15.剣銃の曲~どちらが強いか~(80.
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結局三人で仲良く(?)ランク戦ロビーに到着したが、入る時に柚紀は少しだけ躊躇したが「昨日は昨日、今日は今日だよ?」と些か謎な励ましを犬飼からされてとりあえず中には入る事に成功した。が、やはり髪色のせいかいつも以上に見られる気がしてうつ向いてしまう柚紀をなんとか二人とも気分を浮上させようとした時
ダダダダダダ
ダダダダダダダ
ダダダダダダダ
「オ"イ"ゴラ"!?そこの金髪と帽子野郎っ!!俺のダチにナニしやがるんだーー!!!」
「「んっ??/はぁっ?!!」」
『えっ!?!フ、フ、フブキちゃん?…!!にゃ~!!!(バッ)ストップストーープ!!この先輩方は好い人だし腕前だって良いんだから怒っちゃダメ~~!』
遠くから怒涛を発しながら猛ダッシュで近づいてくる黒服のポニーテイルの隊員・フブキを見て三人が各々の反応を示す中、勘違いしているのにいち早く気がついた柚紀が二人より前に出て庇う姿勢を見せる。到着して暫く友人同士睨み合うが、今度は荒船・犬飼が柚紀を庇うかの様に割り込んで来たのを見て"確かにイイヤツか"と納得したフブキは一呼吸置き
「……(ペコッ)失礼した先輩方。初見にも関わらず疑った事を此処に詫びる。…(スッ)どうも年上だからやらボーダー歴自分の方が長いとか妙にイチャモン付ける野郎が多くて些かイラついていてな。で、ランク戦で正々堂々ぶちのめそうとしたら【C級だから相手にするだけ無駄】とか抜かしやがって!?…今日入ったばかりでB級に上がれるかってんだよ!!!……失礼、名乗っていなかったな。野々村風音、一応生物上女で弧月使いのアタッカーです。以後お見知りおきを」
「あ、ご丁寧にどうも。えっとさ、…この子が姪っ子ちゃんの友達?……つる姐さん並みに気が強い子だね~。あ!俺は犬飼澄晴。君達の二つ上の先輩でガンナーだよ!(スッ)ヨロシク~」
「ガンナー……(ギュッ)宜しく、頼みます」
素直に非礼を謝罪して原因を述べた上できっちり名乗りを忘れないフブキ。先程怒鳴って居たのとのギャップに驚きながらも"面白い子"と認識した犬飼から先ずは挨拶と共に握手を求め、それに答えるフブキ。続いて荒船も挨拶をしてから柚紀が気になった事を話し出す
『でもフブキちゃん、あれからずっと此処に居るんだよね?特訓が終わった後にランク戦に勤しんでいたら、結構ポイント貯まってない?黒服なら最初に貰えるポイントだって多いだろうし、……C級相手なら多分…負けなくない?それと、(キョロキョロ)…村上先輩は?』
「!……そこまで強いのか?確かに生身で剣を習っているなら普通の隊員よりは腕は立ちそうだが、…此処に居るのはアタッカーだけじやないぞ?」
「………事実だから否定はしませんが、だからこそポイントは一般のC級とほぼ同じにしてもらった。…"俺にとってはこれが普通であるから特別視されたくない"ってな。ま、少しはかさ増しされては居るが他の奴よりは少ないぜ?……ユズの言い分も当たっているがソッチの荒船先輩の発言も間違えではないな。因みに村上はもう帰ったぜ?彼奴に用事か?」
「んん?……つまりはどう言う意味かな?因みに呼び方は野々村ちゃんでOK?姪っ子ちゃんと同じは……………駄目みたいだね、了解了解!あ、そのムラカミって彼が俺達と同じ年って聞いたから見に来た訳!多分学校が違うのかな?"転校生が来た"って聞いてないから、気になってさ」
先輩だろうとやはり渾名呼びは嫌らしく軽く睨み付けたフブキは、とりあえず犬飼の言い分に納得した後、柚紀の質問に答える為に手の甲にあるポイント数値を見せる。その数字は【2621】であり、多いのか少ないのかは分からない柚紀が先輩の表情を見ると何とも言えない表情なのを見て"黒服の割りには数値は低いのかな"と察する。そして"ガンナー"である犬飼を見据えながらこう口にした
「C級のアタッカー……弧月やスコーピオン相手なら負けないんだが、同じC級でもガンナーやシューターと言った中距離の相手だとどうもな~。射程が違うせいで時折負けるんだよ。(ガシガシ)………こればかりは実践あるのみだろうけど、こう"勝つイメージ"が掴めないとどう動くべきかが分からなくてさ。……なぁユズ、恥を承知で聞くがどうすれば良い?」
『………分からない事を聞くのは恥じゃないと思うよ?』
「…【同じ剣でも振るう者次第で型や己が目指す道は変わる。習うのでなく見て学び、おのが型に昇華せよ】……俺の学ぶ剣の心得だ。一般的な模範解答が必ずしも自分にとっては正解とは限らない。だから俺は村上に剣を教えれない、……彼奴は俺じゃないからな。かと言って普通の剣とは違うから"素振りしろ"とかも言えねぇ。…ダチなのに手助け出来ないのは、情けないよ(ハァ~)」
フブキの悩みを聞いて先輩二人は思った
‐ 見ている景色が…目標が普通の隊員と明らかに違う。腕前は見ないと分からないが、(この子/コイツに)は(面白い/興味が湧いた)かも ‐
と。そんな考えとは別に柚紀は、ふと先輩二人を見て指差しながらこう意見した
『じゃあさフブキちゃん。(ピッ、ピッ)この二人の戦いを参考にしたらどう?勿論同じ弧月使いである荒船先輩の真似をしろって訳じゃないよ?……多分根本的な考え方や戦闘スタイルが違うからね。でもナニかは掴める筈だよ?強さの基準、…一つの目標点であるマスタークラスに近い腕前の持ち主だからね。まぁ、これより上があるけど、……ちょっとした目安にはなるんじゃないかな?【この位まで強くなれば年齢とか関係なく"一人前"って認められる】的な!!……と、思ったんですが先輩方、…ご協力願いませんか?後輩指導の一環として』