19.帳の曲~導くは緑の雷光~(84.
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‐ ヒョイ、……ヒョイ…………ピョーン ‐
‐ ドバババババババババ ‐
『諏訪さぁ~ん、後ろの敵ヨロシク~』
「ちっ!?相変わらず敵に狙われるなお前はっ!!分かってるならウロチョロスンナ!!守りづらいだろうがっ!!?」
‐ ドバババババババババ ‐
『無理です!(キッパリ)止まれば四方八方から敵が寄って来て包囲されて身動きが取れなくなるもん!!なら諏訪さん達が戦いやすい様に"敵を誘導した方が"効率的ですっ!?……っ!!(‐ キイィン、…ガキンッ! ‐)せ、セーフ!……笹森くんっお願いっ!!?』
‐ ザシュッ!! ‐
「(タタタタ)大丈夫か鶴ヶ峰っ?!諏訪さんも後方には気をつけてくださいよ?ってかコレ……荒船先輩が捌けてない分が此方に流れてきてる感じかな?」
トリオン兵が現れたのであらかじめ決めていた通りに動く戦闘員達。単純に荒船隊が"通常通り"な動きで、諏訪隊は"柚紀を敵から守る"事を重視した動きとなっていた。丁度諏訪が背を向けていた方角に荒船が居るのだが、明らかにそちらからも敵が流れてきてる居るのだ。今柚紀がシールドを展開した理由も"諏訪の視野外である背後からの敵の攻撃を防ぐため"である。しかし何故そうなっているかと柚紀は考える
『(荒船隊だって防衛任務は何度もこなしているなら、苦戦はしない筈。だとしたら……)…!!言実さんっ!あの【装甲が硬い亜種】が荒船先輩の方に居たりしますか??!』
《!…少し待て。(カタカタカタ)……"当たりだ"、荒船が相手をしているのがソレだ!アレと"弧月の相性は悪い"、…………柚紀、お前ならどうする?》
『えっ?!私っ?!!私なら……【装甲は固くても弱点は同じ】だから、…【スナイパーの射線が通るように誘導】……かな?』
《ならやってみろ。荒船隊は"亜種の存在は知っているが遭遇したのは今回が初だ"、…亜種に関してならお前の方が詳しい故にサポートしてやれ(……やはり"見た目が変わらぬ亜種"は厄介だな。大概は柚紀を狙う故に諏訪達ガンナーに任せれば問題なさそうだが)…(ポツリ)敵も学習する、訳か》
苦戦している理由を推測する柚紀は、"一つの可能性"に辿り着く。……あの太刀川ですら斬りにくいと言っていた亜種を同じトリガーを使う荒船が対峙しているのではと。見た目は変わらないが斬りにくいのが混在していると"こいつもでは"?と疑心暗鬼に陥る。…似た経験がある柚紀は、【前衛が一人の】荒船には精神的にキツくなると結論付ければ、諏訪に物言いたげな視線を向ける。それを見て溜め息を漏らした後に
「(ハァ~)……堤、つる姐の指示でもあるが歌姫様の我が儘聞いてやれ。…荒船のサポートに行けよ、こっちは日佐人とどうにかする。良いか?!ぜっっっったいに無茶スンナ!!それと万が一にも"新種の亜種が出たら"速効帰ってこいよ!?分かったな!!?」
「堤了解!?(シャキン)……道中に敵が出ても俺が食い止めるから鶴ヶ峰は荒船くんの元に向かうのだけに集中してくれ!…(ニコッ)大丈夫、亜種でない限り敵は君を狙うから俺に牙を向けられる心配は少ない筈だ」
『……(コクン)…言実さん、【装甲が硬い亜種】…何か言いづらいな、……【金剛型】が新たに出たら教えてください!?(ダッ!!)』
諏訪が隊長らしく指示を出せば、それに従い堤と共に荒船が居る方角へと走り出す。……それを複雑な表情で見送る笹森だが、確かにあの金剛型は相手にするのは苦労するのを自身も経験しているので、自分が行っても役に立つとは言い切れないのが現状だ。自分の無力さを感じている所に「ぼさっとするな!!来るぞ!!?」と隊長から叱咤が飛んできたので気持ちを切り替えて笹森は弧月を構えて対峙する。…自分が出来る精一杯な事をする為に
さてこちらは巽や言実のナビゲートの元、荒船が居る場所に向かってひたすら走っている柚紀。……途中で敵に出くわすが、全て無視若しくは攻撃を回避して進んでいく。それを堤が予定通り倒し、更には
‐ ……ドーン!!…ズドォーン! ‐
『(狙撃?!つまりはスナイパーの援護射撃範囲に入ったって事で…)……居たっ!?荒船先輩っ!!?(タタタタタ)』
「っ?!!鶴ヶ峰っ?!何しに来たっ?!!お前は諏訪隊の元に居るって、そう打ち合わせしただろうがっ!!?危ないから戻れっ!!?」
『言実さんからの指示で【亜種の対応に馴れていない荒船先輩のサポート】に来ました。……今視界に見えている中に【見た目は変わらないけど斬りにくい亜種】…金剛型が混じっています。無闇に相手をしているだけじゃ、先輩が肉体的にも精神的にも疲弊するだけです!!』
「っ?!!…確かに倒しにくい奴が居るのには気づいていたが、…だがっ!?なら、どうやって対処すれば良いんだよ!!?弧月で斬りにくいなら弾通りだって良くはない『のは確かですが、弱点は通常の奴と同じです』っ!?……何が言いたいんだお前は?」
合流した荒船は、やはり何時もの冷静さを失っていた。先ずは【このままでは良くない】と指摘し【対処法が分からない】のを確認した上で柚紀は冷静さを失わず、通信で言実にナニかを訊ね返事を貰えば"余裕の笑み"を浮かべて荒船より一歩前に出て恐らく金剛型であろうモールモッドと対峙する。次の瞬間
‐ ……シュッ!!(スカッ) ‐
‐ タタタタタ……ドドドドド……(クルッ) ‐
『(スウゥ)…穂刈先輩っ!!お願いします!!?』
‐ ………ドーン!! ‐