11.お出掛けの曲・二番
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『……わぁ~、沢山種類がある~』
「とりあえず鶴ヶ峰が驚いているのは分かったから立ち止まらず動け~」
携帯販売ブースに到着し、色んな販売会社や機種があって呆然と立ち止まる柚紀に諏訪が飽きれた口調で行動を促す。まずは見てみようと言う感じで売り場を一周することに
「つる姐はどのキャリア使ってるんだ?割引とかあるだろうから、同じ会社の方が多分良いぞ?」
『ん?…何処のだ?基本使えれば何でも良いと考えているから、詳しい奴にオススメされたのを使っているだけだ』
「……それで良いのかオイ」
「今回は言実さんの携帯が目的じゃないから関係ない事だ。……鶴ヶ峰、お前が持つ携帯だ、何かこだわりたい事はないのか?」
『こだわり……ですか?』
自分の携帯にかなり無関心な言実に思わずツッコミを入れる諏訪は置いておかれ、持ち主の希望に添うものを使うべきと考えた風間が柚紀に問いかける。いまいちピンとこない状態で並んでいる携帯の宣伝文を見ていると、とある文面に目を引かれる
『……音源がまるでオーケストラって、つまり音が良質って事、ですか?』
「ん?おぅ、多分そんな感じだ。鶴ヶ峰は音楽が好きなのか?」
『はい好きです、両方とも』
「……両方?"聴く"は分かるが、もう片方は何を指す?」
『……え?…あ、その……ですね………言実さ~ん』
好きな事の話題になり自然と上機嫌になる柚紀はうっかり失言をしてしまう。それに自分が気づく前に風間に問われ、言うべきか迷い言実に助けを求める。……失言とは、昨日二人で話し合った中で幾つかの決め事をし、その中に"例え相手がボーダー隊員でも、ちゃんとした結果が出るまではサイドエフェクトの事は他言厳禁"と言う内容もあったのだ。困っている柚紀そして諏訪・風間を一瞥した後小さくため息を付き言実が口を開く
『外でこの話題は話したくないのだがな、……昨日本部で起きた騒動の元凶はこの子だ。これで理解しろ』
「昨日の騒動って言ったら…………いやいやいや、ま、待てよオイ!?"アレ"の犯人が鶴ヶ峰って………違い過ぎるぞ?風間、お前もそう思うだろ?!」
「悪いが俺はその騒動には遭遇してない、隊員から報告は受けているが…驚くほど違うのか?」
『……まぁ、普段とは色々違うからな。直接その場に居合わせぬ限り初見で"アレ"をこの子に結びつけるのは難しい。もし、それが可能な者が居るとすれば…それこそ"その方面の専門家"位だ』
『???』
場を考え敢えて"主語"を抜かして説明する言実に対して両者共に意味を汲み取り理解はした。が、直接それを体験した諏訪は柚紀が正体だと聞き困惑を隠せず、言実も体験しているが"根本的な事"を理解しているので平然とし、風間は二人のような反応はしないが柚紀のこだわりたい理由は理解したらしく何かを探し見つけ出せば「なら鶴ヶ峰…」と、話題の中心人物の筈が、理解が追い付けず蚊帳の外で?マークを浮かべている柚紀に声を掛け、とあるスマホ機種を指し示す