65.送り火の曲~もう少し、後少し~
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~ パッと花火が 「「パッと花火が」」
夜に咲いた 「「夜に咲いた」」
夜に咲いて 「「夜に咲いて」」
静かに消えた 「「 静かに消えた」」 ~
輪唱部分に入ると、軽くステップを踏みながら歌う柚紀は、女性パート時は自分を指差し男性パートの時に合いの手として二人に手を差し出して歌うタイミングや歌いやすくなるようにリードする。それに合わせるかの様に続けて歌う三人の表情は時枝すら楽しそうにしていた
~ 離さないで 「「離れないで」」
もう少しだけ 「「もう少しだけ」」
もう少しだけ
『「「このままで ~」」』
後半部分は歌詞と相成り、柚紀は合いの手を入れず佐鳥達や輪の中心に居る笹森、端に居る菊地原を"無意識に"一瞥しながら歌い、最後三人が合わさる部分を歌う際は、両手を胸元に当てまるで祈るかのようなポーズを取り、表情はまるで別れを惜しむかのような寂しそうな表情を浮かべていた。それを見て佐鳥と笹森が反射的に側に駆け寄ろうとしたが、時枝と堤・荒船が咄嗟に止めた。……好きだからこそ"歌詞に感情移入している"と各々が考えたからだ
そんな中で佐鳥はまだ歌が終わっていないのと、このままだと柚紀の邪魔をしてしまいそうな気がしたので「役目も終えたし退散しまーす!…とっきー下がろうか!?」と元気に宣言して柚紀に手を降り皆の輪の中へ戻っていく。それに対して時枝も「ハイハイ」と呆れた表情の中に何処か安堵感を漂わせながら此方も軽く柚紀に手を降り下がるのだった
‐ ヒュー…ドーン ‐
「!(そろそろ花火も終わりに近づいてきたかしら?…丁度あの子の歌と同じタイミングで最後の連発が来そうね。……それにしても)…(コソッ)穂刈先輩、お気づきですよね?……佐鳥達が歌に参加をし始めてから、周囲に変化が現れている事に」
「……あぁ、やはり、関係しているのか、鶴ヶ峰に、歌に、…サイドエフェクトに、用いると聞いた、なら、この正体、………"足元に漂う"、"緑色の光"、いや、"粒子"の正体は」
「……柚紀が発しているトリオン、の筈です。ですが、この状況になっても先生も迅さんも動かれてないから…恐らくあの子の身に危険性がない、…ならこのトリオンは一体」
一時期止んでいた花火が再開され、そろそろ大詰めと予想する熊谷は、別件で気になっている事を気づいていそうな穂刈にコッソリ話し掛けて確認をし、同意見が返ってきたのだ。……実は柚紀が歌い始めた時から微量のトリオンが最初は不可視な状態で放出しており周囲を漂っていたが、それが徐々に増えていき可視出来る状態になっていたのだった
~ あの日見渡した渚を 今も思い出すんだ ~
‐ ヒュー…ドドン! ‐
一人柚紀は歌うことを続けていた。【一度歌い始めたら最後まで歌い切る】…そう自分自身で決めているのもあるが、まだ足りないと思っているからだ
『(駄目だ、これじゃあ…感謝の気持ちが皆さんに伝わらない。……どうすれば
‐ ドーン!……パラパラ ‐
!!……皆さんだって、同じ感覚を持っているなら…)』
迷いながら歌うのは良くないのを以前の経験から知っているので、対処法を考えていた柚紀は夜空に浮かぶ花火を見て何かを思いつき、集中する為に目を瞑る
~ 砂の上に刻んだ言葉 君の後ろ姿 ~
「え?え?く、く、くま先輩っ?!!こ、こ、こ、これって一体ど、ど、ど、ど、……」
「落ち着け日浦、…とは言えないな。……何だコレは?」
「この緑の微粒子は……トリオン?それが鶴ヶ峰を中心に渦を巻くかの様に動いている?(彼女はトリオンが可視出来る時に今のところ"水"を思わせる動きを見せる。…何故だろう?無意識にそうイメージしているのかな?)」
「鶴ヶ峰?……一体何をしようとしている?」
日浦の驚きの声をきっかけに流石に二人以外のメンバーにも、周囲にトリオンが漂っている事に気づいた。そしてゲートの一件で柚紀の"可視したトリオン"を目撃し、その効果を知る堤と笹森は不安な表情と戸惑いの表情を浮かべた。…見守る側の諏訪や太刀川も差はあれど表情は良くない状態だ。……それを変えたのは
「(ポン)……大丈夫ですよ堤さん、確かこの曲が使用された映画にはプールや海といった"水に関係する場所"が出てくる筈です。…ゲートの一件時のアレは無意識だとおれも思いますが、……今回のはそれを意識している可能性があります」
「(バシン!)大丈夫だって笹森!……オレ達は柚紀ちゃんの敵じゃない!!それは彼女が一番理解している!!なら、……そんな彼女がオレ達に理由もなしに危害を加える事は絶対に無い!!?」
「心配する必要はないよ諏訪さん。と、嵐山もかな?……あの光は彼女のトリオン。それがもたらす未来を俺は幾つもの視えているが、………少なくとも"今回のは"皆に感謝の気持ちを形にする為に発している。ですよね、言実さん」
『あぁ。だが、どう表現するかは…柚紀次第だ。さて、どうなるか分かるか?私は予想は出来てはいるが、な。……当ててみよ、風間、太刀川、当真よ』
時枝に佐鳥、迅とそして言実。柚紀を一定以上理解できている四人が不安そうな表情を一切せず"大丈夫"と、各々の観点から理由を告げる。その言い分に納得や信憑性を感じた他メンバーも不安が無くなり、言実からのいきなりの問い掛けに三人は対処しようとしたが、時間が短く直ぐに答えが現れてしまった。……柚紀が自らのトリオンを用いて表現しようとした感謝の形、それは
‐ ヒュー…… ‐
『(もし叶うなら、……私の気持ちに応えて。そして形を成して欲しい。夢世界・幻想的な感じに思わせる一時の輝きを、…送り火としての意味でなく新たな門出を祝いを、皆に届け!!
‐ パン!……パパパン!! ‐
……光の華よ!)』
- ……ドーーン!! ‐
夜に咲いた 「「夜に咲いた」」
夜に咲いて 「「夜に咲いて」」
静かに消えた 「「 静かに消えた」」 ~
輪唱部分に入ると、軽くステップを踏みながら歌う柚紀は、女性パート時は自分を指差し男性パートの時に合いの手として二人に手を差し出して歌うタイミングや歌いやすくなるようにリードする。それに合わせるかの様に続けて歌う三人の表情は時枝すら楽しそうにしていた
~ 離さないで 「「離れないで」」
もう少しだけ 「「もう少しだけ」」
もう少しだけ
『「「このままで ~」」』
後半部分は歌詞と相成り、柚紀は合いの手を入れず佐鳥達や輪の中心に居る笹森、端に居る菊地原を"無意識に"一瞥しながら歌い、最後三人が合わさる部分を歌う際は、両手を胸元に当てまるで祈るかのようなポーズを取り、表情はまるで別れを惜しむかのような寂しそうな表情を浮かべていた。それを見て佐鳥と笹森が反射的に側に駆け寄ろうとしたが、時枝と堤・荒船が咄嗟に止めた。……好きだからこそ"歌詞に感情移入している"と各々が考えたからだ
そんな中で佐鳥はまだ歌が終わっていないのと、このままだと柚紀の邪魔をしてしまいそうな気がしたので「役目も終えたし退散しまーす!…とっきー下がろうか!?」と元気に宣言して柚紀に手を降り皆の輪の中へ戻っていく。それに対して時枝も「ハイハイ」と呆れた表情の中に何処か安堵感を漂わせながら此方も軽く柚紀に手を降り下がるのだった
‐ ヒュー…ドーン ‐
「!(そろそろ花火も終わりに近づいてきたかしら?…丁度あの子の歌と同じタイミングで最後の連発が来そうね。……それにしても)…(コソッ)穂刈先輩、お気づきですよね?……佐鳥達が歌に参加をし始めてから、周囲に変化が現れている事に」
「……あぁ、やはり、関係しているのか、鶴ヶ峰に、歌に、…サイドエフェクトに、用いると聞いた、なら、この正体、………"足元に漂う"、"緑色の光"、いや、"粒子"の正体は」
「……柚紀が発しているトリオン、の筈です。ですが、この状況になっても先生も迅さんも動かれてないから…恐らくあの子の身に危険性がない、…ならこのトリオンは一体」
一時期止んでいた花火が再開され、そろそろ大詰めと予想する熊谷は、別件で気になっている事を気づいていそうな穂刈にコッソリ話し掛けて確認をし、同意見が返ってきたのだ。……実は柚紀が歌い始めた時から微量のトリオンが最初は不可視な状態で放出しており周囲を漂っていたが、それが徐々に増えていき可視出来る状態になっていたのだった
~ あの日見渡した渚を 今も思い出すんだ ~
‐ ヒュー…ドドン! ‐
一人柚紀は歌うことを続けていた。【一度歌い始めたら最後まで歌い切る】…そう自分自身で決めているのもあるが、まだ足りないと思っているからだ
『(駄目だ、これじゃあ…感謝の気持ちが皆さんに伝わらない。……どうすれば
‐ ドーン!……パラパラ ‐
!!……皆さんだって、同じ感覚を持っているなら…)』
迷いながら歌うのは良くないのを以前の経験から知っているので、対処法を考えていた柚紀は夜空に浮かぶ花火を見て何かを思いつき、集中する為に目を瞑る
~ 砂の上に刻んだ言葉 君の後ろ姿 ~
「え?え?く、く、くま先輩っ?!!こ、こ、こ、これって一体ど、ど、ど、ど、……」
「落ち着け日浦、…とは言えないな。……何だコレは?」
「この緑の微粒子は……トリオン?それが鶴ヶ峰を中心に渦を巻くかの様に動いている?(彼女はトリオンが可視出来る時に今のところ"水"を思わせる動きを見せる。…何故だろう?無意識にそうイメージしているのかな?)」
「鶴ヶ峰?……一体何をしようとしている?」
日浦の驚きの声をきっかけに流石に二人以外のメンバーにも、周囲にトリオンが漂っている事に気づいた。そしてゲートの一件で柚紀の"可視したトリオン"を目撃し、その効果を知る堤と笹森は不安な表情と戸惑いの表情を浮かべた。…見守る側の諏訪や太刀川も差はあれど表情は良くない状態だ。……それを変えたのは
「(ポン)……大丈夫ですよ堤さん、確かこの曲が使用された映画にはプールや海といった"水に関係する場所"が出てくる筈です。…ゲートの一件時のアレは無意識だとおれも思いますが、……今回のはそれを意識している可能性があります」
「(バシン!)大丈夫だって笹森!……オレ達は柚紀ちゃんの敵じゃない!!それは彼女が一番理解している!!なら、……そんな彼女がオレ達に理由もなしに危害を加える事は絶対に無い!!?」
「心配する必要はないよ諏訪さん。と、嵐山もかな?……あの光は彼女のトリオン。それがもたらす未来を俺は幾つもの視えているが、………少なくとも"今回のは"皆に感謝の気持ちを形にする為に発している。ですよね、言実さん」
『あぁ。だが、どう表現するかは…柚紀次第だ。さて、どうなるか分かるか?私は予想は出来てはいるが、な。……当ててみよ、風間、太刀川、当真よ』
時枝に佐鳥、迅とそして言実。柚紀を一定以上理解できている四人が不安そうな表情を一切せず"大丈夫"と、各々の観点から理由を告げる。その言い分に納得や信憑性を感じた他メンバーも不安が無くなり、言実からのいきなりの問い掛けに三人は対処しようとしたが、時間が短く直ぐに答えが現れてしまった。……柚紀が自らのトリオンを用いて表現しようとした感謝の形、それは
‐ ヒュー…… ‐
『(もし叶うなら、……私の気持ちに応えて。そして形を成して欲しい。夢世界・幻想的な感じに思わせる一時の輝きを、…送り火としての意味でなく新たな門出を祝いを、皆に届け!!
‐ パン!……パパパン!! ‐
……光の華よ!)』
- ……ドーーン!! ‐