41.助力の曲
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
柚紀を探しに行こうとする笹森を、直ぐ様に荒船が腕を掴んで阻止する。重大さも焦る気持ちは分からなくもないが、笹森一人単独行動をさせる訳にはいかないのだ
「っ!!放してくださいっ荒船先輩!!早くアイツを…鶴ヶ峰を探しに行かないとっ!!?」
「落ち着け笹森!?お前が恐れてる状況に万が一あの子が陥っていた場合、俺達だけの状態で見つけたら……恐らく対処できねぇ!?全員このまま動くなよ?…穂刈!!(ポイッ)移動しながらになるが、対面してる通路を重点的に見て、その文面に該当する少女を探せ!!二人が来た道は無視しろ、この先は俺が見る」
「(バシッ)…了解した。…………成る程、分かりやすい子だ、特徴があって」
諏訪から送られてきた柚紀に関する文面を、携帯画面に表示した状態で穂刈に本体を投げ渡し、隊長らしく冷静に指示を出す
この広いショッピングモールの今居るエリアは一階から中央部分が全フロア吹き抜け状態に成っており、広く長い二本の通路に店が通路毎に左右別れて配置されている。一定の感覚で向こうと繋ぐ橋的な通路が通っている構造だ、見る範囲が重ならない様に配慮して歩きながら二人は柚紀を探し始め、それを黙って付いていく三人。因みに笹森は未だに荒船が腕を掴んで拘束したままだ
「ん~、皆が固まっているより散って柚紀ちゃんを探した方が効率よいと思うのは私だけかな?」
「瑠衣の考えも最もだけど、多分良くないと私は思う。…私達女子がバラバラに探すと"二次被害"の可能性があるわ。で、柚紀ちゃんを見つけた時に"助けが必要だった場合"私達は勿論、見知らぬ二人が助けに行くのは柚紀ちゃんの性格や精神的にもあまり良くない。……だから荒船くんは笹森くんを止めたのよ、万が一の時助けに行くのが可能なのは、君だけだもの」
「「………」」
柚紀を探しに行きたいのは小佐野も同じだが、荒船に止められてしまい愚痴を溢すのを見た加賀美が荒船に代わって理由を二人に説明をする。それを聞いて状況からしても、それが正論だと感じ二人は黙りこんでしまう。……柚紀を大切に思うあまりに冷静さを失っていたのだから
「…クソッ、見つからねぇ。……まさか裏の通路に居るとかはな…「その心配はないですよ荒船先輩」……どうしてお前がそんな事を言えるんだ?笹森」
「分かる、二人が、知り合いなのは、だが、長くないだろ?付き合いが、…知り合ってから、……違うか?」
今居る通路先には柚紀の姿が見えない事に苛立つ荒船だが、"見える範囲に居ない可能性"が頭を横切るが笹森がそれを直ぐ様否定。迷いのないその声を不思議と思った荒船と穂刈は理由を訊ねる。それに対して笹森は、うっすら頬を赤くしてこう答えた
「お二人の言う通りです。だけど、分かります。…………アイツは……鶴ヶ峰は俺なんかよりずっと、頭も良いですし周囲をよく見てます。人を見る目もありますし、場の空気を読むのだって優れてて…あれで俺と同じ学年とは思えない程の奴です。それに性格が良いのは勿論ですが、見た目だってその……綺麗で顔立ちも整ってます。だから俺は………………って、あっ、すみませんっ!!これじゃあ荒船先輩達の質問の答えにはならないですよね?えっとですね…つまり………は……その…」
「(日佐人の馬鹿が、惚気話をしてどうするのさ全く)…つまりは、彼女だってはぐれた事に気づけば互いに見つけやすい様に広い通路に必ず居るって訳です。……これで"色々"分かりましたか?先輩」
「成る程な、ならこのまま探すのを継続する。それと……(チラッ)確かに色々今ので理解出来たしな」
「(コクコク)」
柚紀の事を語る笹森の表情は、まさに"恋をしている者"特有のものでコレが穂刈を落ち込ませた理由であり、諏訪が言っていた"見た方が早い"な事と荒船は察した。穂刈も同様らしく、一瞥したら頷き返された。そしてその相手はこの夏休みで噂になった、…なにやら訳アリの少女……他にも思うところがあるが、先ずは身柄を保護するのが先決だと思考を切り替える事にした
「っ!!放してくださいっ荒船先輩!!早くアイツを…鶴ヶ峰を探しに行かないとっ!!?」
「落ち着け笹森!?お前が恐れてる状況に万が一あの子が陥っていた場合、俺達だけの状態で見つけたら……恐らく対処できねぇ!?全員このまま動くなよ?…穂刈!!(ポイッ)移動しながらになるが、対面してる通路を重点的に見て、その文面に該当する少女を探せ!!二人が来た道は無視しろ、この先は俺が見る」
「(バシッ)…了解した。…………成る程、分かりやすい子だ、特徴があって」
諏訪から送られてきた柚紀に関する文面を、携帯画面に表示した状態で穂刈に本体を投げ渡し、隊長らしく冷静に指示を出す
この広いショッピングモールの今居るエリアは一階から中央部分が全フロア吹き抜け状態に成っており、広く長い二本の通路に店が通路毎に左右別れて配置されている。一定の感覚で向こうと繋ぐ橋的な通路が通っている構造だ、見る範囲が重ならない様に配慮して歩きながら二人は柚紀を探し始め、それを黙って付いていく三人。因みに笹森は未だに荒船が腕を掴んで拘束したままだ
「ん~、皆が固まっているより散って柚紀ちゃんを探した方が効率よいと思うのは私だけかな?」
「瑠衣の考えも最もだけど、多分良くないと私は思う。…私達女子がバラバラに探すと"二次被害"の可能性があるわ。で、柚紀ちゃんを見つけた時に"助けが必要だった場合"私達は勿論、見知らぬ二人が助けに行くのは柚紀ちゃんの性格や精神的にもあまり良くない。……だから荒船くんは笹森くんを止めたのよ、万が一の時助けに行くのが可能なのは、君だけだもの」
「「………」」
柚紀を探しに行きたいのは小佐野も同じだが、荒船に止められてしまい愚痴を溢すのを見た加賀美が荒船に代わって理由を二人に説明をする。それを聞いて状況からしても、それが正論だと感じ二人は黙りこんでしまう。……柚紀を大切に思うあまりに冷静さを失っていたのだから
「…クソッ、見つからねぇ。……まさか裏の通路に居るとかはな…「その心配はないですよ荒船先輩」……どうしてお前がそんな事を言えるんだ?笹森」
「分かる、二人が、知り合いなのは、だが、長くないだろ?付き合いが、…知り合ってから、……違うか?」
今居る通路先には柚紀の姿が見えない事に苛立つ荒船だが、"見える範囲に居ない可能性"が頭を横切るが笹森がそれを直ぐ様否定。迷いのないその声を不思議と思った荒船と穂刈は理由を訊ねる。それに対して笹森は、うっすら頬を赤くしてこう答えた
「お二人の言う通りです。だけど、分かります。…………アイツは……鶴ヶ峰は俺なんかよりずっと、頭も良いですし周囲をよく見てます。人を見る目もありますし、場の空気を読むのだって優れてて…あれで俺と同じ学年とは思えない程の奴です。それに性格が良いのは勿論ですが、見た目だってその……綺麗で顔立ちも整ってます。だから俺は………………って、あっ、すみませんっ!!これじゃあ荒船先輩達の質問の答えにはならないですよね?えっとですね…つまり………は……その…」
「(日佐人の馬鹿が、惚気話をしてどうするのさ全く)…つまりは、彼女だってはぐれた事に気づけば互いに見つけやすい様に広い通路に必ず居るって訳です。……これで"色々"分かりましたか?先輩」
「成る程な、ならこのまま探すのを継続する。それと……(チラッ)確かに色々今ので理解出来たしな」
「(コクコク)」
柚紀の事を語る笹森の表情は、まさに"恋をしている者"特有のものでコレが穂刈を落ち込ませた理由であり、諏訪が言っていた"見た方が早い"な事と荒船は察した。穂刈も同様らしく、一瞥したら頷き返された。そしてその相手はこの夏休みで噂になった、…なにやら訳アリの少女……他にも思うところがあるが、先ずは身柄を保護するのが先決だと思考を切り替える事にした