40.移転の曲~これからの準備に~
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太刀川隊室の一件から数日後の日曜日、いよいよ柚紀はモールでの買い物以降久しぶりの外出であり、ラボででの生活も今日で最後となった。(例の騒動はあくまでも散歩感覚なので除外)思い出も沢山あるので、些か寂しくも感じるが、ボーダーに来なくなる訳でもないし、新しい生活にワクワクしているのも事実だ。ただ、……ほぼ毎日会っていた"彼等"に会えなくなるのはちょっぴり寂しかったりする柚紀だった
朝食を済ませて、ラボにあった柚紀の荷物を全て持ってきた二人はラウンジで今日手伝ってくれる諏訪達を待ちながから、この後の行動について話し合っていたら
『……え?私は言実さん達とは別行動、なんですか?…聞いてませんけど』
『すまないな柚紀。…昨日いきなり人手が増えたと諏訪から連絡があってな。私が今まで一応住んでいた部屋はそれほど広くない故にな、人が多いと返って身動きが取りづらくなる。……荷物は多くない分かなりの重量になる。子どものお前より"新たな人手"の方が使い勝手も良いだろう』
『………言実さんがそう判断するなら私は特に反論はしませんが、…なら私はその間どうすれば良いですか?流石に留守番ではないですよね?』
『それに関しては………どうやら丁度来たな』
『え??』
言実が言う新たな人手は太刀川だと分かっている柚紀は、自分が教えた事の結果なので特に文句も言わないが、自分はどうすればと考える。勿論言実が何も手を打っていない筈もなく、説明する前に"目的の人物達"を見つけた様子
因みに言実は白衣は脱いでいるがトリオン体の状態で、服装も上が半袖ストライプ柄のシャツと言った外に出ても可笑しくはないものだ。本人も荷物がかさ張れば重たくなるものと承知しているので、生身よりトリオン体の方が楽と判断した。…さて、二人の元に諏訪達より先にやって来たのは
‐ タタタタタタタタタタッ ‐
「(フリフリ)せんせ~、センパ~イ!おはようございま~す!!」
「落ち着きなよ茜、二人は逃げたりしないからさ。…おはようございます先生、柚紀も元気そうね」
『茜ちゃんに、…くま先輩?言実さん、これは一体……』
私服姿の日浦か手を振りながら元気よく二人目掛けて走ってやってくる後ろから、呆れた表情の熊谷が同じく私服姿でこちらに歩いてくるのが確認出来ると、柚紀は詳細説明を言実に求めた
曰く、学校に通うとなると手元にないが必要な物も色々あるだろうと考え、引っ越し作業中に買い物をさせようと言実は思ったのだ。だが、モールでの一件があるので一人では心配な点などを考慮した結果、那須隊二人と一緒なら大丈夫かと推測に至った次第だ
『それにこの手の買い物は、女子だけの方が気軽だろうからな。時間を気にせずのんびりじっくり選んでこい。…アカネ、嬉しいのは分かるがあまり柚紀を困らせるなよ?』
「分かってますよ先生。柚紀先輩とウィンドショッピングに一緒に行くのを憧れてたんですよ私!!勿論、先輩にも楽しんでもらえるように努力します!?では、行ってきま~す。行きましょう先輩(クイッ)」
『あ、茜ちゃん待って!!私いま手ぶらで、鞄とか持って………くま先輩っ!!私の鞄、言実さんから貰ってきて下さ~いっ!!!』
大体の説明を言実が済ませたのを見計らい、日浦がウキウキワクワクした状態で柚紀の手を掴むと熊谷を置いて先に移動を開始してしまう。少し強引だがとても楽しそうな日浦を見て拒否も出来ない柚紀は為すがまま連れていかれ、熊谷に最低限の頼み事をする頃には残された二人には姿が見えなくなっていた。そんな二人を見送った熊谷が大きくため息を漏らして言実に軽く頭を下げだ