29.休息の曲・四番
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『………あの…佐鳥くん、そろそろ………離して欲しい…かも』
「へ?………あ!!ご、ごめんっ柚紀ちゃん。い、……嫌だったよね?あーもう、佐鳥の馬鹿」
『いきなりされるのは…流石に怖いから……今度からは止めてね?………佐鳥くんの事を嫌いに…なりたくない…から…(ウトウト)』
「佐鳥だって柚紀ちゃんに嫌われたくな……えっ?あ、あのさ……それどう言う意味でしょうか?」
佐鳥の要望を叶えるために暫くそのままでいたが、流石にそろそろ辛くなってきたのか柚紀は佐鳥と距離を取りたい旨を伝えれば、佐鳥も自分がやらかした事を再認識し、顔を赤くしながらとりあえず体を支えるために肩に手を置いたまま少し離してから謝罪する。それに対して柚紀の返した"嫌われたくない"の意味が気になり、思わず佐鳥は聞き返す
『佐鳥くんと…時枝くんは……男の子の…初めての…"友達"…だって、…私は思ってる……勝手に…だけど、…だから……嫌われたくは…ない……ごめん…ね(コックリコックリ)』
「(ブンブン)だ、大丈夫!さ、佐鳥も柚紀ちゃんの事を友達だって思ってるから。…勿論、とっきーだってきっとそうだよ!…そ、それより、……もしかしなくても…眠たいの?」
『ぅ………うん。……外で感じた…睡魔程じゃない…けど、…そろそろ…起きている…のが………辛く…なって……きた(カクン……カクン)』
友達のワードに些か残念な気持ちになった佐鳥だが、流石に柚紀が船を漕いでいるのに気付いた。約半日なにも食べていない事が不安だが、柚紀の体が休息を欲している。…それだけトリオン量が未だに減少している状態なのだろう。後は恐らく精神的な理由もあるが佐鳥はそこまで頭が回らない、……とりあえず柚紀を休ませる必要がある事だけ理解出来て居れば現状は問題ないのだ
「無理して起きてなくて大丈夫だよ、今の柚紀ちゃんはそれだけ疲れている証拠だから。ちゃんと休んで早く元気になってくれたら、佐鳥は凄く嬉しいです!」
『う…ん……わ…かっ…た、なら……ねる…けど………そ…ばに……いて…くれ…ま…すか?(カクン……カクン…カクン)』
「うん大丈夫、オレが…佐鳥達が側に居るから柚紀ちゃんは安心して休んでね?」
『…あり…がと…う………お…や…すみ……な…さ…ぃ……(ガクン!)』
「っと!……おやすみ、柚紀ちゃん」
とうとう睡魔に耐えるのが限界だったらしく、横になる前に眠りに入ってしまう 柚紀を倒れる前に何とか支え、それから四苦八苦しながらマットに寝かせる事に成功した佐鳥はため息を漏らした。言実からの指示で"夜はトリオン体でなく生身で看病しろ"と言われ、何故かと疑問に抱きつつ換装を解いている状態だか、今の柚紀を世話をするのが一苦労している佐鳥は考えた
「(おつるちゃんは如何に今柚紀ちゃんが大変な状態かを佐鳥達に実感させる為にわざと言ったのかな?)」
佐鳥はあの言実ならそう考える可能性も有り得そうだと思った。トリオン体の便利さに慣れている身には、生身の大切さを実感させるには苦労を味わうのも一つの手だ。泣いた痕が残っているがよく眠っている柚紀を見つめ、先程自分がされた様に輪郭をなぞりながら改めて決意する
「大丈夫、君はオレがお守りします。…必ず」
「……"俺達が"の間違えじゃないか賢?一人で抱え込むな、俺だって同じ気持ちなんだから。…充もだろ?」
「勿論です。それに佐鳥一人じゃ逆に鶴ヶ峰さんを困らせるのは目に見えてますからね。今だって話が長過ぎだよ?ちゃんと彼女の体の事とか色々配慮しなきゃ」
「?!?!え?あ、…ふ、二人とも起きてたの?!………因みにどの辺りから?」
独り言のつもりが、返事が帰ってきた事に驚いた佐鳥は恐る恐るそちらを見ると、嵐山も時枝もしっかり目を開けてこちらを見返してきた。何時から起きていたか分からないので、とりあえず訊ねてみることに
「へ?………あ!!ご、ごめんっ柚紀ちゃん。い、……嫌だったよね?あーもう、佐鳥の馬鹿」
『いきなりされるのは…流石に怖いから……今度からは止めてね?………佐鳥くんの事を嫌いに…なりたくない…から…(ウトウト)』
「佐鳥だって柚紀ちゃんに嫌われたくな……えっ?あ、あのさ……それどう言う意味でしょうか?」
佐鳥の要望を叶えるために暫くそのままでいたが、流石にそろそろ辛くなってきたのか柚紀は佐鳥と距離を取りたい旨を伝えれば、佐鳥も自分がやらかした事を再認識し、顔を赤くしながらとりあえず体を支えるために肩に手を置いたまま少し離してから謝罪する。それに対して柚紀の返した"嫌われたくない"の意味が気になり、思わず佐鳥は聞き返す
『佐鳥くんと…時枝くんは……男の子の…初めての…"友達"…だって、…私は思ってる……勝手に…だけど、…だから……嫌われたくは…ない……ごめん…ね(コックリコックリ)』
「(ブンブン)だ、大丈夫!さ、佐鳥も柚紀ちゃんの事を友達だって思ってるから。…勿論、とっきーだってきっとそうだよ!…そ、それより、……もしかしなくても…眠たいの?」
『ぅ………うん。……外で感じた…睡魔程じゃない…けど、…そろそろ…起きている…のが………辛く…なって……きた(カクン……カクン)』
友達のワードに些か残念な気持ちになった佐鳥だが、流石に柚紀が船を漕いでいるのに気付いた。約半日なにも食べていない事が不安だが、柚紀の体が休息を欲している。…それだけトリオン量が未だに減少している状態なのだろう。後は恐らく精神的な理由もあるが佐鳥はそこまで頭が回らない、……とりあえず柚紀を休ませる必要がある事だけ理解出来て居れば現状は問題ないのだ
「無理して起きてなくて大丈夫だよ、今の柚紀ちゃんはそれだけ疲れている証拠だから。ちゃんと休んで早く元気になってくれたら、佐鳥は凄く嬉しいです!」
『う…ん……わ…かっ…た、なら……ねる…けど………そ…ばに……いて…くれ…ま…すか?(カクン……カクン…カクン)』
「うん大丈夫、オレが…佐鳥達が側に居るから柚紀ちゃんは安心して休んでね?」
『…あり…がと…う………お…や…すみ……な…さ…ぃ……(ガクン!)』
「っと!……おやすみ、柚紀ちゃん」
とうとう睡魔に耐えるのが限界だったらしく、横になる前に眠りに入ってしまう 柚紀を倒れる前に何とか支え、それから四苦八苦しながらマットに寝かせる事に成功した佐鳥はため息を漏らした。言実からの指示で"夜はトリオン体でなく生身で看病しろ"と言われ、何故かと疑問に抱きつつ換装を解いている状態だか、今の柚紀を世話をするのが一苦労している佐鳥は考えた
「(おつるちゃんは如何に今柚紀ちゃんが大変な状態かを佐鳥達に実感させる為にわざと言ったのかな?)」
佐鳥はあの言実ならそう考える可能性も有り得そうだと思った。トリオン体の便利さに慣れている身には、生身の大切さを実感させるには苦労を味わうのも一つの手だ。泣いた痕が残っているがよく眠っている柚紀を見つめ、先程自分がされた様に輪郭をなぞりながら改めて決意する
「大丈夫、君はオレがお守りします。…必ず」
「……"俺達が"の間違えじゃないか賢?一人で抱え込むな、俺だって同じ気持ちなんだから。…充もだろ?」
「勿論です。それに佐鳥一人じゃ逆に鶴ヶ峰さんを困らせるのは目に見えてますからね。今だって話が長過ぎだよ?ちゃんと彼女の体の事とか色々配慮しなきゃ」
「?!?!え?あ、…ふ、二人とも起きてたの?!………因みにどの辺りから?」
独り言のつもりが、返事が帰ってきた事に驚いた佐鳥は恐る恐るそちらを見ると、嵐山も時枝もしっかり目を開けてこちらを見返してきた。何時から起きていたか分からないので、とりあえず訊ねてみることに