18.王道の曲~昇り落ちの繰り返し~(83.
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諏訪は言実に連絡したが、冬島にも連絡を入れるのを忘れてしまいトリオン変動を未だにモニタリングしている状況で"早急に回収すべき"と独自に判断した。その為、当真を現地に派遣して強制的にラボまで連行していったのであった。生身ではトリオン体の当真に敵う筈はないのだが、柚紀は抵抗を一応した。だが男女の力の差やトリオン体と生身、…結局は勝てず問答無用で米俵の様に肩に担がれる形となり、"絶対に勝てない"と理解すれば大人しくなり従う事に。それを諏訪が怒りながら追い掛けていき、嵐山隊と迅はと言うと……"柚紀の予想外な発言"を聞いて思考回路が追い付かない状況に陥っており、思わず全員が頭を抱えながらソファーに座り込んでいた
「あ~~、うん。…確かにその"未来"は視えているよ?けどさ~、まさか柚紀ちゃんがソレを指摘するとは…………流石に思わなかったよ」
「迅に視えているなら、そうするべきだろうけど……難しいよな?【柚紀ちゃんが出した条件に当て嵌まる子】を探すとか。………あっ!(ポン!)例の黒服の新人に腕の良い"弧月使い"の子が居たよな?彼女はどうだ?二人とも知り合いだし、俺的にも悪い子じゃないとは思うけど」
「野々村ですか?……悪くはないですが、多分無理ですよ?彼女がボーダーに入った理由を考えると、【重要性は理解できるがソレを自分がしなくちゃいけない訳じゃないならパス】とか言いそうです」
「ってか絶対に言うよ?!ファンクラブだって本人は"ありがた迷惑"的な考えをしていますから彼女は!?…性格や見た目は申し分ないけどさ~。……あ~、もう!!広報の仕事さえなければ柚紀ちゃん一択なのにな~………………【ウチの新メンバー】、彼女なら絶対に連携とか問題ないから!!?」
「「……(否定、出来ないかも)」」
と、柚紀の置き土産を全面的に肯定し理由も各自納得した上で考えていた。曰く【嵐山も"サポート向き"】【頑張りすぎちゃうからせめて"戦闘面の主軸"は別な人が担当すべき】【ボーダーの顔である嵐山隊に"女子戦闘員"が居れば内外の印象がガラリと変化する】【が、どんな事に対しても"やる気のある子"を見つけるべき】【実力は"二の次"】等を言ったのであった。…三人は提案した本人が第一希望だったりもするが、本人が断るのは分かりきっているので思わず大きな溜め息を漏らしてしまう。それに対して"答えを知っている"迅はナニも言わず、ただ見守っている所に
「迅に……嵐山隊?こんな所でナニをしているんだ?てっきり鶴ヶ峰と一緒にラボに居るものだと思っていたが…」
「お疲れ様です東さん。柚紀ちゃんなら当真に連れて行かれましたが、目的地はラボなので問題ありませんよ。嵐山達は……彼女が置いていった【宿題…課題をどうするか】と悩み相談している最中です」
「鶴ヶ峰の課題?勉強でなく、……ボーダー隊員として"嵐山隊"に必要だと彼女がナニかを判断した訳か?………彼女は一体何を助言したんだ?」
「うぅ~~~、実はですよ東さん!簡単に言いますと【もう一人前衛を増やしたらどうだ】と彼女に言われたんですよ~?!三人で互いにカバーし合えばもっと戦闘が楽になるって!!綾辻先輩も"四人でも平気"と言われたので前向きに考えていて………東さんから見て"柚紀ちゃんは戦闘員になれる"と思いますか?」
一服しに来たらしい東に声を掛けられ、先ずは迅が返答すれば、同じホジション柄付き合いが長い佐鳥が素直に自分の考えや……疑問をぶつけてみた。…よく考えればあの優しい柚紀が果たしてトリオン兵は兎も角、…"同じボーダー隊員を倒せるか"が佐鳥には判断出来なかったのだ。これに対して東は少し考える素振りを見せ
「………俺の見立てでは、鶴ヶ峰は"トリオン兵は勿論だが隊員相手でも問題なく戦える筈だ"。…例のトリオン体に慣れさせる為の訓練で当真に対して"避けても文句は言うな"的な発言をしていた。ヘットショットを受けてもやる気は衰えずむしろ"次は絶対に回避する"と意気込みを宣言していたな。それに加えてあの洞察力に度胸もある子だ。……些か"暴走"が怖いが、彼女なら"良い指揮官"になれるだろうな」
「!!……東さんがそこまで絶賛されているならあの人…言実さんだって、その可能性に気づくはず。なのに…何故鶴ヶ峰さんを入隊させなかったのかが、おれには不思議でしかない」
東から太鼓判を押されたが、彼が押す理由は【司令塔…つまりは隊長としての素質】であり、本人が言っていた【エース】としてでないのを聞いて自隊への勧誘を内心で諦める時枝。……それとは別に"正式に入隊"させない疑問が浮上した。彼女の立場は色んな意味で未だに不安定なのだ。その疑問を聞いて東はこう返した
「時枝の疑問なら俺も抱いた。…彼女を言実さんからお預りして小荒井達と勉強をさせた際に、"片鱗"を感じたからな。……帰還したあの人に聞いたよ【彼女をボーダーに入れるべきでは】とね。だが……【"今"は無理だ。能力の制御や操作が不十分か状態で戦わせては、必ず"共闘者"に迷惑になる。……お前なら分かるだろ】……そう返されたよ。実際、彼女と任務に就いたお前達なら分かるんじゃないか?…鶴ヶ峰がもし戦闘に参加したら確かに戦いやすくはなるだろう、が、……未だに"自己犠牲"的な行動を取ってしまう彼女の事だ。…果たして連携が取れるか?("言葉"はほぼ無くなったと諏訪は言っていた。なら…"それが出たら"危険なサインとなるが、……彼女はきっと"三人"には弱音を吐かない気がする)」
何人もの隊員を導いた東は"素質"を見抜く事には多少なりとも自信はある。…力量だってあのトリオン量と覚えの早さに加えて"現状に満足せず常に向上心を絶やさない子"……それが柚紀の印象だ。が、それ以上に"重い過去や課題……宿命"を幼いあの子が背負っている。…それを"ほぼ全て知っている"からこそ言実は普段以上に慎重な行動を心掛けているし、気を配っている。……一度のミスが命取り、新たなトラウマになるのだ。あの優しくもあり自分には厳しい少女には
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諏訪は言実に連絡したが、冬島にも連絡を入れるのを忘れてしまいトリオン変動を未だにモニタリングしている状況で"早急に回収すべき"と独自に判断した。その為、当真を現地に派遣して強制的にラボまで連行していったのであった。生身ではトリオン体の当真に敵う筈はないのだが、柚紀は抵抗を一応した。だが男女の力の差やトリオン体と生身、…結局は勝てず問答無用で米俵の様に肩に担がれる形となり、"絶対に勝てない"と理解すれば大人しくなり従う事に。それを諏訪が怒りながら追い掛けていき、嵐山隊と迅はと言うと……"柚紀の予想外な発言"を聞いて思考回路が追い付かない状況に陥っており、思わず全員が頭を抱えながらソファーに座り込んでいた
「あ~~、うん。…確かにその"未来"は視えているよ?けどさ~、まさか柚紀ちゃんがソレを指摘するとは…………流石に思わなかったよ」
「迅に視えているなら、そうするべきだろうけど……難しいよな?【柚紀ちゃんが出した条件に当て嵌まる子】を探すとか。………あっ!(ポン!)例の黒服の新人に腕の良い"弧月使い"の子が居たよな?彼女はどうだ?二人とも知り合いだし、俺的にも悪い子じゃないとは思うけど」
「野々村ですか?……悪くはないですが、多分無理ですよ?彼女がボーダーに入った理由を考えると、【重要性は理解できるがソレを自分がしなくちゃいけない訳じゃないならパス】とか言いそうです」
「ってか絶対に言うよ?!ファンクラブだって本人は"ありがた迷惑"的な考えをしていますから彼女は!?…性格や見た目は申し分ないけどさ~。……あ~、もう!!広報の仕事さえなければ柚紀ちゃん一択なのにな~………………【ウチの新メンバー】、彼女なら絶対に連携とか問題ないから!!?」
「「……(否定、出来ないかも)」」
と、柚紀の置き土産を全面的に肯定し理由も各自納得した上で考えていた。曰く【嵐山も"サポート向き"】【頑張りすぎちゃうからせめて"戦闘面の主軸"は別な人が担当すべき】【ボーダーの顔である嵐山隊に"女子戦闘員"が居れば内外の印象がガラリと変化する】【が、どんな事に対しても"やる気のある子"を見つけるべき】【実力は"二の次"】等を言ったのであった。…三人は提案した本人が第一希望だったりもするが、本人が断るのは分かりきっているので思わず大きな溜め息を漏らしてしまう。それに対して"答えを知っている"迅はナニも言わず、ただ見守っている所に
「迅に……嵐山隊?こんな所でナニをしているんだ?てっきり鶴ヶ峰と一緒にラボに居るものだと思っていたが…」
「お疲れ様です東さん。柚紀ちゃんなら当真に連れて行かれましたが、目的地はラボなので問題ありませんよ。嵐山達は……彼女が置いていった【宿題…課題をどうするか】と悩み相談している最中です」
「鶴ヶ峰の課題?勉強でなく、……ボーダー隊員として"嵐山隊"に必要だと彼女がナニかを判断した訳か?………彼女は一体何を助言したんだ?」
「うぅ~~~、実はですよ東さん!簡単に言いますと【もう一人前衛を増やしたらどうだ】と彼女に言われたんですよ~?!三人で互いにカバーし合えばもっと戦闘が楽になるって!!綾辻先輩も"四人でも平気"と言われたので前向きに考えていて………東さんから見て"柚紀ちゃんは戦闘員になれる"と思いますか?」
一服しに来たらしい東に声を掛けられ、先ずは迅が返答すれば、同じホジション柄付き合いが長い佐鳥が素直に自分の考えや……疑問をぶつけてみた。…よく考えればあの優しい柚紀が果たしてトリオン兵は兎も角、…"同じボーダー隊員を倒せるか"が佐鳥には判断出来なかったのだ。これに対して東は少し考える素振りを見せ
「………俺の見立てでは、鶴ヶ峰は"トリオン兵は勿論だが隊員相手でも問題なく戦える筈だ"。…例のトリオン体に慣れさせる為の訓練で当真に対して"避けても文句は言うな"的な発言をしていた。ヘットショットを受けてもやる気は衰えずむしろ"次は絶対に回避する"と意気込みを宣言していたな。それに加えてあの洞察力に度胸もある子だ。……些か"暴走"が怖いが、彼女なら"良い指揮官"になれるだろうな」
「!!……東さんがそこまで絶賛されているならあの人…言実さんだって、その可能性に気づくはず。なのに…何故鶴ヶ峰さんを入隊させなかったのかが、おれには不思議でしかない」
東から太鼓判を押されたが、彼が押す理由は【司令塔…つまりは隊長としての素質】であり、本人が言っていた【エース】としてでないのを聞いて自隊への勧誘を内心で諦める時枝。……それとは別に"正式に入隊"させない疑問が浮上した。彼女の立場は色んな意味で未だに不安定なのだ。その疑問を聞いて東はこう返した
「時枝の疑問なら俺も抱いた。…彼女を言実さんからお預りして小荒井達と勉強をさせた際に、"片鱗"を感じたからな。……帰還したあの人に聞いたよ【彼女をボーダーに入れるべきでは】とね。だが……【"今"は無理だ。能力の制御や操作が不十分か状態で戦わせては、必ず"共闘者"に迷惑になる。……お前なら分かるだろ】……そう返されたよ。実際、彼女と任務に就いたお前達なら分かるんじゃないか?…鶴ヶ峰がもし戦闘に参加したら確かに戦いやすくはなるだろう、が、……未だに"自己犠牲"的な行動を取ってしまう彼女の事だ。…果たして連携が取れるか?("言葉"はほぼ無くなったと諏訪は言っていた。なら…"それが出たら"危険なサインとなるが、……彼女はきっと"三人"には弱音を吐かない気がする)」
何人もの隊員を導いた東は"素質"を見抜く事には多少なりとも自信はある。…力量だってあのトリオン量と覚えの早さに加えて"現状に満足せず常に向上心を絶やさない子"……それが柚紀の印象だ。が、それ以上に"重い過去や課題……宿命"を幼いあの子が背負っている。…それを"ほぼ全て知っている"からこそ言実は普段以上に慎重な行動を心掛けているし、気を配っている。……一度のミスが命取り、新たなトラウマになるのだ。あの優しくもあり自分には厳しい少女には