41.助力の曲
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「(スッ)…見つけた。彼女だろ、恐らく」
「「えっ!?何処何処??」」
「(グイッ!)…まだだ笹森、穂刈は彼女を実際に見た事がない。疑う訳じゃないが、俺が確認してから動いてくれ。…此処は一般人ばかりだ、慌てて行動すれば最悪怪我人を出す。それはきっと……」
「っ!!……アイツは他人優先な考えが強いから、そんな事起こすわけにはいかない、……すみません荒船先輩、もう大丈夫です。それより……彼女ですか?」
ポジションがスナイパーの穂刈が見事に人混みの中から、柚紀らしい人物を見つけ出し指差す。オペレーター二人も指した先を見るが人混みに紛れて見つけられない。笹森は確認もせずに再び走り出しそうになったので、荒船が強めに掴み直して冷静に諭させる。その内容を聞き、言い分が正しいと理解し大人しくなる笹森。それを確認してから穂刈の指差す先の人物を見て柚紀と判断した荒船だが、様子が可笑しい
「確かに探している子で間違いない。だが、……穂刈どう思う?」
「やはり、気になるか、荒船も」
「あぁ、………男が二人、明らかに様子が変だ。…狙っているのか?かのじ…「(バッ!!)鶴ヶ峰っ!!!(ダッ)」あっ!!おいっ、笹森待てっ!!?」
「笹森?!」
柚紀を見つけたのは良いが、男二人組が様子を窺っているのが遠目でも分かった荒船と穂刈。それを聞いた瞬間、笹森は荒船の拘束を振り切り穂刈が指差した方へと走り出す。制止の声を掛けるが聞こえてない様子で直ぐに姿が見えなくなる。それを黙って見送ったオペレーター二人、小佐野は勿論だが加賀美も確信した。…笹森が柚紀に想いを寄せている事が
「あーゆうのを見ると"青春してるなー"って感じちゃうな私は。……瑠衣、私を今日連れ出した理由って柚紀ちゃんの事は勿論本当だろうけど、笹森くんの事も話すつもりだった?」
「正解!流石かがみん先輩ね。……あーやって真っ直ぐに柚紀ちゃんの事を想っている日佐人を見てたら、やっぱり応援したくはなるよ。あの子洞察力や観察力凄いのに、日佐人の気持ちにはちっとも気づいてないの。…まぁ言実さんの姪だから、そこは"鶴ヶ峰の血筋"で納得出来ちゃうけど」
「姪?言実さんの?…確かに、納得だな、それなら、気付かない、笹森の気持ちに」
「その辺の話は後で詳しく聞かせろ、一度関わった以上は協力してやるよ。彼女の事も、笹森の事も、な。…俺達も追い掛けるぞ、笹森一人で何とかなるだろうけど念のためな」
「「「(コクリ)」」」
自分が抱く柚紀の印象や笹森に関すること、更にあらかじめ諏訪に厳命されていた"本人達の許可なしに話しても大丈夫な情報 "だけを切り説明する小佐野。二人も笹森が彼女を指す苗字で何となく察しはついていたが、小佐野から改めて言実の名前・関係性を話したので、荒船から下手な追求もなくそのまま移動となった。先行く男子二人に続いて歩く小佐野は小さくため息を付いたのを、隣に居る加賀美は気づいた
「(コソッ)……その様子だと柚紀ちゃんの事に関してまだまだ秘密がありそうね」
「(ボソッ)ありますが、これ以上は他人である私が話して良い領分じゃないから無理です先輩。…少なくとも本人若しくは言実さんの許可がないと」
「(コソッ)大丈夫。瑠衣が私達に"話さない"じゃなくて"話せない"って事には気づいてるから。…兎に角今は柚紀ちゃんを保護するのが先よ」
「………そうですね」
こちらの事情を察してあまり詮索しない加賀美を見て小佐野は考えた。…同じ秘密を知るのは自分一人でない、更に自分に関してでもない。なのに、親しい相手に話せない事でこのもどかしい思いを抱いてしまっている。……つまり、自分達と初めて会った時の柚紀はこれ以上辛い思いをしていた事を意味する。……誰にも話せない自分の秘密を一人で抱え悩んでいたのだから、それも内容が一人で抱えるには大きく…最悪命に関わる程の重大な事を
「(ま、過去は変えられないし今更悔やんでも仕方ないか。これからちゃんと助けて支えればそれで大丈夫だよね?ね?…柚紀ちゃん)」
「「えっ!?何処何処??」」
「(グイッ!)…まだだ笹森、穂刈は彼女を実際に見た事がない。疑う訳じゃないが、俺が確認してから動いてくれ。…此処は一般人ばかりだ、慌てて行動すれば最悪怪我人を出す。それはきっと……」
「っ!!……アイツは他人優先な考えが強いから、そんな事起こすわけにはいかない、……すみません荒船先輩、もう大丈夫です。それより……彼女ですか?」
ポジションがスナイパーの穂刈が見事に人混みの中から、柚紀らしい人物を見つけ出し指差す。オペレーター二人も指した先を見るが人混みに紛れて見つけられない。笹森は確認もせずに再び走り出しそうになったので、荒船が強めに掴み直して冷静に諭させる。その内容を聞き、言い分が正しいと理解し大人しくなる笹森。それを確認してから穂刈の指差す先の人物を見て柚紀と判断した荒船だが、様子が可笑しい
「確かに探している子で間違いない。だが、……穂刈どう思う?」
「やはり、気になるか、荒船も」
「あぁ、………男が二人、明らかに様子が変だ。…狙っているのか?かのじ…「(バッ!!)鶴ヶ峰っ!!!(ダッ)」あっ!!おいっ、笹森待てっ!!?」
「笹森?!」
柚紀を見つけたのは良いが、男二人組が様子を窺っているのが遠目でも分かった荒船と穂刈。それを聞いた瞬間、笹森は荒船の拘束を振り切り穂刈が指差した方へと走り出す。制止の声を掛けるが聞こえてない様子で直ぐに姿が見えなくなる。それを黙って見送ったオペレーター二人、小佐野は勿論だが加賀美も確信した。…笹森が柚紀に想いを寄せている事が
「あーゆうのを見ると"青春してるなー"って感じちゃうな私は。……瑠衣、私を今日連れ出した理由って柚紀ちゃんの事は勿論本当だろうけど、笹森くんの事も話すつもりだった?」
「正解!流石かがみん先輩ね。……あーやって真っ直ぐに柚紀ちゃんの事を想っている日佐人を見てたら、やっぱり応援したくはなるよ。あの子洞察力や観察力凄いのに、日佐人の気持ちにはちっとも気づいてないの。…まぁ言実さんの姪だから、そこは"鶴ヶ峰の血筋"で納得出来ちゃうけど」
「姪?言実さんの?…確かに、納得だな、それなら、気付かない、笹森の気持ちに」
「その辺の話は後で詳しく聞かせろ、一度関わった以上は協力してやるよ。彼女の事も、笹森の事も、な。…俺達も追い掛けるぞ、笹森一人で何とかなるだろうけど念のためな」
「「「(コクリ)」」」
自分が抱く柚紀の印象や笹森に関すること、更にあらかじめ諏訪に厳命されていた"本人達の許可なしに話しても大丈夫な
「(コソッ)……その様子だと柚紀ちゃんの事に関してまだまだ秘密がありそうね」
「(ボソッ)ありますが、これ以上は他人である私が話して良い領分じゃないから無理です先輩。…少なくとも本人若しくは言実さんの許可がないと」
「(コソッ)大丈夫。瑠衣が私達に"話さない"じゃなくて"話せない"って事には気づいてるから。…兎に角今は柚紀ちゃんを保護するのが先よ」
「………そうですね」
こちらの事情を察してあまり詮索しない加賀美を見て小佐野は考えた。…同じ秘密を知るのは自分一人でない、更に自分に関してでもない。なのに、親しい相手に話せない事でこのもどかしい思いを抱いてしまっている。……つまり、自分達と初めて会った時の柚紀はこれ以上辛い思いをしていた事を意味する。……誰にも話せない自分の秘密を一人で抱え悩んでいたのだから、それも内容が一人で抱えるには大きく…最悪命に関わる程の重大な事を
「(ま、過去は変えられないし今更悔やんでも仕方ないか。これからちゃんと助けて支えればそれで大丈夫だよね?ね?…柚紀ちゃん)」