0.序曲
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「♪~♪~~……」
1曲フルコーラスで歌い終え余韻に浸る柚紀、軽くひと息付き閉じていた瞳を開いたその時
「(パチパチパチ)いや~、いい歌声だったね君。お兄さん感動したよ」
『!!?(ビクッ)あっ、…えっと……あ、有難う…御座います?』
先程まで誰も居なかった筈が、いつの間にか見知らぬ男性が近くに居る事に驚く柚紀。とは言え、自分の歌を褒めてくれた事は正直嬉しいのでお礼はきちんと述べる。そんな柚紀を見た相手は笑みを浮かべて一歩近付く。それに対して反射的に一歩下がる柚紀を見るとそれ以上は近付かず苦笑いを浮かべ
「そんなに警戒しなくても大丈夫だよ?って初対面の相手じゃ仕方ない事だけど、…俺は迅悠一、ボーダーの人間さ」
『……ボーダーの方?…どうして此処に?』
ボーダー関係者と分かり、幾分か警戒心を解く柚紀は、次に何故自分の前に現れたのかを相手…迅に訊ねる。すると迅は頭を掻きながら視線をさ迷わせつつ言葉を選び、纏まった後に視線を柚紀に戻し
「あ~うん、そうだな~……趣味でこの辺を歩いてたら君の歌声が聞こえてきて、気づいたら此処に来ていたって所かな?」
『えっ?……こ、公園の外まで聞こえてましたか?!そんなに大きな声を出したつもり…ないのに。は、……恥ずかしいです』
自分が思っていた以上に大きな声を出ていた事実に顔を赤くし両手で顔を隠す柚紀、その隙に迅は相手を視ると二度ほど頷き口を開く
「(成る程、この子は…)所で君の名前を訊いていいかな?あ、下の名前だけで大丈夫だよ」
『へっ?…あ、えっと……名前は…柚紀と言いますです、……ハイ』
「了解了解、柚紀ちゃんだね。さてそんな柚紀ちゃんに、歌のお礼として1つ良い事を教えてあけよう」
『良い事…ですか?』
「そ、良い事。とりあえずそこのベンチに座って欲しいな」
『??…分かりました』
迅に名前を訊ねられ、その名で呼ばれると不思議と落ち着きを取り戻し、疑問を抱きつつも迅に言われた通りにバックを置いておいたベンチに腰を下ろす柚紀。すると迅は何処からともなくぽんち揚げを取り出し、袋のまま柚紀に差し出し
「はい、ぽんち揚げ。これを食べつつ楽しく鼻歌を歌っていれば、会いたい人に早く会えれるよ」
『え?それはどういう意味ですか?』
「そのまんまの意味だよ、信じるかどうかは君次第だけどね。……あ、飲み物は自分の右側に置いておくと後々楽かな~、それじゃあ…またね柚紀ちゃん」
『えっ?…あの、ちょっと?!……行っちゃった、…どうしよう……これ』
意味不明な助言柚紀が戸惑っている間に去る迅。呼び止められても止まらず手を振るその後ろ姿呆然と見つめた後、手元にあるお菓子を見つめる。少し考えた後に袋を開けて中身を取り出す
「(まだ時間あるし、ただ食べるだけなら大丈夫か。でもなぜ鼻歌?)…頂きます、(モグモグ)…あ、美味しい」
予想以上に美味しく自然と鼻歌を歌いながらぽんち揚げを食べている柚紀が衝撃的な出会いをするのは、この数分後の事であった
1曲フルコーラスで歌い終え余韻に浸る柚紀、軽くひと息付き閉じていた瞳を開いたその時
「(パチパチパチ)いや~、いい歌声だったね君。お兄さん感動したよ」
『!!?(ビクッ)あっ、…えっと……あ、有難う…御座います?』
先程まで誰も居なかった筈が、いつの間にか見知らぬ男性が近くに居る事に驚く柚紀。とは言え、自分の歌を褒めてくれた事は正直嬉しいのでお礼はきちんと述べる。そんな柚紀を見た相手は笑みを浮かべて一歩近付く。それに対して反射的に一歩下がる柚紀を見るとそれ以上は近付かず苦笑いを浮かべ
「そんなに警戒しなくても大丈夫だよ?って初対面の相手じゃ仕方ない事だけど、…俺は迅悠一、ボーダーの人間さ」
『……ボーダーの方?…どうして此処に?』
ボーダー関係者と分かり、幾分か警戒心を解く柚紀は、次に何故自分の前に現れたのかを相手…迅に訊ねる。すると迅は頭を掻きながら視線をさ迷わせつつ言葉を選び、纏まった後に視線を柚紀に戻し
「あ~うん、そうだな~……趣味でこの辺を歩いてたら君の歌声が聞こえてきて、気づいたら此処に来ていたって所かな?」
『えっ?……こ、公園の外まで聞こえてましたか?!そんなに大きな声を出したつもり…ないのに。は、……恥ずかしいです』
自分が思っていた以上に大きな声を出ていた事実に顔を赤くし両手で顔を隠す柚紀、その隙に迅は相手を視ると二度ほど頷き口を開く
「(成る程、この子は…)所で君の名前を訊いていいかな?あ、下の名前だけで大丈夫だよ」
『へっ?…あ、えっと……名前は…柚紀と言いますです、……ハイ』
「了解了解、柚紀ちゃんだね。さてそんな柚紀ちゃんに、歌のお礼として1つ良い事を教えてあけよう」
『良い事…ですか?』
「そ、良い事。とりあえずそこのベンチに座って欲しいな」
『??…分かりました』
迅に名前を訊ねられ、その名で呼ばれると不思議と落ち着きを取り戻し、疑問を抱きつつも迅に言われた通りにバックを置いておいたベンチに腰を下ろす柚紀。すると迅は何処からともなくぽんち揚げを取り出し、袋のまま柚紀に差し出し
「はい、ぽんち揚げ。これを食べつつ楽しく鼻歌を歌っていれば、会いたい人に早く会えれるよ」
『え?それはどういう意味ですか?』
「そのまんまの意味だよ、信じるかどうかは君次第だけどね。……あ、飲み物は自分の右側に置いておくと後々楽かな~、それじゃあ…またね柚紀ちゃん」
『えっ?…あの、ちょっと?!……行っちゃった、…どうしよう……これ』
意味不明な助言柚紀が戸惑っている間に去る迅。呼び止められても止まらず手を振るその後ろ姿呆然と見つめた後、手元にあるお菓子を見つめる。少し考えた後に袋を開けて中身を取り出す
「(まだ時間あるし、ただ食べるだけなら大丈夫か。でもなぜ鼻歌?)…頂きます、(モグモグ)…あ、美味しい」
予想以上に美味しく自然と鼻歌を歌いながらぽんち揚げを食べている柚紀が衝撃的な出会いをするのは、この数分後の事であった