61.密談の曲
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「(……思っている以上に色々根深いみたいだな、…とりあえずは……)(ナデナデ)大丈夫だよ、…少なくとも三門市はネイバー…トリオン兵襲来が日常茶飯だから、町の人も他の街より"不可思議な現象や特殊な事情関係"には慣れている。…きっと此処ならなれるよ、鶴ヶ峰さんが求めている普通の女の子にさ」
「実際、佐鳥達は柚紀ちゃんの事情を理解できてるし、その理想だって分かるよ?後はね~……(ポン)服装に関してだけど、先ずは"部屋着"から好きな服を着てみるとかどうか?ほら、何事も最初は上手く出来ないから練習するでしょ?で、慣れてきたら次の段階に進む。……こうすればきっと大丈夫だよ。何事も慣れだよ!!ね!?(後ろばっか見ずに前を見て欲しい、これからの事なら幾らでも助けられるから)」
『…(チラッ…チラッ)……有り難う二人とも。…うん、そうだね。……以前は全然扱えなかった携帯も少しは使えるようになった。…得意があれば不得意もある、初めてや慣れない事は焦らずじっくり頑張ればきっと覚えれるし習得も出来る。………私が諦めさえしなければ、…出来ないことはナニもない!!うん!!(ダン!バッ!…パサッ)何だか元気が出てきた~!!………くしゅんっ!(ストン)……う~、寒いっ!?』
二人の肯定的で前向きな言葉を聞いて、すんなり自分の中に入ってくるのを感じた柚紀の気持ちも心も軽くなり、気分も浮上しこのお店に到着するまでの元気よさが戻った
のは良かったが、勢いが過ぎて両腕を伸ばしなかがら立ち上がった際に、タオルが肩から落ちてしまい肩が剥き出しになった状態で冷房の風に当たると、寒く感じたのかくしゃみをして静かに座り直すと身震いを起こした。それを見て佐鳥が慌てる最中、時枝は冷静に対処を開始する
「あ!そう言えば体冷えたままだよね?!ど、どうしよう!!タオルはお店から借りたものだから返さないと!でも、背中のソレもだけど……もう夜だからキャミソール一枚じゃ…」
「(ジー……パサッ)…長袖じゃないしおれが着ていた奴だけど、とりあえず諏訪さんが服を買って戻ってくるまではコレで我慢して。…おれは見ての通り中も半袖だし、寒くないから大丈夫だよ。…帰ったらちゃんとお風呂に入ったりして体を暖めてから寝てね?」
『…(ゴソゴソ)……有り難くお借りします。それにしても、(クスクス)こんな事を言ったら失礼かもだけど…何だか佐鳥くんは【元気で慌てん坊な弟】で、時枝くんが【面倒見の良い物静かなお兄ちゃん】みたい。でも時枝くんが4月で私が6月、佐鳥くんは7月だから……強ち間違えではないかもね』
時枝に借りた七分丈のパーカーに腕を通しながら、そんな事を嬉しそうに話す柚紀。確かに言っている事…誕生月は間違ってないし、一人っ子な少女が兄弟に憧れを抱くのだって分かる。……だが、二人に取っては些か複雑で面白くないのだ。"自分達の目標"はソコではないから。更に佐鳥は、時枝のパーカーを着ている姿がいつの日かの風景に重なりムッとしてしまう。…今の話の流れやそんな感情を逆手に取り、ある事を思い付き実行に移す。それは……
‐ ダキッ!…ギュ~~~!! ‐
『さ、さ、さ、さ、さ、佐鳥くんっ!!??な、な、なんで、い、いきなりっ!!』
「だって弟みたいなんでしょオレは?なら"お姉ちゃん"に抱き着いて甘えるのはアリかなって!あ、そう言えばさ、"今は赤がソコまで嫌いじゃない"って言ってたけどそれってさ……(コソッ)嵐山隊の…オレの色だからだったりする?」
『っ!?!?!?(パッ)佐鳥くんはやっぱり当真先輩と同じで意地悪っ子素質あるよねっ!?(ポツリ)……同じ様な言い回しする辺りが更に悪質だよ』
そんな感じでいきなり抱き着いた佐鳥が柚紀に対して甘える行動を取ったかに思えば、耳元で囁く声は少しだけ低くして"男"部分を強調してみると、見事に作戦が的中し柚紀に耳打ちされた方を隠しながら顔を赤くさせて拗ねた態度(若しくは自分を意識させる事)を取らせるのに成功する
一方で、そんな二人のやり取りを見た時枝は屋上の一件で体験した事を再び体感し、流石に気分が良くないと感じると"違和感なく邪魔出来る方法はないか?"と考え、ふと"ある人の行動を思い出して"試してみる事に。それは…
‐ ……ベチッ!クイッ…ポフッ……キュッ ‐
『!??はわっ!!!え?え?え?あ、あの、とき、えだく、ん???』
「イテテっ!(サスサス)……デコピンして佐鳥が怯んだ隙に柚紀ちゃんを引き寄せて膝の上に座らせて、腕を後ろから回すとか……大胆すぎないかとっきー兄さんや」
「五月蠅い、……嵐山さんが普通にやってたからこの位なら大丈夫かなって。それに、妹が悪戯っ子に苛められているのを助けるのは(ギュッ)お兄ちゃんの役目…でしょ?」
時枝にとって一番身近な存在で柚紀にとって"お兄さんポジション"に居る嵐山を真似てみたが、……いざ実行してみると後になって恥ずかしさが出てきて、更に佐鳥に茶化されるのは嫌だが柚紀に今の自分の顔を見られてないので良しと割り切るのであった
さて、そんな二人の"スキンシップ"を受けた柚紀はと言うと……慣れない事続きで思考がオーバーヒートを起こし、"名前遊び"の時と同じ様な状況…耳や首筋まで真っ赤となり両手で顔を隠しながらこう口にした
『あー、もう!!やっぱり言実さんやお父さんの言った通りになった!!?…二人が兄弟とかモノの例えだもん!!同級生だよ?!本気にしないでよ!!?それにさ、……実際年下の茜ちゃんに抱き着かれた時や、お兄ちゃんみたいな嵐山さんに後ろから抱き締められた時は嬉しかったよ?ホッとしたよ?でも二人にされたら、何か違う。……嫌じゃないけど落ち着かない、心臓音が五月蝿いけど何処か心地良い、離れてホッとするげど…少し経過すれば何か、……寂しさを覚える。……何なのさ~この矛盾した感覚は~!!?…………二人は、分かる?コレの正体??』
「えっ!?ぁ……さ、さぁ?佐鳥は頭が悪いから分からないかな~…とっきー、分かる?」
「こんな時にだけ自分からお馬鹿キャラにならないでよ佐鳥。……おれも…分からない、ごめんね鶴ヶ峰さん」
本日一番の特大爆弾発言が飛び出し、見事に二人へ効果抜群のダメージを与えた柚紀は未だに困惑中で周りが見えていない。で、その二人も口ぶりは普通に聞こえるが実際は柚紀に負けない位顔を赤くさせていたのであった。……因みにこの空気は諏訪が替えの服を買って戻ってくるまで続いたのであった
「実際、佐鳥達は柚紀ちゃんの事情を理解できてるし、その理想だって分かるよ?後はね~……(ポン)服装に関してだけど、先ずは"部屋着"から好きな服を着てみるとかどうか?ほら、何事も最初は上手く出来ないから練習するでしょ?で、慣れてきたら次の段階に進む。……こうすればきっと大丈夫だよ。何事も慣れだよ!!ね!?(後ろばっか見ずに前を見て欲しい、これからの事なら幾らでも助けられるから)」
『…(チラッ…チラッ)……有り難う二人とも。…うん、そうだね。……以前は全然扱えなかった携帯も少しは使えるようになった。…得意があれば不得意もある、初めてや慣れない事は焦らずじっくり頑張ればきっと覚えれるし習得も出来る。………私が諦めさえしなければ、…出来ないことはナニもない!!うん!!(ダン!バッ!…パサッ)何だか元気が出てきた~!!………くしゅんっ!(ストン)……う~、寒いっ!?』
二人の肯定的で前向きな言葉を聞いて、すんなり自分の中に入ってくるのを感じた柚紀の気持ちも心も軽くなり、気分も浮上しこのお店に到着するまでの元気よさが戻った
のは良かったが、勢いが過ぎて両腕を伸ばしなかがら立ち上がった際に、タオルが肩から落ちてしまい肩が剥き出しになった状態で冷房の風に当たると、寒く感じたのかくしゃみをして静かに座り直すと身震いを起こした。それを見て佐鳥が慌てる最中、時枝は冷静に対処を開始する
「あ!そう言えば体冷えたままだよね?!ど、どうしよう!!タオルはお店から借りたものだから返さないと!でも、背中のソレもだけど……もう夜だからキャミソール一枚じゃ…」
「(ジー……パサッ)…長袖じゃないしおれが着ていた奴だけど、とりあえず諏訪さんが服を買って戻ってくるまではコレで我慢して。…おれは見ての通り中も半袖だし、寒くないから大丈夫だよ。…帰ったらちゃんとお風呂に入ったりして体を暖めてから寝てね?」
『…(ゴソゴソ)……有り難くお借りします。それにしても、(クスクス)こんな事を言ったら失礼かもだけど…何だか佐鳥くんは【元気で慌てん坊な弟】で、時枝くんが【面倒見の良い物静かなお兄ちゃん】みたい。でも時枝くんが4月で私が6月、佐鳥くんは7月だから……強ち間違えではないかもね』
時枝に借りた七分丈のパーカーに腕を通しながら、そんな事を嬉しそうに話す柚紀。確かに言っている事…誕生月は間違ってないし、一人っ子な少女が兄弟に憧れを抱くのだって分かる。……だが、二人に取っては些か複雑で面白くないのだ。"自分達の目標"はソコではないから。更に佐鳥は、時枝のパーカーを着ている姿がいつの日かの風景に重なりムッとしてしまう。…今の話の流れやそんな感情を逆手に取り、ある事を思い付き実行に移す。それは……
‐ ダキッ!…ギュ~~~!! ‐
『さ、さ、さ、さ、さ、佐鳥くんっ!!??な、な、なんで、い、いきなりっ!!』
「だって弟みたいなんでしょオレは?なら"お姉ちゃん"に抱き着いて甘えるのはアリかなって!あ、そう言えばさ、"今は赤がソコまで嫌いじゃない"って言ってたけどそれってさ……(コソッ)嵐山隊の…オレの色だからだったりする?」
『っ!?!?!?(パッ)佐鳥くんはやっぱり当真先輩と同じで意地悪っ子素質あるよねっ!?(ポツリ)……同じ様な言い回しする辺りが更に悪質だよ』
そんな感じでいきなり抱き着いた佐鳥が柚紀に対して甘える行動を取ったかに思えば、耳元で囁く声は少しだけ低くして"男"部分を強調してみると、見事に作戦が的中し柚紀に耳打ちされた方を隠しながら顔を赤くさせて拗ねた態度(若しくは自分を意識させる事)を取らせるのに成功する
一方で、そんな二人のやり取りを見た時枝は屋上の一件で体験した事を再び体感し、流石に気分が良くないと感じると"違和感なく邪魔出来る方法はないか?"と考え、ふと"ある人の行動を思い出して"試してみる事に。それは…
‐ ……ベチッ!クイッ…ポフッ……キュッ ‐
『!??はわっ!!!え?え?え?あ、あの、とき、えだく、ん???』
「イテテっ!(サスサス)……デコピンして佐鳥が怯んだ隙に柚紀ちゃんを引き寄せて膝の上に座らせて、腕を後ろから回すとか……大胆すぎないかとっきー兄さんや」
「五月蠅い、……嵐山さんが普通にやってたからこの位なら大丈夫かなって。それに、妹が悪戯っ子に苛められているのを助けるのは(ギュッ)お兄ちゃんの役目…でしょ?」
時枝にとって一番身近な存在で柚紀にとって"お兄さんポジション"に居る嵐山を真似てみたが、……いざ実行してみると後になって恥ずかしさが出てきて、更に佐鳥に茶化されるのは嫌だが柚紀に今の自分の顔を見られてないので良しと割り切るのであった
さて、そんな二人の"スキンシップ"を受けた柚紀はと言うと……慣れない事続きで思考がオーバーヒートを起こし、"名前遊び"の時と同じ様な状況…耳や首筋まで真っ赤となり両手で顔を隠しながらこう口にした
『あー、もう!!やっぱり言実さんやお父さんの言った通りになった!!?…二人が兄弟とかモノの例えだもん!!同級生だよ?!本気にしないでよ!!?それにさ、……実際年下の茜ちゃんに抱き着かれた時や、お兄ちゃんみたいな嵐山さんに後ろから抱き締められた時は嬉しかったよ?ホッとしたよ?でも二人にされたら、何か違う。……嫌じゃないけど落ち着かない、心臓音が五月蝿いけど何処か心地良い、離れてホッとするげど…少し経過すれば何か、……寂しさを覚える。……何なのさ~この矛盾した感覚は~!!?…………二人は、分かる?コレの正体??』
「えっ!?ぁ……さ、さぁ?佐鳥は頭が悪いから分からないかな~…とっきー、分かる?」
「こんな時にだけ自分からお馬鹿キャラにならないでよ佐鳥。……おれも…分からない、ごめんね鶴ヶ峰さん」
本日一番の特大爆弾発言が飛び出し、見事に二人へ効果抜群のダメージを与えた柚紀は未だに困惑中で周りが見えていない。で、その二人も口ぶりは普通に聞こえるが実際は柚紀に負けない位顔を赤くさせていたのであった。……因みにこの空気は諏訪が替えの服を買って戻ってくるまで続いたのであった