44.和睦の曲
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「……あんなつる姐が見れるなんて、アイツ…柚紀は此処まで見通していたのか?」
「…流石に無理だな。……あーなったのはあくまでも俺が独断で連絡した当真が余計な事をしたから、つまり偶然に過ぎねぇよ。ま、お前があの人を理解する事が出来る様に…と考えてその機会を与えたって意図は、あるだろうけどな」
「…確かに、仕事場であるボーダー本部では絶対に見れない一面が見れる又とない機会、ですね。……来て良かったですね太刀川さん」
好意を寄せている相手の見知らぬ顔を見れて嬉しくはない訳じゃないが、複雑な気持ちの太刀川はきっかけをくれた柚紀の"未来を予測する想像力"に恐ろしさを覚えるが、諏訪は否定する一方で、度合いが違えど言え狙い通りになった事は肯定する。それとは別に、堤は素直に自分の事のように嬉しそうにし太刀川の気持ちを汲み取る。そんな二人を見て、些か恥ずかしそうにしつつ気になった事を聞く。……思い込みで柚紀の事をちゃんと理解できていなかった自分の失敗を生かすために、それが言実の事なので太刀川は曖昧なままには出来ない、そう思ったのだ
「なぁ、…二人は正直な所どう思ってるんだ?……あの人の事を、…その好き、なのか?」
「…少なくとも俺は言実さんに対して恋愛感情は抱いてません。尊敬や信頼はしてますが、それ以上の感情はありませんよ。…諏訪さんも、ですよね?」
「……そうだな、俺も最初は同じ中距離ホジションの戦闘員としての腕前に憧れを抱いたって状態だったが……それから暫くしてから東のおっさんに連れられて、晩飯のご相伴に預り、タダメシの為にだけ何度か暫くくっついて行けば、あーゆう一面を見る機会が増えてって現在に至るって感じだ
…俺はどっちかと言うと"年上の親しい女友達"とかそんな感じで、別に好きは好きでも異性としてって訳じゃないな。守る守られとかより、あの人と対等な立場って方が俺には居心地が良いみたいだ。ま、実際はあっちの方が実力も立場も上、……だが、天才って奴は大体孤高で孤独な存在だ。だから同じ立場には立てなくとも、…ただ側にいる。それだけで救われる奴も居る………つる姐はそうとは限らねぇが、俺は必要だと思ったからそうしているだけだ。…だから心配スンナって、お前の恋路を邪魔する気はねぇよ。だが、応援も進んではしない。今回だって鶴ヶ峰の頼みだから協力しただけだ」
「……なんだろ、諏訪さんにもだがアイツに頭が上がらなくなりそうだ。…そう言えば柚紀が俺には一段と苦手意識が強かった理由って、結局何でだったんですか?」
一先ずは二人が恋敵にならない事に安堵する太刀川だが、あの表情を見るきっかけをくれた少女…柚紀の話題に戻して改めて疑問を問い掛ける。一番は言実だが、柚紀の存在を無下に出来る程太刀川は人間を捨ててはいないのだから。そしていつの間にか携帯に届いていた定期連絡を諏訪は確認しながら答える
「あ~、あれな。…別に太刀川だけって訳じゃねぇよ。お前以外だと、当真や犬飼……迅も本来なら該当するだろうが、鶴ヶ峰はそれが偶然当て嵌まらないって感じだな。…コイツらの共通点は何だ?」
「共通点ですか?太刀川さんを含めた四人の……こう、なんと言いますか…。性格がその……似てる、気がしますが俺は」
「性格?………見た目の割りには切れ者な点とかか?」
「まぁ間違っちゃいない…か?……今あげた奴等は見た目は飄々としていて一見すると馬鹿やお気楽者に見えるが、実際は腹に逸物持ちの腹黒で何を考えているか分かりづらい奴等ばかりだ。……どうやら鶴ヶ峰は"トラウマを持つ前から"この手の相手が苦手だったみたいだ」
「へ?元から??……柚紀って慣れさえすれば、他人には苦手とか分からない位普通に接してないか?」
太刀川の反応を見て改めて諏訪は、色々考えてしまう。…二人とも自分の事を進んでは語らない、言実は元からの性格…育った環境の影響だからである一方で、柚紀の場合は恐らくトラウマが原因になっていると諏訪は考えていた。だから自分達で想定や推測するしかない。…そのせいで色々勘違いや思い違いそして"人間としての基本的な物事"を見逃しやすくなる、……二人とも事情持ちや長年の印象からか、コチラから訊ねづらく、本人たちに中々合否が聞けないからだ。…やはり、二人は似ている所も多数あるのは血縁関係だからやもしれない
「…流石に無理だな。……あーなったのはあくまでも俺が独断で連絡した当真が余計な事をしたから、つまり偶然に過ぎねぇよ。ま、お前があの人を理解する事が出来る様に…と考えてその機会を与えたって意図は、あるだろうけどな」
「…確かに、仕事場であるボーダー本部では絶対に見れない一面が見れる又とない機会、ですね。……来て良かったですね太刀川さん」
好意を寄せている相手の見知らぬ顔を見れて嬉しくはない訳じゃないが、複雑な気持ちの太刀川はきっかけをくれた柚紀の"未来を予測する想像力"に恐ろしさを覚えるが、諏訪は否定する一方で、度合いが違えど言え狙い通りになった事は肯定する。それとは別に、堤は素直に自分の事のように嬉しそうにし太刀川の気持ちを汲み取る。そんな二人を見て、些か恥ずかしそうにしつつ気になった事を聞く。……思い込みで柚紀の事をちゃんと理解できていなかった自分の失敗を生かすために、それが言実の事なので太刀川は曖昧なままには出来ない、そう思ったのだ
「なぁ、…二人は正直な所どう思ってるんだ?……あの人の事を、…その好き、なのか?」
「…少なくとも俺は言実さんに対して恋愛感情は抱いてません。尊敬や信頼はしてますが、それ以上の感情はありませんよ。…諏訪さんも、ですよね?」
「……そうだな、俺も最初は同じ中距離ホジションの戦闘員としての腕前に憧れを抱いたって状態だったが……それから暫くしてから東のおっさんに連れられて、晩飯のご相伴に預り、タダメシの為にだけ何度か暫くくっついて行けば、あーゆう一面を見る機会が増えてって現在に至るって感じだ
…俺はどっちかと言うと"年上の親しい女友達"とかそんな感じで、別に好きは好きでも異性としてって訳じゃないな。守る守られとかより、あの人と対等な立場って方が俺には居心地が良いみたいだ。ま、実際はあっちの方が実力も立場も上、……だが、天才って奴は大体孤高で孤独な存在だ。だから同じ立場には立てなくとも、…ただ側にいる。それだけで救われる奴も居る………つる姐はそうとは限らねぇが、俺は必要だと思ったからそうしているだけだ。…だから心配スンナって、お前の恋路を邪魔する気はねぇよ。だが、応援も進んではしない。今回だって鶴ヶ峰の頼みだから協力しただけだ」
「……なんだろ、諏訪さんにもだがアイツに頭が上がらなくなりそうだ。…そう言えば柚紀が俺には一段と苦手意識が強かった理由って、結局何でだったんですか?」
一先ずは二人が恋敵にならない事に安堵する太刀川だが、あの表情を見るきっかけをくれた少女…柚紀の話題に戻して改めて疑問を問い掛ける。一番は言実だが、柚紀の存在を無下に出来る程太刀川は人間を捨ててはいないのだから。そしていつの間にか携帯に届いていた定期連絡を諏訪は確認しながら答える
「あ~、あれな。…別に太刀川だけって訳じゃねぇよ。お前以外だと、当真や犬飼……迅も本来なら該当するだろうが、鶴ヶ峰はそれが偶然当て嵌まらないって感じだな。…コイツらの共通点は何だ?」
「共通点ですか?太刀川さんを含めた四人の……こう、なんと言いますか…。性格がその……似てる、気がしますが俺は」
「性格?………見た目の割りには切れ者な点とかか?」
「まぁ間違っちゃいない…か?……今あげた奴等は見た目は飄々としていて一見すると馬鹿やお気楽者に見えるが、実際は腹に逸物持ちの腹黒で何を考えているか分かりづらい奴等ばかりだ。……どうやら鶴ヶ峰は"トラウマを持つ前から"この手の相手が苦手だったみたいだ」
「へ?元から??……柚紀って慣れさえすれば、他人には苦手とか分からない位普通に接してないか?」
太刀川の反応を見て改めて諏訪は、色々考えてしまう。…二人とも自分の事を進んでは語らない、言実は元からの性格…育った環境の影響だからである一方で、柚紀の場合は恐らくトラウマが原因になっていると諏訪は考えていた。だから自分達で想定や推測するしかない。…そのせいで色々勘違いや思い違いそして"人間としての基本的な物事"を見逃しやすくなる、……二人とも事情持ちや長年の印象からか、コチラから訊ねづらく、本人たちに中々合否が聞けないからだ。…やはり、二人は似ている所も多数あるのは血縁関係だからやもしれない