30.再稼働の曲
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
途中で出水に会った二人だが、事情を話したら「しっかりお兄ちゃんしろよ槍バカ」と茶々を入れてランク戦に戻っていった。柚紀の少し不安そうな視線に気づいてはいたが口パクで「(ガ・ン・バ・レ)」と言われる始末。…恐らくだが言実辺りに一人立ちの手伝いを頼まれたのだろうと推測し、引き留めるのを諦めたのだった
それから米屋と会話をしていたら、私服姿の熊谷を見つけたので米屋が先行して近付き、何時も通りに声を掛ける
「よっ、くま。ランク戦オツカレさん」
「ん?何だ米屋かい、何?ランク戦なら受けて立つけど」
「それはそれでアリだが、用があるのは俺じゃなくて、この子。俺はただの付添人」
「ん?…誰だいその子は?」
米屋に手招きされたので、側に近付く柚紀だが出水と会った時に、太刀川隊のも借りている身として別の隊のを着た状態で話すのは失礼かな?と考えた柚紀が律儀に先程エンブレム付きのパーカーを脱いでおり、今も腕に持った状態になっていた。……熊谷に会う前に元々脱ぐ予定だった柚紀には都合が良かったのだ。見覚えのない相手に熊谷が不思議そうな表情をするが、嫌そうでないのを見て意を決して柚紀が話し掛ける。因みに米屋は少し離れた場所にて待機中
『は、初めましてっ。……えっと……あ、先程の試合…見ました。凄く…格好良かったです!!』
「あら、有難う。でもあれ位なら誰でも出来るようになるわよ?」
『そ、そんな事ないです!?あんな風に攻撃を受け流したり捌くのには相当な技術と鍛練が必要です!だからその…先輩がよけ……「見つけたぞ!!おい、もう一勝負しろ!!?」(ビクッ)っ?!』
熊谷に自分の考えを頑張って伝えようとしている柚紀を邪魔するように、先程の試合相手が怒鳴りながら此方に向かってくる。それを見た熊谷が面倒そうな表情で対峙する
「悪いけど、何度戦ってもアンタはあたしには勝てないよ?それと今は取り込み中だから、再戦したいなら後にして」
「ウルセェ!!俺がお前みたいな女に負ける筈がない!?あんなの紛れに決まってる!!」
「ったく、あのねー…『ち、違う!紛れ何かじゃない!!?』え?あ、ちょっと貴女!?」
冷静に対処する熊谷とは対称的に傲岸不遜的な態度と言い分に、柚紀が思わず反論する。…何故かは分からないが、言わずには居られなかった。少しずつ自分に正直になろうと努力をしている柚紀は、"思うがままに言動をする"…そう心掛けているからだ。それを熊谷が慌てて止めようとするが、止まらずそのまま続ける
『貴方のただ力任せに振る剣と、熊谷先輩の厳しい鍛練によって卓越された剣とじゃ重みも覚悟も違います!!それが分からない貴方は先輩に勝てっこない!!?……あっ』
「コノっ!!言わせておけばっ!!出鱈目な事をほざくなっ!!?餓鬼がっ!!!!(バッ!!)」
『(ビクッ)ひぃっ!!?(パサッ)』
「(いけないっ!!このままじゃ…)止めなっ!??その子は関係ないでしょ?!手を出すんじゃないわよっ?!!」
「ウルセェなー!?俺はお前やこの餓鬼みたいな女の癖に生意気で男に楯突く奴が嫌いなんだよ!!?俺が強くて正しい事を今から実際に分からせてやるよ!!!」
勢いで言いたい事を言ったのは良いが、柚紀の言い分が頭にきて血が上った相手が感情のままに拳を振り上げる。そんな相手の威圧的な言動に恐怖し怯える柚紀を、熊谷が庇おうとするが間に合わない。拳が振り下ろされる直前
‐ パシッ!? ‐
「おっと、悪いがソコまでにしてもらおうか?(バッ)」
「よ、米屋っ?!!」
『……よ、…よねやっ……せん…ぱいっ……』
今まで傍観に徹していた米屋が柚紀の前に躍り出ると、相手の拳を受け止めて払い除ける。そのまま相手を無視し後ろを振り返り、膝をついて怖くて涙を溜める柚紀の頭を撫でてやりながら、落としたパーカーを拾い上げる
「(ナデナデ)だから俺は言ったジャンか?これを不用意に脱ぐのはヤバいって。……まぁ、こう言う誠意の示し方は悪いとは思わないけどさ」
『……ご…ごめんな…さい』
「なっ!?いきなり出てきやがって!!?部外者はすっこんでろっ!!!!」
「(ニヤリ)…と、思うじゃん?悪いけどこの子が絡むとなると話は別なんだよなコレが」
柚紀の涙を意外と慣れた手つきで拭ってやる米屋に対しても激昂な態度を取る相手に余裕の笑い返せば、持っていたパーカーを柚紀の肩に掛けると、一度は見たことのあるマークと上に書かれている【A03】の文字が露になる
それから米屋と会話をしていたら、私服姿の熊谷を見つけたので米屋が先行して近付き、何時も通りに声を掛ける
「よっ、くま。ランク戦オツカレさん」
「ん?何だ米屋かい、何?ランク戦なら受けて立つけど」
「それはそれでアリだが、用があるのは俺じゃなくて、この子。俺はただの付添人」
「ん?…誰だいその子は?」
米屋に手招きされたので、側に近付く柚紀だが出水と会った時に、太刀川隊のも借りている身として別の隊のを着た状態で話すのは失礼かな?と考えた柚紀が律儀に先程エンブレム付きのパーカーを脱いでおり、今も腕に持った状態になっていた。……熊谷に会う前に元々脱ぐ予定だった柚紀には都合が良かったのだ。見覚えのない相手に熊谷が不思議そうな表情をするが、嫌そうでないのを見て意を決して柚紀が話し掛ける。因みに米屋は少し離れた場所にて待機中
『は、初めましてっ。……えっと……あ、先程の試合…見ました。凄く…格好良かったです!!』
「あら、有難う。でもあれ位なら誰でも出来るようになるわよ?」
『そ、そんな事ないです!?あんな風に攻撃を受け流したり捌くのには相当な技術と鍛練が必要です!だからその…先輩がよけ……「見つけたぞ!!おい、もう一勝負しろ!!?」(ビクッ)っ?!』
熊谷に自分の考えを頑張って伝えようとしている柚紀を邪魔するように、先程の試合相手が怒鳴りながら此方に向かってくる。それを見た熊谷が面倒そうな表情で対峙する
「悪いけど、何度戦ってもアンタはあたしには勝てないよ?それと今は取り込み中だから、再戦したいなら後にして」
「ウルセェ!!俺がお前みたいな女に負ける筈がない!?あんなの紛れに決まってる!!」
「ったく、あのねー…『ち、違う!紛れ何かじゃない!!?』え?あ、ちょっと貴女!?」
冷静に対処する熊谷とは対称的に傲岸不遜的な態度と言い分に、柚紀が思わず反論する。…何故かは分からないが、言わずには居られなかった。少しずつ自分に正直になろうと努力をしている柚紀は、"思うがままに言動をする"…そう心掛けているからだ。それを熊谷が慌てて止めようとするが、止まらずそのまま続ける
『貴方のただ力任せに振る剣と、熊谷先輩の厳しい鍛練によって卓越された剣とじゃ重みも覚悟も違います!!それが分からない貴方は先輩に勝てっこない!!?……あっ』
「コノっ!!言わせておけばっ!!出鱈目な事をほざくなっ!!?餓鬼がっ!!!!(バッ!!)」
『(ビクッ)ひぃっ!!?(パサッ)』
「(いけないっ!!このままじゃ…)止めなっ!??その子は関係ないでしょ?!手を出すんじゃないわよっ?!!」
「ウルセェなー!?俺はお前やこの餓鬼みたいな女の癖に生意気で男に楯突く奴が嫌いなんだよ!!?俺が強くて正しい事を今から実際に分からせてやるよ!!!」
勢いで言いたい事を言ったのは良いが、柚紀の言い分が頭にきて血が上った相手が感情のままに拳を振り上げる。そんな相手の威圧的な言動に恐怖し怯える柚紀を、熊谷が庇おうとするが間に合わない。拳が振り下ろされる直前
‐ パシッ!? ‐
「おっと、悪いがソコまでにしてもらおうか?(バッ)」
「よ、米屋っ?!!」
『……よ、…よねやっ……せん…ぱいっ……』
今まで傍観に徹していた米屋が柚紀の前に躍り出ると、相手の拳を受け止めて払い除ける。そのまま相手を無視し後ろを振り返り、膝をついて怖くて涙を溜める柚紀の頭を撫でてやりながら、落としたパーカーを拾い上げる
「(ナデナデ)だから俺は言ったジャンか?これを不用意に脱ぐのはヤバいって。……まぁ、こう言う誠意の示し方は悪いとは思わないけどさ」
『……ご…ごめんな…さい』
「なっ!?いきなり出てきやがって!!?部外者はすっこんでろっ!!!!」
「(ニヤリ)…と、思うじゃん?悪いけどこの子が絡むとなると話は別なんだよなコレが」
柚紀の涙を意外と慣れた手つきで拭ってやる米屋に対しても激昂な態度を取る相手に余裕の笑い返せば、持っていたパーカーを柚紀の肩に掛けると、一度は見たことのあるマークと上に書かれている【A03】の文字が露になる