35.親交の曲・A‐1メンバー編
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~C級ランク戦ロビー~
柚紀が出水に連れられて後にしてから、少し時間が経過すると入れ違いで太刀川が姿を現した。この後に防衛任務を控えているので、軽い肩慣らしを兼ねて対戦相手を探していた。因みに今日の争奪戦には参加するつもりは最初から無かった。……他の隊員に比べてあまり柚紀に興味がないのだ。多少はある、何せ……
「…太刀川か、此処で何をしている?」
「お疲れ様です、風間さん。此処でそんなヤボな質問はないと思いますよ?」
「例の争奪戦、今回は出水の戦術がヒットしてそのまま勝ち取ったから、てっきりお前も隊室に居ると俺は思ったまでだ」
ぶらつく太刀川を見つけた風間が、声を掛けてきた。何時もなら即行でランク戦を始める太刀川がその気がないように見え、更に風間は争奪戦の結果を知っており、今の時間は此処には居ないと予想していた様子だ。それらを聞いて納得はした太刀川だが、やはり興味がない様子だ
「ふ~ん、つまりはあの子がウチに、ね。………それなら風間さん、時間潰しの為にも一勝負して下さいよ」
「何故そうなるか問いたいが……いいだろう。但し五試合だけだ、………少し試したい事があるからそれの実践相手になれ」
「お?珍しくヤル気満々ですね?それも風間さんが何を仕掛けてくるのか、……こりゃ楽しみだ」
柚紀が居るなら隊室に戻るのも面倒なので、風間に対戦を申し込めばまさかの了承が出た。更に何やら戦術を試すとまで言っているのを聞いて太刀川は上機嫌にブースへ向かった。そんな太刀川の後を追う風間の表情は何やら企みを含んだ笑みを浮かべていた。……風間と言う男は無駄な事は語らない、にも関わらず争奪戦の話で"出水の戦術"と不必要な事を口にした。これが意味することは………
‐ ‐ ‐
‐ ‐
‐
「あ!?ちょっと風間さん!!アレ何なんですか?あんなの普通ならあり得ない戦い方でしょうに!!?」
「先に俺は言った筈だ"試したい事がある"と。ならば、普段とは違う行動を取る位、お前にだって容易に想像出来るだろ?…もう少し考えろ太刀川」
相手が試合数を決めてもしつこく再戦を申し込む事も多々ある戦闘狂の太刀川が、風間が指定した対戦数で切り上げた。それも勝ったのが太刀川ならまだ分かるが、二対三で風間の勝利なのが更に驚きを加速させた。のんびりとカフェオレを飲んでいた風間の元に、かなりご立腹の太刀川が迫り抗議した
「考えろって言われても……アレは流石にないよ風間さん。"隠密戦闘のプロ"が"隠密とは相反する行動"すれば誰だって驚きますよ。…最後は普段通りでしたが」
「ふむ、……俺との対戦経験が多いほどこの手は有効のようだな。まぁ、俺の戦闘スタイルには合わないから今後使うつもりはないが……協力感謝する太刀川」
「あ~、待ってください!!せめて風間さんに入れ知恵した奴、教えてくださいよ!!そいつを今から斬りに行きますから!!?」
何やら一人で自己満足・自己解決した風間がその場を後にするのを引き留めれば、今回の"首謀者"は誰かを訊ねる太刀川。……風間の言い分は正論なので何も言い返せないが、色々と腹の虫が収まらないのだ。そんな太刀川を見て小さくため息を吐き「止めておけ」と、止めに入る
「そいつに手を出してもお前には得などない。いや、……それ以前にお前には絶対斬れない相手だからだ」
「俺が斬れない相手って…つる姐か?いや、あの人なら風間さんの戦闘スタイルに準じた戦術を練る筈だ。あんな奇想天外な戦術は有り得ねえ……誰だ?」
「言実さんの名前がすんなり出るのは、お前らしいな太刀川。だが、…もう一人居る筈だ。……斬れたとしても相手でない別のモノも一緒に斬ってしまう相手」
まるで頓知の様な風間の問い掛けに首を傾げる太刀川。自分が斬れない…手を出せない相手と言われて直ぐに言実を上げるが、培ってきた経験からすかさず否定する。そこまで出ているのに正解に辿り着けない太刀川に呆れて「まだ分からないか?」と小馬鹿にした物言いで答を告げた
「鶴ヶ峰柚紀、…彼女以外の誰が居るんだ?お前の想い人である言実さんの唯一と言えるであろう肉親の。……もし彼女を斬れば最後、お前が今まであの人との間に築いてきた信頼関係を全てを切り失せてしまうだろう。……お前はそれで良いか?」
柚紀が出水に連れられて後にしてから、少し時間が経過すると入れ違いで太刀川が姿を現した。この後に防衛任務を控えているので、軽い肩慣らしを兼ねて対戦相手を探していた。因みに今日の争奪戦には参加するつもりは最初から無かった。……他の隊員に比べてあまり柚紀に興味がないのだ。多少はある、何せ……
「…太刀川か、此処で何をしている?」
「お疲れ様です、風間さん。此処でそんなヤボな質問はないと思いますよ?」
「例の争奪戦、今回は出水の戦術がヒットしてそのまま勝ち取ったから、てっきりお前も隊室に居ると俺は思ったまでだ」
ぶらつく太刀川を見つけた風間が、声を掛けてきた。何時もなら即行でランク戦を始める太刀川がその気がないように見え、更に風間は争奪戦の結果を知っており、今の時間は此処には居ないと予想していた様子だ。それらを聞いて納得はした太刀川だが、やはり興味がない様子だ
「ふ~ん、つまりはあの子がウチに、ね。………それなら風間さん、時間潰しの為にも一勝負して下さいよ」
「何故そうなるか問いたいが……いいだろう。但し五試合だけだ、………少し試したい事があるからそれの実践相手になれ」
「お?珍しくヤル気満々ですね?それも風間さんが何を仕掛けてくるのか、……こりゃ楽しみだ」
柚紀が居るなら隊室に戻るのも面倒なので、風間に対戦を申し込めばまさかの了承が出た。更に何やら戦術を試すとまで言っているのを聞いて太刀川は上機嫌にブースへ向かった。そんな太刀川の後を追う風間の表情は何やら企みを含んだ笑みを浮かべていた。……風間と言う男は無駄な事は語らない、にも関わらず争奪戦の話で"出水の戦術"と不必要な事を口にした。これが意味することは………
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「あ!?ちょっと風間さん!!アレ何なんですか?あんなの普通ならあり得ない戦い方でしょうに!!?」
「先に俺は言った筈だ"試したい事がある"と。ならば、普段とは違う行動を取る位、お前にだって容易に想像出来るだろ?…もう少し考えろ太刀川」
相手が試合数を決めてもしつこく再戦を申し込む事も多々ある戦闘狂の太刀川が、風間が指定した対戦数で切り上げた。それも勝ったのが太刀川ならまだ分かるが、二対三で風間の勝利なのが更に驚きを加速させた。のんびりとカフェオレを飲んでいた風間の元に、かなりご立腹の太刀川が迫り抗議した
「考えろって言われても……アレは流石にないよ風間さん。"隠密戦闘のプロ"が"隠密とは相反する行動"すれば誰だって驚きますよ。…最後は普段通りでしたが」
「ふむ、……俺との対戦経験が多いほどこの手は有効のようだな。まぁ、俺の戦闘スタイルには合わないから今後使うつもりはないが……協力感謝する太刀川」
「あ~、待ってください!!せめて風間さんに入れ知恵した奴、教えてくださいよ!!そいつを今から斬りに行きますから!!?」
何やら一人で自己満足・自己解決した風間がその場を後にするのを引き留めれば、今回の"首謀者"は誰かを訊ねる太刀川。……風間の言い分は正論なので何も言い返せないが、色々と腹の虫が収まらないのだ。そんな太刀川を見て小さくため息を吐き「止めておけ」と、止めに入る
「そいつに手を出してもお前には得などない。いや、……それ以前にお前には絶対斬れない相手だからだ」
「俺が斬れない相手って…つる姐か?いや、あの人なら風間さんの戦闘スタイルに準じた戦術を練る筈だ。あんな奇想天外な戦術は有り得ねえ……誰だ?」
「言実さんの名前がすんなり出るのは、お前らしいな太刀川。だが、…もう一人居る筈だ。……斬れたとしても相手でない別のモノも一緒に斬ってしまう相手」
まるで頓知の様な風間の問い掛けに首を傾げる太刀川。自分が斬れない…手を出せない相手と言われて直ぐに言実を上げるが、培ってきた経験からすかさず否定する。そこまで出ているのに正解に辿り着けない太刀川に呆れて「まだ分からないか?」と小馬鹿にした物言いで答を告げた
「鶴ヶ峰柚紀、…彼女以外の誰が居るんだ?お前の想い人である言実さんの唯一と言えるであろう肉親の。……もし彼女を斬れば最後、お前が今まであの人との間に築いてきた信頼関係を全てを切り失せてしまうだろう。……お前はそれで良いか?」