34.解説の曲~少女の見解原理~
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『(あ、…そう言えば時枝くんって確か左利きだよね。だから三人の時は決まって"私の左側"にいるけど、今は右側……慣れない事をすると狂うよね"色々")(スッ)……時枝くんでも、緊張したりするんだね。あまり、無理しちゃ駄目だよ?』
「(?…何で彼女は自ら握っていた手を離したんだ?嫌ならおれも離すべきなんだろうけど、暗くて不安だって言っていたし)……無茶をするのは何時も鶴ヶ峰さんでしょ?君がおれの気持ちを察する様に……おれにも出来るから同じことが」
『……そっか(佐鳥くんは行動・感覚派で、時枝くんは慎重・理論派かな?……基本はそう考えて私が行動すれば大丈夫だよね?…全部が当て嵌らないだろうけど、……嫌だからな)』
そんな風に互いの事を思い感じとる二人の所に、荷物を片付けた佐鳥が合流し、ヴァイオリンケースを時枝に押し付けると、空いた手を柚紀に差し出す
「はい!とっきーも荷物持ってよ?…柚紀ちゃんの大切なモノだから、佐鳥よりとっきーが持った方が適任だろ?で、空いたからまた繋ごうか柚紀ちゃん!!((そう言えばとっきー、…あの夜に言った件、……今も有効?))」
『う、うん。…有り難う佐鳥くん(ギュッ)(スッ…ポン)……時枝くん?』
「……両手が塞がると、いざって時に対処出来ないでしょ?…大丈夫、こっち側のすぐ後ろにおれは居るから、ね?((の方が良いだろうね。鶴ヶ峰さんの為にも、…おれ達的にもさ。……それと、あからさまに今までと態度を変えるなよ?…じゃないと気づかれるよ?…多分))」
『うん、分かったよ時枝くん』
再び佐鳥と手を繋ぎ、時枝の手が離れた事にちょっと不安そうにした柚紀だが、声を掛けられて安堵の表情を浮かべた。それらをバッチリ見ながら二人は内部通信で、今後の方針を立てる
「それじゃあ、ラボまでしゅっぱつしんこ~う!!((あ~、…おつるちゃんの例があるから柚紀ちゃんも同じな可能性があるんだ。……少なくとも今は気づかれない方がオレも良いと思う。一人じゃ色々太刀打ち出来ないからね~))」
『お、おーー???』
「……鶴ヶ峰さん、別に佐鳥のノリに付き合わなくて良いからね?((……敵は内にも外にも居るし、一般隊員は勿論だけど身近にも…一応敵になるかな?居るには居るからね))」
「え~~、良いじゃんとっきー!!何かピクニック帰りみたいになっているし。あ、…ねぇ柚紀ちゃん、何かこういう時に小さい子達が歌うようなの知らない?((うげ~、……そうだった。…コレって嵐山さんにヘルプ求めたら駄目、……だよね?))」
『え?な、何かあったかな?ち、ちょっと待ってて!思い出してみるからっ?!』
「……もう、二人の好きにして良いよ。…おれは見ているだけで十分楽しいから((……"対峙する相手"次第じゃないかな?鶴ヶ峰さんにとって"横に居る存在"か"前に居る存在"か…迅さんが言っていただろ?))」
建物に入り視界が良好になったが手を繋いだまま階段を降りる佐鳥と柚紀。…普段なら些細な変化でも気づく柚紀だが、丁度歌のリクエストがあって思考に耽っており、危ないからと無理に自分を納得させた時枝に対して自慢気な表情の佐鳥は引き続き内部通信を続ける。……柚紀が集中しているのでカモフラージュの会話はなくて良いと判断した
((まぁ、オレはその前や横の意味がよく分からないけど、"この手"の感情には彼女も鈍そうだからガンガンアタックしないと!!……あの太刀川さん並に。ってか今考えると尊敬に値する人だな~、…実力的にも行動力でも敵なしじゃん!!))
((相手が"言実さんだから"そんな呑気な事言えるんだよ?…それに鶴ヶ峰さんの場合は、対人問題があるだろ?その事を考慮するなら……まだおれの方に部があるかな?))
((お~、珍しくとっきーが好戦的だ!?む~、……でもでもオレだって負けないからな!!))
((勝ち負けじゃないだろ、全く。……だけど、敢えて受けてあげるよ。…おれだって譲る気ないから))
そんな内部通信内容など知らない柚紀は、頑張って歌を思い出そうとしたが出てこないので諦めた。ただ、歌関連で一つ不明点があったのを思い出した柚紀は、いつの間にか前を歩く二人に話し掛けた
『そう言えば、結局二人はどうして私の歌が聴こえたのかな?まぁ、コントロールがまだ未熟だから原因は不確定だろうけど、…私はあの時"罪悪感から解放されたい"とか、"お母さんに会えなくて寂しい"とか色んな感情が入り交じっていたけど……やっぱり石さえなければ"好きな歌を好きなときに歌える悦び"が一番強かった気がするけど、二人はどうだとおも……う?』
「「……………」」
不意を突くような柚紀の質問とその内容を聞いた二人は、"理由は様々ある"が顔を赤くさせて互いにそっぽを向いた。……外とは違い生身の柚紀にもバッチリ見えているのに気づいていない二人。そんな二人を見て
‐ ドクン ‐
『(えっ?ど、どうしたんだろ?何で二人とも……そんな反応するの?驚くだけじゃあんな風にはならないよ…ね?)……っ!?!
‐ ドクン…ドクン ‐
(か、顔が熱いっ!?な、何がどうなっているの?!何なの、…この気持ちはっ!!?)』
胸の高鳴りと共に"上手く言い表せない感情"に見舞われた柚紀も顔を赤くさせ沈黙してしまい、…エレベーターが来るまで三人の間にてこの雰囲気が続いたのであった
この屋上の一件により、三人の関係性に変化が表れた。そして、柚紀はこの時に芽生えた"ある感情"のせいで近い将来、自分がとても辛く苦しい目に遭う事を夢にも思わず、誰も予想が出来なかったのだった
……初日にその未来が視えてしまい、今日"余計な干渉をしてしまった"迅を除いて、誰も…
「(?…何で彼女は自ら握っていた手を離したんだ?嫌ならおれも離すべきなんだろうけど、暗くて不安だって言っていたし)……無茶をするのは何時も鶴ヶ峰さんでしょ?君がおれの気持ちを察する様に……おれにも出来るから同じことが」
『……そっか(佐鳥くんは行動・感覚派で、時枝くんは慎重・理論派かな?……基本はそう考えて私が行動すれば大丈夫だよね?…全部が当て嵌らないだろうけど、……嫌だからな)』
そんな風に互いの事を思い感じとる二人の所に、荷物を片付けた佐鳥が合流し、ヴァイオリンケースを時枝に押し付けると、空いた手を柚紀に差し出す
「はい!とっきーも荷物持ってよ?…柚紀ちゃんの大切なモノだから、佐鳥よりとっきーが持った方が適任だろ?で、空いたからまた繋ごうか柚紀ちゃん!!((そう言えばとっきー、…あの夜に言った件、……今も有効?))」
『う、うん。…有り難う佐鳥くん(ギュッ)(スッ…ポン)……時枝くん?』
「……両手が塞がると、いざって時に対処出来ないでしょ?…大丈夫、こっち側のすぐ後ろにおれは居るから、ね?((の方が良いだろうね。鶴ヶ峰さんの為にも、…おれ達的にもさ。……それと、あからさまに今までと態度を変えるなよ?…じゃないと気づかれるよ?…多分))」
『うん、分かったよ時枝くん』
再び佐鳥と手を繋ぎ、時枝の手が離れた事にちょっと不安そうにした柚紀だが、声を掛けられて安堵の表情を浮かべた。それらをバッチリ見ながら二人は内部通信で、今後の方針を立てる
「それじゃあ、ラボまでしゅっぱつしんこ~う!!((あ~、…おつるちゃんの例があるから柚紀ちゃんも同じな可能性があるんだ。……少なくとも今は気づかれない方がオレも良いと思う。一人じゃ色々太刀打ち出来ないからね~))」
『お、おーー???』
「……鶴ヶ峰さん、別に佐鳥のノリに付き合わなくて良いからね?((……敵は内にも外にも居るし、一般隊員は勿論だけど身近にも…一応敵になるかな?居るには居るからね))」
「え~~、良いじゃんとっきー!!何かピクニック帰りみたいになっているし。あ、…ねぇ柚紀ちゃん、何かこういう時に小さい子達が歌うようなの知らない?((うげ~、……そうだった。…コレって嵐山さんにヘルプ求めたら駄目、……だよね?))」
『え?な、何かあったかな?ち、ちょっと待ってて!思い出してみるからっ?!』
「……もう、二人の好きにして良いよ。…おれは見ているだけで十分楽しいから((……"対峙する相手"次第じゃないかな?鶴ヶ峰さんにとって"横に居る存在"か"前に居る存在"か…迅さんが言っていただろ?))」
建物に入り視界が良好になったが手を繋いだまま階段を降りる佐鳥と柚紀。…普段なら些細な変化でも気づく柚紀だが、丁度歌のリクエストがあって思考に耽っており、危ないからと無理に自分を納得させた時枝に対して自慢気な表情の佐鳥は引き続き内部通信を続ける。……柚紀が集中しているのでカモフラージュの会話はなくて良いと判断した
((まぁ、オレはその前や横の意味がよく分からないけど、"この手"の感情には彼女も鈍そうだからガンガンアタックしないと!!……あの太刀川さん並に。ってか今考えると尊敬に値する人だな~、…実力的にも行動力でも敵なしじゃん!!))
((相手が"言実さんだから"そんな呑気な事言えるんだよ?…それに鶴ヶ峰さんの場合は、対人問題があるだろ?その事を考慮するなら……まだおれの方に部があるかな?))
((お~、珍しくとっきーが好戦的だ!?む~、……でもでもオレだって負けないからな!!))
((勝ち負けじゃないだろ、全く。……だけど、敢えて受けてあげるよ。…おれだって譲る気ないから))
そんな内部通信内容など知らない柚紀は、頑張って歌を思い出そうとしたが出てこないので諦めた。ただ、歌関連で一つ不明点があったのを思い出した柚紀は、いつの間にか前を歩く二人に話し掛けた
『そう言えば、結局二人はどうして私の歌が聴こえたのかな?まぁ、コントロールがまだ未熟だから原因は不確定だろうけど、…私はあの時"罪悪感から解放されたい"とか、"お母さんに会えなくて寂しい"とか色んな感情が入り交じっていたけど……やっぱり石さえなければ"好きな歌を好きなときに歌える悦び"が一番強かった気がするけど、二人はどうだとおも……う?』
「「……………」」
不意を突くような柚紀の質問とその内容を聞いた二人は、"理由は様々ある"が顔を赤くさせて互いにそっぽを向いた。……外とは違い生身の柚紀にもバッチリ見えているのに気づいていない二人。そんな二人を見て
‐ ドクン ‐
『(えっ?ど、どうしたんだろ?何で二人とも……そんな反応するの?驚くだけじゃあんな風にはならないよ…ね?)……っ!?!
‐ ドクン…ドクン ‐
(か、顔が熱いっ!?な、何がどうなっているの?!何なの、…この気持ちはっ!!?)』
胸の高鳴りと共に"上手く言い表せない感情"に見舞われた柚紀も顔を赤くさせ沈黙してしまい、…エレベーターが来るまで三人の間にてこの雰囲気が続いたのであった
この屋上の一件により、三人の関係性に変化が表れた。そして、柚紀はこの時に芽生えた"ある感情"のせいで近い将来、自分がとても辛く苦しい目に遭う事を夢にも思わず、誰も予想が出来なかったのだった
……初日にその未来が視えてしまい、今日"余計な干渉をしてしまった"迅を除いて、誰も…