2.藪蛇の曲~黒髪の青年~(67.
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そこそこ人が集まっては居たが、比較的小柄な柚紀でも状況を見れる状態だった。何やら自分より明らかに年上の男子数人が、自分と同じ位の少年に何やらイチャモンをつけていた。年齢的な差もあるが、さらに面倒な事に年上集団はB級で少年はC級……トリオン体なのでその見分けも容易なのだった。とりあえず様子を見る事に
「で、どうしてくれるんだよコレ?折角デザイン変えたのに気分が台無しじゃねーか!」
「す、すみません先輩っ!?ですが、……俺は何を?それトリオン体、ですから服の弁償は出来ませんし、個人ポイントの譲渡とかは駄目…ですよね?」
「別にお前が"謝罪の気持ち"としてポイントを貰っても俺達は良いが、丁度此処はランク戦ロビーだ。……"正当な方法"で貰おうかポイントを、な」
「たが普通なら階級違うとポイントは動かせねぇが、……そっちが自ら宣言すれば問題ない訳だ。……(クイッ)お!3000以上はあるな。なら、俺達と三人と戦ってお前が負けたら1000ポイントずつよこせ。………本当に自分が悪いと思っているなら、その位して貰わないとなぁ?!」
確かに三人組の一人の服が濡れているのは柚紀でも分かる、だが全身でなく"腕の部分に少し"掛かっている程度なのだ。そして、仲間であろう二人まで何やら少年からポイントを簒奪しようとしている。……流石に悪質だと感じた柚紀は、首から下げていた携帯を手に取り"例のマップアプリ"を起動させ、"あの三人より年上の知り合い"が基地内に居ないか確認し、この中で仲裁役に"一番適しているであろう人物"に対して【ランク戦ロビー、トラブル】と手短に打ち込みをしている最中に、少年が「お二人は関係ないじゃないですかっ!?」と反論した声を聞き、間違えて送信ボタンを押してしまい『あっ!?』と誤操作に対して反省する暇もなく、直ぐに騒動の中心地を見て……戦慄を柚紀は覚えた。ランク戦を提案した隊員がスコーピオンを少年に向けていたのだった
「何だよお前?……先輩に口答えする気か?」
「……百歩譲って、そちらの飲み物を掛けてしまった先輩がそれを望むなら、俺は承諾します。ですが…お二人はただこの場に居合わせただけ。迷惑を掛けていない!?なのにランク戦をして負けたら1000とかって、………幾らなんでも無理です!!俺は目標があって、それでボーダーに入ったんです!!その目標の為にはB級にならないといけない、…やっとあと少しでなれそうなのに、……そんな理不尽が通ってたまるかよ!!?」
「……へぇ~、先輩に対してそんな口振り…なら、それが本気なのか(ダッ!)確かめてやるよ!!」
『(マズイっ!!あの目はっ、……"寸止め"する気何てない!?…本気だっ!!!)…止めなきゃ!!?(ダッ!)』
周囲もざわついている事もあり、"かなりヤバイ状況"と他人も判断していると柚紀は感じ取ればどうにかするべきと考えるが、既に攻撃体制に入ってしまったのを見て反射的に駆け寄る柚紀。周囲がいきなりセーラー服の少女が取った行動に驚き騒然とする中で
‐ パシャ~~ン!! ‐
「うわっ!?何だいきなり!!おい誰だって……ガキじゃねぇーか!!それもその制服…………JCかよっ!!?」
『(JCって何だろ?とりあえず…)……いきなりの無礼お許しください先輩。ですが、…あまりにも身勝手な振る舞いでしたので思わず手が出てしまいました。彼の言った通り、本来なら当事者同士でトラブルを話し合いや何かで解決するのが筋、……他人である貴方達お二人がでしゃばる……っ!…べき、ではないです!』
「んじゃあ、何でお前は出てきやが「誰かと思えばあの時の!?……何で此処にいやがる?!!滞在するのは休み中だけじゃ無かったのかよっ?!?」お、おいどうした?!」
手に持っていた飲み物を相手に掛けて対峙する柚紀、それを見た少年が「君は確か、笹森と一緒に居た、…それにその制服……ウチの学校の…」と、何やら一方的に知っている様子だった。そんな事に気付かずに年上三人と睨み合っていた柚紀は、"一人の先輩"を見て一瞬言葉が詰まってしまう。そしてその相手も柚紀の存在を認識して焦りの表情を浮かべていた。理由は
『(この人って確かくま先輩の時に会った……何でまたこの人と?!だって、…無かったよ?……一度私に絡んできた人は、それ以降は皆大人しくなったよ??)貴方、……まだ反省されていないの、ですか?…"警告"は受けている筈、ですよ?』
「っ!?……おい!あの餓鬼を黙らせろっ!!じゃなきゃ…サボった事があの人にバレ…「騒がしいと思えば、学校は兎も角ボーダー内でのトラブルは……流石に見過ごせないですよ?…先輩方」っ!?…お前はっ!!」
「み、……三輪っ!?」
以前熊谷と会った際に絡んできた弧月使いの男が居たのだ。夏休み中に似たトラブルに何度も巻き込まれている柚紀、だがその後同じ人をランク戦ロビーで見掛けても同じ様な事をされる事は無く、声を掛けられても「あの時はゴメン」と謝罪はあった。……主に風間を中心に問題を起こした隊員は"注意若しくは警告"をされている所を柚紀は実際に見て知っているからだ
そして弧月使いの先輩は焦っていた。…"今度は言実が出てくる可能性"があるからだ色んな理由で。なので黙らせようとしたのだ、あの時の様な"邪魔者"が野次馬内にも居ない……と、思っていた矢先に声を掛けてきた青年を見て表情が豹変する
その視線の先が気になり柚紀もそちらを見れば、私服姿ではあるが"先輩"と呼んだ点と自分が知らない点から恐らく自分より年上の、黒髪で目がつり目のせいか少し怖い印象を抱いてしまったが……少なくとも"悪い人"では無いと感じ取っていた
「で、どうしてくれるんだよコレ?折角デザイン変えたのに気分が台無しじゃねーか!」
「す、すみません先輩っ!?ですが、……俺は何を?それトリオン体、ですから服の弁償は出来ませんし、個人ポイントの譲渡とかは駄目…ですよね?」
「別にお前が"謝罪の気持ち"としてポイントを貰っても俺達は良いが、丁度此処はランク戦ロビーだ。……"正当な方法"で貰おうかポイントを、な」
「たが普通なら階級違うとポイントは動かせねぇが、……そっちが自ら宣言すれば問題ない訳だ。……(クイッ)お!3000以上はあるな。なら、俺達と三人と戦ってお前が負けたら1000ポイントずつよこせ。………本当に自分が悪いと思っているなら、その位して貰わないとなぁ?!」
確かに三人組の一人の服が濡れているのは柚紀でも分かる、だが全身でなく"腕の部分に少し"掛かっている程度なのだ。そして、仲間であろう二人まで何やら少年からポイントを簒奪しようとしている。……流石に悪質だと感じた柚紀は、首から下げていた携帯を手に取り"例のマップアプリ"を起動させ、"あの三人より年上の知り合い"が基地内に居ないか確認し、この中で仲裁役に"一番適しているであろう人物"に対して【ランク戦ロビー、トラブル】と手短に打ち込みをしている最中に、少年が「お二人は関係ないじゃないですかっ!?」と反論した声を聞き、間違えて送信ボタンを押してしまい『あっ!?』と誤操作に対して反省する暇もなく、直ぐに騒動の中心地を見て……戦慄を柚紀は覚えた。ランク戦を提案した隊員がスコーピオンを少年に向けていたのだった
「何だよお前?……先輩に口答えする気か?」
「……百歩譲って、そちらの飲み物を掛けてしまった先輩がそれを望むなら、俺は承諾します。ですが…お二人はただこの場に居合わせただけ。迷惑を掛けていない!?なのにランク戦をして負けたら1000とかって、………幾らなんでも無理です!!俺は目標があって、それでボーダーに入ったんです!!その目標の為にはB級にならないといけない、…やっとあと少しでなれそうなのに、……そんな理不尽が通ってたまるかよ!!?」
「……へぇ~、先輩に対してそんな口振り…なら、それが本気なのか(ダッ!)確かめてやるよ!!」
『(マズイっ!!あの目はっ、……"寸止め"する気何てない!?…本気だっ!!!)…止めなきゃ!!?(ダッ!)』
周囲もざわついている事もあり、"かなりヤバイ状況"と他人も判断していると柚紀は感じ取ればどうにかするべきと考えるが、既に攻撃体制に入ってしまったのを見て反射的に駆け寄る柚紀。周囲がいきなりセーラー服の少女が取った行動に驚き騒然とする中で
‐ パシャ~~ン!! ‐
「うわっ!?何だいきなり!!おい誰だって……ガキじゃねぇーか!!それもその制服…………JCかよっ!!?」
『(JCって何だろ?とりあえず…)……いきなりの無礼お許しください先輩。ですが、…あまりにも身勝手な振る舞いでしたので思わず手が出てしまいました。彼の言った通り、本来なら当事者同士でトラブルを話し合いや何かで解決するのが筋、……他人である貴方達お二人がでしゃばる……っ!…べき、ではないです!』
「んじゃあ、何でお前は出てきやが「誰かと思えばあの時の!?……何で此処にいやがる?!!滞在するのは休み中だけじゃ無かったのかよっ?!?」お、おいどうした?!」
手に持っていた飲み物を相手に掛けて対峙する柚紀、それを見た少年が「君は確か、笹森と一緒に居た、…それにその制服……ウチの学校の…」と、何やら一方的に知っている様子だった。そんな事に気付かずに年上三人と睨み合っていた柚紀は、"一人の先輩"を見て一瞬言葉が詰まってしまう。そしてその相手も柚紀の存在を認識して焦りの表情を浮かべていた。理由は
『(この人って確かくま先輩の時に会った……何でまたこの人と?!だって、…無かったよ?……一度私に絡んできた人は、それ以降は皆大人しくなったよ??)貴方、……まだ反省されていないの、ですか?…"警告"は受けている筈、ですよ?』
「っ!?……おい!あの餓鬼を黙らせろっ!!じゃなきゃ…サボった事があの人にバレ…「騒がしいと思えば、学校は兎も角ボーダー内でのトラブルは……流石に見過ごせないですよ?…先輩方」っ!?…お前はっ!!」
「み、……三輪っ!?」
以前熊谷と会った際に絡んできた弧月使いの男が居たのだ。夏休み中に似たトラブルに何度も巻き込まれている柚紀、だがその後同じ人をランク戦ロビーで見掛けても同じ様な事をされる事は無く、声を掛けられても「あの時はゴメン」と謝罪はあった。……主に風間を中心に問題を起こした隊員は"注意若しくは警告"をされている所を柚紀は実際に見て知っているからだ
そして弧月使いの先輩は焦っていた。…"今度は言実が出てくる可能性"があるからだ色んな理由で。なので黙らせようとしたのだ、あの時の様な"邪魔者"が野次馬内にも居ない……と、思っていた矢先に声を掛けてきた青年を見て表情が豹変する
その視線の先が気になり柚紀もそちらを見れば、私服姿ではあるが"先輩"と呼んだ点と自分が知らない点から恐らく自分より年上の、黒髪で目がつり目のせいか少し怖い印象を抱いてしまったが……少なくとも"悪い人"では無いと感じ取っていた