50.身支度の曲~忍び寄る暗雲~
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堤が予約したお店は駅周辺にある、ごく一般的な居酒屋であるが、外食もほぼ経験がない柚紀は楽しみにしていた。場所が分かる堤と諏訪が先頭を歩き、次に女子三人が続き、その後ろを言実と太刀川が歩いている状態だ
「柚紀先輩が楽しそうで私も嬉しいです!!それにチーム以外のボーダーの方と長く一緒に過ごすのもあまりないから、…これはこれで貴重な体験ですし楽しいですね~……くま先輩もそうですよね?」
「ん?……あたしは同級生でボーダー所属って人が、茜より多いから丸っきり経験がない訳じゃないけど…今日は一段と楽しいわね。柚紀が楽しそうにしているからかしら?」
『あ、あの……はしゃぎすぎですかね?その……今日だけで沢山…"初体験"が多くてその…ウキウキが止まらなくて。あ、でもアレですね……言実さんだけじゃなくて…皆さんが居るからより一層…楽しく感じるのかも知れません』
今日買ったばかりのサンダルを履いて歩く柚紀だが、そこまで厚底でもないので転ぶ心配はない。が、はしゃいでいるのは誰でも分かるので後ろの二人は勿論だが、先頭を歩く二人も時折後ろを振り向く始末だ
「鶴ヶ峰が楽しそうで何よりだよ、……でも"お楽しみ"はまだまだあるからはしゃぎ過ぎて疲れないか、俺はちょっと心配かな?」
「「『お楽しみ???』」」
「ん?…どういう意味だ堤?……俺はなにも聞いてないぞ?でもまぁ、…何となく予想は付くけどな。"外食"はつる姐に手伝いを乞われた時点で、あるだろうって考えていた事だし(ガシガシ)」
「それは行ってからのお楽しみで。それと…言実さんとの付き合いが長いだけあって、諏訪さんにはお見通しでしたか」
堤も嬉しそうに微笑みながら何やら意味深な発言を聞いて、女子三人は不思議そうにする。同じく諏訪も詳細を知らないが、こちらは"お楽しみ"内容に心当たりがある様子だ
そんな五人のやり取りを後ろから眺めていた太刀川が、ふとある事が気になり隣を歩く言実に訊ねた
「そういやつる姐、人数の多さも気になったが……"かなりアバウトな予約人数"にしたのは何でだ?」
『………多忙だからな、"彼奴等"は。誘ったは良いが向こうにも用事や都合があるだろう…実際の所、"何人かは不参加"になった。堤に頼んで大部屋の個室を用意して貰ったから、……まぁ問題なかろう』
「……あれだけの人数分の飯代を一人で賄えるって、…マジでどんだけ稼いでいるんだよつる姐は」
『……柚紀や諏訪に【お金に関する事を聞かれても無闇に答えるな】と言われておる。…聞かない方が己の為だぞ?太刀川』
「…………なら今の質問は無しで」
言実をよく知る二人がこぞって釘指す時点で、録な答えが返ってこないと理解した太刀川は早々に諦めたのであった
さて、そんな話をしている内にバスを降りた駅まで歩いてくる一行。駅前となるとタクシー乗り場やバス乗り場等があるせいか、ちょっとした広場が設けられており、"待ち合わせ場所"には打ってつけなのだ……今回みたいに
「あ!!キタキタ!!お~い、諏訪さ~ん、つつみ~ん、皆~コッチコッチ~!!!」
「!?お、おサノっ!!おま、何で此に居やがるんだ!!?ってか……犬飼除いた"買い物組全員"って…(クルッ)どうなってやがるつる姐っ?!!」
『(ビクッ!)ひゃいっっ!?!(ダッ……ススススッ)』
聞き覚えのある声が聞こえてそちらを見れば、自隊のオペレーターを始めとした見覚えのある六人の姿を視認する諏訪。流石の人数に思わず振り返って言実に問い質すが、その表情が思った以上に怖かったらしく、柚紀は思わず太刀川の後ろに反射的に隠れてしまう。そんな姪の行動を見て些か不機嫌さを露にしながら言実は返答をする
『何だ悪いか?……まだ夏休み中故に、少し遅くなっても問題ないと判断した上で、親交を更に深めるが目的で呼んだに過ぎん。それと………柚紀を怖がらせるのは幾らお前でも承服せぬぞ?…諏訪』
「あ、…悪い鶴ヶ峰っ!別にお前に対して怒った訳じゃないからな?!……この人何時も加減を知らずに色々やらかすだろ?それに対しての怒りと言うか、飽きれと言うか……」
「お~、諏訪さんが歯切れ悪い所なんて珍しいモン見れた。いや~、マジで今日手伝いに来て良かったわ俺」
足を止めてそんなやり取りをしている所に、当真と荒船が近付いてきた。因みに堤と那須隊の二人は残り四人と合流して何やら話し込んでいる様子で、太刀川の後ろに柚紀が隠れている事にまだ気づいていない
「柚紀先輩が楽しそうで私も嬉しいです!!それにチーム以外のボーダーの方と長く一緒に過ごすのもあまりないから、…これはこれで貴重な体験ですし楽しいですね~……くま先輩もそうですよね?」
「ん?……あたしは同級生でボーダー所属って人が、茜より多いから丸っきり経験がない訳じゃないけど…今日は一段と楽しいわね。柚紀が楽しそうにしているからかしら?」
『あ、あの……はしゃぎすぎですかね?その……今日だけで沢山…"初体験"が多くてその…ウキウキが止まらなくて。あ、でもアレですね……言実さんだけじゃなくて…皆さんが居るからより一層…楽しく感じるのかも知れません』
今日買ったばかりのサンダルを履いて歩く柚紀だが、そこまで厚底でもないので転ぶ心配はない。が、はしゃいでいるのは誰でも分かるので後ろの二人は勿論だが、先頭を歩く二人も時折後ろを振り向く始末だ
「鶴ヶ峰が楽しそうで何よりだよ、……でも"お楽しみ"はまだまだあるからはしゃぎ過ぎて疲れないか、俺はちょっと心配かな?」
「「『お楽しみ???』」」
「ん?…どういう意味だ堤?……俺はなにも聞いてないぞ?でもまぁ、…何となく予想は付くけどな。"外食"はつる姐に手伝いを乞われた時点で、あるだろうって考えていた事だし(ガシガシ)」
「それは行ってからのお楽しみで。それと…言実さんとの付き合いが長いだけあって、諏訪さんにはお見通しでしたか」
堤も嬉しそうに微笑みながら何やら意味深な発言を聞いて、女子三人は不思議そうにする。同じく諏訪も詳細を知らないが、こちらは"お楽しみ"内容に心当たりがある様子だ
そんな五人のやり取りを後ろから眺めていた太刀川が、ふとある事が気になり隣を歩く言実に訊ねた
「そういやつる姐、人数の多さも気になったが……"かなりアバウトな予約人数"にしたのは何でだ?」
『………多忙だからな、"彼奴等"は。誘ったは良いが向こうにも用事や都合があるだろう…実際の所、"何人かは不参加"になった。堤に頼んで大部屋の個室を用意して貰ったから、……まぁ問題なかろう』
「……あれだけの人数分の飯代を一人で賄えるって、…マジでどんだけ稼いでいるんだよつる姐は」
『……柚紀や諏訪に【お金に関する事を聞かれても無闇に答えるな】と言われておる。…聞かない方が己の為だぞ?太刀川』
「…………なら今の質問は無しで」
言実をよく知る二人がこぞって釘指す時点で、録な答えが返ってこないと理解した太刀川は早々に諦めたのであった
さて、そんな話をしている内にバスを降りた駅まで歩いてくる一行。駅前となるとタクシー乗り場やバス乗り場等があるせいか、ちょっとした広場が設けられており、"待ち合わせ場所"には打ってつけなのだ……今回みたいに
「あ!!キタキタ!!お~い、諏訪さ~ん、つつみ~ん、皆~コッチコッチ~!!!」
「!?お、おサノっ!!おま、何で此に居やがるんだ!!?ってか……犬飼除いた"買い物組全員"って…(クルッ)どうなってやがるつる姐っ?!!」
『(ビクッ!)ひゃいっっ!?!(ダッ……ススススッ)』
聞き覚えのある声が聞こえてそちらを見れば、自隊のオペレーターを始めとした見覚えのある六人の姿を視認する諏訪。流石の人数に思わず振り返って言実に問い質すが、その表情が思った以上に怖かったらしく、柚紀は思わず太刀川の後ろに反射的に隠れてしまう。そんな姪の行動を見て些か不機嫌さを露にしながら言実は返答をする
『何だ悪いか?……まだ夏休み中故に、少し遅くなっても問題ないと判断した上で、親交を更に深めるが目的で呼んだに過ぎん。それと………柚紀を怖がらせるのは幾らお前でも承服せぬぞ?…諏訪』
「あ、…悪い鶴ヶ峰っ!別にお前に対して怒った訳じゃないからな?!……この人何時も加減を知らずに色々やらかすだろ?それに対しての怒りと言うか、飽きれと言うか……」
「お~、諏訪さんが歯切れ悪い所なんて珍しいモン見れた。いや~、マジで今日手伝いに来て良かったわ俺」
足を止めてそんなやり取りをしている所に、当真と荒船が近付いてきた。因みに堤と那須隊の二人は残り四人と合流して何やら話し込んでいる様子で、太刀川の後ろに柚紀が隠れている事にまだ気づいていない