58.宴会の曲・四番
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「柚紀ちゃ~ん、佐鳥はさっぱり分かりません!!なので説明を下さい!!?」
「……少しは考えろよ佐鳥。…本部長の名前はさっき鶴ヶ峰さんの口から出てきただろ?だけど、買い物?………嵐山さん、分かりますか?」
「ん?…何を買うかは知らないけど、女性二人で買い物は何かと大変だからじゃないか?それに……広場での一件もある。少なくとも後一人は欲しい、だがそうなると必然的に"大人の男性"の方が何かと楽な筈だ。で、柚紀ちゃんの性格的に"今日の事情を知る者"から選ばれる筈だよ。……言えば必ず相手に心配をかけてしまう、それを彼女は嫌がるからね。で、引っ越し作業を手伝ってくれた三人を除外すると…本部長しか残らないって訳だ」
と、まさかの逆推理ショーが嵐山隊の手によって開催されてしまったのだった。そしてそれが概ね間違えでないのを証明として、柚紀は言実の後ろに隠れてしまう。図星をつかれて恥ずかしいのだ
『な、成る程。……そう考えられる訳です、か。あぅ、何か恥ずかしい…です。ち、因みにですが私は言実さんが部屋を出る前に話していた相手が"嵐山さん"と"諏訪さん"から、その……推測、しました。嵐山さん=忍田さんで、諏訪さん=買い物……的な』
「んんん??さっきの連想ゲーム的発想で考えると、確かに嵐山さんと本部長は分かるよ?でも諏訪さんと買い物って……今日柚紀ちゃんと一緒にショッピングモール行ってないですよね?確かおつるちゃんの手伝い…ですよね?」
「それならちゃんと理由あるよ?この歓迎会前に俺と諏訪さんは鶴ヶ峰に頼まれて買い出しに行っていたから、多分それでじゃな…「いえ、他にもある筈です」……え?」
‐ ゾクッ ‐
『っ?!(え?な、何で"この感覚"に襲われるの?だって、時枝くんや佐鳥くんに限ってそんな、事……)(ギュッ)』
『!……何故そう思う?理由を聞かせろ、…時枝(柚紀が…怯えている?一体何にだ?何をこの子は、……恐れていると言うのだ?)』
柚紀の解説を聞き、佐鳥が疑問点を口にすれば当事者である堤が代わりに答えた。だが、それに納得しない時枝が口を挟むと柚紀は胸騒ぎを覚え、無意識に言実の服を掴んでしまう。それに気づいた言実と、それが見える位置に居て、この"サインの意図と理由"が分かる当真が此方も無意識に、ほんの少しだけ警戒心を抱く。二人の変化を見逃すようではA級隊員や広報の仕事は務まらずで
「(?……おつるちゃんがとっきーを警戒してる??つまりは…柚紀ちゃんにナニか変化が出ている訳、だよね?後、当真さんもって事は………ナニかを知っている?でも一体…)」
「(!!……ありゃ、かなりつる姐の奴…気を張ってないか?つまりは下手すると……"警告"レベル案件になるって訳か?)」
「(言実さんが警戒されるのは分かる、だが……当真"も"となれば話が変わってくる。恐らく、…………知っているからだ、柚紀ちゃんが隠している事が何かを二人とも)」
「(この反応からして、どうやら迅さんのアレは彼女にも当てはまるみたいだ。なら…)……おれの今までの経験からして、鶴ヶ峰さんは物事を色んな角度から見る人です。だから、今の連想理由も必ず複数存在する筈……違いますか?言実さん、諏訪さん」
全員の視線が言実と諏訪に集まる。だが、当事者である諏訪は"我言わざる"的な雰囲気を醸し出し、誰とも視線を合わせようとしない。……柚紀が言いたがらない理由に検討がついているからだ。対して言実は時枝を警戒したまま軽く一服をし
『(フー)…着眼点は悪くない。だが、それでは私を満足させ、理由を話させる値に至っておらぬ。……(フー)敢えてこう返そう、…"ならば他の理由を提示してみせろ"。時枝……佐鳥よ』
「えぇっ!!?な、何で佐鳥も巻き込むのっ?!!だって今日以外に柚紀ちゃんが買い物したのは、あの歌騒動の次の日だって事しか知らな………そうだよ、佐鳥は、知らない。諏訪さんがどうして柚紀ちゃんと知り合ったのかを。当真さんと那須隊の二人以外は全員、"諏訪さんを機転にして"彼女と関わる様になったと、言える、筈。……ねぇ、諏訪さん何がきっかけで彼女と知り合……『駄目っ!!!言わないで諏訪さんっ!!!!……ぁ』…え?」
「鶴ヶ峰…さ、ん?」
柚紀との仲を知っているからこそ、更に難易度を上げ追求の手を緩めない言実は佐鳥を強制的に参加させる。最初は反論しようとしたが無意識に口に出した自分の言葉からヒントを得ると、それを証明する為に本人に単刀直入に聞こうとして………止められてしまったのだ柚紀本人に。あのゲート大量発生の時に、あの日の屋上で本音を吐き出した時と同じ様に叫びながら、…その声を聞いたことのない者は驚き、聞いたことのある者は戦慄した。…今の柚紀はとても危うい状況であると……理解してしまったからだ
「……少しは考えろよ佐鳥。…本部長の名前はさっき鶴ヶ峰さんの口から出てきただろ?だけど、買い物?………嵐山さん、分かりますか?」
「ん?…何を買うかは知らないけど、女性二人で買い物は何かと大変だからじゃないか?それに……広場での一件もある。少なくとも後一人は欲しい、だがそうなると必然的に"大人の男性"の方が何かと楽な筈だ。で、柚紀ちゃんの性格的に"今日の事情を知る者"から選ばれる筈だよ。……言えば必ず相手に心配をかけてしまう、それを彼女は嫌がるからね。で、引っ越し作業を手伝ってくれた三人を除外すると…本部長しか残らないって訳だ」
と、まさかの逆推理ショーが嵐山隊の手によって開催されてしまったのだった。そしてそれが概ね間違えでないのを証明として、柚紀は言実の後ろに隠れてしまう。図星をつかれて恥ずかしいのだ
『な、成る程。……そう考えられる訳です、か。あぅ、何か恥ずかしい…です。ち、因みにですが私は言実さんが部屋を出る前に話していた相手が"嵐山さん"と"諏訪さん"から、その……推測、しました。嵐山さん=忍田さんで、諏訪さん=買い物……的な』
「んんん??さっきの連想ゲーム的発想で考えると、確かに嵐山さんと本部長は分かるよ?でも諏訪さんと買い物って……今日柚紀ちゃんと一緒にショッピングモール行ってないですよね?確かおつるちゃんの手伝い…ですよね?」
「それならちゃんと理由あるよ?この歓迎会前に俺と諏訪さんは鶴ヶ峰に頼まれて買い出しに行っていたから、多分それでじゃな…「いえ、他にもある筈です」……え?」
‐ ゾクッ ‐
『っ?!(え?な、何で"この感覚"に襲われるの?だって、時枝くんや佐鳥くんに限ってそんな、事……)(ギュッ)』
『!……何故そう思う?理由を聞かせろ、…時枝(柚紀が…怯えている?一体何にだ?何をこの子は、……恐れていると言うのだ?)』
柚紀の解説を聞き、佐鳥が疑問点を口にすれば当事者である堤が代わりに答えた。だが、それに納得しない時枝が口を挟むと柚紀は胸騒ぎを覚え、無意識に言実の服を掴んでしまう。それに気づいた言実と、それが見える位置に居て、この"サインの意図と理由"が分かる当真が此方も無意識に、ほんの少しだけ警戒心を抱く。二人の変化を見逃すようではA級隊員や広報の仕事は務まらずで
「(?……おつるちゃんがとっきーを警戒してる??つまりは…柚紀ちゃんにナニか変化が出ている訳、だよね?後、当真さんもって事は………ナニかを知っている?でも一体…)」
「(!!……ありゃ、かなりつる姐の奴…気を張ってないか?つまりは下手すると……"警告"レベル案件になるって訳か?)」
「(言実さんが警戒されるのは分かる、だが……当真"も"となれば話が変わってくる。恐らく、…………知っているからだ、柚紀ちゃんが隠している事が何かを二人とも)」
「(この反応からして、どうやら迅さんのアレは彼女にも当てはまるみたいだ。なら…)……おれの今までの経験からして、鶴ヶ峰さんは物事を色んな角度から見る人です。だから、今の連想理由も必ず複数存在する筈……違いますか?言実さん、諏訪さん」
全員の視線が言実と諏訪に集まる。だが、当事者である諏訪は"我言わざる"的な雰囲気を醸し出し、誰とも視線を合わせようとしない。……柚紀が言いたがらない理由に検討がついているからだ。対して言実は時枝を警戒したまま軽く一服をし
『(フー)…着眼点は悪くない。だが、それでは私を満足させ、理由を話させる値に至っておらぬ。……(フー)敢えてこう返そう、…"ならば他の理由を提示してみせろ"。時枝……佐鳥よ』
「えぇっ!!?な、何で佐鳥も巻き込むのっ?!!だって今日以外に柚紀ちゃんが買い物したのは、あの歌騒動の次の日だって事しか知らな………そうだよ、佐鳥は、知らない。諏訪さんがどうして柚紀ちゃんと知り合ったのかを。当真さんと那須隊の二人以外は全員、"諏訪さんを機転にして"彼女と関わる様になったと、言える、筈。……ねぇ、諏訪さん何がきっかけで彼女と知り合……『駄目っ!!!言わないで諏訪さんっ!!!!……ぁ』…え?」
「鶴ヶ峰…さ、ん?」
柚紀との仲を知っているからこそ、更に難易度を上げ追求の手を緩めない言実は佐鳥を強制的に参加させる。最初は反論しようとしたが無意識に口に出した自分の言葉からヒントを得ると、それを証明する為に本人に単刀直入に聞こうとして………止められてしまったのだ柚紀本人に。あのゲート大量発生の時に、あの日の屋上で本音を吐き出した時と同じ様に叫びながら、…その声を聞いたことのない者は驚き、聞いたことのある者は戦慄した。…今の柚紀はとても危うい状況であると……理解してしまったからだ