37.親交の曲・個人総合一位編
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暫くして全員が落ち着きを取り戻し、お茶を飲んでひと息つく。そんな空気の中で、些か頬が赤いままの太刀川が躊躇いつつ、向かいに座る柚紀を見据えて口を開く
「あのさ、……そんなに分かり易いか俺?」
『寧ろ、何故バレていないと思えるか不思議な位ですが?コレ言実さん本人以外全員知っていると考えた方が良いかと』
「「うんうん」」
「マジか~。……確かに"その気がありそうな奴"には、かなり牽制的な行動したり、俺なりのアプローチをつる姐にしてるが、それでもあの人全く効果がないんだぞ?流石に自信なくすから…」
畏まるのも何だか馬鹿馬鹿しいので、ほぼタメ口で容赦ない言葉をぶつける柚紀に同意する出水と国近。そして太刀川は、思いっきり落ち込んでしまう。それを見て呆れた表情をしながらため息を漏らした柚紀が、こう擁護する
『……別に太刀川さんが悪いわけじゃないですよ?コレは誰だろうと相手が言実さんなら、…恐らく結果は同じです。……寧ろ、どちらかと言えば気付かない…気付けない言実さんが悪いと言うべきなのですが…コレばかりは仕方ないですよ。あの人の今までの人生が、恋愛に関する事柄を含めて一般の方に比べたら特殊過ぎますから、…あの人の些か常識はずれな感覚もそれが原因ですね』
「ん?……もしかして、柚紀ちゃんはあれだけ聡い姐さんが恋愛関連の事だけ全く反応しない理由…知ってたりするのか?」
「「えっ!?」」
柚紀の話す内容が具体的と言うより確信がある言い方なのが気になった出水が、半信半疑な感じで言実が恋愛に対してあれだけ無関心な理由の真相を知りたくて訊ねる。他二人はそこまで考えが至らなかった為に驚きを示す。…柚紀は平然とした状態で『あくまでも憶測ですよ?』と前置き付きで語り始める
『言実さんは自分の事を自ら進んで語りません。私にもそうです。……あの人が過ごした環境がそうさせてしまった。でも、誰かが理解してあげないといけない。人は一人では生きていけませんから。……私は"脳トレ"と称して小さい頃から洞察力や想像力、発想力等を鍛えられて育ちました。…万が一な状況となり身内が私だけになっても言実さんを理解できる為に………あの人をこれ以上孤独にさせない為に…(そうでしょ?…お父さん)』
「「「………」」」
言実の過去を知り、現在の彼女が如何にして出来てしまったかを知る柚紀はそう語る傍ら、父親は何時かこうなるのを見越して自分を育てたんだと改めて考えた。言実の事を語る柚紀の表情はとても……悲しそうなものでそれを見た三人は何も言えなくなっていた
‐ 柚紀だけでなく、言実もまた誰にも語られる事のない辛い悲しい過去を背負っているのだから ‐
暫く沈黙が続いた中で、太刀川が何かを決意すると真剣な表情で真っ直ぐ柚紀を見据えて、力強くこう告げた
「なぁ、柚紀。お前が大丈夫と判断できる範囲で構わないからあの人の…つる姐の事を俺に教えてくれないか?俺はお前みたいな観察力がないし、あの人の過去を知るには、当事者や関係者から聞く位しか術はない。つる姐の事が……好きだから、知らない事は例え些細な事でも知りたいと俺は思う。だから頼む!!俺に……あの人の事を理解させてくれ!!?」
「俺からも頼むよ柚紀ちゃん。…太刀川さんだって本気で姐さんに惚れているは俺にも分かる。だから出来る事なら二人の間を取り持ちたいが……このままじゃ無理だ。姐さんが恋愛感情を理解しない限り」
「まぁ敵に塩を贈る事になるけどさー、柚紀ちゃんだって分かるんじゃないかな?大切な人が居て、その人の事を全て知りたいって思う気持ちとか、さ」
‐ ドクン ‐
『……え?』
太刀川の懸命な懇願を出水と国近が援護する発言をする。そして、国近の言葉を聞いた瞬間、柚紀に変化が起こった。小さくだが高鳴る鼓動、そして……
「あのさ、……そんなに分かり易いか俺?」
『寧ろ、何故バレていないと思えるか不思議な位ですが?コレ言実さん本人以外全員知っていると考えた方が良いかと』
「「うんうん」」
「マジか~。……確かに"その気がありそうな奴"には、かなり牽制的な行動したり、俺なりのアプローチをつる姐にしてるが、それでもあの人全く効果がないんだぞ?流石に自信なくすから…」
畏まるのも何だか馬鹿馬鹿しいので、ほぼタメ口で容赦ない言葉をぶつける柚紀に同意する出水と国近。そして太刀川は、思いっきり落ち込んでしまう。それを見て呆れた表情をしながらため息を漏らした柚紀が、こう擁護する
『……別に太刀川さんが悪いわけじゃないですよ?コレは誰だろうと相手が言実さんなら、…恐らく結果は同じです。……寧ろ、どちらかと言えば気付かない…気付けない言実さんが悪いと言うべきなのですが…コレばかりは仕方ないですよ。あの人の今までの人生が、恋愛に関する事柄を含めて一般の方に比べたら特殊過ぎますから、…あの人の些か常識はずれな感覚もそれが原因ですね』
「ん?……もしかして、柚紀ちゃんはあれだけ聡い姐さんが恋愛関連の事だけ全く反応しない理由…知ってたりするのか?」
「「えっ!?」」
柚紀の話す内容が具体的と言うより確信がある言い方なのが気になった出水が、半信半疑な感じで言実が恋愛に対してあれだけ無関心な理由の真相を知りたくて訊ねる。他二人はそこまで考えが至らなかった為に驚きを示す。…柚紀は平然とした状態で『あくまでも憶測ですよ?』と前置き付きで語り始める
『言実さんは自分の事を自ら進んで語りません。私にもそうです。……あの人が過ごした環境がそうさせてしまった。でも、誰かが理解してあげないといけない。人は一人では生きていけませんから。……私は"脳トレ"と称して小さい頃から洞察力や想像力、発想力等を鍛えられて育ちました。…万が一な状況となり身内が私だけになっても言実さんを理解できる為に………あの人をこれ以上孤独にさせない為に…(そうでしょ?…お父さん)』
「「「………」」」
言実の過去を知り、現在の彼女が如何にして出来てしまったかを知る柚紀はそう語る傍ら、父親は何時かこうなるのを見越して自分を育てたんだと改めて考えた。言実の事を語る柚紀の表情はとても……悲しそうなものでそれを見た三人は何も言えなくなっていた
‐ 柚紀だけでなく、言実もまた誰にも語られる事のない辛い悲しい過去を背負っているのだから ‐
暫く沈黙が続いた中で、太刀川が何かを決意すると真剣な表情で真っ直ぐ柚紀を見据えて、力強くこう告げた
「なぁ、柚紀。お前が大丈夫と判断できる範囲で構わないからあの人の…つる姐の事を俺に教えてくれないか?俺はお前みたいな観察力がないし、あの人の過去を知るには、当事者や関係者から聞く位しか術はない。つる姐の事が……好きだから、知らない事は例え些細な事でも知りたいと俺は思う。だから頼む!!俺に……あの人の事を理解させてくれ!!?」
「俺からも頼むよ柚紀ちゃん。…太刀川さんだって本気で姐さんに惚れているは俺にも分かる。だから出来る事なら二人の間を取り持ちたいが……このままじゃ無理だ。姐さんが恋愛感情を理解しない限り」
「まぁ敵に塩を贈る事になるけどさー、柚紀ちゃんだって分かるんじゃないかな?大切な人が居て、その人の事を全て知りたいって思う気持ちとか、さ」
‐ ドクン ‐
『……え?』
太刀川の懸命な懇願を出水と国近が援護する発言をする。そして、国近の言葉を聞いた瞬間、柚紀に変化が起こった。小さくだが高鳴る鼓動、そして……