42.集合の曲
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「……あ、居た居た!結構な大所帯になってるから見つけやすくて良かった~。ちょっと携帯で連絡していただけなのに、居なくなるとか薄情ものだよね当真も。…ま、表面に出てなかっただけで、熊谷達同様に焦ってたみたいだから仕方ないけど~。………………で、その子?当真がわざわざこのショッピングモールにまで足を運んだ切っ掛けの………価値のある子なの?」
「「「!?!」」」
「「あ」」
「「…………」」
『(ビクッ)…え?……あの、……ど、どちら様で(ポン)…と、…当真……先輩?』
‐ ドクン… ‐
いきなり第三者の、それも柚紀以外は全員が知っている者の声が聞こえると"相手が此処に居ることすら知らず近づいている事にも気づいていなかった"四人は、驚いた表情を見せる。次に那須隊の二人は"居ることは知っていたが付いて来るとは考えていなかった"らしく、思わず声が漏れる。荒船と穂刈は"日浦の話からもう一人居るのには気づいており、こちらに向かってくる相手にも気づいた"が、……知っているからこそ二人してある不安が横切った
柚紀は初対面の異性が近づいてくるので、反射的に逃げ腰になるが当真の手が背に置かれて下がる事が出来なくて困惑し、心臓が妙に脈打っている。そんな柚紀を尻目に近づく相手と対峙する当真
「まぁそんな事を言うなって、お前だってここまで追い掛けてきたって事は気になったからだろ?」
‐ …ドクンドクン ‐
「そりゃあ気になるさ、…三人とも性別は愚か名前すら言わなかったからね~。」
‐ ドクンドクン… ‐
『っ!?(ギュッ)(何?…この人は少なくとも当真先輩の知り合いだから、……大丈夫な筈…なのに……何なの、この胸騒ぎは?それに…この感じはっ!)』
‐ ドクンドクン、ドクンドクン… ‐
最近は誰か側に居てくれるのが嬉しく思う柚紀だが、だからこそ他人に心配を掛ける事を嫌がり…"落ち着かせる癖"で胸元の服を掴む仕種は出ているが、今も不安な心情を表に出さないようにしているので当真は異変に気づいていない
柚紀から離れた場所から見守るメンバーは、現れた相手に対して当真の後ろに隠れない事に対して疑問を浮かべる
「……ねぇ、どうして柚紀ちゃんは当真くんの隣に居るままで平気なのかしら?荒船くん達の時は隠れたわよね?」
「ん~、…言実さんや諏訪さんみたいな感じで隣に当真さんが居るから安心しているんじゃな……「違う、ある筈だ、理由が、動かない、…動けない何かが、恐らくだが、……荒船、そう思うだろ、お前も」穂刈先輩?何をそんなに警戒をしているんですか?荒船先輩まで」
加賀美の口にした疑問に笹森が経験から理由を考えてみるが、直ぐに真剣な表情の穂刈に否定され、更に荒船でさえ同様の態度だ。…"自分達が知っている相手"に何故そこまで警戒をする必要はあるのか?と新たな疑問に直面。その人物と柚紀が接触したのを見て……必要と感じたのか小佐野は諏訪に、熊谷は言実に連絡を取っている最中だった。そして難しい顔をしたまま荒船が、当真とほぼ同じタイミングで話始める
「【"A級""トップチーム""達"の"お気に入り"】…あの噂だが、あそこまでわざわざ大袈裟にする必要があるか?噂を普段気にしないであろう言実さんにしては妙だ。それだけあの子に接触する奴を気にする理由がある筈だ、なら…………例外じゃないだろ?…
「安心しろ、今から説明してやるからよ。ボーダーに居る以上は無関係って訳にはいかねぇからな?なぁ……………犬飼/の奴もな」」
‐ ドクンドクンドクンドクン… ‐
ある程度まで近くに金髪にフレンドリーな印象を抱く相手・犬飼澄晴が近づき、顔をちゃんと見た柚紀は、自らの思い違いに気づき、服を握り締める力を更に強め後悔している
『(そう……だよ、ボーダーの皆さんが優しい人ばかりだから勘違いしてた。私の"コレ"は……そう簡単に治る事じゃない。そしてこの人は……)』
‐ 私が"根本的な理由"で嫌う…苦手に思う相手だ ‐