31.幕間の曲
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「……意外だな、てっきり笹森は鶴ヶ峰を引き留めると俺は思ってたけど」
「でも俺の事は警戒したよね?鶴ヶ峰は確かに良い奴だけど、……別に好きになったりしないよ?」
「……良いんだよ、会いたいと思えば何時だって会える距離に居るんだし、アイツを困らせたり表情を曇らせたりするのは…俺は嫌だから。後さ、俺は二人の事を信じてるし疑う訳じゃないけどさ…………………ハァ~…………………し、仕方ねぇだろ!!?…只でさえ強敵が既に居るのに、これ以上……
‐ ガシッ! ‐
‐ ガシッ! ‐
………あっ!お、おい二人して何だよっ?!!」
小荒井と奥寺の言い分に対して、自分が抱く思いを柚紀の様に素直な気持ちを口にする笹森だが、話す内容のコントロールが未熟で余計な事を言ってしまう。そして自ら墓穴を掘った事を否定しようとする間もなく息の合ったコンビネーションで、肩を捕まれ既に包囲されてしまっていた
「ん~、何か聞き捨てならない言葉が出たのは俺の気のせいか?なぁ、奥寺よ~」
「俺にも聞こえたぞ小荒井。後、今更隠すのはなしな?初見の俺達でさえ簡単に笹森の気持ち分かっちまったし」
「「さぁ、色々教えて貰おうか!?」」
「か、勘弁してくれ~~?!」
そんな感じで賑わう中学組を見て"青春だな~"と感じる年上組。但し、約一名だけ思考方向が違うご様子
『元気なのは良いが、笹森はこれから任務であろうに…ミスでもしたらどうするつもりだ?小荒井達も少しは加減せんか、……あの子を泣かせたら承知しないぞ?』
「………うん、アンタはやっぱりそんな反応になるよなつる姐。…所で鶴ヶ峰に渡したアレなんだ?見た感じだと大層立派なケースだったし、かなり驚いていたなアイツ」
『言っただろ土産だと、……大したモノではないから気になるなら本人に聞け』
「そうやって自分から詳しく語らないのも相変わらずだよなつる姐はよ。ま、機会があればそうするさ」
自然の流れで諏訪達の側に戻り、あれだけ分かりやすい行動や反応をしているのに全然気付かない言実に諦めの境地に至る諏訪はついでにと柚紀に渡した荷物が気になり訊ねるが、話すつもりがない言実を見て簡単に引き下がる事にした
「あはは、……所で東さん。先程の続きを聞いても構いませんか?」
「ん?なんの話だったか?……言実さん、あの子を預かった見返りって訳でもないですが、今から少しお時間頂けませんか?」
一方で言実が来たことで中断していた話題を振る堤に対して、涼しい顔をしてはぐらかす東が更に言実に話を振る。そんな東を横目で見れば身を翻して何処かに歩き出す言実
『…一服がてらで良いなら構わん。……諏訪、サボるなよ?』
「それで十分です。…お前ら、俺はこのまま地下の訓練室に行くから後は適当にして構わないぞ。……笹森への尋問は程々にしてやれよ?」
「「了解です!!」」
弟子達に一言告げて自分も言実の後を追うように歩き出すが、勿論諏訪と堤は納得出来ない。だが、先程言実から暗に"お前らは来るな"と言われてしまい、ついで行くのは不可能。それでもやはり気になるのだ。……一応笹森の恋を応援する身としては
「オイコラおっさん、あんな風に言っといて説明なしは卑怯だぞ?!せめてヒントの一つや二つ位言いやがれ!!」
「流石に俺も気になりますよ、笹森の今後にも関わりますし。……鶴ヶ峰と言実さんの何が違うのですか?見た感じ同じにしか見えませんが…」
「ん?ん~、そうだな~……」
一度足を止めた東はどう説明するかを考える一方で、自分より柚紀との付き合いが長いのに何故気付かないのかとも考えた。恐らく普段接する時は他と差ほど変わらないのだろう、若しくは"あの反応が普通"と"長く居るから"と納得出来てしまっている。……自分の様に付き合いが浅いからこそ、はっきり差が分かるのだろう。そして…"彼等"の話題になった時に見せた柚紀の反応はまるで……
「"無自覚"と"無関心"……一見すると、同じように見えるがそうじゃない。あの二人はそれだけ恋愛に対する違いが既に生じている筈だ。言実さんはお前達から見ても分かるように、この手の事には一切興味や関心を示されない。だからさっきみたいな発言が出てくる。……それに対して少なくとも鶴ヶ峰は自分に向けられる恋愛感情に気付きにくいだけで、他人が自分じゃない誰かを想っている場合は…恐らく気付ける筈だ。…あくまでも俺の推測、だがな」
「でも俺の事は警戒したよね?鶴ヶ峰は確かに良い奴だけど、……別に好きになったりしないよ?」
「……良いんだよ、会いたいと思えば何時だって会える距離に居るんだし、アイツを困らせたり表情を曇らせたりするのは…俺は嫌だから。後さ、俺は二人の事を信じてるし疑う訳じゃないけどさ…………………ハァ~…………………し、仕方ねぇだろ!!?…只でさえ強敵が既に居るのに、これ以上……
‐ ガシッ! ‐
‐ ガシッ! ‐
………あっ!お、おい二人して何だよっ?!!」
小荒井と奥寺の言い分に対して、自分が抱く思いを柚紀の様に素直な気持ちを口にする笹森だが、話す内容のコントロールが未熟で余計な事を言ってしまう。そして自ら墓穴を掘った事を否定しようとする間もなく息の合ったコンビネーションで、肩を捕まれ既に包囲されてしまっていた
「ん~、何か聞き捨てならない言葉が出たのは俺の気のせいか?なぁ、奥寺よ~」
「俺にも聞こえたぞ小荒井。後、今更隠すのはなしな?初見の俺達でさえ簡単に笹森の気持ち分かっちまったし」
「「さぁ、色々教えて貰おうか!?」」
「か、勘弁してくれ~~?!」
そんな感じで賑わう中学組を見て"青春だな~"と感じる年上組。但し、約一名だけ思考方向が違うご様子
『元気なのは良いが、笹森はこれから任務であろうに…ミスでもしたらどうするつもりだ?小荒井達も少しは加減せんか、……あの子を泣かせたら承知しないぞ?』
「………うん、アンタはやっぱりそんな反応になるよなつる姐。…所で鶴ヶ峰に渡したアレなんだ?見た感じだと大層立派なケースだったし、かなり驚いていたなアイツ」
『言っただろ土産だと、……大したモノではないから気になるなら本人に聞け』
「そうやって自分から詳しく語らないのも相変わらずだよなつる姐はよ。ま、機会があればそうするさ」
自然の流れで諏訪達の側に戻り、あれだけ分かりやすい行動や反応をしているのに全然気付かない言実に諦めの境地に至る諏訪はついでにと柚紀に渡した荷物が気になり訊ねるが、話すつもりがない言実を見て簡単に引き下がる事にした
「あはは、……所で東さん。先程の続きを聞いても構いませんか?」
「ん?なんの話だったか?……言実さん、あの子を預かった見返りって訳でもないですが、今から少しお時間頂けませんか?」
一方で言実が来たことで中断していた話題を振る堤に対して、涼しい顔をしてはぐらかす東が更に言実に話を振る。そんな東を横目で見れば身を翻して何処かに歩き出す言実
『…一服がてらで良いなら構わん。……諏訪、サボるなよ?』
「それで十分です。…お前ら、俺はこのまま地下の訓練室に行くから後は適当にして構わないぞ。……笹森への尋問は程々にしてやれよ?」
「「了解です!!」」
弟子達に一言告げて自分も言実の後を追うように歩き出すが、勿論諏訪と堤は納得出来ない。だが、先程言実から暗に"お前らは来るな"と言われてしまい、ついで行くのは不可能。それでもやはり気になるのだ。……一応笹森の恋を応援する身としては
「オイコラおっさん、あんな風に言っといて説明なしは卑怯だぞ?!せめてヒントの一つや二つ位言いやがれ!!」
「流石に俺も気になりますよ、笹森の今後にも関わりますし。……鶴ヶ峰と言実さんの何が違うのですか?見た感じ同じにしか見えませんが…」
「ん?ん~、そうだな~……」
一度足を止めた東はどう説明するかを考える一方で、自分より柚紀との付き合いが長いのに何故気付かないのかとも考えた。恐らく普段接する時は他と差ほど変わらないのだろう、若しくは"あの反応が普通"と"長く居るから"と納得出来てしまっている。……自分の様に付き合いが浅いからこそ、はっきり差が分かるのだろう。そして…"彼等"の話題になった時に見せた柚紀の反応はまるで……
「"無自覚"と"無関心"……一見すると、同じように見えるがそうじゃない。あの二人はそれだけ恋愛に対する違いが既に生じている筈だ。言実さんはお前達から見ても分かるように、この手の事には一切興味や関心を示されない。だからさっきみたいな発言が出てくる。……それに対して少なくとも鶴ヶ峰は自分に向けられる恋愛感情に気付きにくいだけで、他人が自分じゃない誰かを想っている場合は…恐らく気付ける筈だ。…あくまでも俺の推測、だがな」