44.和睦の曲
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「…あたしと柚紀が出会ったのはC級ランク戦ロビーでした。仲介人で米屋が居ましたが、……私と会う事をあの子本人が願ったから彼奴は叶えたに過ぎません。それに本人が言ったんです。"先生が側に居たからから知り合いになった"のでも"誰かが自分に紹介した"からでもなく、"自らの意思であたしと仲良くなりたい"…と」
「……で、でも確か先輩が鶴ヶ峰と会った頃にはもう例の噂が流れ…「あの子、エンブレム付きの服をわざと脱いでからあたしに会いに来たのよ」えっ?!それかなり危なくないですか?!」
熊谷の話を聞いて笹森が思わず異義を唱えた。…噂の更に噂になってしまうが、この夏休み中にそれもほぼ同時期に流れた"四つの噂"。その内二つずつが現状"≠で結ばれている"のだ【A級トップチームのお気に入り】と【言実が連れ歩いている女の子】、そして残り二つも。なので服を見れば柚紀が言実の身内の可能性にも気付けた筈なのだ。だが……
「……更にあの子が米屋に頼んだのよ、先生との関係も言わないで欲しいと。あくまでも柚紀一個人を見た後に、あたしがあの子と仲良くするかを選ばせたかったみたい。……ま、"アクシデント"であの子が頑張って示した誠意を無駄にさせてしまったし、それ以上に、危険な目に遇わせてしまったわ。さいわい、米屋が側で成り行きを見守っていたお陰で大事にはならなかったけど、…今思い返してもゾッとする光景ね」
ただ、自分の意思で仲良くなりたい人に声を掛けた、…"同情や憐れみ"を求めておらずただ純粋に仲良くなりたいから服を脱いで接触した。……柚紀のちっぽけな願いを叶える事それすら難しいのだ。性格や容姿が原因なので仕方ないと、本人は割り切っている…かは分からない。それでも……
「(あたしはせめて、柚紀に"普通の女の子"がする事をさせて上げれる手助けをしたい。…あの子がそれを"諦めている"のは恐らく……)「お~い、とりあえず最低限の情報共有は終わった~?」!!…おサノ?」
「えぇ、多分。……どうかしたの瑠衣?」
熊谷が難しい表情で思考を巡らせていた時、柚紀の側に居た筈の小佐野がこちらに近づきながら話を掛けてきた。サイドエフェクト関連を話してはいないが、加賀美が知らされている"リスクが少ない"情報共有は済んでいるので肯定すれば、用件を訊ねる
「ならさ~、時間帯的にも丁度良いからお昼にしない?って言っても柚紀ちゃんの事を考えたら、持ち帰り出来るものを買ってきて此処で食べる事になりそうだけどさ。……どう?」
「「「「「………」」」」」
小佐野の提案を聞き全員が顔を見合わせる。確かに昼食を摂るには悪くない時間であるし、空腹感もある。…たがまだ知らない事もあるのは事実、そう思っていたが
「そうだな、腹は減っては戦は出来ぬって訳じゃないが……休憩挟む必要はあるだろう。それにくま、お前電話でつる姐に言われた事やってねぇだろ?…あの調子じゃもう不要だろうけど、一応連絡は入れるべきだ」
「そ、そう…ですね。……おサノ、あたしの分も何か適当に買ってきて貰えない?後で払うから」
「お金に関しては大丈夫だよ。…で、女子だけ残すのも心許ないから、日佐人と…穂刈先輩、留守番ヨロシク!!」
「な、何で俺が指名されるのっ!?でもまぁ、確かに熊谷先輩が居るにしても……鶴ヶ峰の事を考えれば、俺が一番適任…か?でも何で穂刈先輩も?」
「構わない、俺は、特にない、食べたいものも、……だから任せる、荒船に」
「(当真、小佐野め…)ハァー、…分かった。一度話を中断して昼飯食うとするか。……買出し行くぞお前等」
当真の肯定から始り、更に小佐野にこの後の行動を先に指定されてしまえば、今更反対も出来ず渋々荒船も昼食の件を了承し、留守番役を置いて残りを連れて早々に会議室を後にした。……それを見送った柚紀は小さく安堵の息をついたのを誰も気づかなかった
「……で、でも確か先輩が鶴ヶ峰と会った頃にはもう例の噂が流れ…「あの子、エンブレム付きの服をわざと脱いでからあたしに会いに来たのよ」えっ?!それかなり危なくないですか?!」
熊谷の話を聞いて笹森が思わず異義を唱えた。…噂の更に噂になってしまうが、この夏休み中にそれもほぼ同時期に流れた"四つの噂"。その内二つずつが現状"≠で結ばれている"のだ【A級トップチームのお気に入り】と【言実が連れ歩いている女の子】、そして残り二つも。なので服を見れば柚紀が言実の身内の可能性にも気付けた筈なのだ。だが……
「……更にあの子が米屋に頼んだのよ、先生との関係も言わないで欲しいと。あくまでも柚紀一個人を見た後に、あたしがあの子と仲良くするかを選ばせたかったみたい。……ま、"アクシデント"であの子が頑張って示した誠意を無駄にさせてしまったし、それ以上に、危険な目に遇わせてしまったわ。さいわい、米屋が側で成り行きを見守っていたお陰で大事にはならなかったけど、…今思い返してもゾッとする光景ね」
ただ、自分の意思で仲良くなりたい人に声を掛けた、…"同情や憐れみ"を求めておらずただ純粋に仲良くなりたいから服を脱いで接触した。……柚紀のちっぽけな願いを叶える事それすら難しいのだ。性格や容姿が原因なので仕方ないと、本人は割り切っている…かは分からない。それでも……
「(あたしはせめて、柚紀に"普通の女の子"がする事をさせて上げれる手助けをしたい。…あの子がそれを"諦めている"のは恐らく……)「お~い、とりあえず最低限の情報共有は終わった~?」!!…おサノ?」
「えぇ、多分。……どうかしたの瑠衣?」
熊谷が難しい表情で思考を巡らせていた時、柚紀の側に居た筈の小佐野がこちらに近づきながら話を掛けてきた。サイドエフェクト関連を話してはいないが、加賀美が知らされている"リスクが少ない"情報共有は済んでいるので肯定すれば、用件を訊ねる
「ならさ~、時間帯的にも丁度良いからお昼にしない?って言っても柚紀ちゃんの事を考えたら、持ち帰り出来るものを買ってきて此処で食べる事になりそうだけどさ。……どう?」
「「「「「………」」」」」
小佐野の提案を聞き全員が顔を見合わせる。確かに昼食を摂るには悪くない時間であるし、空腹感もある。…たがまだ知らない事もあるのは事実、そう思っていたが
「そうだな、腹は減っては戦は出来ぬって訳じゃないが……休憩挟む必要はあるだろう。それにくま、お前電話でつる姐に言われた事やってねぇだろ?…あの調子じゃもう不要だろうけど、一応連絡は入れるべきだ」
「そ、そう…ですね。……おサノ、あたしの分も何か適当に買ってきて貰えない?後で払うから」
「お金に関しては大丈夫だよ。…で、女子だけ残すのも心許ないから、日佐人と…穂刈先輩、留守番ヨロシク!!」
「な、何で俺が指名されるのっ!?でもまぁ、確かに熊谷先輩が居るにしても……鶴ヶ峰の事を考えれば、俺が一番適任…か?でも何で穂刈先輩も?」
「構わない、俺は、特にない、食べたいものも、……だから任せる、荒船に」
「(当真、小佐野め…)ハァー、…分かった。一度話を中断して昼飯食うとするか。……買出し行くぞお前等」
当真の肯定から始り、更に小佐野にこの後の行動を先に指定されてしまえば、今更反対も出来ず渋々荒船も昼食の件を了承し、留守番役を置いて残りを連れて早々に会議室を後にした。……それを見送った柚紀は小さく安堵の息をついたのを誰も気づかなかった