65.送り火の曲~もう少し、後少し~
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~ 曖昧な心を 解かして繋いだ
この夜が 続いて欲しかった ~
‐ ヒュー…ドン!……ヒュー ‐
「ん~、何かあの個室で聞いたのと感じが違う気がする。……瑠衣、笹森くん。何か分かる?」
「あ~、うん。流石の柚紀ちゃんも緊張しているみたいだね。何時もと声音も固い感じするし………日佐人、アンタ気付いた事ある?」
「……普段の鶴ヶ峰なら、歌い始めの際は集中力高める為にただ歌っている感じだったけど、今回はリズム取りの為かな?サビに入るまで指を鳴らしていたのが…気にはなりました。で、集中出来てないのに気づいたからサビは目を閉じて歌うに徹した……そんな感じ、ですかね?」
「成る程な(……やはり鶴ヶ峰のサイドエフェクトは扱いが難しいみたいだな。好きな歌を用いらないと操作が"今のところ"は不可能に近い感じか?にしても、……俺からすれば笹森も十分に鶴ヶ峰の事を理解していると思うが)」
「それもだけど、日佐人も気づいているんじゃないかな?……鶴ヶ峰が基本"女性歌手"の歌しか歌ってない。…彼女なら男性パートでも多分歌えるだろうけど……喉の負担がないか少し不安かな俺は」
「!…つつみん!?あ~、……柚紀ちゃんって歌に関しては一切妥協しないからね~。少し不安だけど、…邪魔しちゃマズイ気がするんだよな~」
やはり学生集団も柚紀が何時もの調子で無いのに気づいており、加賀美が疑問を口にすれば一番経験している小佐野や笹森が理由を推測し話す。それに荒船が更なる推測を語っている最中、仕事を終えた堤が此方に来ると不安点を口にし、全員の視線が柚紀に集まるが……
‐ ドーン! ‐
「さてさて、…じゃあ段取り通り始めようか!……今更ドタキャンはナシだかね?…とっきー??(ニヤリ)」
「……ハァー、…分かっているよ。だけど最初は佐鳥からやってよね?………それで、彼女が嫌そうじゃなければ…参加するよ」
「了解了解!!じゃあ、(クイッ)……突然ですがオレ達飛び入り参加しまーす!!」
(全)「えっ?!!/はあぁっ?!?!」
そんなメンバーの心配も他所に、佐鳥と時枝は歌っている柚紀の側へと近づく。いきなりの行動で誰も止めることが出来なかった。短い間奏が終わり歌の続きが始まるからだ
『「~「あと何度君と同じ花火を見られるかな」
って 笑う顔に何ができるだろうか ~」(パチリ)(!?さ、佐鳥くんっ?!)』
男性パートに入り一段と気を使うので集中しようてした柚紀だが、いきなり佐鳥も歌い出して驚き思わず目を開けば直ぐ側まで来ていた二人に気づくも、直ぐに続きが始まるのでとりあえず継続させる
‐ ヒュー…ドドドン ‐
『「~ 傷つくこと 喜ぶこと 繰り返す波と情動
焦燥 最終列車の音 ~」』
何やら楽しそうに歌う佐鳥を見て、自然と肩の力が抜けて表情が柔らかくなり柚紀も楽しそうに歌い始める。音程だけを気にし、オクターブは無理に低くせず歌いやすい高さを維持。そんな柚紀を見て短い間奏中に佐鳥が軽く時枝の肩を叩けば、渋々ながらも佐鳥より前に出てくると
‐ ヒュー…ドン ‐
『「~ 何度でも 言葉にして君を呼ぶよ
波間を選び もう一度 ~」(えっ?!時枝くんまで?……それなら…)』
まさか佐鳥に続き時枝まで合わせて歌い出すとは思わず、また驚きを露にする柚紀。だが、佐鳥と違い時枝は何やら恥ずかしそうにしているのに気づき、何か思ったのか佐鳥に一瞬だけアイコンタクトをする柚紀。それを見てナニかを察したのかニヤリと企み笑いを浮かべ、一つ頷く佐鳥。そして
「「~ もう二度と悲しまずに済むように ~」」
(全)「!!?」
柚紀が歌わなかった変わりに佐鳥と時枝が歌う羽目になった。まさかの事態に離れて見守っていたメンバーも驚きを隠せない。そして時枝はまんまとドッキリに嵌まってしまい複雑な表情をし、佐鳥と柚紀は悪戯成功したかの様に笑いを浮かべていた。更に『ねぇ、もう少し付き合って貰えないかな?』と柚紀からの頼みに対して、一瞬二人が目配りをし軽く頷くと、調子が出てきたのか軽くその場で軽くステップを踏み、そして
~ はっと息を飲めば 消えちゃいそうな光が
きっとまだ 胸に住んでいた ~
‐ …ドン!…ドドドン ‐
今度は三人で歌い出すのだった。そして柚紀に関してはノリ出すと自然と体が動き出すのを、嵐山と迅、諏訪隊メンバーは知っていたので各々説明を邪魔しない程度に行っていた。その中
「……大分"鶴ヶ峰らしく"なってきたね。…あの二人と一緒に歌っているお陰かな?……菊地原もそう思わない?」
「まぁ、……最初の歌い出しに比べたらましになったかな?…元から彼女は何事もスロースターターだからね。最初にサビが来る歌なら、まだ何とかなるだろうけど、今のところ聞いたことないから何とも………(それ以上にこの歌は、所謂"恋の歌"。…相方が居ないと上手く歌えないのは当たり前だよ)(ボソッ)ま、僕は聞く専門だからそんな事、しないけどね」
と、集団の輪から少し離れた位置に居た歌川と菊地原が各々感想を口にして居た。…そんな中、菊地原の表情が何時もより柔らかくなっているのに気づいた歌川はそれを指摘するつもりはない様子だ。……別に珍しくないのだ、柚紀相手限定だがよくする表情だから
~ 手を伸ばせば触れた あったかい未来は
ひそかに二人を見ていた ~
「お!!調子が出てきたな柚紀の奴!!…確か"歌っていると自然と体が動き出す"とか言ってたよなつる姐?後、これで色々歌いやすいだろう。この後ってアレだろ?こう……追い掛けっこして歌う場所だし」
『当真?何故こっちに来た……とは聞かん。…お前はどちらかと言えば此方側の人間(フー)…故にな。それと……輪唱部分はあの子なら多少難しくてもこなせるが…手伝いが居るに越したことはないな(…ジュッ)』
堤と入れ替わる形で当真が色々言いながらが保護者組に合流する。それを咎めず更に一応気を使い煙草を携帯吸い殻に捨てれば言実も柚紀の歌を聞くのに徹するのだった
この夜が 続いて欲しかった ~
‐ ヒュー…ドン!……ヒュー ‐
「ん~、何かあの個室で聞いたのと感じが違う気がする。……瑠衣、笹森くん。何か分かる?」
「あ~、うん。流石の柚紀ちゃんも緊張しているみたいだね。何時もと声音も固い感じするし………日佐人、アンタ気付いた事ある?」
「……普段の鶴ヶ峰なら、歌い始めの際は集中力高める為にただ歌っている感じだったけど、今回はリズム取りの為かな?サビに入るまで指を鳴らしていたのが…気にはなりました。で、集中出来てないのに気づいたからサビは目を閉じて歌うに徹した……そんな感じ、ですかね?」
「成る程な(……やはり鶴ヶ峰のサイドエフェクトは扱いが難しいみたいだな。好きな歌を用いらないと操作が"今のところ"は不可能に近い感じか?にしても、……俺からすれば笹森も十分に鶴ヶ峰の事を理解していると思うが)」
「それもだけど、日佐人も気づいているんじゃないかな?……鶴ヶ峰が基本"女性歌手"の歌しか歌ってない。…彼女なら男性パートでも多分歌えるだろうけど……喉の負担がないか少し不安かな俺は」
「!…つつみん!?あ~、……柚紀ちゃんって歌に関しては一切妥協しないからね~。少し不安だけど、…邪魔しちゃマズイ気がするんだよな~」
やはり学生集団も柚紀が何時もの調子で無いのに気づいており、加賀美が疑問を口にすれば一番経験している小佐野や笹森が理由を推測し話す。それに荒船が更なる推測を語っている最中、仕事を終えた堤が此方に来ると不安点を口にし、全員の視線が柚紀に集まるが……
‐ ドーン! ‐
「さてさて、…じゃあ段取り通り始めようか!……今更ドタキャンはナシだかね?…とっきー??(ニヤリ)」
「……ハァー、…分かっているよ。だけど最初は佐鳥からやってよね?………それで、彼女が嫌そうじゃなければ…参加するよ」
「了解了解!!じゃあ、(クイッ)……突然ですがオレ達飛び入り参加しまーす!!」
(全)「えっ?!!/はあぁっ?!?!」
そんなメンバーの心配も他所に、佐鳥と時枝は歌っている柚紀の側へと近づく。いきなりの行動で誰も止めることが出来なかった。短い間奏が終わり歌の続きが始まるからだ
『「~「あと何度君と同じ花火を見られるかな」
って 笑う顔に何ができるだろうか ~」(パチリ)(!?さ、佐鳥くんっ?!)』
男性パートに入り一段と気を使うので集中しようてした柚紀だが、いきなり佐鳥も歌い出して驚き思わず目を開けば直ぐ側まで来ていた二人に気づくも、直ぐに続きが始まるのでとりあえず継続させる
‐ ヒュー…ドドドン ‐
『「~ 傷つくこと 喜ぶこと 繰り返す波と情動
焦燥 最終列車の音 ~」』
何やら楽しそうに歌う佐鳥を見て、自然と肩の力が抜けて表情が柔らかくなり柚紀も楽しそうに歌い始める。音程だけを気にし、オクターブは無理に低くせず歌いやすい高さを維持。そんな柚紀を見て短い間奏中に佐鳥が軽く時枝の肩を叩けば、渋々ながらも佐鳥より前に出てくると
‐ ヒュー…ドン ‐
『「~ 何度でも 言葉にして君を呼ぶよ
波間を選び もう一度 ~」(えっ?!時枝くんまで?……それなら…)』
まさか佐鳥に続き時枝まで合わせて歌い出すとは思わず、また驚きを露にする柚紀。だが、佐鳥と違い時枝は何やら恥ずかしそうにしているのに気づき、何か思ったのか佐鳥に一瞬だけアイコンタクトをする柚紀。それを見てナニかを察したのかニヤリと企み笑いを浮かべ、一つ頷く佐鳥。そして
「「~ もう二度と悲しまずに済むように ~」」
(全)「!!?」
柚紀が歌わなかった変わりに佐鳥と時枝が歌う羽目になった。まさかの事態に離れて見守っていたメンバーも驚きを隠せない。そして時枝はまんまとドッキリに嵌まってしまい複雑な表情をし、佐鳥と柚紀は悪戯成功したかの様に笑いを浮かべていた。更に『ねぇ、もう少し付き合って貰えないかな?』と柚紀からの頼みに対して、一瞬二人が目配りをし軽く頷くと、調子が出てきたのか軽くその場で軽くステップを踏み、そして
~ はっと息を飲めば 消えちゃいそうな光が
きっとまだ 胸に住んでいた ~
‐ …ドン!…ドドドン ‐
今度は三人で歌い出すのだった。そして柚紀に関してはノリ出すと自然と体が動き出すのを、嵐山と迅、諏訪隊メンバーは知っていたので各々説明を邪魔しない程度に行っていた。その中
「……大分"鶴ヶ峰らしく"なってきたね。…あの二人と一緒に歌っているお陰かな?……菊地原もそう思わない?」
「まぁ、……最初の歌い出しに比べたらましになったかな?…元から彼女は何事もスロースターターだからね。最初にサビが来る歌なら、まだ何とかなるだろうけど、今のところ聞いたことないから何とも………(それ以上にこの歌は、所謂"恋の歌"。…相方が居ないと上手く歌えないのは当たり前だよ)(ボソッ)ま、僕は聞く専門だからそんな事、しないけどね」
と、集団の輪から少し離れた位置に居た歌川と菊地原が各々感想を口にして居た。…そんな中、菊地原の表情が何時もより柔らかくなっているのに気づいた歌川はそれを指摘するつもりはない様子だ。……別に珍しくないのだ、柚紀相手限定だがよくする表情だから
~ 手を伸ばせば触れた あったかい未来は
ひそかに二人を見ていた ~
「お!!調子が出てきたな柚紀の奴!!…確か"歌っていると自然と体が動き出す"とか言ってたよなつる姐?後、これで色々歌いやすいだろう。この後ってアレだろ?こう……追い掛けっこして歌う場所だし」
『当真?何故こっちに来た……とは聞かん。…お前はどちらかと言えば此方側の人間(フー)…故にな。それと……輪唱部分はあの子なら多少難しくてもこなせるが…手伝いが居るに越したことはないな(…ジュッ)』
堤と入れ替わる形で当真が色々言いながらが保護者組に合流する。それを咎めず更に一応気を使い煙草を携帯吸い殻に捨てれば言実も柚紀の歌を聞くのに徹するのだった