61.密談の曲
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「ん?……じゃあ柚紀ちゃんは今自分で上げた例えを体験したの?…三門市に来てからさ」
『えっ?……あ~、そう、だね。…(コトン)噂云々は、私の事だし本当の事だからあまりピンと来ないけど、……大体の人は驚くね。その理由は聞いてないけど、内容も凄いものらしいし四つ全てがってのもあるし、……皆さんは信じてなくれましたが…(サスサス)きっと"噂は嘘"って思っている人も居るかも………知れない』
「あ~、…まぁ噂には出鱈目なものもあったりするからね。例え本当でも実際に経験や目撃しないと、……多分佐鳥もそう、思う気がするから。…………じゃあさ、もう一つの例えは?」
佐鳥に訊ねられた頃には味噌汁を完食していた柚紀は、お椀をテーブルに置いて返答をする。その途中で自らの手で自分の二の腕を擦る仕種をしたのを見て、二人は各々理由を考えつつ佐鳥を中心に会話を続ける
『……(サスサス)…あのゲート大量発生の時、生身の私を皆さんが懸命に守ってくれたお蔭で身体的な外傷は負わなかった。ただ、……言実さんと合流後、何処か油断してしまいモールモッドの奇襲を受けて…私を庇って堤さんの片腕が、(ギュッ)切り落とされるのを見て、しまった。その瞬間を……至近、距離で!』
「あ!……(ナデナデ)佐鳥達と合流したとき、堤さん"だけ"他の人とは負傷度合いが違うのは気になったけど、…………あの後事情を聞いた。一人で柚紀ちゃんを守っていた、ならアレは仕方ないよ。流石の佐鳥だって独りじゃ、…君を守り抜けない。だから、とっきーと一緒に頑張ってる感じかな?"色々"ね。後、この席に来てからずっと…気になってたんだけど………どうして濡れたカーディガン着たままなの?それじゃあずっと身体が冷えたまま…だよ?」
『っ!!そ、それはっ……(スッ…スッ……スッ)』
理由を話す柚紀は最初堤が斬られた腕と"同じ側"を擦って居たが、話している最中にその場面が頭の中でフラッシュバックし、自分の両腕を抱き締め表情を歪ませた。それを見て"このままじゃマズイ!"と判断した佐鳥は柚紀のすぐ近くまで移動をし、頭を撫でてやりながら落ち着かせようとする。そして、顔色が未だに優れない様に見えてしまう原因を少し自信なさげに口にすれば、当たったらしく佐鳥から距離を置き始めた。それを追随や追求をしない、………佐鳥"は"だが
‐ ポフッ ‐
『!!と、時枝くん?!い、いつの間にっ!!……どうして?』
「……この約一ヶ月、鶴ヶ峰さんを見て思ったのは【自分に出来るだけ正直で居ようとする】、【他人に対して自分がされたら嬉しいことはするが、嫌なことは極力しない】更に言うと…【相手がどう反応するか分からない時は頑なに口を閉ざし、距離を置こうとする。物理的にも……心理的にも】こんな感じかな、君の言動理由は。……だけど、(ストン)…敢えて付け加えるなら【もし誰かを傷付くなら、自分が…】これが未だに根付いている。この四つはどれも不思議な思考じゃない、ごく在り来たりな内容ばかりだ。でも君がそんな態度を取ってしまう理由は恐らく……(チラッ)」
「!……【在り来たりな感覚では説明できない"ナニか"があり、その理由・原因を他人に勘違いされたくない】から、だね。じゃあ、柚紀ちゃんがソレを脱がない理由も?」
後退する柚紀の行き先に先回りした時枝が、背中に軽く触れて動きを止める。驚く柚紀を尻目に今までの経験から"ほぼ確定"な内容は見つめながら話をし、"不確定内容"を話す際は柚紀から真っ正面から顔を見ないように…見えないように座ってから語り、確信に迫ろうとした辺りで佐鳥を一瞥しバトンタッチしようとする。その意図に気づき更に何を言おうとしたのかを、同じく今までの経験から考えて佐鳥も口にし、柚紀の反応を窺う。すると小さく溜め息を漏らして『正解だよ』と素直に自白した
『……あの屋上の一件以降、私は二人には出来るだけ嘘を付かないようにしようと思ったから。…よく言うでしょ?【親の言うことは絶対】とかさ。………小さい頃からお父さんは医者として研究者としての腕を買われて色んな場所にお招ばれする事が多くて家を空ける事も多かった。…だから尚更お父さんの言葉には重みがあったし、説得力もあった。……例えそれが死後、それも迅さん経由で聞いたものでも効果は継続されてしまう。言葉は"言霊"…だから』
「……とりあえず佐鳥でもその言い分は理解できたけど、…どうして今その話が出てくる必要があるの?」
「……君は言実さん同様に【必要でない事は無闇に話さない】。なら今までの話の流れ的に考えれば…【カーディガンの下に隠したい"ナニか"があり、その原因は"父親ではない"】こんな所だね」
「あっ!?」
困った様な悲しそうな表情で話す柚紀を見て、そんな顔を見たくない佐鳥は実直的な気持ちを口にした。それに対して時枝が冷静に分析した内容を聞いて、佐鳥は気づいたのだ。……今の柚紀の表情が雰囲気が似ているの事に、…………屋上で母親の事を話したあの時と
『えっ?……あ~、そう、だね。…(コトン)噂云々は、私の事だし本当の事だからあまりピンと来ないけど、……大体の人は驚くね。その理由は聞いてないけど、内容も凄いものらしいし四つ全てがってのもあるし、……皆さんは信じてなくれましたが…(サスサス)きっと"噂は嘘"って思っている人も居るかも………知れない』
「あ~、…まぁ噂には出鱈目なものもあったりするからね。例え本当でも実際に経験や目撃しないと、……多分佐鳥もそう、思う気がするから。…………じゃあさ、もう一つの例えは?」
佐鳥に訊ねられた頃には味噌汁を完食していた柚紀は、お椀をテーブルに置いて返答をする。その途中で自らの手で自分の二の腕を擦る仕種をしたのを見て、二人は各々理由を考えつつ佐鳥を中心に会話を続ける
『……(サスサス)…あのゲート大量発生の時、生身の私を皆さんが懸命に守ってくれたお蔭で身体的な外傷は負わなかった。ただ、……言実さんと合流後、何処か油断してしまいモールモッドの奇襲を受けて…私を庇って堤さんの片腕が、(ギュッ)切り落とされるのを見て、しまった。その瞬間を……至近、距離で!』
「あ!……(ナデナデ)佐鳥達と合流したとき、堤さん"だけ"他の人とは負傷度合いが違うのは気になったけど、…………あの後事情を聞いた。一人で柚紀ちゃんを守っていた、ならアレは仕方ないよ。流石の佐鳥だって独りじゃ、…君を守り抜けない。だから、とっきーと一緒に頑張ってる感じかな?"色々"ね。後、この席に来てからずっと…気になってたんだけど………どうして濡れたカーディガン着たままなの?それじゃあずっと身体が冷えたまま…だよ?」
『っ!!そ、それはっ……(スッ…スッ……スッ)』
理由を話す柚紀は最初堤が斬られた腕と"同じ側"を擦って居たが、話している最中にその場面が頭の中でフラッシュバックし、自分の両腕を抱き締め表情を歪ませた。それを見て"このままじゃマズイ!"と判断した佐鳥は柚紀のすぐ近くまで移動をし、頭を撫でてやりながら落ち着かせようとする。そして、顔色が未だに優れない様に見えてしまう原因を少し自信なさげに口にすれば、当たったらしく佐鳥から距離を置き始めた。それを追随や追求をしない、………佐鳥"は"だが
‐ ポフッ ‐
『!!と、時枝くん?!い、いつの間にっ!!……どうして?』
「……この約一ヶ月、鶴ヶ峰さんを見て思ったのは【自分に出来るだけ正直で居ようとする】、【他人に対して自分がされたら嬉しいことはするが、嫌なことは極力しない】更に言うと…【相手がどう反応するか分からない時は頑なに口を閉ざし、距離を置こうとする。物理的にも……心理的にも】こんな感じかな、君の言動理由は。……だけど、(ストン)…敢えて付け加えるなら【もし誰かを傷付くなら、自分が…】これが未だに根付いている。この四つはどれも不思議な思考じゃない、ごく在り来たりな内容ばかりだ。でも君がそんな態度を取ってしまう理由は恐らく……(チラッ)」
「!……【在り来たりな感覚では説明できない"ナニか"があり、その理由・原因を他人に勘違いされたくない】から、だね。じゃあ、柚紀ちゃんがソレを脱がない理由も?」
後退する柚紀の行き先に先回りした時枝が、背中に軽く触れて動きを止める。驚く柚紀を尻目に今までの経験から"ほぼ確定"な内容は見つめながら話をし、"不確定内容"を話す際は柚紀から真っ正面から顔を見ないように…見えないように座ってから語り、確信に迫ろうとした辺りで佐鳥を一瞥しバトンタッチしようとする。その意図に気づき更に何を言おうとしたのかを、同じく今までの経験から考えて佐鳥も口にし、柚紀の反応を窺う。すると小さく溜め息を漏らして『正解だよ』と素直に自白した
『……あの屋上の一件以降、私は二人には出来るだけ嘘を付かないようにしようと思ったから。…よく言うでしょ?【親の言うことは絶対】とかさ。………小さい頃からお父さんは医者として研究者としての腕を買われて色んな場所にお招ばれする事が多くて家を空ける事も多かった。…だから尚更お父さんの言葉には重みがあったし、説得力もあった。……例えそれが死後、それも迅さん経由で聞いたものでも効果は継続されてしまう。言葉は"言霊"…だから』
「……とりあえず佐鳥でもその言い分は理解できたけど、…どうして今その話が出てくる必要があるの?」
「……君は言実さん同様に【必要でない事は無闇に話さない】。なら今までの話の流れ的に考えれば…【カーディガンの下に隠したい"ナニか"があり、その原因は"父親ではない"】こんな所だね」
「あっ!?」
困った様な悲しそうな表情で話す柚紀を見て、そんな顔を見たくない佐鳥は実直的な気持ちを口にした。それに対して時枝が冷静に分析した内容を聞いて、佐鳥は気づいたのだ。……今の柚紀の表情が雰囲気が似ているの事に、…………屋上で母親の事を話したあの時と