39.助言の曲~何事にも代価が必要~
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『あ、前提条件を聞き忘れる所でした。……太刀川さん、次の日曜日はなにか外せない予定はありませんよね?』
「予定ないのが当たり前にしている風に聞こえるが…………まぁ、確かにないが、それがどうした?」
『いいえ、無いならそれで良いんです。これはもう日程決まってしまった事だから、太刀川さんに合わせられないので。それでは教える意味がありませんから』
重要な情報を教えるのに何故数日後の予定を訊ねられたか、流石に三人とも意図が読めずに首を傾げる。そんな事を気にせず柚紀は早速情報を公開する
『次の日曜日に言実さんが今まで借りていた所を引き払って、私と住むマンションに引っ越す事になってます。…私も学校関係の準備や周囲の地理を覚える必要があるので、ラボを出て外での生活となります。……勿論、時折本部には来ますが、回数は暫くは控え目になりますね』
「あ、そう言えば柚紀ちゃんは学校もこっちに転校するし、流石に本部から通うのは難しいか~。かなり距離あるし(警戒区域は勿論だが放置区域とか人気の無い所をこの子一人で歩くとか……うん、危ないな絶対に)」
『最初はあくまでも"一時的"の予定でしたからね。それと、わざわざマンションを借りなくてもボーダーが管理する住宅とかでも私は良かったのですが……私の精神的考慮を含めても、住宅はボーダーと切り離すべきと言実さんは考えたみたいです』
「「「あ~、……確かに」」」
色々あったから皆は忘れているが、柚紀は元々三門市外の人間でまだ学生の身。夏休みが終われば学校に通わなくてはならないので、柚紀自身も準備等が必要になる。更に本部から通うのは距離的にも難しく…兎に角色んな理由で"外敵"が多いこの子が一人で長距離移動は心配でもあるのだ。そして……ならばボーダー管理の物件をと考えたがあまり"ボーダーばかりに対人関係が依存する"のも宜しくない。…隊員の感覚と柚紀の感覚が今でもかなり違うので、万が一考えの違いで軋轢が生じた場合……柚紀に逃げ道がなくなってしまうからだ
『で、独り暮らしと二人暮らしでは家電品とかの必要容量が変化しますから、家具類は基本総買い換えにするらしくて言実さんの部屋から運び出す荷物もそれほど多くはないのですが……』
「うんうん、それで~?」
『……多分、研究関連の資料とか本が沢山あると思います。だからやっぱり男手は必要かと。あ、既に諏訪さんと堤さんが手伝うのは決まってますが、あと一人位多くても良いかなって』
「……柚紀が言いたいことは理解できたが、それの何処が重要な情報なんだ?」
要約すると"引っ越しの手伝いをして欲しい"と柚紀は太刀川にお願いしているように"傍目"から見える状況で、何処に重要な情報があるか太刀川は勿論、出水や国近も理解出来てない様子だ。反応が鈍いのは一応想定内な柚紀は、改めて"重要な情報"部分の説明をする
『……やっぱり言わないと分かりづらいですねコレ。…言実さんの性格をある程度把握している皆さんなら、と思いましたが。……引っ越しの手伝いをすれば必然的に私と住むマンションに行けます。…仕事と関係ない話は殆どしない言実さんから、今後住む場所を知るにはこれ以上のチャンスはないと思いますが?』
「ん?……あ~、そうか。柚紀ちゃんと一緒に住むとなると姐さんだって色々生活に変化が出るよな。確かに知る必要あるわ」
「出水悪いが俺が理解出来る様にもう少し簡単に説明を頼んでいいか?」
更に"今後住む住所が分かる"と追加説明をすれば、出水は理解したらしく情報の価値にも納得した様子。たが太刀川はまだピンと来ていない様子なのを見て、同じく柚紀が重要な情報を称した理由を理解した国近が「つまりですね~」と三人の代表として核心に迫る
「予定ないのが当たり前にしている風に聞こえるが…………まぁ、確かにないが、それがどうした?」
『いいえ、無いならそれで良いんです。これはもう日程決まってしまった事だから、太刀川さんに合わせられないので。それでは教える意味がありませんから』
重要な情報を教えるのに何故数日後の予定を訊ねられたか、流石に三人とも意図が読めずに首を傾げる。そんな事を気にせず柚紀は早速情報を公開する
『次の日曜日に言実さんが今まで借りていた所を引き払って、私と住むマンションに引っ越す事になってます。…私も学校関係の準備や周囲の地理を覚える必要があるので、ラボを出て外での生活となります。……勿論、時折本部には来ますが、回数は暫くは控え目になりますね』
「あ、そう言えば柚紀ちゃんは学校もこっちに転校するし、流石に本部から通うのは難しいか~。かなり距離あるし(警戒区域は勿論だが放置区域とか人気の無い所をこの子一人で歩くとか……うん、危ないな絶対に)」
『最初はあくまでも"一時的"の予定でしたからね。それと、わざわざマンションを借りなくてもボーダーが管理する住宅とかでも私は良かったのですが……私の精神的考慮を含めても、住宅はボーダーと切り離すべきと言実さんは考えたみたいです』
「「「あ~、……確かに」」」
色々あったから皆は忘れているが、柚紀は元々三門市外の人間でまだ学生の身。夏休みが終われば学校に通わなくてはならないので、柚紀自身も準備等が必要になる。更に本部から通うのは距離的にも難しく…兎に角色んな理由で"外敵"が多いこの子が一人で長距離移動は心配でもあるのだ。そして……ならばボーダー管理の物件をと考えたがあまり"ボーダーばかりに対人関係が依存する"のも宜しくない。…隊員の感覚と柚紀の感覚が今でもかなり違うので、万が一考えの違いで軋轢が生じた場合……柚紀に逃げ道がなくなってしまうからだ
『で、独り暮らしと二人暮らしでは家電品とかの必要容量が変化しますから、家具類は基本総買い換えにするらしくて言実さんの部屋から運び出す荷物もそれほど多くはないのですが……』
「うんうん、それで~?」
『……多分、研究関連の資料とか本が沢山あると思います。だからやっぱり男手は必要かと。あ、既に諏訪さんと堤さんが手伝うのは決まってますが、あと一人位多くても良いかなって』
「……柚紀が言いたいことは理解できたが、それの何処が重要な情報なんだ?」
要約すると"引っ越しの手伝いをして欲しい"と柚紀は太刀川にお願いしているように"傍目"から見える状況で、何処に重要な情報があるか太刀川は勿論、出水や国近も理解出来てない様子だ。反応が鈍いのは一応想定内な柚紀は、改めて"重要な情報"部分の説明をする
『……やっぱり言わないと分かりづらいですねコレ。…言実さんの性格をある程度把握している皆さんなら、と思いましたが。……引っ越しの手伝いをすれば必然的に私と住むマンションに行けます。…仕事と関係ない話は殆どしない言実さんから、今後住む場所を知るにはこれ以上のチャンスはないと思いますが?』
「ん?……あ~、そうか。柚紀ちゃんと一緒に住むとなると姐さんだって色々生活に変化が出るよな。確かに知る必要あるわ」
「出水悪いが俺が理解出来る様にもう少し簡単に説明を頼んでいいか?」
更に"今後住む住所が分かる"と追加説明をすれば、出水は理解したらしく情報の価値にも納得した様子。たが太刀川はまだピンと来ていない様子なのを見て、同じく柚紀が重要な情報を称した理由を理解した国近が「つまりですね~」と三人の代表として核心に迫る