31.幕間の曲
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
途中で食事を取るために中断したり、休憩をたまに挟んだりして、勉強会は無事に終了
………とは、残念ながらいかなかった。柚紀は一教科のつもりだったが、思いの外勉強の教え方が二人には好評で、"別のも持ってきたから教えて欲しい"と頼まれた。最初は先生なんて無理と断ろうとしたが東から「このあと予定がなければ…」と二人に出した助け船が決定打となり、勉強会継続中なのだ。頑張って教える柚紀と真剣に勉強する弟子達を東が微笑ましく見守っていると
「お!!本当に勉強してやがる。熱心なもんだな~」
「ん?…諏訪達か、この後任務だろ?なにしに来た?」
『あ、諏訪さん!!それに二人も!……ちょっとごめんね』
声が聞こえた方を向く東の視線の先にはこちらに歩いてくる諏訪、後ろに堤と笹森の姿もある。目敏く諏訪達を見つけた柚紀は二人に一言断ってから東ひいては諏訪の元へ。東が座る席に諏訪と柚紀が同着し、諏訪は慣れた手つきで柚紀の頭を撫でる
「(ナデナデ)よぉ、鶴ヶ峰。体調は大丈夫そうだな、これから防衛任務なんだが気になって様子見に来てやったぞ。……特に日佐人が心配してた」
「す、す、す、諏訪さんっ!?余計な事言わないで下さいよっ!!……あ~、…平気なのか?」
『うん、念のため薬飲んだから大丈夫だよ。心配してくれて有り難う笹森くん』
諏訪に見守られる中、笹森と柚紀が朗らかな雰囲気の中で会話を続け、それをニヤニヤしながら眺める小荒井と奥寺(特に笹森を見て)。遅れて到着した堤も何だか安堵の表情
「良かった、無理してないみたいだな鶴ヶ峰。俺もあの場に居合わせた身としてやっぱり心配になるから」
「俺は昨日、いきなり鶴ヶ峰を預かれないか?と言実さんに頼まれたのだが……一体何があったんだ?」
東は柚紀のサイドエフェクトについても知っているので、堤は自分が知る事を説明を始める
昨日は諏訪隊に協力してもらいサイドエフェクトを用いた模擬試験を行っていた。色んな条件付けでの練習を時折実行しており、昨日は【戦闘員が知る歌を使用した際の数値的変化はあるか】だった。基本曲選定は柚紀が行っているが、結果次第ではレパートリー増やす必要があるかもと本人も考え試してみる事になった。数日前に諏訪達に曲のリクエストを聞いて柚紀が練習し、昨日仮想トレーニングルームにて疑似トリオン兵相手に戦闘している最中にサイドエフェクトを指定曲を用いて発動してみた。結果的には数値的に良いのが出た……のだが
「……曲の途中で鶴ヶ峰がいきなり貧血を起こして座り込んで立てなくなったんです。…あれには全員驚きましたよ。何度も試験に俺達は協力していましたが、あの様な事態は初めてでしたから……因みに、そんな鶴ヶ峰に気を取られていて俺達は疑似トリオン兵に攻撃されかけましたが」
「……その場に言実さんが居たのであれば、機械を操作して中止にしたか、…瞬殺したかのどちらかだろうね。それにしても、いきなりとは不可解だな………理由は分かったのか?」
「あ~アレだ。つる姐が言うには女子特有の現象が原因…らしいぜ("別の理由"もありそうだが、…俺には分からねぇから深く考えねぇけどな)」
「女子特有で貧血……成る程な。だが…それだけの理由で鶴ヶ峰を留守番させるのか?」
東の疑問に対してこちらに来た諏訪が答えた。「鶴ヶ峰と日佐人は?」と堤が訊ねると、親指で諏訪が行き先を示す。その先では小荒井が笹森に何か言っており、笹森は顔を赤くしていた。そのすぐ側で奥寺に尋ねられた箇所を説明している柚紀の姿が。遠目から見ても顔色は悪くないように見える
「俺は昨日の夜、つる姐に鶴ヶ峰の容態を聞いた時に留守番の事や今日の勉強会の件を知った際に同じ疑問を持った。たが、…つる姐が【トリオンと精神、そして肉体……鶴ヶ峰にとってはこの内どれか一つでもバランスが崩れれば、自他共に悪影響を及ぼす】だとさ。本当に厄介なこった」
「まさかとは思いましたが、……実際に見てしまいましたからね。因みに日佐人には話してません。彼奴は純粋に鶴ヶ峰を心配していますから。だけど……」
「心配なあまりに万が一にもこの後の防衛任務で笹森がミスをして、それが鶴ヶ峰が知れば……自分を責めてしまい精神的に良くないと、…だから会いに来たのか……鶴ヶ峰と笹森の為に」
数時間ただ見守っていた訳でなく、東は柚紀の性格や行動原理や理由も推測し大体把握したつもりだ。更に今諏訪達から聞いた柚紀についての情報や噂等も考慮すれば、留守番の件も納得出来るのだ
………とは、残念ながらいかなかった。柚紀は一教科のつもりだったが、思いの外勉強の教え方が二人には好評で、"別のも持ってきたから教えて欲しい"と頼まれた。最初は先生なんて無理と断ろうとしたが東から「このあと予定がなければ…」と二人に出した助け船が決定打となり、勉強会継続中なのだ。頑張って教える柚紀と真剣に勉強する弟子達を東が微笑ましく見守っていると
「お!!本当に勉強してやがる。熱心なもんだな~」
「ん?…諏訪達か、この後任務だろ?なにしに来た?」
『あ、諏訪さん!!それに二人も!……ちょっとごめんね』
声が聞こえた方を向く東の視線の先にはこちらに歩いてくる諏訪、後ろに堤と笹森の姿もある。目敏く諏訪達を見つけた柚紀は二人に一言断ってから東ひいては諏訪の元へ。東が座る席に諏訪と柚紀が同着し、諏訪は慣れた手つきで柚紀の頭を撫でる
「(ナデナデ)よぉ、鶴ヶ峰。体調は大丈夫そうだな、これから防衛任務なんだが気になって様子見に来てやったぞ。……特に日佐人が心配してた」
「す、す、す、諏訪さんっ!?余計な事言わないで下さいよっ!!……あ~、…平気なのか?」
『うん、念のため薬飲んだから大丈夫だよ。心配してくれて有り難う笹森くん』
諏訪に見守られる中、笹森と柚紀が朗らかな雰囲気の中で会話を続け、それをニヤニヤしながら眺める小荒井と奥寺(特に笹森を見て)。遅れて到着した堤も何だか安堵の表情
「良かった、無理してないみたいだな鶴ヶ峰。俺もあの場に居合わせた身としてやっぱり心配になるから」
「俺は昨日、いきなり鶴ヶ峰を預かれないか?と言実さんに頼まれたのだが……一体何があったんだ?」
東は柚紀のサイドエフェクトについても知っているので、堤は自分が知る事を説明を始める
昨日は諏訪隊に協力してもらいサイドエフェクトを用いた模擬試験を行っていた。色んな条件付けでの練習を時折実行しており、昨日は【戦闘員が知る歌を使用した際の数値的変化はあるか】だった。基本曲選定は柚紀が行っているが、結果次第ではレパートリー増やす必要があるかもと本人も考え試してみる事になった。数日前に諏訪達に曲のリクエストを聞いて柚紀が練習し、昨日仮想トレーニングルームにて疑似トリオン兵相手に戦闘している最中にサイドエフェクトを指定曲を用いて発動してみた。結果的には数値的に良いのが出た……のだが
「……曲の途中で鶴ヶ峰がいきなり貧血を起こして座り込んで立てなくなったんです。…あれには全員驚きましたよ。何度も試験に俺達は協力していましたが、あの様な事態は初めてでしたから……因みに、そんな鶴ヶ峰に気を取られていて俺達は疑似トリオン兵に攻撃されかけましたが」
「……その場に言実さんが居たのであれば、機械を操作して中止にしたか、…瞬殺したかのどちらかだろうね。それにしても、いきなりとは不可解だな………理由は分かったのか?」
「あ~アレだ。つる姐が言うには女子特有の現象が原因…らしいぜ("別の理由"もありそうだが、…俺には分からねぇから深く考えねぇけどな)」
「女子特有で貧血……成る程な。だが…それだけの理由で鶴ヶ峰を留守番させるのか?」
東の疑問に対してこちらに来た諏訪が答えた。「鶴ヶ峰と日佐人は?」と堤が訊ねると、親指で諏訪が行き先を示す。その先では小荒井が笹森に何か言っており、笹森は顔を赤くしていた。そのすぐ側で奥寺に尋ねられた箇所を説明している柚紀の姿が。遠目から見ても顔色は悪くないように見える
「俺は昨日の夜、つる姐に鶴ヶ峰の容態を聞いた時に留守番の事や今日の勉強会の件を知った際に同じ疑問を持った。たが、…つる姐が【トリオンと精神、そして肉体……鶴ヶ峰にとってはこの内どれか一つでもバランスが崩れれば、自他共に悪影響を及ぼす】だとさ。本当に厄介なこった」
「まさかとは思いましたが、……実際に見てしまいましたからね。因みに日佐人には話してません。彼奴は純粋に鶴ヶ峰を心配していますから。だけど……」
「心配なあまりに万が一にもこの後の防衛任務で笹森がミスをして、それが鶴ヶ峰が知れば……自分を責めてしまい精神的に良くないと、…だから会いに来たのか……鶴ヶ峰と笹森の為に」
数時間ただ見守っていた訳でなく、東は柚紀の性格や行動原理や理由も推測し大体把握したつもりだ。更に今諏訪達から聞いた柚紀についての情報や噂等も考慮すれば、留守番の件も納得出来るのだ