43.疑念の曲~勘違いと辛酸なる一端~
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荒船に言実の電話が掛かってくる少し前、柚紀の言動を見て動いた二人だが、笹森は当真達の間に割り込み壁となり、その隙に日浦が何とかして距離を取り柚紀の隣に寄り添い様子を窺っていた
「柚紀…先輩、……私にして欲しいこと、何か、ありますか?」
『…あか…ねちゃ……そ、…そばに……いてっ…?!(ギュッ!)』
‐ ガクガツ ‐
「っ………分かり…ました、…ちゃんと此処に…居ますから……安心してください(ソッ)」
柚紀の頼みだからでもあるが、こうしないといけない気がした日浦は自分の勘を信じて柚紀の言葉通りにと、震えている手で握られたのを振り解く事もせず空いている手を添え静かにただ側に居ることに徹していた。対して笹森は誰からか指示された訳でなく、何時も諏訪が柚紀に対してどんな行動をしているかを思い出しそれを忠実に実行した。その内容はと言うと
「おいおい笹森、何で柚紀と俺達の間に割り込んで来た??…自分が考えた訳じゃないだろ?」
「……そうです。諏訪さんが鶴ヶ峰に異変が起きたり、ヤバそうな時は………大体こうやって異変の原因の間に割り込んだり遠ざけたりしています。今日は諏訪さんが居ないから、……鶴ヶ峰の為にも俺が動かないとと思いました。荒船先輩は今日会ったばかりだからこの役目はお願いできません。だから…、先輩達には悪いですが退くつもりはありません!」
「ふ~ん、言うね~笹森くん。でも、理由が分からないのにあんな反応されちゃったら……やっぱり気になるよ、ねっ!!(ダッ!)」
「っ?!駄目です!!犬飼せんぱ…「(グイッ)そう焦るなって笹森、別に彼奴だって柚紀に危害を加えたりしねぇ~よ」っ?!当真さんっ?!」
柚紀があの反応を示した理由は互いに分かっていないが、今の柚紀に二人を近づけるべきでない事だけは理解している笹森に対して、犬飼は隙を見て笹森の横をすり抜け柚紀に近づいて行く。それを阻止しようとするが、当真が楽観的な思考で笹森の動きを妨害する。犬飼が近づいてきたのに気づいた日浦も柚紀を庇う体制を取る
「だ、駄目ですよ犬飼先輩!!今は柚紀先輩の側に来ないでください!!?」
「なーんで?……俺はただ、その子に興味があるし仲良くなりたいだけだよ?仲間外れとか……酷くないかな??(でもこの反応、何処かで見た気がする……何処で?誰のだ?)」
『(ゾクゾクゾクゾクゾク!!)ひ、ひぃっ!?』
近づいてくる犬飼の顔を見てしまった柚紀は完全に怯えた表情となってしまい、顔色も真っ青な状態だ。そしてこの状態から脱したくて心の底から願った
‐ 誰でも良いっ!!……助けてっ!!? ‐
‐ スッ ‐
「そこまでだ犬飼、…お前をこれ以上好き勝手にさせる訳にはいかない。悪いが介入させて貰うぞ?」
「え~?何でお前が邪魔するのかな~?説明してくれない?なぁ、……荒船」
『!!………ぁ…らふ…ね……せん……ぱい?…な……ん……でど……して?』
携帯を片手に持ったまま荒船が犬飼の前へ移動し、二人の間に立ち塞がる。流石にこれには不機嫌そうな表情を露にして抗議する犬飼と、自分を庇う理由が分からない柚紀。それらを尻目に荒船は、携帯を耳に当てて次なる行動を開始する
「一先ず止めました、…次はどうしますか?」
《そうか。……ならば、スピーカーにして全員に私の声が聞こえるようにしろ》
「分かりました。……穂刈達も悪いが此方に来てくれ」
電話の主である言実に次の指示を仰ぎ、返答を聞いた荒船は離れていた四人を呼び寄せる。笹森と当真との距離もあるが、恐らく聞こえると予測しそのまま放置。全員が近くに来たのを確認して携帯を耳から離し、スピーカーモードに。そして間を置かずに放たれた言葉は
《当真、"警告2"。犬飼、…初見だが悪いが"警告1"とさせてもらう。反論は赦さん。それと当真、…お前は本来なら"警告3"を通達するのも辞さない事も肝に命じろ、…この馬鹿者めが》
「柚紀…先輩、……私にして欲しいこと、何か、ありますか?」
『…あか…ねちゃ……そ、…そばに……いてっ…?!(ギュッ!)』
‐ ガクガツ ‐
「っ………分かり…ました、…ちゃんと此処に…居ますから……安心してください(ソッ)」
柚紀の頼みだからでもあるが、こうしないといけない気がした日浦は自分の勘を信じて柚紀の言葉通りにと、震えている手で握られたのを振り解く事もせず空いている手を添え静かにただ側に居ることに徹していた。対して笹森は誰からか指示された訳でなく、何時も諏訪が柚紀に対してどんな行動をしているかを思い出しそれを忠実に実行した。その内容はと言うと
「おいおい笹森、何で柚紀と俺達の間に割り込んで来た??…自分が考えた訳じゃないだろ?」
「……そうです。諏訪さんが鶴ヶ峰に異変が起きたり、ヤバそうな時は………大体こうやって異変の原因の間に割り込んだり遠ざけたりしています。今日は諏訪さんが居ないから、……鶴ヶ峰の為にも俺が動かないとと思いました。荒船先輩は今日会ったばかりだからこの役目はお願いできません。だから…、先輩達には悪いですが退くつもりはありません!」
「ふ~ん、言うね~笹森くん。でも、理由が分からないのにあんな反応されちゃったら……やっぱり気になるよ、ねっ!!(ダッ!)」
「っ?!駄目です!!犬飼せんぱ…「(グイッ)そう焦るなって笹森、別に彼奴だって柚紀に危害を加えたりしねぇ~よ」っ?!当真さんっ?!」
柚紀があの反応を示した理由は互いに分かっていないが、今の柚紀に二人を近づけるべきでない事だけは理解している笹森に対して、犬飼は隙を見て笹森の横をすり抜け柚紀に近づいて行く。それを阻止しようとするが、当真が楽観的な思考で笹森の動きを妨害する。犬飼が近づいてきたのに気づいた日浦も柚紀を庇う体制を取る
「だ、駄目ですよ犬飼先輩!!今は柚紀先輩の側に来ないでください!!?」
「なーんで?……俺はただ、その子に興味があるし仲良くなりたいだけだよ?仲間外れとか……酷くないかな??(でもこの反応、何処かで見た気がする……何処で?誰のだ?)」
『(ゾクゾクゾクゾクゾク!!)ひ、ひぃっ!?』
近づいてくる犬飼の顔を見てしまった柚紀は完全に怯えた表情となってしまい、顔色も真っ青な状態だ。そしてこの状態から脱したくて心の底から願った
‐ 誰でも良いっ!!……助けてっ!!? ‐
‐ スッ ‐
「そこまでだ犬飼、…お前をこれ以上好き勝手にさせる訳にはいかない。悪いが介入させて貰うぞ?」
「え~?何でお前が邪魔するのかな~?説明してくれない?なぁ、……荒船」
『!!………ぁ…らふ…ね……せん……ぱい?…な……ん……でど……して?』
携帯を片手に持ったまま荒船が犬飼の前へ移動し、二人の間に立ち塞がる。流石にこれには不機嫌そうな表情を露にして抗議する犬飼と、自分を庇う理由が分からない柚紀。それらを尻目に荒船は、携帯を耳に当てて次なる行動を開始する
「一先ず止めました、…次はどうしますか?」
《そうか。……ならば、スピーカーにして全員に私の声が聞こえるようにしろ》
「分かりました。……穂刈達も悪いが此方に来てくれ」
電話の主である言実に次の指示を仰ぎ、返答を聞いた荒船は離れていた四人を呼び寄せる。笹森と当真との距離もあるが、恐らく聞こえると予測しそのまま放置。全員が近くに来たのを確認して携帯を耳から離し、スピーカーモードに。そして間を置かずに放たれた言葉は
《当真、"警告2"。犬飼、…初見だが悪いが"警告1"とさせてもらう。反論は赦さん。それと当真、…お前は本来なら"警告3"を通達するのも辞さない事も肝に命じろ、…この馬鹿者めが》