49.新居の曲
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「なぁ鶴ヶ峰、その鞄どうした?デザインとか悪くはないが……今日買ったのか?」
『あ、コレですか?……犬飼先輩が選んでくれました。【怖がらせたお詫びに良ければ、…ショルダーやハンドバックも悪くないけど、イマドキの子ならリュックなんかも似合うし可愛いよ?】…みたいな感じで言われたので。お金はコチラ持ちですし、折角だからと思いまして使ってみると意外と楽でした。…犬飼先輩は、当真先輩とは別の意味で"曲者"ですね』
「悪い奴じゃないだろ?お前が良ければ仲良くしとけ、多分お前の助けになる筈だ」
『……二宮さん、…ですか?』
「…あぁ、二宮も悪い奴じゃないが……今まで鶴ヶ峰が知り合った奴とは少し違う。正直言えば俺はあまり関わらせたくはないが、…そうも行かねぇだろうな」
メモを取りながら移動を開始する柚紀のリュックは勿論だが、例のクッションや朝出掛ける時に使っていたバックが入った袋を持ちながら後をついていく諏訪。話の流れから二宮の名が出てきて、先程言実とも話した事を改めて口にする表情は些か険しいものに。それを一瞥した柚紀は相変わらずメモを取りながらこう返した
因みに現在は玄関・トイレを観察後、脱衣場と浴室を見て回っている。玄関からすぐ近くに言実の部屋があるが、コチラはプライベート空間になるのでスルーしている
『…その辺りは今日お会いした皆さんからも聞きました、【出水先輩並に言実さんを慕っているから、遅かれ早かれ会うことにはなるだろう】って。……でも、会うのが少し不安です。皆さん今の諏訪さんみたいな表情していたから、…私が……問題多すぎるから、…ですかね?』
何をするにしても必ずと言っていい程、周囲に迷惑を掛けてしまっている事を今日の買い物で改めて実感してしまう柚紀は、自分が悪いと感じていた。…全てがではないにしろ、禍根はやはり自分である事は否定しようもない事実である。諏訪は柚紀の表情が暗くなったを見て小さくため息をつく
「(あの騒動の後、確かに鶴ヶ峰は明るく行動派になった。だが知り合いが増えた事に伴い……胸の内を表に出しにくくなったのも事実。…実際にモールで会った時みたいに極度なネガティブ発言はほぼ無くなった。良いことの筈が、……これはこれで厄介だな。まるでつる姐みたいだと一段と感じる理由が…コレか。とりあえず……)(ナデナデ)抱えちまってるもんは仕方ない、降ろす事出来ねぇからな。だが、お前一人で持つ必要はねぇだろ?俺とかつる姐とか、ボーダーに来て知り合った奴等にも手伝って貰えばいい。(ナデナデ)で、少しずつ無くせば良いだけだ、……ずっとこのままで良いとか鶴ヶ峰だって思ってねぇだろ?」
『……うん。でも、直ぐに解決できない事も分かってる。…だから、焦らずゆっくり……でも大丈夫かな?』
「(ナデナデ)大丈夫だから心配スンナ、もし誰かが文句言ってきたら俺に言え。"他人に兎や角言われる筋合いはねぇー!!"ってお前の代わりに言ってやる!…分かる奴はちゃんと理解してるさ、お前の頑張りを。(ナデナデ)だから、鶴ヶ峰のやりたい通りにしろ。その為なら俺は幾らでも協力してやるからよ(ナデナデ…ポン)」
『……有り難う御座います。やっぱり諏訪さんは私にとって頼りになるお兄さんです、…会わせてくれた風間さんに感謝しないとな~』
「ま、機会があれば言ってやれ。分かりづらいかも知れないが、絶対喜ぶぞ彼奴。…そろそろリビングに行くぞ」
『は~い』
言実との事もあるが、近すぎず遠すぎない距離から柚紀を見ていたから問題に気付けた諏訪。考えるのが苦手なのは自覚しているので、自分が思ったままの行動を取る事にしている。…そして諏訪が誰かに頼まれた訳でなく、本心からの言動だと柚紀は分かっているので、疑う事なく素直に受け入れられるのだ。柚紀の表情が明るくなったのを確認して、皆が待つリビングへ促す諏訪であった
『あ、コレですか?……犬飼先輩が選んでくれました。【怖がらせたお詫びに良ければ、…ショルダーやハンドバックも悪くないけど、イマドキの子ならリュックなんかも似合うし可愛いよ?】…みたいな感じで言われたので。お金はコチラ持ちですし、折角だからと思いまして使ってみると意外と楽でした。…犬飼先輩は、当真先輩とは別の意味で"曲者"ですね』
「悪い奴じゃないだろ?お前が良ければ仲良くしとけ、多分お前の助けになる筈だ」
『……二宮さん、…ですか?』
「…あぁ、二宮も悪い奴じゃないが……今まで鶴ヶ峰が知り合った奴とは少し違う。正直言えば俺はあまり関わらせたくはないが、…そうも行かねぇだろうな」
メモを取りながら移動を開始する柚紀のリュックは勿論だが、例のクッションや朝出掛ける時に使っていたバックが入った袋を持ちながら後をついていく諏訪。話の流れから二宮の名が出てきて、先程言実とも話した事を改めて口にする表情は些か険しいものに。それを一瞥した柚紀は相変わらずメモを取りながらこう返した
因みに現在は玄関・トイレを観察後、脱衣場と浴室を見て回っている。玄関からすぐ近くに言実の部屋があるが、コチラはプライベート空間になるのでスルーしている
『…その辺りは今日お会いした皆さんからも聞きました、【出水先輩並に言実さんを慕っているから、遅かれ早かれ会うことにはなるだろう】って。……でも、会うのが少し不安です。皆さん今の諏訪さんみたいな表情していたから、…私が……問題多すぎるから、…ですかね?』
何をするにしても必ずと言っていい程、周囲に迷惑を掛けてしまっている事を今日の買い物で改めて実感してしまう柚紀は、自分が悪いと感じていた。…全てがではないにしろ、禍根はやはり自分である事は否定しようもない事実である。諏訪は柚紀の表情が暗くなったを見て小さくため息をつく
「(あの騒動の後、確かに鶴ヶ峰は明るく行動派になった。だが知り合いが増えた事に伴い……胸の内を表に出しにくくなったのも事実。…実際にモールで会った時みたいに極度なネガティブ発言はほぼ無くなった。良いことの筈が、……これはこれで厄介だな。まるでつる姐みたいだと一段と感じる理由が…コレか。とりあえず……)(ナデナデ)抱えちまってるもんは仕方ない、降ろす事出来ねぇからな。だが、お前一人で持つ必要はねぇだろ?俺とかつる姐とか、ボーダーに来て知り合った奴等にも手伝って貰えばいい。(ナデナデ)で、少しずつ無くせば良いだけだ、……ずっとこのままで良いとか鶴ヶ峰だって思ってねぇだろ?」
『……うん。でも、直ぐに解決できない事も分かってる。…だから、焦らずゆっくり……でも大丈夫かな?』
「(ナデナデ)大丈夫だから心配スンナ、もし誰かが文句言ってきたら俺に言え。"他人に兎や角言われる筋合いはねぇー!!"ってお前の代わりに言ってやる!…分かる奴はちゃんと理解してるさ、お前の頑張りを。(ナデナデ)だから、鶴ヶ峰のやりたい通りにしろ。その為なら俺は幾らでも協力してやるからよ(ナデナデ…ポン)」
『……有り難う御座います。やっぱり諏訪さんは私にとって頼りになるお兄さんです、…会わせてくれた風間さんに感謝しないとな~』
「ま、機会があれば言ってやれ。分かりづらいかも知れないが、絶対喜ぶぞ彼奴。…そろそろリビングに行くぞ」
『は~い』
言実との事もあるが、近すぎず遠すぎない距離から柚紀を見ていたから問題に気付けた諏訪。考えるのが苦手なのは自覚しているので、自分が思ったままの行動を取る事にしている。…そして諏訪が誰かに頼まれた訳でなく、本心からの言動だと柚紀は分かっているので、疑う事なく素直に受け入れられるのだ。柚紀の表情が明るくなったのを確認して、皆が待つリビングへ促す諏訪であった