36.好敵手の曲~影での駆け引き~
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「……どんなに信頼を得ても"サイドエフェクト持ちにしか分からない葛藤や悩み"はおれ達には理解するのが難しい、その点が一番の理由です。鶴ヶ峰さんにとっては対人関係も重要ですが、一番精神的影響が出るのは恐らく能力に関する事でしょうからね。だから…菊地原の名前を出しました」
時枝の言葉や表情を見て風間は口には出さないが確信した。…部下の恋(?)を成就させるのに一番の障壁は嵐山隊、ひいてはこの"二人"だと言う事を。風間は自分達がボーダー組織内においての、己の立場を理解しているから如何なる時も柚紀を守るのは不可能なのは承知している。だが、嵐山隊はそれが出来る。少なくとも自分達よりは行動制限は少ない筈だ、…言実の存在影響も原因の一つだが、此処では省略しよう。更に例の看護の件等もあり時枝と佐鳥、この二人への信頼度は柚紀の中では群を抜いていると推測している。……これが"どちらかだけ"ならまだかなりの勝算はある、だが
「(行動力のある佐鳥がリードし、時枝がサポートをする傍ら鶴ヶ峰の心情を汲み取り行動を起こし、それを佐鳥が見て修整か……)成る程な、これはかなり苦戦しそうだ」
「よぉ風間。それに時枝と……嵐山と佐鳥も居るみてーだな」
「お疲れ様です諏訪さん。…今日はもしかして例の模擬戦に参加されていたのですか?」
風間が冷静に分析している所に、諏訪が部下二人と共にこちらに気付き声を掛けながら近づいてくる。時枝が挨拶をしながら三人とも居る理由を最近行われている柚紀を巡って対戦に参加をした為だと推測。「まぁな」と諏訪が肯定を返す頃には距離も近くなり、嵐山達も諏訪達の存在に気付きこちらに戻ってきて挨拶を交わす
「ん~?諏訪隊は全員居るし、風間さんも居るって事は、柚紀ちゃんは太刀川さん所にお邪魔中な訳か。これで少しは柚紀ちゃんのお悩み解決すれば良いけど…」
「佐鳥それはどういう事かな?鶴ヶ峰が太刀川隊と何かトラブルでも?」
「堤さんが心配する程の事じゃないですよ。…オレが"知り合った皆とは大分打ち解けた?"って柚紀ちゃんに聞いたら"太刀川さんだけ接しづらい"って返事が帰ってきたんですよ」
「あ、別に鶴ヶ峰さんは太刀川さんを嫌ったりはしてないですよ?例のエンブレム付きの服の一件もありますからね。ただ、太刀川さんだけ他の人とは距離感が違うみたいで…本人も自覚はあるみたいですが、おれ達にはどうしてか教えてくれないので、手助け出来なくて…気になってましたから」
相変わらず柚紀の行動等を知っている佐鳥がそんな事を言うと、堤が柚紀と太刀川隊メンバーとの仲を心配するので、自分の言葉に説明を付け加え、時枝が補足する。ふと、笹森が今日の柚紀の服装を思い出す。…今日は太刀川隊エンブレム付きのパーカーを着用しているのだ
「エンブレム付きの効果凄いですよね。…鶴ヶ峰がどんな奴か俺なりに把握してますから、そこまで気にせずに話せますが……普通は無理ですよね多分」
「……日佐人、お前は本気で俺に感謝しろよ?多分、俺を通して鶴ヶ峰の事を知らなければ…アイツと関わるの無理だったぞ?………その考え方じゃな」
「…どういう意味ですか??」
「ん?…オレも分からないです…アレってそんなに特別な意味があるんですか?」
笹森の実直的な感想を聞いた諏訪は、心底呆れを含んだ声で本気で感謝を促した。…何せ自分が恋の立役者的な存在なのだから。更に、笹森はエンブレム付きの服の"数多の効力"に恐らく気付いていない。……佐鳥もだが、こちらは恐らく問題ないだろう。知らないままなのは可哀想と思った嵐山が説明を始める
「あの服には主に"外敵"と"野心家"…二つの敵から柚紀ちゃんを守る効果があるんだよ。いや、正確には"見極め"…試金石になるのかな?多分全ての効果を把握しているのは、柚紀ちゃん・言実さん含めても少ないだろうけどね」
時枝の言葉や表情を見て風間は口には出さないが確信した。…部下の恋(?)を成就させるのに一番の障壁は嵐山隊、ひいてはこの"二人"だと言う事を。風間は自分達がボーダー組織内においての、己の立場を理解しているから如何なる時も柚紀を守るのは不可能なのは承知している。だが、嵐山隊はそれが出来る。少なくとも自分達よりは行動制限は少ない筈だ、…言実の存在影響も原因の一つだが、此処では省略しよう。更に例の看護の件等もあり時枝と佐鳥、この二人への信頼度は柚紀の中では群を抜いていると推測している。……これが"どちらかだけ"ならまだかなりの勝算はある、だが
「(行動力のある佐鳥がリードし、時枝がサポートをする傍ら鶴ヶ峰の心情を汲み取り行動を起こし、それを佐鳥が見て修整か……)成る程な、これはかなり苦戦しそうだ」
「よぉ風間。それに時枝と……嵐山と佐鳥も居るみてーだな」
「お疲れ様です諏訪さん。…今日はもしかして例の模擬戦に参加されていたのですか?」
風間が冷静に分析している所に、諏訪が部下二人と共にこちらに気付き声を掛けながら近づいてくる。時枝が挨拶をしながら三人とも居る理由を最近行われている柚紀を巡って対戦に参加をした為だと推測。「まぁな」と諏訪が肯定を返す頃には距離も近くなり、嵐山達も諏訪達の存在に気付きこちらに戻ってきて挨拶を交わす
「ん~?諏訪隊は全員居るし、風間さんも居るって事は、柚紀ちゃんは太刀川さん所にお邪魔中な訳か。これで少しは柚紀ちゃんのお悩み解決すれば良いけど…」
「佐鳥それはどういう事かな?鶴ヶ峰が太刀川隊と何かトラブルでも?」
「堤さんが心配する程の事じゃないですよ。…オレが"知り合った皆とは大分打ち解けた?"って柚紀ちゃんに聞いたら"太刀川さんだけ接しづらい"って返事が帰ってきたんですよ」
「あ、別に鶴ヶ峰さんは太刀川さんを嫌ったりはしてないですよ?例のエンブレム付きの服の一件もありますからね。ただ、太刀川さんだけ他の人とは距離感が違うみたいで…本人も自覚はあるみたいですが、おれ達にはどうしてか教えてくれないので、手助け出来なくて…気になってましたから」
相変わらず柚紀の行動等を知っている佐鳥がそんな事を言うと、堤が柚紀と太刀川隊メンバーとの仲を心配するので、自分の言葉に説明を付け加え、時枝が補足する。ふと、笹森が今日の柚紀の服装を思い出す。…今日は太刀川隊エンブレム付きのパーカーを着用しているのだ
「エンブレム付きの効果凄いですよね。…鶴ヶ峰がどんな奴か俺なりに把握してますから、そこまで気にせずに話せますが……普通は無理ですよね多分」
「……日佐人、お前は本気で俺に感謝しろよ?多分、俺を通して鶴ヶ峰の事を知らなければ…アイツと関わるの無理だったぞ?………その考え方じゃな」
「…どういう意味ですか??」
「ん?…オレも分からないです…アレってそんなに特別な意味があるんですか?」
笹森の実直的な感想を聞いた諏訪は、心底呆れを含んだ声で本気で感謝を促した。…何せ自分が恋の立役者的な存在なのだから。更に、笹森はエンブレム付きの服の"数多の効力"に恐らく気付いていない。……佐鳥もだが、こちらは恐らく問題ないだろう。知らないままなのは可哀想と思った嵐山が説明を始める
「あの服には主に"外敵"と"野心家"…二つの敵から柚紀ちゃんを守る効果があるんだよ。いや、正確には"見極め"…試金石になるのかな?多分全ての効果を把握しているのは、柚紀ちゃん・言実さん含めても少ないだろうけどね」