53.労いの曲
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それから「くっついたままで良いが、せめてベンチに座らせてくれ」と諏訪に懇願されたので了承し、柚紀を抱えたまま座り直して宥め続ける諏訪。そんな二人が気になる佐鳥・笹森・日浦は、控え目にだが話し掛けて柚紀を元気付けようとする。堤は一歩引いた所からそれを見守っていた
残りのメンバーは時枝を中心に、太刀川を包囲して"何がダメなのか"や、"今の柚紀の精神的状況の危うさ"等をこと細かく説明を兼ねた説教を開始する状況となった。柚紀を泣かせようとしたのが何回もあれば、流石に当真より重罪だとほぼ全員の意見が一致した様子だ。そんな事をやっていると
『……ふぅ、これでとりあえず問題には成らぬだろう。嵐山も御苦労だった、…大変ではなかったか?始終嘘をつき続けるのは』
「…迅からのメールのお陰で、ある程度の覚悟と用意…心積りは出来ていましたから俺は平気です。言実さんこそ大丈夫ですか?外じゃボーダー内以上に色々気を使うと思いますが……」
『…長年ボーダーに居れば、この手の対応も慣れては来る。お陰で"協力者"も外部に複数出来た故に、こんな大掛かりな芝居めいた事が成功した訳だ』
眼鏡姿……生身に戻った言実が後始末を完了させて嵐山と共に帰ってきた。嵐山はまだトリオン体のままなのは、直ぐに分かるので割愛
「あ!言実さんお疲れ様です。嵐山くんもずっと市民の人を気遣ったり、警察の人との対応してくれて有り難う、…ご苦労様でした。もうトリオン体で居る必要ないと俺は思うけど…」
「!(シュゥゥ…)なんと言いますか"帰るまでが"って奴です。(チラッ)皆に…彼女に合流するまでの間で、言実さんにナニかあれば一大事ですからね。だから念のために」
「!!…成る程。確かにそれは重要だね」
言実が柚紀を大切に思うのと同時に、柚紀にとっても言実は大切な存在にして一番の"精神安定剤"なのだ。血縁関係だから当たり前ではあるが、互いにナニか生じれば必ず影響が及ぼす程の強い絆があるので、"片方"でなく"両方"注意が必要だと嵐山は判断し、それに堤も少なからず同意した
その言実は現に、他には目もくれず柚紀目掛けて一直線に移動しており、それに気づいた諏訪も自分の空いている方の隣に柚紀を座らせれば、当然の如く逆サイドに腰を降ろし頭を撫でながら様子を窺う。そして柚紀もやっと安心したのか表情に明るさが戻ってきた。それを見て嵐山も安堵したが、"あの"迅が気にしている事もあり念のため確認をする事に
「(スッ)柚紀ちゃんも協力してくれて有り難う。警察の人の話だと、この時期は"本当に"不審者が多いらしくて交番の方含めて警戒をしていたみたいだ。とりあえず今日は夜遅くまで警戒を続けるらしい。(ナデナデ)だから、君は"何も気にする必要はない"よ?大丈夫、……"同じ様な被害"は出ない筈だ」
『!!…でも嵐山さん、皆さんに迷惑かけたのは事実ですよ?……折角、楽しくご飯を一緒に食べる為に集まって頂いたのに、…申し訳ない、ですよ(ギュッ)』
嵐山の言葉で、一番の問題点…"世間体"と"二次被害及び事件再発"に関しては大丈夫と判断出来た柚紀だが、"ボーダー内"ひいては隊員達の負担になった事を危惧し"サイン"が現れる程不安は拭えていない様子だ。それに気づいた嵐山は諏訪に目配りをすれば、一つ頷き
「よ~しお前等~、二人の前に整列しろ~!!…その馬鹿は無視して構わねぇ。なるべく"全員の顔が見える様に"しろよ~」
「「「「「「「「「「「了解」」」」」」」」」」」
『え?諏訪さんっ?!え?み、皆さん??え?え?えっ!??(キョロキョロキョロキョロキョロキ…)』
『(ポン)落ち着け柚紀、…直ぐに分かる』
いきなり立ち上がった諏訪の一声に全員が一切の反論せずに行動を開始する。その意図が全く分からず慌てふためく柚紀を言実は諌め、嵐山は苦笑いを浮かべる。…太刀川 含めて全員が整列したのを確認した嵐山が最後に一撫でして、柚紀の視線を前方に促し、全員の姿を見せて断言した
「なぁ柚紀ちゃん、君なら分かる筈だ。……皆が迷惑そうな表情していない事も、誰も嘘をついていない事も、…この後の外食が楽しみな事も含めて皆、君と同じ気持ちだって!」
「あ~……俺の事は気にするな。所謂…アレだ"自業自得"…後は"身から出た錆"的な感じか?それに、今日は柚紀のお陰で俺にとっては良い事の方が断然多かったからな!!感謝こそするが、恨んだり怒ったりはしないさ」
「ま、つまりはそう言う訳だ。…さて柚紀、モール内で俺に言った事覚えているよな?」
全員の表情に加えて、嵐山・太刀川に続き当真の言葉を聞いて完全に不安が無くなった柚紀はベンチから立ち上がりそれに習って言実も同じ事をし、今度は二人が互いに目配りをして先ずは柚紀から口を開く
『えっと、…皆さん今日は色々助けてくれて有り難うこざいます!(ペコッ)多分今後も沢山迷惑をお掛けしますが、……仲良くしてもらえたら私は嬉しいです。…はい、次は言実さんね』
『分かっておる、全く。……皆、説明もほぼない状況だがこの子に…いや私達に協力してくれた事を心から感謝する。まぁ、私に出来る礼など些細なものかも知れぬが……良ければこの後の外食にも参加してくれ。何かあっても私が何とかするから心配するな、だが"やり過ぎ"たら遠慮せず…警告はする故に覚悟しろよ?』
柚紀と言実、二人の発言と笑みを浮かべた表情を見て、ただ一人を除いて全員が二人若しくは片方から目が離せず顔色も変化させ呆然としていた。大体の者が顔を赤くさせていたが、夕暮れ時な為に二人の鶴ヶ峰はその変化に気づかずにいた。その中
(ウンウン、無事に何事も解決して良かった良かった。後は楽しむだけだが、…迅も誘えば来るだろうか?試しに報告を兼ねて聞いてみるか!!)
………二人を見て一人だけ平然とし、更には別の事を考えている嵐山が…地味にこの中で一番色んな意味で強いのかも知れない事は、ここだけの秘密である
残りのメンバーは時枝を中心に、太刀川を包囲して"何がダメなのか"や、"今の柚紀の精神的状況の危うさ"等をこと細かく説明を兼ねた説教を開始する状況となった。柚紀を泣かせようとしたのが何回もあれば、流石に当真より重罪だとほぼ全員の意見が一致した様子だ。そんな事をやっていると
『……ふぅ、これでとりあえず問題には成らぬだろう。嵐山も御苦労だった、…大変ではなかったか?始終嘘をつき続けるのは』
「…迅からのメールのお陰で、ある程度の覚悟と用意…心積りは出来ていましたから俺は平気です。言実さんこそ大丈夫ですか?外じゃボーダー内以上に色々気を使うと思いますが……」
『…長年ボーダーに居れば、この手の対応も慣れては来る。お陰で"協力者"も外部に複数出来た故に、こんな大掛かりな芝居めいた事が成功した訳だ』
眼鏡姿……生身に戻った言実が後始末を完了させて嵐山と共に帰ってきた。嵐山はまだトリオン体のままなのは、直ぐに分かるので割愛
「あ!言実さんお疲れ様です。嵐山くんもずっと市民の人を気遣ったり、警察の人との対応してくれて有り難う、…ご苦労様でした。もうトリオン体で居る必要ないと俺は思うけど…」
「!(シュゥゥ…)なんと言いますか"帰るまでが"って奴です。(チラッ)皆に…彼女に合流するまでの間で、言実さんにナニかあれば一大事ですからね。だから念のために」
「!!…成る程。確かにそれは重要だね」
言実が柚紀を大切に思うのと同時に、柚紀にとっても言実は大切な存在にして一番の"精神安定剤"なのだ。血縁関係だから当たり前ではあるが、互いにナニか生じれば必ず影響が及ぼす程の強い絆があるので、"片方"でなく"両方"注意が必要だと嵐山は判断し、それに堤も少なからず同意した
その言実は現に、他には目もくれず柚紀目掛けて一直線に移動しており、それに気づいた諏訪も自分の空いている方の隣に柚紀を座らせれば、当然の如く逆サイドに腰を降ろし頭を撫でながら様子を窺う。そして柚紀もやっと安心したのか表情に明るさが戻ってきた。それを見て嵐山も安堵したが、"あの"迅が気にしている事もあり念のため確認をする事に
「(スッ)柚紀ちゃんも協力してくれて有り難う。警察の人の話だと、この時期は"本当に"不審者が多いらしくて交番の方含めて警戒をしていたみたいだ。とりあえず今日は夜遅くまで警戒を続けるらしい。(ナデナデ)だから、君は"何も気にする必要はない"よ?大丈夫、……"同じ様な被害"は出ない筈だ」
『!!…でも嵐山さん、皆さんに迷惑かけたのは事実ですよ?……折角、楽しくご飯を一緒に食べる為に集まって頂いたのに、…申し訳ない、ですよ(ギュッ)』
嵐山の言葉で、一番の問題点…"世間体"と"二次被害及び事件再発"に関しては大丈夫と判断出来た柚紀だが、"ボーダー内"ひいては隊員達の負担になった事を危惧し"サイン"が現れる程不安は拭えていない様子だ。それに気づいた嵐山は諏訪に目配りをすれば、一つ頷き
「よ~しお前等~、二人の前に整列しろ~!!…その馬鹿は無視して構わねぇ。なるべく"全員の顔が見える様に"しろよ~」
「「「「「「「「「「「了解」」」」」」」」」」」
『え?諏訪さんっ?!え?み、皆さん??え?え?えっ!??(キョロキョロキョロキョロキョロキ…)』
『(ポン)落ち着け柚紀、…直ぐに分かる』
いきなり立ち上がった諏訪の一声に全員が一切の反論せずに行動を開始する。その意図が全く分からず慌てふためく柚紀を言実は諌め、嵐山は苦笑いを浮かべる。…
「なぁ柚紀ちゃん、君なら分かる筈だ。……皆が迷惑そうな表情していない事も、誰も嘘をついていない事も、…この後の外食が楽しみな事も含めて皆、君と同じ気持ちだって!」
「あ~……俺の事は気にするな。所謂…アレだ"自業自得"…後は"身から出た錆"的な感じか?それに、今日は柚紀のお陰で俺にとっては良い事の方が断然多かったからな!!感謝こそするが、恨んだり怒ったりはしないさ」
「ま、つまりはそう言う訳だ。…さて柚紀、モール内で俺に言った事覚えているよな?」
全員の表情に加えて、嵐山・太刀川に続き当真の言葉を聞いて完全に不安が無くなった柚紀はベンチから立ち上がりそれに習って言実も同じ事をし、今度は二人が互いに目配りをして先ずは柚紀から口を開く
『えっと、…皆さん今日は色々助けてくれて有り難うこざいます!(ペコッ)多分今後も沢山迷惑をお掛けしますが、……仲良くしてもらえたら私は嬉しいです。…はい、次は言実さんね』
『分かっておる、全く。……皆、説明もほぼない状況だがこの子に…いや私達に協力してくれた事を心から感謝する。まぁ、私に出来る礼など些細なものかも知れぬが……良ければこの後の外食にも参加してくれ。何かあっても私が何とかするから心配するな、だが"やり過ぎ"たら遠慮せず…警告はする故に覚悟しろよ?』
柚紀と言実、二人の発言と笑みを浮かべた表情を見て、ただ一人を除いて全員が二人若しくは片方から目が離せず顔色も変化させ呆然としていた。大体の者が顔を赤くさせていたが、夕暮れ時な為に二人の鶴ヶ峰はその変化に気づかずにいた。その中
(ウンウン、無事に何事も解決して良かった良かった。後は楽しむだけだが、…迅も誘えば来るだろうか?試しに報告を兼ねて聞いてみるか!!)
………二人を見て一人だけ平然とし、更には別の事を考えている嵐山が…地味にこの中で一番色んな意味で強いのかも知れない事は、ここだけの秘密である