30.再稼働の曲
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『女の人が弧月使って戦ってる。服装からして…B級の人だよね?エンブレムがチームのじゃなくてボーダーのだし、相手もB級なのは分かるけど…(男性相手なのに全然負けてない、寧ろ優勢だよねこれ?と、言うより明らかに男性の方は戦い方が雑?ただ刀を振り回しているだけだよね?)』
正隊員が殆んど男性ばかりで、女性戦闘員を見るのは今日が初めてな柚紀は食い入る様にモニターを見つめていた。黒髪で多分自分より数歳年上だろう女性、隊服であろう服装は白で体のラインが出るデザインをしていて独特な物だ。勝負内容は五本先取で相手も弧月の使い手、今は一対三で女性がリード中で男性は焦り気味だが、女性は余裕そう。そして女性の戦闘スタイルや弧月にも何やら癖がある
『(鍔付きの弧月で、自分からも攻撃されているけど、返しや攻撃を捌く動きもある…つまり)時枝くんみたいなアシスト系のアタッカーさん?』
「お、正解。相変わらず良い洞察眼してるな柚紀ちゃんは」
「!…あ、こ、こんにちは米屋先輩。先輩もランク戦ですか?後、(キョロキョロ)……出水先輩は?」
ぽつりと呟いた柚紀の独り言に、まさかの返事が帰ってきて声をした方を見れば私服姿の米屋が直ぐ側まで来ていたので挨拶をする。米屋は柚紀が嵐山隊にお世話になっている時に出水と一緒にお見舞いに来てくれて、ランク戦にも頻繁に参加しているのでそこから仲良くさせて貰っている。因みに、あの騒動後に連絡先を交換した一人で他には太刀川、出水、当真が居る。余談だが、ランク戦ロビーにて嵐山隊と柚紀の接触は言実から禁止を食らっている。理由としては、エンブレム付きの服と同様な点もあるが、それ以上に"一人立ち"を目的にしている事もあり、基本的には柚紀の自由な時間に行動している。……かなり多忙な嵐山達をわざわざ誘うのは柚紀も本望ではない。それに、柚紀自ら時折だが嵐山隊室や諏訪隊室に足を運んでいるから、全く会えていない訳でもない。…時枝の戦闘スタイルを知っているのが証拠とも言える。流石の柚紀も、見ていないとこればかりは知り得ない情報だからだ。ランク戦や防衛任務以外でそれを知る術としたら、残るは隊室のトレーニングルーム位しかない。それに、身近な人から話を聞くのが知識吸収の一番近道になる。……まだまだ対人問題を抱えたままの柚紀には"付き合いの浅い人と話す事"は些かハードルが高いのだ
現に米屋に対しても、出水が居ない状態だと未だに慣れない様で落ち着きがないのだ。それが分かっている米屋も下手な事はしない。
……知っているからだ、柚紀の性格や能力の事を、それによる騒動の詳細を。何故かと言うと言実との決め事で一部変更した点があり、それが"柚紀本人が大丈夫と思った相手にはサイドエフェクトの事等を話しても構わない"と言うことになったのだ。これなら秘密を話せない事に対する罪悪感も緩和されるだろう
「弾バカならランク戦中だけど、直ぐにでも来るさ(ナデナデ)にしてもそんな食い入る様にモニター見つめてたけど、何々?柚紀ちゃん、くまに興味でもあるのか?」
『え?だって女性の戦闘員さん初めて見たのでつい……"くま"?あの、米屋先輩はあの方とお知り合いですか?』
「まぁな。…アイツは熊谷友子っていう奴で、B級那須隊のメンバーで俺とは学校も同じだし、年齢もタメだ。で、熊谷の苗字から"くま"って愛称がついているって訳だ。それでだ、柚紀ちゃんはどうしたい?」
『どうと、言われましても…』
柚紀の隣に立って同じ様にモニターを見ながら女性戦闘員改め熊谷について話をすれば、米屋はどうしたいかと柚紀に訊ねる。…出来れば話をしてみたいと考えてはいるが言っても良いか躊躇する姿を横目で見れば、もう一度出水とかがよくやっている様に柚紀の頭を撫でてやる。不安そうな時や落ち着かない時にはコレをすれば効果的と、柚紀を知るメンバーの中では暗黙のルールとなっていた
「(ナデナデ)アイツは自分に向けられた好意を邪険に扱ったりはしない、まぁ所謂姉御肌な奴だ。だからよ、柚紀ちゃんが思うがまま行動すれば大丈夫だって」
『…それ……なら、…米屋先輩お願いです。…熊谷先輩に、お会いして話がしたいので、…し、紹介してくれません…か?』
「オウ任せろ!!…丁度試合も終わったみたいだし、早速会いに行くか?」
『あ…………はい先輩!……………………えっ?………気のせい…だよね?』
米屋に後押しされて熊谷に会う事を決意した柚紀はその仲介人も米屋にお願いする。それを快く引き受けたのと同時に熊谷が五本取った所だったので、そのまま移動を始める米屋。最後にとモニターを見た際に写った相手の表情に嫌な予感を抱きつつ、小走りで後を追い掛ける柚紀だった
正隊員が殆んど男性ばかりで、女性戦闘員を見るのは今日が初めてな柚紀は食い入る様にモニターを見つめていた。黒髪で多分自分より数歳年上だろう女性、隊服であろう服装は白で体のラインが出るデザインをしていて独特な物だ。勝負内容は五本先取で相手も弧月の使い手、今は一対三で女性がリード中で男性は焦り気味だが、女性は余裕そう。そして女性の戦闘スタイルや弧月にも何やら癖がある
『(鍔付きの弧月で、自分からも攻撃されているけど、返しや攻撃を捌く動きもある…つまり)時枝くんみたいなアシスト系のアタッカーさん?』
「お、正解。相変わらず良い洞察眼してるな柚紀ちゃんは」
「!…あ、こ、こんにちは米屋先輩。先輩もランク戦ですか?後、(キョロキョロ)……出水先輩は?」
ぽつりと呟いた柚紀の独り言に、まさかの返事が帰ってきて声をした方を見れば私服姿の米屋が直ぐ側まで来ていたので挨拶をする。米屋は柚紀が嵐山隊にお世話になっている時に出水と一緒にお見舞いに来てくれて、ランク戦にも頻繁に参加しているのでそこから仲良くさせて貰っている。因みに、あの騒動後に連絡先を交換した一人で他には太刀川、出水、当真が居る。余談だが、ランク戦ロビーにて嵐山隊と柚紀の接触は言実から禁止を食らっている。理由としては、エンブレム付きの服と同様な点もあるが、それ以上に"一人立ち"を目的にしている事もあり、基本的には柚紀の自由な時間に行動している。……かなり多忙な嵐山達をわざわざ誘うのは柚紀も本望ではない。それに、柚紀自ら時折だが嵐山隊室や諏訪隊室に足を運んでいるから、全く会えていない訳でもない。…時枝の戦闘スタイルを知っているのが証拠とも言える。流石の柚紀も、見ていないとこればかりは知り得ない情報だからだ。ランク戦や防衛任務以外でそれを知る術としたら、残るは隊室のトレーニングルーム位しかない。それに、身近な人から話を聞くのが知識吸収の一番近道になる。……まだまだ対人問題を抱えたままの柚紀には"付き合いの浅い人と話す事"は些かハードルが高いのだ
現に米屋に対しても、出水が居ない状態だと未だに慣れない様で落ち着きがないのだ。それが分かっている米屋も下手な事はしない。
……知っているからだ、柚紀の性格や能力の事を、それによる騒動の詳細を。何故かと言うと言実との決め事で一部変更した点があり、それが"柚紀本人が大丈夫と思った相手にはサイドエフェクトの事等を話しても構わない"と言うことになったのだ。これなら秘密を話せない事に対する罪悪感も緩和されるだろう
「弾バカならランク戦中だけど、直ぐにでも来るさ(ナデナデ)にしてもそんな食い入る様にモニター見つめてたけど、何々?柚紀ちゃん、くまに興味でもあるのか?」
『え?だって女性の戦闘員さん初めて見たのでつい……"くま"?あの、米屋先輩はあの方とお知り合いですか?』
「まぁな。…アイツは熊谷友子っていう奴で、B級那須隊のメンバーで俺とは学校も同じだし、年齢もタメだ。で、熊谷の苗字から"くま"って愛称がついているって訳だ。それでだ、柚紀ちゃんはどうしたい?」
『どうと、言われましても…』
柚紀の隣に立って同じ様にモニターを見ながら女性戦闘員改め熊谷について話をすれば、米屋はどうしたいかと柚紀に訊ねる。…出来れば話をしてみたいと考えてはいるが言っても良いか躊躇する姿を横目で見れば、もう一度出水とかがよくやっている様に柚紀の頭を撫でてやる。不安そうな時や落ち着かない時にはコレをすれば効果的と、柚紀を知るメンバーの中では暗黙のルールとなっていた
「(ナデナデ)アイツは自分に向けられた好意を邪険に扱ったりはしない、まぁ所謂姉御肌な奴だ。だからよ、柚紀ちゃんが思うがまま行動すれば大丈夫だって」
『…それ……なら、…米屋先輩お願いです。…熊谷先輩に、お会いして話がしたいので、…し、紹介してくれません…か?』
「オウ任せろ!!…丁度試合も終わったみたいだし、早速会いに行くか?」
『あ…………はい先輩!……………………えっ?………気のせい…だよね?』
米屋に後押しされて熊谷に会う事を決意した柚紀はその仲介人も米屋にお願いする。それを快く引き受けたのと同時に熊谷が五本取った所だったので、そのまま移動を始める米屋。最後にとモニターを見た際に写った相手の表情に嫌な予感を抱きつつ、小走りで後を追い掛ける柚紀だった