18.王道の曲~昇り落ちの繰り返し~(83.
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例の喫煙所が隣接した休憩スペースに到着すると柚紀をソファーに座らせた諏訪は言実に連絡を入れる為に少し離れる事にした。因みに、亜種に関する事を知った際には思いっきり言実に愚痴を漏らした上で、自分なりに納得している諏訪は【彼奴等の場合は本人から聞くのが一番】と判断したのだった
さて、迅から嵐山達が亜種に関する事を聞いたのを教えてもらい何故そんな表情をしたのかを知ると、…少し悲しそうではあるが笑みを浮かべてこう返した
『……そっか、知っちゃったんだね。でも、…私は平気だよ?言実さんや冬島さんがちゃんと対策を講じてくれているから。……私が自分から"現場で戦う人の為に能力を使う"って決めた事だし、…その為に"別の役目"を担うことになっても仕方のない事。………私には、もう…"居場所が此処しかない"。その為に必要な事だって割り切ってるの。だから……三人がそんな顔する必要なんて、ないですよ?』
「で、でもっ!!トリオン兵はこっちの都合なんてお構い無しで攻めてくるんだよ!?それじゃあ、…柚紀ちゃんが休む暇何てない!!何時か倒れないか……(ギュッ!)オレは、心配だよっ!!」
『(スクッ…ヨタヨタ、ヨタヨタ……スッ、ポンポン)大丈夫、だよ。……私が本当に危ない時や辛そうになったら言実さんが絶対に止めてくれるから。佐鳥くんは、…止めてくれないの?(コテン)』
「っ!!?……佐鳥は、女の子に甘いよ?だから、君が"まだ大丈夫"と思っていてもきっと、…止めようとしちゃう。それでも、良いの?」
『(フワッ)良いよ?ただ、私ってかなり頑固者だから一度じゃきっと聞き入れてないから、…何度も声掛けたり、時には力ずくも出るかも知れないけど……君が必要だと思うなら諦めずに止めようとしてくれたら、嬉しいです』
何処まで言って良いのか…"柚紀の意思は尊重したいが危ない目には遭って欲しくない"。そう思う佐鳥の気持ちを理解している柚紀は【貴方の心が赴くままに】と硬く握り締めた手を振りほどきながらきちんと目を見て優しく微笑みながら諭させる。…自分がかなり無茶をしているのは承知しているが、止めるつもりは柚紀にはないのだから。次に何も言わない二人に頑張って近寄るが……足取りがやはり覚束無い状態でバランスを崩しかけるが
‐ ……ポフン ‐
「…無理、しないでよ。上手く歩けないでしょ?……手招きやら、声を掛けるとかしてくれたら、おれから側に行くのに」
『(フルフル)……私のせいで辛い気持ちにさせているのなら、私が動くべきだよ。待っているだけじゃ、ナニも変わらない。……動かないと、ナニも変えれない、から』
「っ!……君は強いよね、肉体じゃなくて精神…心がさ。だから人より沢山のトリオン量を有しているんだろうけど………嫌じゃないの?鶴ヶ峰さん、君は…」
『……"目立つ事が嫌い"、…"先頭に立って物事を進める様な事をしない"。そう言いたいんだよね?確かに率先してはしないかな?でも"そうすべき"と私が決めた事や納得すれば実行するよ?それが私にしか出来ないのなら、…代わりがいないのなら尚更、ね』
先に動いた時枝に支えられながら、…互いに顔を見ないまま本音をぶつけ合う。柚紀はハッキリと断言したが時枝は納得していないのか、動こうとはせず支える手を解こうともしなかった。…彼の中で気持ちの折り合いをつけるまで時間が掛かると察した柚紀は、視線だけ嵐山に向ける。それに気づいた嵐山は思わず目を反らしてしまうが「駄目だよ嵐山、ちゃんと応えてあげて」と迅に言われてしまい躊躇をしながらも、きちんと柚紀を見据えて重たい口を開く
「俺は、…賢や充と同じ気持ちを抱いている。けど、それと同時にこれでも隊長であり、一般市民の声を他より聞ける立ち位置に居る。だから、………市民の平和の為に柚紀ちゃんの能力が必要なのも、理解できる。…君の意思を曲げたくないが、無駄な足枷にもなりたくはない。…柚紀ちゃん、俺は……俺達に出来る事はない?どんなちっぽけな事でも良い、ナニか、ない?」
『………じゃあ嵐山さん、身勝手な事を意見する私の戯れ言を聞いてくれますか?それを実行するかは隊長である貴方次第ではありますが、…もし聞き入れて頂けるとしても、綾辻先輩は勿論ですが二人にも納得、させて下さい。貴方だけのチームじゃない、から』
「………君が検討違いな事を言う子じゃないのを俺は知っている、…だからきっとそれは"俺達の事を考えた上で"の発言だ。多分最初は理由も分からなくても苦労するとしても後で【その通りだった】と納得出来る筈だ!!(ニコッ)それで柚紀ちゃん、…気になった事はナニかな?」
控え目ではあるが、自分の意見を相手に押し付けない柚紀が我が儘を言おうとしている。……妹的な存在であり二人が居るからか自分には甘えてこない少女の願いを聞こうと何時もの明るい笑顔で先を促す。すると、【三人の顔を見ながら話したい】と思い時枝から離れる。が、やはりふらついてしまうのを見かねた迅が支えてやると、ハッキリと自分の考えを口にした
‐ 今の嵐山隊が駄目ではない。だけど、もっともっと強くなれる。"全員の持ち味"を十分に引き出せれば、もっと戦いやすくなる。その為には………… ‐
さて、迅から嵐山達が亜種に関する事を聞いたのを教えてもらい何故そんな表情をしたのかを知ると、…少し悲しそうではあるが笑みを浮かべてこう返した
『……そっか、知っちゃったんだね。でも、…私は平気だよ?言実さんや冬島さんがちゃんと対策を講じてくれているから。……私が自分から"現場で戦う人の為に能力を使う"って決めた事だし、…その為に"別の役目"を担うことになっても仕方のない事。………私には、もう…"居場所が此処しかない"。その為に必要な事だって割り切ってるの。だから……三人がそんな顔する必要なんて、ないですよ?』
「で、でもっ!!トリオン兵はこっちの都合なんてお構い無しで攻めてくるんだよ!?それじゃあ、…柚紀ちゃんが休む暇何てない!!何時か倒れないか……(ギュッ!)オレは、心配だよっ!!」
『(スクッ…ヨタヨタ、ヨタヨタ……スッ、ポンポン)大丈夫、だよ。……私が本当に危ない時や辛そうになったら言実さんが絶対に止めてくれるから。佐鳥くんは、…止めてくれないの?(コテン)』
「っ!!?……佐鳥は、女の子に甘いよ?だから、君が"まだ大丈夫"と思っていてもきっと、…止めようとしちゃう。それでも、良いの?」
『(フワッ)良いよ?ただ、私ってかなり頑固者だから一度じゃきっと聞き入れてないから、…何度も声掛けたり、時には力ずくも出るかも知れないけど……君が必要だと思うなら諦めずに止めようとしてくれたら、嬉しいです』
何処まで言って良いのか…"柚紀の意思は尊重したいが危ない目には遭って欲しくない"。そう思う佐鳥の気持ちを理解している柚紀は【貴方の心が赴くままに】と硬く握り締めた手を振りほどきながらきちんと目を見て優しく微笑みながら諭させる。…自分がかなり無茶をしているのは承知しているが、止めるつもりは柚紀にはないのだから。次に何も言わない二人に頑張って近寄るが……足取りがやはり覚束無い状態でバランスを崩しかけるが
‐ ……ポフン ‐
「…無理、しないでよ。上手く歩けないでしょ?……手招きやら、声を掛けるとかしてくれたら、おれから側に行くのに」
『(フルフル)……私のせいで辛い気持ちにさせているのなら、私が動くべきだよ。待っているだけじゃ、ナニも変わらない。……動かないと、ナニも変えれない、から』
「っ!……君は強いよね、肉体じゃなくて精神…心がさ。だから人より沢山のトリオン量を有しているんだろうけど………嫌じゃないの?鶴ヶ峰さん、君は…」
『……"目立つ事が嫌い"、…"先頭に立って物事を進める様な事をしない"。そう言いたいんだよね?確かに率先してはしないかな?でも"そうすべき"と私が決めた事や納得すれば実行するよ?それが私にしか出来ないのなら、…代わりがいないのなら尚更、ね』
先に動いた時枝に支えられながら、…互いに顔を見ないまま本音をぶつけ合う。柚紀はハッキリと断言したが時枝は納得していないのか、動こうとはせず支える手を解こうともしなかった。…彼の中で気持ちの折り合いをつけるまで時間が掛かると察した柚紀は、視線だけ嵐山に向ける。それに気づいた嵐山は思わず目を反らしてしまうが「駄目だよ嵐山、ちゃんと応えてあげて」と迅に言われてしまい躊躇をしながらも、きちんと柚紀を見据えて重たい口を開く
「俺は、…賢や充と同じ気持ちを抱いている。けど、それと同時にこれでも隊長であり、一般市民の声を他より聞ける立ち位置に居る。だから、………市民の平和の為に柚紀ちゃんの能力が必要なのも、理解できる。…君の意思を曲げたくないが、無駄な足枷にもなりたくはない。…柚紀ちゃん、俺は……俺達に出来る事はない?どんなちっぽけな事でも良い、ナニか、ない?」
『………じゃあ嵐山さん、身勝手な事を意見する私の戯れ言を聞いてくれますか?それを実行するかは隊長である貴方次第ではありますが、…もし聞き入れて頂けるとしても、綾辻先輩は勿論ですが二人にも納得、させて下さい。貴方だけのチームじゃない、から』
「………君が検討違いな事を言う子じゃないのを俺は知っている、…だからきっとそれは"俺達の事を考えた上で"の発言だ。多分最初は理由も分からなくても苦労するとしても後で【その通りだった】と納得出来る筈だ!!(ニコッ)それで柚紀ちゃん、…気になった事はナニかな?」
控え目ではあるが、自分の意見を相手に押し付けない柚紀が我が儘を言おうとしている。……妹的な存在であり二人が居るからか自分には甘えてこない少女の願いを聞こうと何時もの明るい笑顔で先を促す。すると、【三人の顔を見ながら話したい】と思い時枝から離れる。が、やはりふらついてしまうのを見かねた迅が支えてやると、ハッキリと自分の考えを口にした
‐ 今の嵐山隊が駄目ではない。だけど、もっともっと強くなれる。"全員の持ち味"を十分に引き出せれば、もっと戦いやすくなる。その為には………… ‐