43.疑念の曲~勘違いと辛酸なる一端~
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「「言実さんっ!!?」」
「せ、先生。わ、私…先輩の役に、立ちたくて…今はとりあえず…側に居るだけですがコレで……大丈夫…ですか?」
「(ポン!)茜、自信持ちな。……あたしは動くことすら出来なかった、柚紀を先生から頼まれていたのにさ。……男並みの身長があるあたしじゃ、下手すると逆効果になりそうだったからね………"この子の複雑な事情"を知る者は、慎重にならざるを得ない。(ナデ)……柚紀もごめんなさい」
《大丈夫だ。……アカネもユウも、私が何時か言った"己が思ったまま行動しろ"を守ったに過ぎん。間違えではない。女子達よ、柚紀が落ち着くまで極力男子を近づけさせるな。…………それに引き換え…》
『せ、せんぱ、……こ、こわ………っ……怖かった…よっ!(ダキッ!…ギュッ!!)』
「っ!?……もう大丈夫よ、あたしが側に居るから("怖かった?"あの二人が?…何もしていない、ただ話しかけただけ…………っ!!…そうよ、この子は……)」
近づけた女子三人は、自然と柚紀と日浦を取り囲む様な配置となり周囲から様子が見えない様に気を使いつつ、オペレーター二人は電話から聞こえてきた言実の声に安堵し、那須隊二人は自分達の行動が正しいか分からず電話越しに訊ね、返答を聞いてこちらも安心した様子。だが、抱き着いてきた柚紀の様子を見て熊谷は自らのミスに気づき後悔の表情が浮かび上がる。だが、…今の柚紀は気づけるはずもなく他の女子もそこまで理由を察してはいなかった
一方、発言や反応がない男子側はと言うと……
「"警告"、久しぶりだ、聞いたのは、2と1、……3でないが、怒っているな、余程、言実さんは」
「まぁ、怒りますよね。…鶴ヶ峰をあそこまで怖がらせたんですから。もし此処に言実さんや諏訪さんが居たら………ヤバイ、区域外だけどトリガー使用したかも。少なくとも諏訪さんは殺りかねません」
女子集団と近過ぎず離れ過ぎない位置に、陣取る二人。自分達が怒られた訳でもない、にも関わらず穂刈も笹森も表情が固くなり、よく見ると冷や汗を掻く始末。言実が放った"警告"の意味を知り、それが秘めている恐ろしい効果や出来事、結末を知る者に取っては最早"死刑宣告"に等しいのだ。更に笹森はそれに諏訪が便乗すると考えていた。そこまでする理由は知らないが、必ず殺る確信があったからだ
さて、そんな言葉を突き付けられた本人達は
「え~、なんでですか姐さーん。俺姪っ子ちゃんに会うの今日が初めてですよ~??」
《分かっておる。だがな……"似た奴がお前のチームメイトに居る"故に辛口にさせてもらう。…気づく要素はあっただろうし、お前の性格も考慮した結果だ、悪く思うなよ犬飼》
「(!成る程、そう言う意味か…とりあえず……)…わぁ~、物凄く複雑な気持ちだな~……でも、その通りだと俺も納得しちゃうから、素直に通告を受け入れます。(ペコッ)すみませんでした、姐さん」
警告"1"を通告されたのと初見であるが為に、まだ余裕がある犬飼は軽く言実に抗議するが一蹴され、理由も怒られているのか褒められているか分からないが言実が言いたい事を正確に察したので、素直に謝罪をし引き下がる。…残る当真はと言うと、顔色は変わらないが絶え間なく冷や汗が流れ出ている状況だ。流石に理解しているらしい……あの言実が本当に怒りを露にしているのを
《……当真、一応発言する権利をやろう。…何を語る?何を私に……問う?》
「っ!?な、…何を俺は…間違えたんですか?犬飼だって悪い奴じゃ…ないし、……柚紀だって、…あの反応は最初…だけな筈。なのに……」
《ハァ~…………………やはり気付いておらんかったかこの阿呆が。…私も柚紀もきちんと話してはおらぬ事なのは認めよう。だが、分かる奴には分かる事だ。現に荒船は理解しておるからな。さてこの後だが…「つる姐、コレを……」ん?………荒船》
「はい、言実さん」
淡々と何時もと変わらない口調…なのだが、あの言葉を聞いた後では意味合いが変わってくる。言葉通り"警告"なのだ、……無表情な言実が周囲に自分の感情を伝える意思表現に他ならない。例え当真でも無視が出来ない、言実の恐ろしさを他の者以上に体感し、聞いているから。一方で言実も分かっていた。今共に居る堤や太刀川も理解出来てないのが見受けられる為、全てが当真だけ悪いのではないのを。なので、大きくため息を漏らした後に温情を下す。そこそこの付き合いがあるのも理由だが、……ある者からもたらされた"有力情報"を見て、挽回のチャンスをと考えたのだ
《手配が出来ているらしいから、全員裏側に退避しろ。警備辺りに"ボーダー"の名を出せば案内してくれる筈だ。……その人数では何をするにしても人目に付く、柚紀が落ち着くまでは少なくとも買い物は無理だろう。…諏訪・那須両隊員に告げる、"情報開示"を許可する。全てを事細かくとまでとは言わんが一切話さぬ訳にもいかん。それとユウ、…昨日連絡した中に"数値計測"の件もあっただろう?柚紀が身に付けている腕時計がソレだ。計測後私に数値を連絡しろ。……最後に荒船、理解できておらん者に説明しろ。柚紀があの様な反応をする理由は"ただの人見知りではない事を"な。……何かあれば私か諏訪に必ず連絡しろ、良いな》
「せ、先生。わ、私…先輩の役に、立ちたくて…今はとりあえず…側に居るだけですがコレで……大丈夫…ですか?」
「(ポン!)茜、自信持ちな。……あたしは動くことすら出来なかった、柚紀を先生から頼まれていたのにさ。……男並みの身長があるあたしじゃ、下手すると逆効果になりそうだったからね………"この子の複雑な事情"を知る者は、慎重にならざるを得ない。(ナデ)……柚紀もごめんなさい」
《大丈夫だ。……アカネもユウも、私が何時か言った"己が思ったまま行動しろ"を守ったに過ぎん。間違えではない。女子達よ、柚紀が落ち着くまで極力男子を近づけさせるな。…………それに引き換え…》
『せ、せんぱ、……こ、こわ………っ……怖かった…よっ!(ダキッ!…ギュッ!!)』
「っ!?……もう大丈夫よ、あたしが側に居るから("怖かった?"あの二人が?…何もしていない、ただ話しかけただけ…………っ!!…そうよ、この子は……)」
近づけた女子三人は、自然と柚紀と日浦を取り囲む様な配置となり周囲から様子が見えない様に気を使いつつ、オペレーター二人は電話から聞こえてきた言実の声に安堵し、那須隊二人は自分達の行動が正しいか分からず電話越しに訊ね、返答を聞いてこちらも安心した様子。だが、抱き着いてきた柚紀の様子を見て熊谷は自らのミスに気づき後悔の表情が浮かび上がる。だが、…今の柚紀は気づけるはずもなく他の女子もそこまで理由を察してはいなかった
一方、発言や反応がない男子側はと言うと……
「"警告"、久しぶりだ、聞いたのは、2と1、……3でないが、怒っているな、余程、言実さんは」
「まぁ、怒りますよね。…鶴ヶ峰をあそこまで怖がらせたんですから。もし此処に言実さんや諏訪さんが居たら………ヤバイ、区域外だけどトリガー使用したかも。少なくとも諏訪さんは殺りかねません」
女子集団と近過ぎず離れ過ぎない位置に、陣取る二人。自分達が怒られた訳でもない、にも関わらず穂刈も笹森も表情が固くなり、よく見ると冷や汗を掻く始末。言実が放った"警告"の意味を知り、それが秘めている恐ろしい効果や出来事、結末を知る者に取っては最早"死刑宣告"に等しいのだ。更に笹森はそれに諏訪が便乗すると考えていた。そこまでする理由は知らないが、必ず殺る確信があったからだ
さて、そんな言葉を突き付けられた本人達は
「え~、なんでですか姐さーん。俺姪っ子ちゃんに会うの今日が初めてですよ~??」
《分かっておる。だがな……"似た奴がお前のチームメイトに居る"故に辛口にさせてもらう。…気づく要素はあっただろうし、お前の性格も考慮した結果だ、悪く思うなよ犬飼》
「(!成る程、そう言う意味か…とりあえず……)…わぁ~、物凄く複雑な気持ちだな~……でも、その通りだと俺も納得しちゃうから、素直に通告を受け入れます。(ペコッ)すみませんでした、姐さん」
警告"1"を通告されたのと初見であるが為に、まだ余裕がある犬飼は軽く言実に抗議するが一蹴され、理由も怒られているのか褒められているか分からないが言実が言いたい事を正確に察したので、素直に謝罪をし引き下がる。…残る当真はと言うと、顔色は変わらないが絶え間なく冷や汗が流れ出ている状況だ。流石に理解しているらしい……あの言実が本当に怒りを露にしているのを
《……当真、一応発言する権利をやろう。…何を語る?何を私に……問う?》
「っ!?な、…何を俺は…間違えたんですか?犬飼だって悪い奴じゃ…ないし、……柚紀だって、…あの反応は最初…だけな筈。なのに……」
《ハァ~…………………やはり気付いておらんかったかこの阿呆が。…私も柚紀もきちんと話してはおらぬ事なのは認めよう。だが、分かる奴には分かる事だ。現に荒船は理解しておるからな。さてこの後だが…「つる姐、コレを……」ん?………荒船》
「はい、言実さん」
淡々と何時もと変わらない口調…なのだが、あの言葉を聞いた後では意味合いが変わってくる。言葉通り"警告"なのだ、……無表情な言実が周囲に自分の感情を伝える意思表現に他ならない。例え当真でも無視が出来ない、言実の恐ろしさを他の者以上に体感し、聞いているから。一方で言実も分かっていた。今共に居る堤や太刀川も理解出来てないのが見受けられる為、全てが当真だけ悪いのではないのを。なので、大きくため息を漏らした後に温情を下す。そこそこの付き合いがあるのも理由だが、……ある者からもたらされた"有力情報"を見て、挽回のチャンスをと考えたのだ
《手配が出来ているらしいから、全員裏側に退避しろ。警備辺りに"ボーダー"の名を出せば案内してくれる筈だ。……その人数では何をするにしても人目に付く、柚紀が落ち着くまでは少なくとも買い物は無理だろう。…諏訪・那須両隊員に告げる、"情報開示"を許可する。全てを事細かくとまでとは言わんが一切話さぬ訳にもいかん。それとユウ、…昨日連絡した中に"数値計測"の件もあっただろう?柚紀が身に付けている腕時計がソレだ。計測後私に数値を連絡しろ。……最後に荒船、理解できておらん者に説明しろ。柚紀があの様な反応をする理由は"ただの人見知りではない事を"な。……何かあれば私か諏訪に必ず連絡しろ、良いな》