51.集結の曲
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「!?!まさかそんなっ!?……だが、有り得なくもない話だ。…柚紀ちゃんの見た目や雰囲気的にも俺は十分その可能性があると考える。……言実さんの見解はどうですか?…言実さん?」
『…………盲点だった。…"私は"気にならぬ事があの子に全て当て嵌まる訳では……ないと言うのにっ!!(それに時枝の指摘通り、思い返せば柚紀がボーダーに来た以降でも…その"兆候"は幾つかあった。私とした事が、見逃していたっ!?それも写真関連と言えば…"その現場に私は居合わせていた"と言うのにっ!!)……何度…同じ過ちを繰り返す、私は…』
時枝の問いに対して実直的な考えを述べる嵐山は、言実に話を降った瞬間に目を見張った。……あの言実が頭を抱えて苦痛の表情を浮かべているのだ。因みに"現場に居合わせた"が指す出来事は、宇佐美が柚紀を迎えにラボに訪れた時の事を示す。そして、諏訪と太刀川は引っ越し作業中に同じ様な場面に遭遇しただけあり、かなり冷静だった。故に
「(ポン)……なぁつる姐、起きちまった事やもう過ぎてしまった事を悔やむ前に…する事があるだろう?アイツの性格上、一度でも疑念が生じれば説き伏せるのもアリだが、…証拠を見せて納得させた方が手っ取り早い筈だ。そうだろ?」
「それにだ、…これだけボーダーの人間が居るんだ。どうにかなるだろうって。現に…(スッ)少なくとも当真と、荒船は気づいているみたいだな。俺達や柚紀に異変が生じている事に」
「……言実さん、俺達に指示を下さい。恐らく充達も分かっている筈です。…一時的に彼女を安心させても、意味がない事を。あの騒動の時と同じ……禍根があるならそこを絶つべきです。だが俺達にはその策がありません。でも…………迅並みに先を見据え、常に幾つもの可能性を考えている貴女なら…」
『……………少しだけ待て、今考えを纏める』
三者三様の意見を聞いた言実は長考モードに入る。現在の状況、柚紀の精神的状況、疑問点、それを解決する手立て、…その行動後の後始末、他にもあるがこれらを全て満たし、更に円滑に事を進める必要があるのだ。これはボーダー内の出来事でないからこそ、慎重さが要求されるのだ。………方法は無くもない、だが…
‐ ヴーヴー、ヴーヴー ‐
『!!…………"了承"と"許可"が出たか。…ならば………お前達、手を貸せ。この状況を打破する為に…一芝居付き合ってもらうぞ?』
「(ニヤリ)やっぱアンタはそうでないとな!!で、具体的に俺達は何をすれば良いんだ?」
『…一から説明する時間はない、店の予約時間が迫っておる。……とりあえず諏訪、先に男子達に伝言を頼む。…"合わせろ"それであの二人には意図が通じる筈だ』
「諏訪了解した!!」
懸念材料が消えると直ぐ様対策を講じ、協力を仰ぐ言実。何時もの調子に戻ったのを見て諏訪は満足そうに笑えば、疑念を一切抱かず指示通りの行動を移す。…次に言実の視線に止まった人物は
『……太刀川は先に女子の元へ行け。伝言内容は"モール内での時と同じ様に動け"だ。…それと、ユウに換装準備をさせろ。タイミング等は私が指示を……いや、自ずと分かる筈だ。………用件のみ伝言しろ』
「太刀川了解!……両方への伝言が済んだら俺はつる姐の元に戻るからな?…気にしないだろうがアンタだって"標的"になる。……それなのに何も対策しなければ柚紀は…」
『……好きにしろ、…私とてあの子を悲しませたくはない』
太刀川も異論はないが、指示後の動きをあらかじめ予告をする。…行動理由が"自分がこうしたいから"だが、マンションで言実に諭されたばかりなのと、言実の安全確保は柚紀の安心に繋がると本能的に分かっているからだ。言実も自ら決めた事に異議を唱えるつもりはない様子だ
さて、残ったのは
「言実さん、俺は……俺達はなにをすれば?」
『焦るな嵐山。…この一芝居、成功の鍵を握るのはお前達だ。……嵐山隊の動き次第で状況は一変する、今回も…恐らくこれからもな』
「!!……それだけ貴女や柚紀ちゃんの信頼を集めている訳ですね。…責任重大だけど……あの二人なら大丈夫ですよ絶対!?」
『……その発言の根拠はなんだ?…何故そう思った?柚紀に関することだ、……答えて貰おうか嵐山隊長』
言実とて嵐山を信用信頼していない訳ではない。だがやはり大切な姪が関わる以上、少しでも疑念があれば訊ねずにはいられないのだ。そんな言実の心情を察して嵐山も真剣な表情でこう返した
「分かりますよ、俺は隊長としてあの二人を側から見ていましたから。…二人にとって柚紀ちゃんは明らかに"大切で特別な存在"です。一人では無理な事も互いに助け合って、きっと乗り越えてくれます。……他でもない柚紀ちゃんの為に。…大切な人の為に、人は皆強くなる。俺はそう信じていますから!!」
『…………盲点だった。…"私は"気にならぬ事があの子に全て当て嵌まる訳では……ないと言うのにっ!!(それに時枝の指摘通り、思い返せば柚紀がボーダーに来た以降でも…その"兆候"は幾つかあった。私とした事が、見逃していたっ!?それも写真関連と言えば…"その現場に私は居合わせていた"と言うのにっ!!)……何度…同じ過ちを繰り返す、私は…』
時枝の問いに対して実直的な考えを述べる嵐山は、言実に話を降った瞬間に目を見張った。……あの言実が頭を抱えて苦痛の表情を浮かべているのだ。因みに"現場に居合わせた"が指す出来事は、宇佐美が柚紀を迎えにラボに訪れた時の事を示す。そして、諏訪と太刀川は引っ越し作業中に同じ様な場面に遭遇しただけあり、かなり冷静だった。故に
「(ポン)……なぁつる姐、起きちまった事やもう過ぎてしまった事を悔やむ前に…する事があるだろう?アイツの性格上、一度でも疑念が生じれば説き伏せるのもアリだが、…証拠を見せて納得させた方が手っ取り早い筈だ。そうだろ?」
「それにだ、…これだけボーダーの人間が居るんだ。どうにかなるだろうって。現に…(スッ)少なくとも当真と、荒船は気づいているみたいだな。俺達や柚紀に異変が生じている事に」
「……言実さん、俺達に指示を下さい。恐らく充達も分かっている筈です。…一時的に彼女を安心させても、意味がない事を。あの騒動の時と同じ……禍根があるならそこを絶つべきです。だが俺達にはその策がありません。でも…………迅並みに先を見据え、常に幾つもの可能性を考えている貴女なら…」
『……………少しだけ待て、今考えを纏める』
三者三様の意見を聞いた言実は長考モードに入る。現在の状況、柚紀の精神的状況、疑問点、それを解決する手立て、…その行動後の後始末、他にもあるがこれらを全て満たし、更に円滑に事を進める必要があるのだ。これはボーダー内の出来事でないからこそ、慎重さが要求されるのだ。………方法は無くもない、だが…
‐ ヴーヴー、ヴーヴー ‐
『!!…………"了承"と"許可"が出たか。…ならば………お前達、手を貸せ。この状況を打破する為に…一芝居付き合ってもらうぞ?』
「(ニヤリ)やっぱアンタはそうでないとな!!で、具体的に俺達は何をすれば良いんだ?」
『…一から説明する時間はない、店の予約時間が迫っておる。……とりあえず諏訪、先に男子達に伝言を頼む。…"合わせろ"それであの二人には意図が通じる筈だ』
「諏訪了解した!!」
懸念材料が消えると直ぐ様対策を講じ、協力を仰ぐ言実。何時もの調子に戻ったのを見て諏訪は満足そうに笑えば、疑念を一切抱かず指示通りの行動を移す。…次に言実の視線に止まった人物は
『……太刀川は先に女子の元へ行け。伝言内容は"モール内での時と同じ様に動け"だ。…それと、ユウに換装準備をさせろ。タイミング等は私が指示を……いや、自ずと分かる筈だ。………用件のみ伝言しろ』
「太刀川了解!……両方への伝言が済んだら俺はつる姐の元に戻るからな?…気にしないだろうがアンタだって"標的"になる。……それなのに何も対策しなければ柚紀は…」
『……好きにしろ、…私とてあの子を悲しませたくはない』
太刀川も異論はないが、指示後の動きをあらかじめ予告をする。…行動理由が"自分がこうしたいから"だが、マンションで言実に諭されたばかりなのと、言実の安全確保は柚紀の安心に繋がると本能的に分かっているからだ。言実も自ら決めた事に異議を唱えるつもりはない様子だ
さて、残ったのは
「言実さん、俺は……俺達はなにをすれば?」
『焦るな嵐山。…この一芝居、成功の鍵を握るのはお前達だ。……嵐山隊の動き次第で状況は一変する、今回も…恐らくこれからもな』
「!!……それだけ貴女や柚紀ちゃんの信頼を集めている訳ですね。…責任重大だけど……あの二人なら大丈夫ですよ絶対!?」
『……その発言の根拠はなんだ?…何故そう思った?柚紀に関することだ、……答えて貰おうか嵐山隊長』
言実とて嵐山を信用信頼していない訳ではない。だがやはり大切な姪が関わる以上、少しでも疑念があれば訊ねずにはいられないのだ。そんな言実の心情を察して嵐山も真剣な表情でこう返した
「分かりますよ、俺は隊長としてあの二人を側から見ていましたから。…二人にとって柚紀ちゃんは明らかに"大切で特別な存在"です。一人では無理な事も互いに助け合って、きっと乗り越えてくれます。……他でもない柚紀ちゃんの為に。…大切な人の為に、人は皆強くなる。俺はそう信じていますから!!」