31.幕間の曲
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熊谷や日浦と仲良くなった日からまた時は流れ、柚紀は新たな出会いやサイドエフェクト関連の実験再開したり…時々勉強や息抜き等色々ありつつな日々を過ごしていた、とある日
『……そろそろか?…あまり無理はせぬ様にな?……昨日のアレは流石に少し焦ったぞ?…それも、理由が理由だ。………複雑ではあるな』
『時間的にそろそろいらっしゃる筈ですね。それに関しては…ご、ごめんなさい言実さん。…"あの一件"のせいかな?コントロールが疎かになったのは。……本当は私も一緒に……お母さんに会うつもりだったのに、任せる形になってしまって申し訳ないです』
ラウンジの一角で柚紀と言実が二人で何やら話をしていた。柚紀はラフな部屋着的なのに対して、言実は眼鏡姿の生身。明らかに言実だけが外出する予定なのと、会話内容からしてどうやら誰かを待っている様子だ。何故こんな事になっているかと言うと……
今やボーダートップのトリオン量に加えてあのサイドエフェクト、公開されてないが三門市以外にもゲートが発生するのを知っている上層部としても、柚紀を市外に出すのは流石に了承得出来ない状況となり、夏休みが明けても地元には戻らず此方で生活する事が決まった。因みに住む所をきちんと個人で借りて言実と一緒に暮らすことになっている。こうなると、電話越しでのみの連絡とは行かず、色々書類等の関係もあり柚紀は言実と一緒に母親に会うために外出する……予定だった
『仕方あるまい、…義姉さんにも都合がある。わざわざ此方に来て貰ったのだから、文句も言えぬ。それに今日を逃せば新学期に手続き等が間に合わぬ。……基地に招く手もあったが、あまり人目につかぬ方が良いだろう。万が一にも義姉さんに何かあってはお前も嫌だろ?それにだ(ナデナデ)…昨日倒れかけたお前を外に連れて行こうとは流石の私も思えぬ』
『……うん。……お母さんには会いたかったけど……やっぱり、此処(ボーダー)に呼ぶべきじゃないよ。後、……まさか私のサイドエフェクトが肉体的な影響も受けるとは思わなかったしね』
柚紀の事情等を考慮して、母親に三門市に来てもらったのだが、昨日"とある理由"で体調不良がトリオン操作にまで影響を与える事が判明した。心身の繋がりがあるのは当然だが、柚紀の場合は更にトリオン・サイドエフェクトが深く関係する以上甘くは見れない。……後は言実がやはり柚紀が心配な事が一番な理由で、そしてこればかりは仕方ないと柚紀も納得している。そんな会話をしている二人に、一人のボーダー隊員が近づいて来た。誰かと言うと……
「おはようございます言実さん。…鶴ヶ峰と会うのはあの時以来だな、今日は宜しく頼むよ?」
『あ!おはようございます、……東さん。こ、こちらこそ宜しくお願い致します(ペコリ)』
さて柚紀の留守番が決定したのは良いが、問題は言実が基地を留守にするとなると柚紀に手を出す輩が現れた時の対策についてだ。普段は離れていても言実の存在があるのであまり気にしないのだが、…やはり例の騒動があって間もないのだ、柚紀の負担を減らす為にも一人には出来ない。更に物理的なものなら戦闘員の誰でも構わないが、知略的なものを仕掛けられると対応に不安が出る。……そこで、白羽の矢が立ったのが両方対応が出来て柚紀と面識があった東春秋なのであった
『わざわざすまぬな東、…風間とかでも良かったのだが柚紀からお前と顔見知りになったと聞いてな。……悪くはないと思った故に連絡させてもらった』
「構いませんよ。諏訪や堤、後は冬島さんにもそれとなく彼女の話を聞いてました。……噂も色々ありますが、鶴ヶ峰を知るには良い機会だと思いましたから」
『そうか、……後は頼む。(ナデナデ)…ではな柚紀』
『うん、…行ってらっしゃい言実さん(パタパタ)』
流石の東も噂を耳にしているらしく、更に信頼度は言実も含めてボーダー関係者のから絶大なのだ。彼ならと柚紀に関する情報を麻雀仲間である諏訪を中心に伝えられていた。因みに柚紀が東に会えた理由も麻雀をしている最中に諏訪隊室に出向いたのがきっかけだった
東に無事柚紀を預けれた言実は、向こうとの待ち合わせ時間もあるので少し名残惜しいがその場を後にし、それを二人で見送ったのであった