2.藪蛇の曲~黒髪の青年~(67.
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所変わり、時間を少し遡りまして佐鳥は隊室に鞄を置けば早々に換装を済ませて元来た道を足早に戻っていた。……焦りはない、ただ早く柚紀に会いたいと思っているだけだ
「あ~……やっぱりとっきー達のクラスだったな~。だって"女性担任ってあそこだけ"だもん!!…おつるちゃんなら絶対そうなるようにするよね~。………万が一先生が原因でとか、…あったらまぁ…嫌だよ?(……多分、あの髪とかのせいで"虐め"…経験もあるよね?柚紀ちゃんは学校"は"嫌いじゃないみたいだけど……)なら、あんな不安な顔はしない筈だ。事実を隠す必要はない、……オレ達がそこそこ有名なのだって彼女は承知しているし、………ま、そこはクラスメートな二人に任せればいっか!とりあえず今は、…一緒にいれない分の穴埋めだね!!」
と、佐鳥は佐鳥なりに考えては居た。……あの言実との関係は隠す気は周囲もだが鶴ヶ峰本人達も無かった。なら、自分達と顔見知りだと言うのも最初から暴露すれば今後問題ない、と。因みに時枝は"学校で会ったのが先"にしたい考えもあった。……あくまでも"自分達は他人"でしかない、必ず知り合いである可能性はない。そんな風に考えていたのだった
さて、エレベーターでランク戦ロビーがある階に到着すると前方同じ方に進む"見知った二人"を見つけ、思わず声を掛ける
「あ、奈良坂先輩~!と古寺~!!(タタタ)…進学校だから始業式でも授業あるイメージだったので終わるの遅いって思ってたけど、…違うみたいですね中学も高校も」
「……佐鳥か、早いな。合同訓練はまだ時間がある。…てっきり帰宅して昼食を取ってから基地に来るものかと」
「流石に始業式の日は授業はないよ佐鳥。……だけど俺達は今日、朝から防衛任務が入っていたからそれで居るって訳」
「ふ~ん。……じゃあ当真さんと組んで任務していたのは三輪隊だったんだ。ま、元々スナイパー二人居るから、組むには楽だったのかな??スナイパー経験がないチームと合同は難しいだろうからね」
佐鳥が話しかけたのは、茶色の髪に三人の中では長身でクールな印象を持つ青年・奈良坂透と、時枝と同身長で眼鏡をした少年・古寺章平の二人。両方とも同じポジション・スナイパーなのと三輪隊がA級に上がったのはごく最近であり、尚且つ古寺は同級生なのでそれなりに仲が良いのだ。二人も佐鳥を見て嫌な表情等をせずに、自然と並んで何処かに向かって歩いていた。そして佐鳥の口から当真の名が出てくると、奈良坂は目を細めて気になることを口にした
「確かにその通りではあるが、……何故佐鳥がそれを知っている?俺達の隊と当真さんが合同で任務に就くのが決まったのは、…昨日の夜だ。……部外者は知らない筈だが?」
「それも気になりましたが、佐鳥もランク戦ロビーに向かっているよね?実は俺達も当真さんに【会わせたい奴がいる、…特に俺】って任務終了時に言われて……心当たりある?」
二人の質問を聞いて佐鳥は考える素振りを取る。……当真が会わせたい相手は十中八九柚紀であるのは明白であり、大丈夫かと考えた際に二人の性格や対人関係等を考慮した結果、問題ないかと判断した。理由は
「あれ?二人は米屋先輩から聞いてないの?…当真さんが二人に会わせたいのは例の【A級お気に入り】って噂になった子で、名前は……」
‐ ………バン!バーン! ‐
「「「!!?…銃声っ?!」」」
米屋と柚紀が顔見知りであり仲は良いのだ。……"約一人"懸念人物が居るが大丈夫かと結論付けた佐鳥が話そうとしたタイミングで銃声がランク戦ロビーの方から聞こえのだ。一瞬の間が空いたが次の瞬間には三人とも走り出していた、三輪隊の二人は"いざという時の為に"換装して。理由は違えど"非常事態"なのは分かっているからだ。そして、ロビーに到着して人集りがある場所に向かって見たものは………
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‐ ‐
‐ ‐ ‐
時間を柚紀が二人と別れた直後に遡り、当真に【学校終りました。もうロビーで待ってます】と、短めに送れば鞄に仕舞わずタイを解いてストラップを首から下げながら周囲を見渡していた。夏休み期間はあんなに賑わっていたのに、今は閑散としていた。数人居るが見た感じからして大学生かなと、眺めていた。ふと目線があった人が居たか無視する訳にもいかないので軽く会釈をしたりして、特に話したりは基本しなかった。……相手も例の服を着ていないが、柚紀は独特の髪色をしているので"あ、あの子だ"と認識しており必要がなければ話しかけないのだ。………良い子であるのは一般隊員達も分かっているが、やはり勇気が要るのだ
さて、ロビー内は機械により空調や室温は快適に保たれているが『喉が渇きを感じる前に水分補給』と、言実にかなり口煩く言われているのを思い出した柚紀は、荷物を持って最寄りの自動販売機へ行き飲み物を買った……までは良かったが、少し先で何か騒がしいのに気づき、当真からの返事がないのを確認してから気になってそちらの方に行ってみる柚紀。……やはり、こういうのは気になるのが人の性であるのだ
所変わり、時間を少し遡りまして佐鳥は隊室に鞄を置けば早々に換装を済ませて元来た道を足早に戻っていた。……焦りはない、ただ早く柚紀に会いたいと思っているだけだ
「あ~……やっぱりとっきー達のクラスだったな~。だって"女性担任ってあそこだけ"だもん!!…おつるちゃんなら絶対そうなるようにするよね~。………万が一先生が原因でとか、…あったらまぁ…嫌だよ?(……多分、あの髪とかのせいで"虐め"…経験もあるよね?柚紀ちゃんは学校"は"嫌いじゃないみたいだけど……)なら、あんな不安な顔はしない筈だ。事実を隠す必要はない、……オレ達がそこそこ有名なのだって彼女は承知しているし、………ま、そこはクラスメートな二人に任せればいっか!とりあえず今は、…一緒にいれない分の穴埋めだね!!」
と、佐鳥は佐鳥なりに考えては居た。……あの言実との関係は隠す気は周囲もだが鶴ヶ峰本人達も無かった。なら、自分達と顔見知りだと言うのも最初から暴露すれば今後問題ない、と。因みに時枝は"学校で会ったのが先"にしたい考えもあった。……あくまでも"自分達は他人"でしかない、必ず知り合いである可能性はない。そんな風に考えていたのだった
さて、エレベーターでランク戦ロビーがある階に到着すると前方同じ方に進む"見知った二人"を見つけ、思わず声を掛ける
「あ、奈良坂先輩~!と古寺~!!(タタタ)…進学校だから始業式でも授業あるイメージだったので終わるの遅いって思ってたけど、…違うみたいですね中学も高校も」
「……佐鳥か、早いな。合同訓練はまだ時間がある。…てっきり帰宅して昼食を取ってから基地に来るものかと」
「流石に始業式の日は授業はないよ佐鳥。……だけど俺達は今日、朝から防衛任務が入っていたからそれで居るって訳」
「ふ~ん。……じゃあ当真さんと組んで任務していたのは三輪隊だったんだ。ま、元々スナイパー二人居るから、組むには楽だったのかな??スナイパー経験がないチームと合同は難しいだろうからね」
佐鳥が話しかけたのは、茶色の髪に三人の中では長身でクールな印象を持つ青年・奈良坂透と、時枝と同身長で眼鏡をした少年・古寺章平の二人。両方とも同じポジション・スナイパーなのと三輪隊がA級に上がったのはごく最近であり、尚且つ古寺は同級生なのでそれなりに仲が良いのだ。二人も佐鳥を見て嫌な表情等をせずに、自然と並んで何処かに向かって歩いていた。そして佐鳥の口から当真の名が出てくると、奈良坂は目を細めて気になることを口にした
「確かにその通りではあるが、……何故佐鳥がそれを知っている?俺達の隊と当真さんが合同で任務に就くのが決まったのは、…昨日の夜だ。……部外者は知らない筈だが?」
「それも気になりましたが、佐鳥もランク戦ロビーに向かっているよね?実は俺達も当真さんに【会わせたい奴がいる、…特に俺】って任務終了時に言われて……心当たりある?」
二人の質問を聞いて佐鳥は考える素振りを取る。……当真が会わせたい相手は十中八九柚紀であるのは明白であり、大丈夫かと考えた際に二人の性格や対人関係等を考慮した結果、問題ないかと判断した。理由は
「あれ?二人は米屋先輩から聞いてないの?…当真さんが二人に会わせたいのは例の【A級お気に入り】って噂になった子で、名前は……」
‐ ………バン!バーン! ‐
「「「!!?…銃声っ?!」」」
米屋と柚紀が顔見知りであり仲は良いのだ。……"約一人"懸念人物が居るが大丈夫かと結論付けた佐鳥が話そうとしたタイミングで銃声がランク戦ロビーの方から聞こえのだ。一瞬の間が空いたが次の瞬間には三人とも走り出していた、三輪隊の二人は"いざという時の為に"換装して。理由は違えど"非常事態"なのは分かっているからだ。そして、ロビーに到着して人集りがある場所に向かって見たものは………
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時間を柚紀が二人と別れた直後に遡り、当真に【学校終りました。もうロビーで待ってます】と、短めに送れば鞄に仕舞わずタイを解いてストラップを首から下げながら周囲を見渡していた。夏休み期間はあんなに賑わっていたのに、今は閑散としていた。数人居るが見た感じからして大学生かなと、眺めていた。ふと目線があった人が居たか無視する訳にもいかないので軽く会釈をしたりして、特に話したりは基本しなかった。……相手も例の服を着ていないが、柚紀は独特の髪色をしているので"あ、あの子だ"と認識しており必要がなければ話しかけないのだ。………良い子であるのは一般隊員達も分かっているが、やはり勇気が要るのだ
さて、ロビー内は機械により空調や室温は快適に保たれているが『喉が渇きを感じる前に水分補給』と、言実にかなり口煩く言われているのを思い出した柚紀は、荷物を持って最寄りの自動販売機へ行き飲み物を買った……までは良かったが、少し先で何か騒がしいのに気づき、当真からの返事がないのを確認してから気になってそちらの方に行ってみる柚紀。……やはり、こういうのは気になるのが人の性であるのだ