53.労いの曲
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そんな二人の態度や発言を傍目から見たメンバーは(二人もセコムだ)や(……ホディガードみたい)やら、更には(まるでお姫様を守る騎士みたいな感じ?)と様々な印象を与えたのであった。中でも笹森は(やっぱり強敵だ)と改めて二人の凄さを実感しつつ、些かお疲れな雰囲気を漂わせるとそれに気づいた佐鳥が
「!……笹森も良ければ座るか?(トントン)佐鳥の右隣になるけど、それで良いなら」
「…………そうさせて貰うよ(ストン……ポツリ)お前が羨ましいよ佐鳥、…俺には出来ない事が色々出来てさ」
「ん~?…佐鳥だってまだまだだよ?やりたい事全部出来ないし、分からないことも沢山あるよ?でもさ、(チラッ)無理したって辛いのは自分で、下手したら他人にも迷惑になる。だから、自分のペースで前に進むしかないよ。何事も開き直りや適当な事も必要かなって佐鳥は思ってるからね!!じゃないと……疲れちゃうよ、二人を見てたら時々そう、感じるから」
「……そうだな」
"考える前に動け"的な感覚を持つ二人は、自分達より頭も良く洞察力にも優れていて時枝と…それに加えて少し抜けている所のある柚紀を見て、少なからず不安を抱いていた。だが、無駄に張り合った所で勝ち目はない。だから、自分の持ち味を生かして彼女の助けになれば良いと決意を改めるのであった
それから何やら話し合いを始めた二人は捨て置き、時枝サイドの様子はと言うと
「あ~、……コレ俺が何か言う旅に不利になるパターンだな。この場合は、…柚紀お前が判断しろ。"敢えて"言えばどっちの味方をする?」
『え?私が?…(チラッ…チラッ……チラッ)ん~………そりゃあ、今回なら時枝くん達ですよ。だって言っている事に間違えないですし、当真先輩と距離を離したのだって私の為、ですからね。別に二人だって間違えた発言や行動をしたりもしますが、その時はきちんと理由を話したり謝罪してくれますもん。……人に寄っては"言葉足らず"や"理解不可能"とか思われるかも知れませんが、お互いが分かればそれで良いかなって。全員に同意や理解は求めません、…分かって欲しい人にさえ伝われば、私は満足だから』
「「「「「「………」」」」」」
当真に訊ねられて二人、いや三人を一瞥してから思ったままの事を口にする柚紀。その内容や口調、そして表情を見聞きしたメンバーは各々な理由で呆然としていた。因みに佐鳥・笹森・那須隊の二人はこちらの話を聞いていない状態だ
そして、数秒の沈黙の中から最初に反応を示したのは
「……………なんだ?この感覚は??下手なお説教よりも辛い拷問を受けた気持ちになったぞ俺。…これはこれでつる姐並みに柚紀を敵に回したらヤバいって感じだな」
「(ポン)分かる、その気持ち、……この状況だ、お前も、何も言わないだろ?荒船」
「ま、下手に俺が怒って注意する以上の効果があるからな、さっきの鶴ヶ峰の発言には(それにあの発言で、この表情だ。……そりゃあ判断つかなくもなるわ。"比較対象が対象なだけに"俺も区別か付かねぇな、これは)」
『???(コテン)』
柚紀の表情がバッチリ見えてしまった穂刈と荒船は勿論、持ち前の感覚で柚紀の心情など大体お見通しな当真は、かなり複雑な表情を浮かべていた。そして人に取っては聞かれたら恥ずかしく感じるような発言をした本人は色々理解できていない様子だ
さて、柚紀の表情が見えない位置で話を聞いていた時枝とオペレーター二人はと言うと
「………(全く鶴ヶ峰さんは、…おれや佐鳥に顔を見られていないからって、先輩達相手に本音を言わなくても良いのに。……大分、自分の気持ちに素直になってきたのは良いことだけど)………ハァ~(ボソッ)…無自覚や天然が此処まで厄介とは思わなかった」
「お~、とっきーの困った表情なんて初めて見たかも。ウンウン、今みたいなのを見ると普通の悩める男の子って感じだね!」
「!?(…そう言えばオペレーターの先輩達がコチラに居たのを忘れてた。…おれもまだまだ注意力が足りないな)……どう解釈するかは先輩達の勝手ですが、ソレを彼女に話したりは…」
「しないから安心して。その辺の領分は弁えているつもりよ?それに……今日会ったばかりの私が兎や角言えるような立場じゃないし、…一応一通り聞いたから、柚紀ちゃんの事情を、ね」
「……なら良いですが(……当真さんが佐鳥宛に送ったメッセージは、コレが原因だろうな。ま、彼女が言いたがらないのも分からなくもないな。……確実におれ達が心配するって判断したからこそ、黙っている訳だし)」
自分達は似た者同士だからこそ、多くの言葉が無くても互いの考えが大体分かる。だが、柚紀はそこから更に必要なら言葉を付け足し、行動を起こせる強さがある。そこは凄いと感心するが、危なっかしい一面も多々ある。それをフォローするのが自分の役目だと時枝は決めていた、誰に言われたからでなく自分の意思で
「!……笹森も良ければ座るか?(トントン)佐鳥の右隣になるけど、それで良いなら」
「…………そうさせて貰うよ(ストン……ポツリ)お前が羨ましいよ佐鳥、…俺には出来ない事が色々出来てさ」
「ん~?…佐鳥だってまだまだだよ?やりたい事全部出来ないし、分からないことも沢山あるよ?でもさ、(チラッ)無理したって辛いのは自分で、下手したら他人にも迷惑になる。だから、自分のペースで前に進むしかないよ。何事も開き直りや適当な事も必要かなって佐鳥は思ってるからね!!じゃないと……疲れちゃうよ、二人を見てたら時々そう、感じるから」
「……そうだな」
"考える前に動け"的な感覚を持つ二人は、自分達より頭も良く洞察力にも優れていて時枝と…それに加えて少し抜けている所のある柚紀を見て、少なからず不安を抱いていた。だが、無駄に張り合った所で勝ち目はない。だから、自分の持ち味を生かして彼女の助けになれば良いと決意を改めるのであった
それから何やら話し合いを始めた二人は捨て置き、時枝サイドの様子はと言うと
「あ~、……コレ俺が何か言う旅に不利になるパターンだな。この場合は、…柚紀お前が判断しろ。"敢えて"言えばどっちの味方をする?」
『え?私が?…(チラッ…チラッ……チラッ)ん~………そりゃあ、今回なら時枝くん達ですよ。だって言っている事に間違えないですし、当真先輩と距離を離したのだって私の為、ですからね。別に二人だって間違えた発言や行動をしたりもしますが、その時はきちんと理由を話したり謝罪してくれますもん。……人に寄っては"言葉足らず"や"理解不可能"とか思われるかも知れませんが、お互いが分かればそれで良いかなって。全員に同意や理解は求めません、…分かって欲しい人にさえ伝われば、私は満足だから』
「「「「「「………」」」」」」
当真に訊ねられて二人、いや三人を一瞥してから思ったままの事を口にする柚紀。その内容や口調、そして表情を見聞きしたメンバーは各々な理由で呆然としていた。因みに佐鳥・笹森・那須隊の二人はこちらの話を聞いていない状態だ
そして、数秒の沈黙の中から最初に反応を示したのは
「……………なんだ?この感覚は??下手なお説教よりも辛い拷問を受けた気持ちになったぞ俺。…これはこれでつる姐並みに柚紀を敵に回したらヤバいって感じだな」
「(ポン)分かる、その気持ち、……この状況だ、お前も、何も言わないだろ?荒船」
「ま、下手に俺が怒って注意する以上の効果があるからな、さっきの鶴ヶ峰の発言には(それにあの発言で、この表情だ。……そりゃあ判断つかなくもなるわ。"比較対象が対象なだけに"俺も区別か付かねぇな、これは)」
『???(コテン)』
柚紀の表情がバッチリ見えてしまった穂刈と荒船は勿論、持ち前の感覚で柚紀の心情など大体お見通しな当真は、かなり複雑な表情を浮かべていた。そして人に取っては聞かれたら恥ずかしく感じるような発言をした本人は色々理解できていない様子だ
さて、柚紀の表情が見えない位置で話を聞いていた時枝とオペレーター二人はと言うと
「………(全く鶴ヶ峰さんは、…おれや佐鳥に顔を見られていないからって、先輩達相手に本音を言わなくても良いのに。……大分、自分の気持ちに素直になってきたのは良いことだけど)………ハァ~(ボソッ)…無自覚や天然が此処まで厄介とは思わなかった」
「お~、とっきーの困った表情なんて初めて見たかも。ウンウン、今みたいなのを見ると普通の悩める男の子って感じだね!」
「!?(…そう言えばオペレーターの先輩達がコチラに居たのを忘れてた。…おれもまだまだ注意力が足りないな)……どう解釈するかは先輩達の勝手ですが、ソレを彼女に話したりは…」
「しないから安心して。その辺の領分は弁えているつもりよ?それに……今日会ったばかりの私が兎や角言えるような立場じゃないし、…一応一通り聞いたから、柚紀ちゃんの事情を、ね」
「……なら良いですが(……当真さんが佐鳥宛に送ったメッセージは、コレが原因だろうな。ま、彼女が言いたがらないのも分からなくもないな。……確実におれ達が心配するって判断したからこそ、黙っている訳だし)」
自分達は似た者同士だからこそ、多くの言葉が無くても互いの考えが大体分かる。だが、柚紀はそこから更に必要なら言葉を付け足し、行動を起こせる強さがある。そこは凄いと感心するが、危なっかしい一面も多々ある。それをフォローするのが自分の役目だと時枝は決めていた、誰に言われたからでなく自分の意思で