峰は」
口を出さない荒船と笹森だが、理解は出来ている。……たが"倒すだけ"なら柚紀の手助けを借りなくても可能とも考えた。だが少女はそれを"是"としない。駄目なのだ、それだけでは……【少しでも可能性があるのなら、それを安易に見過ごせば……後悔する】のを柚紀は痛いほど分かっているのだから
『"今、この周囲に居る亜種は"確実に始末しなければなりません。…取り逃がせば一般市民に被害が出るかも知れない、あの電撃は私は大丈夫でも他の人も同じとは限らない!……トリオン兵は市民の脅威、それから守るのがボーダーの役目。……一度でも任務に失敗すれば一気に信用信頼を失います。重要だからこそ今まできちんとこなしてきた日々の積み重ねの分、その跳ね返りは甚大です!!その責任が現場で指揮を取っている諏訪さんと荒船先輩に及ぶなんて……私は嫌です!!それに、……私以外の誰かにトリオン兵にトラウマを抱かせるのも駄目です!?あんな思い、気持ちを体験させたくない!!?だからっ!?私がっ!!?……ぐっっ!!?!(ガクンッ!)』
感情が露となり、本音をぶちまける柚紀たが、鈴を定期的に鳴らすのを怠り再び頭痛に襲われてその場に蹲ってしまう。それを見て反射的に駆け寄った笹森に介抱を受け、隊長二人は……悩んでいた。【少女の安否】を取るか【ボーダー隊員としての責務】を全うすべきかを
『えっと、ですよ?(‐ チリーン ‐)……私、トリオン体と生身の境界線が未だに曖昧、なんですよね。勿論色々体験しましたから違いは理解していますよ?ですが、肉体的な強化は皆さんよりはされていません。強いて言えばどんなに動いても息切れしなくなったや暑さや寒さを感じなくなった、…その程度であり、一番の違いにあたる"トリガーによる攻撃"は出来ません。(‐ リンリーン ‐)まぁ、シールドは出来ますが歌姫同様、あくまでも"補助機能"ですから』
「…………俺達は俗に言う"敵を倒すために超人的な肉体を持つヒーローに変身する"感じだけど、鶴ヶ峰は"肉体はそのままで手助けする…サポーター"的な感じかな?だけど敵は【生身とトリオン体の見た目が違う鶴ヶ峰が同一人物】だと見分けが付かなくて、二回も電撃を受けてしまって……えっと……【車のガソリンメーターが壊れてて満タンなのにまた給油しちゃった】みたいな、考え?うわ~自分で言いながら分かんなくなってきた俺」
「……その考えは意外と間違えてないかもよ?…日佐人さ、"熱っぽい"って言っただろ?……機械なんかがオーバーヒートしたら熱を帯びるのと同じで許容オーバーしたからだと俺は思うよ?俺・諏訪さんと荒船くんは彼女に触れた時…"トリオン臨時接続"が自動発生したんだよ」
「敵を倒してトリオン量が減っている俺達と、溢れて処理に困っている鶴ヶ峰。……本能的に状況打破する為に起きた現象だろうな。実際、鶴ヶ峰は"トリオン譲渡"を意図的に出来るんだろ確か?(……そう言えば確か"敵が居る状態で"鶴ヶ峰が気を失ったのは今回が初めてか?狙われない理由、……トリオン反応が出ていないからか?)」
考察を含めてトントン拍子に話が進む中、相変わらず鈴が鳴り響く中『可能だけど"トリオン体限定"って言われた』と荒船の質問に返答し、「無理に渡せばまた寝たきり待ったなしだからな」と諏訪が的確な事を口にした辺りで【具体的な対抗策】を話し始める
‐ ドーン!………ドーン! ‐
『(‐ チリーン ‐)……狙撃音が近づいているので、恐らく敵も接近している可能性がありますから手短に。……(…スッ‐ リーン ‐)私のトリオン体には【サイドエフェクト上達の為に色んな事柄を記録する機能】が付属しています。その中には【接触した亜種に関するデータを蓄積する機能】もあります。土竜型みたいな敵を想定したのと、少しでも敵の情報を入手する為に』
「接触した相手って……まるで市河の…」
『……彼女も自分の能力をどうにかしたくて、言実さんに改善の策を依頼してて、【その仕組み】を理解する為に色々検査したのが土竜型亜種が"出る前"。常に良い状態にとトリガーやトリオン体をカスタマイズしてますからね、あの人は』
唯一シロを知らない荒船が諏訪に視線を向けるが、首を降り"今は話せない"と意思表示をする。そして堤に視線を向ければ一つ頷き武器を生成して「偵察してきます」と離れて行く。それを見送った柚紀は説明を続ける
『だからその"記録する機能"を【トリガー】と見立てて私がコレにトリオンを流せば……(‐ チリーン ‐)多分ですが"亜種だけを"引き寄せられる、のは難しいのですが、敵は意図的に呼び寄せられます。………普段と逆の事をするには"ナニかにトリオンを集中させる"必要がありますから。で、妨害型の亜種との見極めは(‐ チリーン ‐)…目には目を、音には音を……です』
「……………………………………………はぁ~、やっぱり"ソレ"しかねぇのかよ!?【歌姫でその通信障害を起こしている音をかき消すしか】!!?銃撃音には"トリオンは含まれてねぇ"、"トリオンを用いる音だから同じモノで相殺する"……理屈は分かる、だがっ!!生身のお前が、それをする理由には成らねぇ?!つる姐なら時間が掛かるかも知れねぇが対策を…『(‐ リーン ‐)それでは遅過ぎるっ!?間に合わないっ!!!』っ!……ナニを危惧してる、鶴ヶ峰は」
口を出さない荒船と笹森だが、理解は出来ている。……たが"倒すだけ"なら柚紀の手助けを借りなくても可能とも考えた。だが少女はそれを"是"としない。駄目なのだ、それだけでは……【少しでも可能性があるのなら、それを安易に見過ごせば……後悔する】のを柚紀は痛いほど分かっているのだから
『"今、この周囲に居る亜種は"確実に始末しなければなりません。…取り逃がせば一般市民に被害が出るかも知れない、あの電撃は私は大丈夫でも他の人も同じとは限らない!……トリオン兵は市民の脅威、それから守るのがボーダーの役目。……一度でも任務に失敗すれば一気に信用信頼を失います。重要だからこそ今まできちんとこなしてきた日々の積み重ねの分、その跳ね返りは甚大です!!その責任が現場で指揮を取っている諏訪さんと荒船先輩に及ぶなんて……私は嫌です!!それに、……私以外の誰かにトリオン兵にトラウマを抱かせるのも駄目です!?あんな思い、気持ちを体験させたくない!!?だからっ!?私がっ!!?……ぐっっ!!?!(ガクンッ!)』
感情が露となり、本音をぶちまける柚紀たが、鈴を定期的に鳴らすのを怠り再び頭痛に襲われてその場に蹲ってしまう。それを見て反射的に駆け寄った笹森に介抱を受け、隊長二人は……悩んでいた。【少女の安否】を取るか【ボーダー隊員としての責務】を全うすべきかを