45.交流の曲・一番
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「ん?H:75、R:18、T:Nv?……鶴ヶ峰、何の数値だコレ?」
『えっとね、前二つは一分間での数値で心拍数と呼吸数。……私、精神的に駄目になると皆に迷惑かけちゃうから、さ。…見るだけで分かれば良いんだけど、その……我慢しちゃう癖が抜けないから見た目だけじゃ分かりづらくて、…これから集団生活する中でそれじゃあマズイから、異変を訴えるには数値で見せた方が良いって事に…………って、わわわ!?!ふ、二人が落ち込む必要ないからっ?!本当の事…だもん、うん』
柚紀が言っている事は嘘ではないのは笹森も日浦も分かっていた。実際に経験したり、時には諏訪や言実等に聞いたことのある内容だから驚きもしない……しないが、いざ本人から自虐的な感じに説明を聞くと、やはり心が痛み、気分も沈んでしまうのは仕方ない事である
「……とりあえず、鶴ヶ峰がそれで良いって言うなら俺は口出ししないけど…って、お前は悪くないからなっ?俺個人の問題だコレは」
「あまり聞いている身としては良い気持ちじゃないですねコレ。って……私達が落ち込んでも意味がないですね!?…アレ?なら、最後の"T"は何を表す数値何ですか?それも他の二つと違い、数値じゃなくて何かの頭文字みたいですが……」
『あ、コレ?えっとこれは、その…「トリオン量:正常値、だろ?」……やはり、お気付きになりましたか…穂刈先輩』
本人が落ち込んで居ないのに、自分達がこうなってどうすると慌てて気持ちを切り替え、日浦が改めて時計に表示されたモノを注目するが、残りが何を表すモノか分からない様子。これには柚紀も答えを言うべきかと悩んでいた時に穂刈が"正解"を言い当ててしまう。それに対して柚紀は苦笑いを浮かべはするが、すんなり肯定してしまう
「え?!穂刈先輩っ?!」
「な、な、何でですか?だって一度もトリオンの話をしてないですよ?」
「ん?どうかしたかい二人とも、何をそんなに驚いているのさ?……柚紀、悪いけど説明してくれない?」
まさか穂刈にバレるとは思っていなかった二人の動揺は激しく、そこに言実への連絡を済ませた熊谷が戻ってくるが状況が掴めず、一番理解しているであろう柚紀に訊ねる事に
『えっとですね、……恐らく荒船先輩達との話し合うと先程の笹森くんの会話から、"私の秘密"に気付かれたみたいです。因みにですが穂刈先輩、(スッ)……何をヒントにその答えへと辿り着きましたか?』
「(ゾクッ)!?!(なんだ?まるで、言実さんの様な、この雰囲気は…)「穂刈先輩、大丈夫ですか?」!?…あ、……い、幾つか、あったからな、ヒントは、…ボーダー隊員だからこそ問題視する点、三門市の人間じゃない、お前がわざわざ引っ越して来る程の、重要な事項、…基地内の生活、仮でも、楽だからな、断然、外の方が、それと……、夏休み中、お前が来た時期、…あの噂、流れた時期、…同じの筈だ、恐らく、……間違えてない、か?」
『その推測……(ニコ)合ってますが、肝心な答えを言ってませんよ先輩。…まぁ、普通なら考えもつかないから仕方ない、…ですがね』
「(フゥ)あ、…す、済まない、……持てなかった、確信が、そうなら、もし、理解出来る、話さない理由、皆が」
苦笑いを浮かべつつ熊谷に理由を話した後、穂刈に視線を向け根拠を訊ねる柚紀。その表情は何処か言実に酷似し、思わず戦慄が走る穂刈たが、笹森の声で我に返り、相手が柚紀と再認識すれば、判断材料を話すも何処か歯切れが悪く、最後の方は何やら自信がない様子。内容を聞いて柚紀はうっすらと笑みを浮かべれば、纏う雰囲気も先程の"見定められる"感覚から解放され、穂刈は無意識に安堵の息を漏らしてしまう。そして
『そう…ですよね。………今ボーダー内で噂になっている四つ全て、…私を指し示す内容なんて普通なら…考えられません、から。……ですが、事実です。私が言実さんの姪であることも、対人関係に問題があることも、特殊なサイドエフェクト持ちなのも、……それを行使する為に歌を使っているのも、否定が出来ない、…全部本当の事、なんです。……ごめん、なさい』
柚紀は自らの事を素直に打ち上げた。だが、それが他人にとっては理解できない事なのは分かっているし……数は少ないが理解者が居てくれているのも分かっているが、やはり内容が内容だけに、そしてまだ…"一部の内容"は自分自身で完全に折り合いを付けていないが為に真実を告げる柚紀の表情は……とても辛そうだった
『えっとね、前二つは一分間での数値で心拍数と呼吸数。……私、精神的に駄目になると皆に迷惑かけちゃうから、さ。…見るだけで分かれば良いんだけど、その……我慢しちゃう癖が抜けないから見た目だけじゃ分かりづらくて、…これから集団生活する中でそれじゃあマズイから、異変を訴えるには数値で見せた方が良いって事に…………って、わわわ!?!ふ、二人が落ち込む必要ないからっ?!本当の事…だもん、うん』
柚紀が言っている事は嘘ではないのは笹森も日浦も分かっていた。実際に経験したり、時には諏訪や言実等に聞いたことのある内容だから驚きもしない……しないが、いざ本人から自虐的な感じに説明を聞くと、やはり心が痛み、気分も沈んでしまうのは仕方ない事である
「……とりあえず、鶴ヶ峰がそれで良いって言うなら俺は口出ししないけど…って、お前は悪くないからなっ?俺個人の問題だコレは」
「あまり聞いている身としては良い気持ちじゃないですねコレ。って……私達が落ち込んでも意味がないですね!?…アレ?なら、最後の"T"は何を表す数値何ですか?それも他の二つと違い、数値じゃなくて何かの頭文字みたいですが……」
『あ、コレ?えっとこれは、その…「トリオン量:正常値、だろ?」……やはり、お気付きになりましたか…穂刈先輩』
本人が落ち込んで居ないのに、自分達がこうなってどうすると慌てて気持ちを切り替え、日浦が改めて時計に表示されたモノを注目するが、残りが何を表すモノか分からない様子。これには柚紀も答えを言うべきかと悩んでいた時に穂刈が"正解"を言い当ててしまう。それに対して柚紀は苦笑いを浮かべはするが、すんなり肯定してしまう
「え?!穂刈先輩っ?!」
「な、な、何でですか?だって一度もトリオンの話をしてないですよ?」
「ん?どうかしたかい二人とも、何をそんなに驚いているのさ?……柚紀、悪いけど説明してくれない?」
まさか穂刈にバレるとは思っていなかった二人の動揺は激しく、そこに言実への連絡を済ませた熊谷が戻ってくるが状況が掴めず、一番理解しているであろう柚紀に訊ねる事に
『えっとですね、……恐らく荒船先輩達との話し合うと先程の笹森くんの会話から、"私の秘密"に気付かれたみたいです。因みにですが穂刈先輩、(スッ)……何をヒントにその答えへと辿り着きましたか?』
「(ゾクッ)!?!(なんだ?まるで、言実さんの様な、この雰囲気は…)「穂刈先輩、大丈夫ですか?」!?…あ、……い、幾つか、あったからな、ヒントは、…ボーダー隊員だからこそ問題視する点、三門市の人間じゃない、お前がわざわざ引っ越して来る程の、重要な事項、…基地内の生活、仮でも、楽だからな、断然、外の方が、それと……、夏休み中、お前が来た時期、…あの噂、流れた時期、…同じの筈だ、恐らく、……間違えてない、か?」
『その推測……(ニコ)合ってますが、肝心な答えを言ってませんよ先輩。…まぁ、普通なら考えもつかないから仕方ない、…ですがね』
「(フゥ)あ、…す、済まない、……持てなかった、確信が、そうなら、もし、理解出来る、話さない理由、皆が」
苦笑いを浮かべつつ熊谷に理由を話した後、穂刈に視線を向け根拠を訊ねる柚紀。その表情は何処か言実に酷似し、思わず戦慄が走る穂刈たが、笹森の声で我に返り、相手が柚紀と再認識すれば、判断材料を話すも何処か歯切れが悪く、最後の方は何やら自信がない様子。内容を聞いて柚紀はうっすらと笑みを浮かべれば、纏う雰囲気も先程の"見定められる"感覚から解放され、穂刈は無意識に安堵の息を漏らしてしまう。そして
『そう…ですよね。………今ボーダー内で噂になっている四つ全て、…私を指し示す内容なんて普通なら…考えられません、から。……ですが、事実です。私が言実さんの姪であることも、対人関係に問題があることも、特殊なサイドエフェクト持ちなのも、……それを行使する為に歌を使っているのも、否定が出来ない、…全部本当の事、なんです。……ごめん、なさい』
柚紀は自らの事を素直に打ち上げた。だが、それが他人にとっては理解できない事なのは分かっているし……数は少ないが理解者が居てくれているのも分かっているが、やはり内容が内容だけに、そしてまだ…"一部の内容"は自分自身で完全に折り合いを付けていないが為に真実を告げる柚紀の表情は……とても辛そうだった