50.身支度の曲~忍び寄る暗雲~
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「鶴ヶ峰が指名したのは俺と堤"だけ"だ。……流石にこれがどう言う意味か分かるだろう?」
「それに二人分の食品類なら男手三人も要りませんから、……言実さんと何かお喋りでもしていて下さい太刀川さん。…では行ってきます」
柚紀の意図を読み太刀川を敢えて置いて買い物へ行く二人。本来なら嬉しい状況なのだが、いざ言実と二人っきりになると何を話せば良いか分からなくなり頭を悩ませる太刀川。一方で言実はPCの操作を続けており、太刀川を気にしていない様子。……相変わらずな反応なのを見て、変に緊張する事もないと思考を切り換えると柚紀が帰ってくるまで堤と一緒にしていた作業を話題に
「あ~……なぁ、つる姐。…堤と俺で店探して予約しただろ?で、気になった事があるんだが……」
『……なんだ?』
「………あの人数は何なんだ?どう考えたって…"多すぎないか"?」
『…そうか?あの子が世話になった者"全て"を誘うつもりだったから私的には些か少ないと思うが……多すぎるか?』
「あ~、まぁつる姐の金で飯を食う訳だから、……異論はないけどさ俺は(とりあえず"要注意人物"が居ないだけマシ…か?)」
予約人数が"二桁"な点が気になった太刀川は、とりあえず柚紀の顔見知りで"一定以上の友好関係を築いている"人物の中に、自分が警戒する相手が居ない事に安堵の息を漏らす。それを横目で一瞥した言実は、特に指摘はせず別の課題を降る
『……太刀川から見てあの子、…柚紀はどう見える?ボーダー隊員としてでも、そうでなくても構わぬ。…参考までに聞かせろ』
「へ?アイツがって、いきなり言われてもな~、(ポリポリ)……"普通の女の子"ですよ柚紀は。確かにサイドエフェクトやトリオン量や、…多分過去の経験とかも普通の生活には無縁な体験をアイツはしてると思うけど、……全てアイツが望んでなった訳じゃないですよね?言い方が悪いかも知れませんが、今の柚紀は"偶然の産物"でしかない。そう言う意味では不安定な存在なのかも…………あ、あのつる姐、…怒ったりはしない、ですよね?」
『何故その様な心配をする?私が聞いた事を、お前は答えているに過ぎぬと言うのに……だが、"普通"か。(ボソッ)……過ぎたる才を有するものにとっては、一番の誉め言葉にして嬉しく感じる言葉、…なのだろうな』
いきなりの質問に驚いた太刀川たが、実直な感想を述べていく。ただ、数日前のお説教は自らの考えをそのままに行動にして失敗した結果なのを思い出し、二の舞にならないか念の為に言実に訊ねる。それに対して最初は呆れた口調に聞こえたが、その後は段々と言実の声小さくなり聞こえづらくなる。気になった太刀川が、そちらを見て……息を飲んだ
「っっ!?!(な、何か嬉しさも悲しさも含んだ表情に見える。……こんなつる姐の表情、初めてかも。何時もは喜怒哀楽が他の奴等にも分かるようにしてるから……って言っても、それすら分からない野郎が多いよな~。………笑った顔もレアだが、さっきのもレアな分類な気が…)『おい大丈夫か太刀川?ぼーっとしおって、……疲れたか?』え、あっ!?ね、ねぇさんっ!?い、いつの間にっ!?!」
普段から無表情な言実だが、一応表情は変化はする。その中でも曖昧な表情を浮かべた場面を太刀川は見たことなく、逆に玲瓏な雰囲気を感じ取り見惚れていると、疲労が蓄積していると勘違いした言実がいつの間にか至近距離に居て、驚きのあまりに顔を赤くする。更にそれ見て
‐ スッ…ピタリッ ‐
「!!!(えっ、ち、ちち近すぎるだろっつる姐っ??!ナニしているんだよこの人はっ!!!)」
『うむ、……熱は無いようだな。…私もあまり人の事は言えぬが、きちんと食事や睡眠を取れよ?お前はボーダー隊員達の…一応"手本"となる立場故にな……(スッ)…他の者達から見られている事を自覚しておく事だな、太刀川』
「っ!?(パシッ)…あんたは、つる姐は見ていてくれるのか?……俺の事を。後さ、話をする時位はパソコン使いながらじゃなくて、…さ……その…("俺を見てくれ"じゃ、まるで構ってくれなくて拗ねた餓鬼みたいだよな?だけど、言わないと伝わらない。…この手に関してこの人は……)」
太刀川の前髪をかき上げて額同士を引っ付けて熱がないかを確認した言実は、うっすらと苦笑いを浮かべながら軽く釘を刺すと直ぐに離れようとする。それを太刀川は反射的に言実の手首を掴んで止めるが、自分の考えを言っても良いか分からず躊躇する。そんな太刀川を見てその姿が"柚紀と重なり"、相手が"自分の姪じゃない"のが分かっているが放っては置けない言実は小さくため息を漏らして再度口を開く
「それに二人分の食品類なら男手三人も要りませんから、……言実さんと何かお喋りでもしていて下さい太刀川さん。…では行ってきます」
柚紀の意図を読み太刀川を敢えて置いて買い物へ行く二人。本来なら嬉しい状況なのだが、いざ言実と二人っきりになると何を話せば良いか分からなくなり頭を悩ませる太刀川。一方で言実はPCの操作を続けており、太刀川を気にしていない様子。……相変わらずな反応なのを見て、変に緊張する事もないと思考を切り換えると柚紀が帰ってくるまで堤と一緒にしていた作業を話題に
「あ~……なぁ、つる姐。…堤と俺で店探して予約しただろ?で、気になった事があるんだが……」
『……なんだ?』
「………あの人数は何なんだ?どう考えたって…"多すぎないか"?」
『…そうか?あの子が世話になった者"全て"を誘うつもりだったから私的には些か少ないと思うが……多すぎるか?』
「あ~、まぁつる姐の金で飯を食う訳だから、……異論はないけどさ俺は(とりあえず"要注意人物"が居ないだけマシ…か?)」
予約人数が"二桁"な点が気になった太刀川は、とりあえず柚紀の顔見知りで"一定以上の友好関係を築いている"人物の中に、自分が警戒する相手が居ない事に安堵の息を漏らす。それを横目で一瞥した言実は、特に指摘はせず別の課題を降る
『……太刀川から見てあの子、…柚紀はどう見える?ボーダー隊員としてでも、そうでなくても構わぬ。…参考までに聞かせろ』
「へ?アイツがって、いきなり言われてもな~、(ポリポリ)……"普通の女の子"ですよ柚紀は。確かにサイドエフェクトやトリオン量や、…多分過去の経験とかも普通の生活には無縁な体験をアイツはしてると思うけど、……全てアイツが望んでなった訳じゃないですよね?言い方が悪いかも知れませんが、今の柚紀は"偶然の産物"でしかない。そう言う意味では不安定な存在なのかも…………あ、あのつる姐、…怒ったりはしない、ですよね?」
『何故その様な心配をする?私が聞いた事を、お前は答えているに過ぎぬと言うのに……だが、"普通"か。(ボソッ)……過ぎたる才を有するものにとっては、一番の誉め言葉にして嬉しく感じる言葉、…なのだろうな』
いきなりの質問に驚いた太刀川たが、実直な感想を述べていく。ただ、数日前のお説教は自らの考えをそのままに行動にして失敗した結果なのを思い出し、二の舞にならないか念の為に言実に訊ねる。それに対して最初は呆れた口調に聞こえたが、その後は段々と言実の声小さくなり聞こえづらくなる。気になった太刀川が、そちらを見て……息を飲んだ
「っっ!?!(な、何か嬉しさも悲しさも含んだ表情に見える。……こんなつる姐の表情、初めてかも。何時もは喜怒哀楽が他の奴等にも分かるようにしてるから……って言っても、それすら分からない野郎が多いよな~。………笑った顔もレアだが、さっきのもレアな分類な気が…)『おい大丈夫か太刀川?ぼーっとしおって、……疲れたか?』え、あっ!?ね、ねぇさんっ!?い、いつの間にっ!?!」
普段から無表情な言実だが、一応表情は変化はする。その中でも曖昧な表情を浮かべた場面を太刀川は見たことなく、逆に玲瓏な雰囲気を感じ取り見惚れていると、疲労が蓄積していると勘違いした言実がいつの間にか至近距離に居て、驚きのあまりに顔を赤くする。更にそれ見て
‐ スッ…ピタリッ ‐
「!!!(えっ、ち、ちち近すぎるだろっつる姐っ??!ナニしているんだよこの人はっ!!!)」
『うむ、……熱は無いようだな。…私もあまり人の事は言えぬが、きちんと食事や睡眠を取れよ?お前はボーダー隊員達の…一応"手本"となる立場故にな……(スッ)…他の者達から見られている事を自覚しておく事だな、太刀川』
「っ!?(パシッ)…あんたは、つる姐は見ていてくれるのか?……俺の事を。後さ、話をする時位はパソコン使いながらじゃなくて、…さ……その…("俺を見てくれ"じゃ、まるで構ってくれなくて拗ねた餓鬼みたいだよな?だけど、言わないと伝わらない。…この手に関してこの人は……)」
太刀川の前髪をかき上げて額同士を引っ付けて熱がないかを確認した言実は、うっすらと苦笑いを浮かべながら軽く釘を刺すと直ぐに離れようとする。それを太刀川は反射的に言実の手首を掴んで止めるが、自分の考えを言っても良いか分からず躊躇する。そんな太刀川を見てその姿が"柚紀と重なり"、相手が"自分の姪じゃない"のが分かっているが放っては置けない言実は小さくため息を漏らして再度口を開く