64.捜索の曲~☆★は追い求める~
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~~~
後もう少しで広場に到着しそうな二人。その時、言実の携帯に新着メッセージの通知が届き直ぐ様操作をして送り主と内容を確認し、……小さく安堵のため息を漏らす。それを見ている嵐山に気づき、少し躊躇うが内容を口にする
『……風間からだ。内容は【雛鳥の保護完了、巣にて親鳥を待ちます】だそうだ』
「!!じゃあ、柚紀ちゃんは大丈夫ですね!!早速賢達に知らせないとっ!!」
『待て嵐山、……お前には悪いがあの二人を試させて貰う。…今後の為にも柚紀と二人の"繋がりの強さ"をある程度理解する必要がある故にな』
一先ず柚紀の無事を知り安堵した嵐山は直ぐにそれを佐鳥達に連絡しようとするが、言実が引き留めた。…普通なら疑念を抱くだろうが、嵐山は違った
「…………誰かが言ってました、【貴女と迅は似ている】と…俺は迅は勿論、柚紀ちゃんも…言実さんも信じていますから……止めるつもりはありません。きっとこの先に役に立つ事しか言わないし行動を起こさないのは知ってますから。ですが……賢も充も俺にとっては大切な部下であり仲間です、……何かヒントを与えて頂けませんか?今回は"範囲が広過ぎます"から」
『……確かに、"現段階"であの子に辿り着くのは難しい…か。……良いだろう、但しヒントを出すのは"片方のみ"…構わぬな?』
「問題ないです、……何れは貴女に頼れない状況に陥る可能性だってあります。その為にも少ないヒントから答えを導き出す必要が必ず出てきますから、…その為の"訓練若しくは予行練習"ですね?(ニッコリ)」
"あの"迅の友人なだけあり、嵐山はかなり肝が据わっていると内申感じつつ言実は手短にヒントのメッセージを送信すれば、諏訪達と合流する為に再び歩み出すのだった
~~~
一方
‐ ………柚紀!!ど……にい……? ‐
‐ …た………か………へ……をし………柚紀っ?! ‐
『!!(キョロキョロ、キョロキョロ)……今のは…』
「?……どうかしたのか鶴ヶ峰?いきなり周囲を見渡して……………もしかして、…ナニかまた聴こえたのか?」
『(チラッ…チラッ………コクリ)……声、聴こえた。でも、…歌川くん達の時とは違うの。男性で途切れ途切れなのは同じ、でも……私の、名前を呼ぶ声だけちゃんと聴こえる』
「名前って、…名字である鶴ヶ峰じゃなくて名前をって事?……別に不思議に思う事じゃないでしょ?ボーダー隊員は確かに君の事を殆どが僕達同様"名字呼び"だけどさ、…居るでしょ?中には名前で君を呼ぶ人だってさ、…分からないの?その"声の主"が」
ほっぺの刑(?)から解放されて、三人で券の事等を話していた柚紀は再び聴こえた誰かの声に反応し、周囲を見渡す。それを見て歌川・菊地原が冷静に指摘し詳細を各々訊ねてきた。……柚紀が嘘を言っていないと、此方も信じているからだ。そして、目を閉じて再び聴こえないか意識を集中する柚紀の耳には
‐ 柚紀、き……をひ……た……な… ‐
‐ お………だ……ぶ………い…!…柚紀っ! ‐
「(パチリ)声の主は……多分だけど、…分かった。だけど……(どうして?私の名を呼んでいるの?……"君達"に呼ばれるのは、嫌じゃ…ない。でもきっと、呼べない筈だよ?……"私と同じ気持ち"…感覚の筈だもん。それに私は身勝手な事をして、こうなった。だから……都合が、良すぎる)…どうすれば良いか、…分からない、よ(ギュッ)」
今まで経験がなく、何が正解なのかが分からなく戸惑い泣きそうな表情をし、例の不安なサインも現れており……まるで迷子の子どもの状態だった。…実際は一人じゃないと言うのに。それを見て年上・保護者・お兄さん的存在の二人が動かない訳もなく
「(ナデ)……お前が何に戸惑い何に怯えているか、俺には分からない。だが、名を呼ばれているなら応えるべきだ。(ナデ)違うか?……鶴ヶ峰」
『でも、…どうすれば?だって……相手が何処に居るか分からない。…側に行きたくても、……風間さん達みたいに、一緒に居るとも限らない……私が今会いたい…応えたいのは……』
「(ポン!)大丈夫、…君が行けないなら向こうから来て貰えば良い。知っている筈だよ?……"彼等を、彼等が……彼等は"柚紀ちゃんの元に辿り着いている。何度も…"同じ事"を君がした時に、ね?……(サワッ)君はただ素直な気持ちで"それを"すれば良い。何処に居たって必ず届く筈さ、……俺のサイドエフェクトがそう言っているからね」
『迅さん、………うん、分かった。…やって、みます(スッ)(…素直な気持ち、今の私から伝えるには……既存のものじゃ駄目な気がする。なら、…"作れば良い"。別に駄目じゃない……同じである必要は、ない。私は私、…あの二人ならきっと………それを否定しない、受け入れてくれる筈、だから)』
風間と迅の言葉を聞いて不安が無くなった柚紀は、呼吸を整え意識を集中させる。即興で誰も聞いたことがないであろうが構わない。……"歌"は"唄"であり"詩"、昔から数多・多岐に存在を有するのだから。そして"歌姫"の名を抱きし少女が紡ぐのは………
‐ 寂しがり屋で独りぼっち、そんな子の今の心情を現状を訴え、……迎えを待つ、そんな言の葉 ‐
後もう少しで広場に到着しそうな二人。その時、言実の携帯に新着メッセージの通知が届き直ぐ様操作をして送り主と内容を確認し、……小さく安堵のため息を漏らす。それを見ている嵐山に気づき、少し躊躇うが内容を口にする
『……風間からだ。内容は【雛鳥の保護完了、巣にて親鳥を待ちます】だそうだ』
「!!じゃあ、柚紀ちゃんは大丈夫ですね!!早速賢達に知らせないとっ!!」
『待て嵐山、……お前には悪いがあの二人を試させて貰う。…今後の為にも柚紀と二人の"繋がりの強さ"をある程度理解する必要がある故にな』
一先ず柚紀の無事を知り安堵した嵐山は直ぐにそれを佐鳥達に連絡しようとするが、言実が引き留めた。…普通なら疑念を抱くだろうが、嵐山は違った
「…………誰かが言ってました、【貴女と迅は似ている】と…俺は迅は勿論、柚紀ちゃんも…言実さんも信じていますから……止めるつもりはありません。きっとこの先に役に立つ事しか言わないし行動を起こさないのは知ってますから。ですが……賢も充も俺にとっては大切な部下であり仲間です、……何かヒントを与えて頂けませんか?今回は"範囲が広過ぎます"から」
『……確かに、"現段階"であの子に辿り着くのは難しい…か。……良いだろう、但しヒントを出すのは"片方のみ"…構わぬな?』
「問題ないです、……何れは貴女に頼れない状況に陥る可能性だってあります。その為にも少ないヒントから答えを導き出す必要が必ず出てきますから、…その為の"訓練若しくは予行練習"ですね?(ニッコリ)」
"あの"迅の友人なだけあり、嵐山はかなり肝が据わっていると内申感じつつ言実は手短にヒントのメッセージを送信すれば、諏訪達と合流する為に再び歩み出すのだった
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一方
‐ ………柚紀!!ど……にい……? ‐
‐ …た………か………へ……をし………柚紀っ?! ‐
『!!(キョロキョロ、キョロキョロ)……今のは…』
「?……どうかしたのか鶴ヶ峰?いきなり周囲を見渡して……………もしかして、…ナニかまた聴こえたのか?」
『(チラッ…チラッ………コクリ)……声、聴こえた。でも、…歌川くん達の時とは違うの。男性で途切れ途切れなのは同じ、でも……私の、名前を呼ぶ声だけちゃんと聴こえる』
「名前って、…名字である鶴ヶ峰じゃなくて名前をって事?……別に不思議に思う事じゃないでしょ?ボーダー隊員は確かに君の事を殆どが僕達同様"名字呼び"だけどさ、…居るでしょ?中には名前で君を呼ぶ人だってさ、…分からないの?その"声の主"が」
ほっぺの刑(?)から解放されて、三人で券の事等を話していた柚紀は再び聴こえた誰かの声に反応し、周囲を見渡す。それを見て歌川・菊地原が冷静に指摘し詳細を各々訊ねてきた。……柚紀が嘘を言っていないと、此方も信じているからだ。そして、目を閉じて再び聴こえないか意識を集中する柚紀の耳には
‐ 柚紀、き……をひ……た……な… ‐
‐ お………だ……ぶ………い…!…柚紀っ! ‐
「(パチリ)声の主は……多分だけど、…分かった。だけど……(どうして?私の名を呼んでいるの?……"君達"に呼ばれるのは、嫌じゃ…ない。でもきっと、呼べない筈だよ?……"私と同じ気持ち"…感覚の筈だもん。それに私は身勝手な事をして、こうなった。だから……都合が、良すぎる)…どうすれば良いか、…分からない、よ(ギュッ)」
今まで経験がなく、何が正解なのかが分からなく戸惑い泣きそうな表情をし、例の不安なサインも現れており……まるで迷子の子どもの状態だった。…実際は一人じゃないと言うのに。それを見て年上・保護者・お兄さん的存在の二人が動かない訳もなく
「(ナデ)……お前が何に戸惑い何に怯えているか、俺には分からない。だが、名を呼ばれているなら応えるべきだ。(ナデ)違うか?……鶴ヶ峰」
『でも、…どうすれば?だって……相手が何処に居るか分からない。…側に行きたくても、……風間さん達みたいに、一緒に居るとも限らない……私が今会いたい…応えたいのは……』
「(ポン!)大丈夫、…君が行けないなら向こうから来て貰えば良い。知っている筈だよ?……"彼等を、彼等が……彼等は"柚紀ちゃんの元に辿り着いている。何度も…"同じ事"を君がした時に、ね?……(サワッ)君はただ素直な気持ちで"それを"すれば良い。何処に居たって必ず届く筈さ、……俺のサイドエフェクトがそう言っているからね」
『迅さん、………うん、分かった。…やって、みます(スッ)(…素直な気持ち、今の私から伝えるには……既存のものじゃ駄目な気がする。なら、…"作れば良い"。別に駄目じゃない……同じである必要は、ない。私は私、…あの二人ならきっと………それを否定しない、受け入れてくれる筈、だから)』
風間と迅の言葉を聞いて不安が無くなった柚紀は、呼吸を整え意識を集中させる。即興で誰も聞いたことがないであろうが構わない。……"歌"は"唄"であり"詩"、昔から数多・多岐に存在を有するのだから。そして"歌姫"の名を抱きし少女が紡ぐのは………
‐ 寂しがり屋で独りぼっち、そんな子の今の心情を現状を訴え、……迎えを待つ、そんな言の葉 ‐