49.新居の曲
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笹森達と別れた柚紀達は、言実から送られてきた住所と諏訪から送られてきた交通機関の最寄りの駅や停留所名、マンションの特徴やそれまでの道すじや目印を見ながら歩いてきた。(言実は新居についての詳細を一切話しておらず、柚紀も全て任せっきりだったので熊谷達に指摘されるまで気づいていなかった)マンションは一番最寄りのバス停から数分らしいが、駅前のバス停の方が地理を覚えるまでは乗り降りは楽だろうし、周囲の建物を覚えるのを兼ねて三人で歩いていた。目的地のマンションらしい建物に到着すると、諏訪が入り口前で待っていた
『あれ?…諏訪さん、どうしてそんな所で待っていたのですか?』
「鶴ヶ峰お前な~、…このマンションに一度も来た事ないだろ?疑問や不安はないのかよ?"どうやったら部屋に辿り着けるか"や、"何階の何号室か"とか。知らないだろ?……違うか??」
『………そうでした。わざわざお迎えに来てくれて有り難う御座います』
「(ナデナデ)気にスンナ、…つる姐程じゃないがお前も大概常識的な一面が欠けている感じなのは、この約一ヶ月で大体分かったつもりだ。……おい、その荷物俺が運ぶから二人とも寄越せ」
不思議そうな柚紀の表情を見て、予想は出来ていたが呆れた表情をしながら理由を話す諏訪。指摘されて気づき苦笑いを浮かべつつ感謝する柚紀の頭を撫でると、後ろに居た熊谷と日浦に手を差し出して荷物を要求する。自然な流れで荷物を受け取り歩き出す諏訪の後を呆然とした表情で熊谷は後をついていく。日浦は柚紀と一緒に何故か先を歩いていた
「……諏訪さんが面倒見いいのは知ってましたが、柚紀に対してもかなり手慣れた感じですね。それって先生が関係してますか?柚紀は特に大人の男性は苦手そうな感じですし……」
「ん?…まぁそうなるか?鶴ヶ峰の場合は"人としてのマナー"を守ってれば大体どうにかなる。たまに"抜けている"印象も受けるが、まだ鶴ヶ峰の方が一般常識が通じる分楽だ、……つる姐は何時も冷静で頭は良いんだが、時折俺には理解出来ない事を平然とやるから…少し疲れたりもする。ま、………それがあの人だって納得した上で交流を続けているから俺は文句はねぇがさ~」
「諏訪さんは平気でも……周囲がどう思うかですね。お二人が仲が良いのはボーダー内でも有名ですが、…あたしは柚紀と諏訪さんが一緒に居る時のCやB級隊員の反応が…少し気掛かりです」
日浦と楽しく話ながらマンション内を見る柚紀の様子を見守る熊谷は不安そうな表情をする。…"見た目"や"肩書き"に囚われず"相手の本質"を見て判断する柚紀の感性は悪くはない、実際熊谷ともそれがきっかけで会えたとも言えるのだから。…だが全員がそうではない、どちらかと言えば柚紀の感覚は少数派なものだ
「ボーダーは人が多いからな~、今後更に増える。……問題がある度にその対策を立てるのは無理になるのはつる姐だって承知の筈だ、何か手を打つさ…………っておーい、エレベータホール過ぎてるぞ~。基地内と違って普通出前側の一ヶ所だけだぞ?」
「あ、……先輩が迷わず歩き続けられたから私までついていっちゃいました。アハハ…」
『すみません、ワクワクが止まらなくて……この階を一通り見てから戻ればいいかなと…』
「ん?そこまで珍しいかしら?柚紀だって賃貸に住んでいたんじゃないの?それともずっと一軒家かい?」
エレベータが降りてくるのを待ちながら、まるで初めて体験するかの様な反応を見せる柚紀を不思議そうに訊ねる熊谷。それに対してちょっとだけ困った表情をするが理由を話そうと口を開く柚紀を、諏訪は見守るのみ
『半々…ですかね?一軒家に住んでも居ましたが、アパートにも住んでましたよ?ただ、此処みたいな立派なマンションではありませんでした。二階建ての昔ながらの建物でしたし、その………あんまり親しい友達が居なかったので、誰かの家に遊びに行った事も殆んどなくて………あ、0じゃないですよ?でもエレベータ付きのマンションに暮していた友達が居なかっただけ、です……うん』
「まぁ、そう言う事なら仕方ないわね。でも…その好奇心はどうにかしなさいよ?今回だっておサノ達と離れちゃったのそれが原因でしょ?」
『ぜ、善処します』
熊谷の指摘に自分が悪いことを自覚した上での困った表情を浮かべて返事を返し、エレベータに乗り込む柚紀に続き諏訪達も目的の階へ向かう。諏訪は特に話には参加せず様子を見ているが、……言実と長い付き合いだからこそ気になった事があるが、何も言わず沈黙を貫くことにしたのであった
『あれ?…諏訪さん、どうしてそんな所で待っていたのですか?』
「鶴ヶ峰お前な~、…このマンションに一度も来た事ないだろ?疑問や不安はないのかよ?"どうやったら部屋に辿り着けるか"や、"何階の何号室か"とか。知らないだろ?……違うか??」
『………そうでした。わざわざお迎えに来てくれて有り難う御座います』
「(ナデナデ)気にスンナ、…つる姐程じゃないがお前も大概常識的な一面が欠けている感じなのは、この約一ヶ月で大体分かったつもりだ。……おい、その荷物俺が運ぶから二人とも寄越せ」
不思議そうな柚紀の表情を見て、予想は出来ていたが呆れた表情をしながら理由を話す諏訪。指摘されて気づき苦笑いを浮かべつつ感謝する柚紀の頭を撫でると、後ろに居た熊谷と日浦に手を差し出して荷物を要求する。自然な流れで荷物を受け取り歩き出す諏訪の後を呆然とした表情で熊谷は後をついていく。日浦は柚紀と一緒に何故か先を歩いていた
「……諏訪さんが面倒見いいのは知ってましたが、柚紀に対してもかなり手慣れた感じですね。それって先生が関係してますか?柚紀は特に大人の男性は苦手そうな感じですし……」
「ん?…まぁそうなるか?鶴ヶ峰の場合は"人としてのマナー"を守ってれば大体どうにかなる。たまに"抜けている"印象も受けるが、まだ鶴ヶ峰の方が一般常識が通じる分楽だ、……つる姐は何時も冷静で頭は良いんだが、時折俺には理解出来ない事を平然とやるから…少し疲れたりもする。ま、………それがあの人だって納得した上で交流を続けているから俺は文句はねぇがさ~」
「諏訪さんは平気でも……周囲がどう思うかですね。お二人が仲が良いのはボーダー内でも有名ですが、…あたしは柚紀と諏訪さんが一緒に居る時のCやB級隊員の反応が…少し気掛かりです」
日浦と楽しく話ながらマンション内を見る柚紀の様子を見守る熊谷は不安そうな表情をする。…"見た目"や"肩書き"に囚われず"相手の本質"を見て判断する柚紀の感性は悪くはない、実際熊谷ともそれがきっかけで会えたとも言えるのだから。…だが全員がそうではない、どちらかと言えば柚紀の感覚は少数派なものだ
「ボーダーは人が多いからな~、今後更に増える。……問題がある度にその対策を立てるのは無理になるのはつる姐だって承知の筈だ、何か手を打つさ…………っておーい、エレベータホール過ぎてるぞ~。基地内と違って普通出前側の一ヶ所だけだぞ?」
「あ、……先輩が迷わず歩き続けられたから私までついていっちゃいました。アハハ…」
『すみません、ワクワクが止まらなくて……この階を一通り見てから戻ればいいかなと…』
「ん?そこまで珍しいかしら?柚紀だって賃貸に住んでいたんじゃないの?それともずっと一軒家かい?」
エレベータが降りてくるのを待ちながら、まるで初めて体験するかの様な反応を見せる柚紀を不思議そうに訊ねる熊谷。それに対してちょっとだけ困った表情をするが理由を話そうと口を開く柚紀を、諏訪は見守るのみ
『半々…ですかね?一軒家に住んでも居ましたが、アパートにも住んでましたよ?ただ、此処みたいな立派なマンションではありませんでした。二階建ての昔ながらの建物でしたし、その………あんまり親しい友達が居なかったので、誰かの家に遊びに行った事も殆んどなくて………あ、0じゃないですよ?でもエレベータ付きのマンションに暮していた友達が居なかっただけ、です……うん』
「まぁ、そう言う事なら仕方ないわね。でも…その好奇心はどうにかしなさいよ?今回だっておサノ達と離れちゃったのそれが原因でしょ?」
『ぜ、善処します』
熊谷の指摘に自分が悪いことを自覚した上での困った表情を浮かべて返事を返し、エレベータに乗り込む柚紀に続き諏訪達も目的の階へ向かう。諏訪は特に話には参加せず様子を見ているが、……言実と長い付き合いだからこそ気になった事があるが、何も言わず沈黙を貫くことにしたのであった